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発明の名称 電気集塵エレメント
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−309491
公開日 平成10年(1998)11月24日
出願番号 特願平9−118226
出願日 平成9年(1997)5月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外1名)
発明者 井口 勝己 / 河内山 泰彦 / 渋谷 仁司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】薄板からなる集塵極板(31)および印加極板(32)が交互に積層された集塵部(30)を含む電気集塵エレメントにおいて、上記集塵極板(31)および印加極板(32)の少なくとも一方の表面に、超親水性を有する光触媒(71)を担持したことを特徴とする電気集塵エレメント。
【請求項2】上記超親水性を有する光触媒(71)は、ルチル型の結晶構造を持つ酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1記載の電気集塵エレメント。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】帯電された塵埃を捕集するための集塵部を含む電気集塵エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上述の電気集塵エレメントには、風路内を流れる空気中の塵埃を帯電させるイオン化部と、帯電された塵埃を捕集するための電極板を有する集塵部とが備えられている。上記の集塵部では、互いに平行な矩形の薄板からなる印加極板と集塵極板とを交互に積層している。印加極板と集塵極板との間には電界が生じており、上記帯電された塵埃を、クーロン力によって集塵極板側に付勢し、集塵極板に吸着するようにしている。一般に上記の印加極板は導電部を内蔵した樹脂板からなり、上記の集塵極板はSUS等の金属板からなる。
【0003】ところで、上記SUS等の金属板からなる集塵極板には、煙草の煙等の各種の汚れが付着するが、汚れがひどくなってくると集塵能力が低下するので、これを防止するために、集塵部又は電気集塵エレメント全体を定期的に(例えば1ヵ月に1回程度)洗浄するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、この洗浄は、集塵部等をアルカリ性の洗浄液に漬けた後、水洗いし、その後、乾燥させるようにしているが、アルカリ性の洗浄液を用いることによる費用発生や洗浄工数の増大のため、洗浄コストが高くなっていた。また、極板に水分が残っていると両極板間に無駄な放電等が起こって両極板間に所望の電位差を得られなくなることから、これを防止するため極板を確実に乾燥させる必要があり、洗浄から乾燥までを含めると、半日から1日程度の時間を要していた。このような多大な時間コストも、洗浄コストを押し上げる要因となっていた。
【0005】そこで、本発明の課題は、上述の技術的課題を解決し、洗浄コストを安くすることができる電気集塵エレメントを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明の電気集塵エレメントは、薄板からなる集塵極板および印加極板が交互に積層された集塵部を含む電気集塵エレメントにおいて、上記集塵極板および印加極板の少なくとも一方の表面に、超親水性を有する光触媒を担持したことを特徴とするものである。
【0007】まず、本願発明者は乾燥に時間がかかる原因を下記のように分析した。すなわち、極板の表面において付着している水分が水玉になる傾向にあり、この水玉という構造は、内容積に対して表面積が最も狭い構造であるので、結果として水分が蒸発し難い。ところで、一般に、光触媒は紫外線等の光を吸収し、そのエネルギを反応物質に与えて化学反応を起こさせる物質を意味する。この光触媒が有する主な機能としては、■臭い成分の除去による脱臭機能や、■臭い成分でない汚染物質を分解する機能や、■微生物の殺菌やウィルスの不活化を行う機能等も含まれるが、これらの機能は、何れも光触媒の有する酸化分解機能によって達成されるものである。
【0008】これに対して、本願発明者は、光触媒の中に親水性に優れたものがあることに着目し、このような光触媒を用いれば、汚れ難く且つ汚れても汚れを洗い流し易い極板が得られるのではないかと考え、本発明を創意した。すなわち、超親水性を有する光触媒が担持された極板の表面では、水の接触角が低下する結果、極板の表面に吸着されている水分は、水玉になり難く薄い水膜が拡がった状態となる。この拡がった水膜によって、極板の表面への汚れの付着を防止することができる。というのは汚れが水膜上に付着するからである。そして、このように水膜上に付着した汚れであれば、水洗い等によって容易に洗い流すことができるので、従来用いていたアルカリ性の洗浄液を用いる必要がなくなる。また、上記のように水玉ができ難く水膜が薄く拡がった状態となるので、水の蒸発速度を早めて洗浄後の乾燥を短時間で行うことができる。
【0009】ここで、超親水性を有する光触媒としては、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタン(例えばTiO2 )を例示することができる。なお、このルチル型の結晶構造を持つ光触媒と、酸化分解機能に優れたアナタース型の結晶構造を持つ酸化チタン(例えばTiO2 )等の光触媒とを混合して用いても良い。なお、一般に集塵極板は汚れ易く、また、集塵極板は通常SUS等の金属板からなり、このような金属板の表面は水に対する接触角が大きいので、付着している水分が水玉になり易い傾向にある。したがって、特に、集塵極板に、超親水性を有する光触媒を担持させることが、汚れ防止および洗浄の容易化を達成するうえで意義深い。また、通常、SUS板等の金属板からなる集塵極板に対して、光触媒を担持させるには、塗布する方法がある。
【0010】一方、印加極板に関しては高電圧が印加されるだけであまり汚れないので、上記の超親水性を有する光触媒を担持させる必要性は集塵極板と比較すると少ないが、担持させた場合には、印加極板の表面での水玉の生成を抑制して、洗浄後の乾燥をより短時間で行うことができる。通常、導電部を有する樹脂板により構成される印加極板に対して、光触媒を担持させるには、光触媒を表面に塗布する方法の他、樹脂板を成形するための樹脂材料に光触媒を成形前に練り込んで含有させておく方法もある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態としての電気集塵エレメントを適用した空気清浄機の分解斜視図である。なお、以下の各図には、左右方向を示す矢印Xと、前後方向を示す矢印Yと、上下方向を示す矢印Zとを図示し、この方向に基づいて以下で説明を行う。
【0012】空気清浄機1では、空気清浄機本体2の最前面に、吸込グリル3を配置しており、この吸込グリル3を通して空気清浄機本体2内へ空気を吸い込むようにしている。空気清浄機本体2は、略箱状に形成されたハウジング2cを有し、その前面2aには、凹部2bが形成されている。この凹部2b内に、比較的大きなごみや塵を除去するためのプレフィルタ4と、汚れの粒子を帯電させて捕獲する電気集塵エレメント5と、空気中の臭い成分を除去するための脱臭フィルタ6とが収容されるようになっている。上述の凹部2bの略中央部には、ハウジング2c内と連通する開口が形成されており、この開口には、室内空気を電気集塵エレメント5に循環させる送風ファン7が取り付けられている。送風ファン7は、ファンモータ7aによって回転駆動され、空気清浄機本体2内に吸込グリル3を通じて室内空気を吸い込む。吸込グリル3から吸い込まれた室内空気は、所定の空気流路に沿って流れる。すなわち、空気は、プレフィルタ4、電気集塵エレメント5、脱臭フィルタ6および送風ファン7を通って浄化された後、ハウジング2c内を通り、空気清浄機本体2の上部に設けられた吹出ルーバ8から吹き出される。
【0013】図2は、図1の電気集塵エレメント5の分解斜視図である。図2を参照して、電気集塵エレメント5は、空気流路中の汚れの粒子を帯電させるために放電を行うイオン化部20と、帯電された粒子を捕集する集塵部30とを備えており、イオン化部20と集塵部30とを一体的なユニットに構成したものである。イオン化部20は、通気流方向と直交する方向に延び且つ互いに平行な複数の放電線としてのイオン化線21(一部のみ図示)と、各イオン化線21を挟み一対ずつ組をなして配置された互いに平行な対向極板22とを備えており、コロナ放電により生成するイオンシャワーにより通気流中の塵埃粒子を帯電させる。対向極板22は、板金材の切り起こし加工により形成され、その切り抜き部分が空気流路を形成している。対向極板22の左右端部には、一対の片持ち状の挟持部材23が設けられており、両挟持部材23間に、イオン化線21が左右に延びて張設されている。
【0014】より具体的には、両挟持部材23同士は、図3に示すように、風下側に向かって開いた断面コの字形形状の桟24aを有してパネル状に構成された樹脂枠24によって互いに連結されている。対向極板22は一対ずつが組をなして、隣接する桟24の対向する壁面に沿ってそれぞれ配置されている。また、少なくとも一つの桟24には、紫外線を含む光を発する円柱状のランプ25が、当該桟24によって三方を取り囲まれた状態で収容されており、このランプ25には、風下側に位置する後述する集塵極板31や印加極板32側へ向けて光を反射するための反射板26が隣接配置されている。このランプ25は、上記の極板31,32に担持されている後述する光触媒に紫外線を含む光を照射して活性化させるものである。
【0015】再び図2を参照して、挟持部材23は、その前端部が対向極板22を形成している板金材の左右端部に固定された部材、例えば、樹脂板材である。挟持部材23は、空気流路に臨む部分に挟持部23aを有し、この挟持部23aは、一対の挟持部材23同士で対向するように設けられ、対向する挟持部23a間に集塵部30が取り外し可能に装着されている。また、挟持部材23は、集塵部30を装着した際に締め具60が入る凹部23bを有しており、凹部23bは、挟持部材23の上下端部に、電気集塵エレメント5では計4か所設けられている。
【0016】挟持部23aには、装着された集塵部30の後端の位置に係合凸部23cが形成されている。この係合凸部23cは、左側の挟持部材23Aに設けられ、装着された集塵部30の後面左側部分と係合して、集塵部30が前後に移動することを防止し、集塵部30をがたつきなく装着できる。また、挟持部23aには、前後に延びた凹条(図示せず)が形成されている。凹条は、集塵部30の枠体33の左右端部に形成された凸部(図示せず)と係合し、集塵部30を装着時に案内することができ、また、集塵部30が上下に移動することを防止し、集塵部30をがたつきなく装着できる。
【0017】集塵部30は、集塵極板31および印加極板32を有した集塵部本体36と、集塵部本体36に装着される格子状の保護カバー40とを備えており、イオン化部20に対して空気流路の下流側に配置されている。集塵部本体36は、集塵極板31および印加極板32を交互に複数対対向させている。すなわち、集塵部30の上下端部には、一対の長尺板状の枠体33が互いに平行に設けられ、両枠体33は、電極棒を介して互いに固定されている。電極棒は、両枠体33の間で上下に延び、印加用支柱34および接地用支柱35を含んでいる。接地用支柱35に集塵極板31が、また、印加用支柱34に印加極板32が、所定の間隔で配置され、両極板は、枠体33に平行に交互に積層されている。
【0018】図2および図4を参照して、集塵極板31は、SUS等のステンレスの長尺の薄板によって形成されている。集塵極板31は、集塵部30がイオン化部20に装着された状態で、集塵部30の長手方向の一方の端部となる右側の端部で、枠体33の間で外方に臨んでいる。この状態で、集塵極板31は、保護カバー40の格子の隙間を通じて、挟持部材23Bに設けられたアース用の電極部50と接触することによって、電気的に接続され、接地される。
【0019】また、この集塵極板31の表面には、超親水性を有する光触媒71が塗布等により担持されている。この超親水性を有する光触媒71としては、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタン(例えばTiO2 )を例示することができる。なお、このルチル型の結晶構造を持つ光触媒71と、酸化分解機能に優れたアナタース型の結晶構造を持つ酸化チタン(例えばTiO2 )等の光触媒とを混合して用いることも可能である。
【0020】図2および図5を参照して、印加極板32は、SUS等のステンレスの長尺の薄板等からなる導電部32aを埋設した樹脂板からなる。この印加極板32は、上述の集塵極板31と同様にして、集塵部30の左側の端部で、印加用の電極部50と電気的に接続され、所定の電圧が印加される。また、印加極板32の表面には、集塵極板31と同様の超親水性を有する光触媒71が担持されている。このような印加極板31に対して、光触媒71を担持させるには、光触媒71を表面に塗布する方法の他、樹脂材料に光触媒を予め練り込んで含有させた後、樹脂成形する方法もある。
【0021】再び図2を参照して、集塵部本体36単体では、つまり、保護カバー40が装着されていない状態では、枠体33の長手方向の端部同士の間に極板が露出している。なお、この極板の露出は、イオン化部20に装着された状態では、挟持部材23によって回避される。保護カバー40は、集塵極板31および印加極板32を保護するために、空気流路の下流側の、集塵部本体36の後面(ここは、イオン化部20に装着された状態で露出している。)に、着脱自在に取り付けられている。
【0022】保護カバー40は、両極板の後方および右側方を覆うように平面視で略J字状に形成されている。すなわち、保護カバー40は、集塵部30の後面の保護枠としての略平面状の主体部41と、主体部41の右端部に接続されて極板の右端部を覆う第1の覆い部材としての湾曲状の側部42とを備え、主体部41の上下端部には、枠体33に形成された凹部33nに着脱自在に嵌め込むための複数個の引っ掛け爪部43が設けられている。
【0023】また、保護カバー40は、合成樹脂材で格子状に形成されている。それゆえ、格子の隙間(水抜き用開口)によって水抜け性がよく、集塵部本体36に保護カバー40を装着したままでも、集塵部30を水洗いし易い。主体部41は、縦横に交差する格子状に形成されている。それゆえ、主体部41は、集塵部本体36の後面に配置され、極板の長手側面を形成する端部を保護するとともに、空気流路を流れる空気の流れを維持できる。
【0024】本実施形態によれば、集塵極板31および印加極板32のそれぞれの表面に超親水性を有する光触媒71を担持させたので、水の接触角を低下させることができる。したがって、水玉ができ難くなり各極板31,32の表面に薄い水膜が拡がる状態にすることができる。その結果、汚れをこの水膜上に付着させることができる。これにより、各極板31,32の表面への汚れの付着を防止できる。
【0025】また、水膜上に付着した汚れであれば、従来用いていたアルカリ性の洗浄液を用いることなく水洗い等にて容易に洗い流すことができる。しかも、洗浄後の各極板31,32の表面に残存する水分が、水玉を形成し難くなるので、洗浄後の乾燥を短時間に行うことが可能となる。このように洗浄に手間や時間がかからず高価なアルカリ性の洗浄液も不必要となるので、洗浄コストを格段に安くすることができる。
【0026】特に汚れが付着し易い傾向にある集塵極板31に、超親水性を有する光触媒71を担持させることにより、汚れ防止効果の実効を挙げることができた。なお、本実施形態では、集塵極板31および印加極板32の双方の表面に超親水性を有する光触媒71を担持させたが、汚れ防止の実効を図るという観点からは、集塵極板31の表面のみに超親水性を有する光触媒71を担持させても良い。ただし、本発明は印加極板32のみに超親水性を有する光触媒71を担持させる場合を除外するものでもない。
【0027】さらに、集塵極板31の表面については前記実施形態の図4に示すように、超親水性を有する光触媒71を担持させ、また、印加極板32の表面については、図6に示すように、酸化分解機能を有する光触媒72を担持させることにより、電気集塵エレメントに、単なる集塵機能の他に、酸化分解による脱臭機能や殺菌機能等を持たせることができる。特に、通常、印加極板32は集塵極板31と比して表面積が相対的に広いので、高い脱臭能力を得ることができる。
【0028】また、酸化分解機能を有する光触媒72としては、アナタース型の結晶構造を持つ酸化チタン(例えばTiO2 )を例示することができる。このアナタース型の結晶構造を持つ酸化チタンであれば、弱い紫外線でも高い浄化能力を発揮できる点で好ましい。また、酸化亜鉛(ZnO)および酸化タングステン(例えばWO3 )等を用いても良い。また、図6の場合においては脱臭フィルタ6を併用しても廃止しても良いが、廃止した場合にも脱臭機能を有する電気集塵エレメントによって十分な脱臭性能を達成できる。
【0029】なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0030】
【発明の効果】本発明では、超親水性を有する光触媒によって、極板の表面に薄い水膜が拡がる状態にでき、汚れをこの水膜上に付着させることができる。これにより、極板の表面への汚れの付着を防止でき、また、水膜上に付着した汚れであれば、従来用いていたアルカリ性の洗浄液を用いることなく水洗い等にて容易に洗い流すことができる。しかも、極板の表面に水玉ができ難いので、洗浄後に短時間で乾燥させることができる。したがって洗浄に手間や時間がかからず高価なアルカリ性の洗浄液も不要であるので、洗浄コストを格段に安くすることができる。




 

 


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