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発明の名称 脱臭触媒及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296087
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−112177
出願日 平成9年(1997)4月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外2名)
発明者 宇佐見 禎一 / 香川 謙吉 / 川添 政宣
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 臭気成分又は有害ガス成分を分解するための脱臭触媒であって、Al2 3 、ZrO2 、CeO2 、SiO2 及びゼオライトのうちから選ばれ且つZrO2 又はCeO2 を必須とする1種以上の金属酸化物又は該金属酸化物と金属の複合酸化物との混合物を担体とし、この金属酸化物系担体に、触媒成分としてAg、Pd、Pt、Mn及びRhのうちから選ばれた1種以上の金属、該金属を含有する合金もしくは該金属の酸化物、又はこれらの2種以上の混合物が担持されていることを特徴とする脱臭触媒。
【請求項2】 請求項1に記載されている脱臭触媒の製造方法であって、上記金属酸化物系担体を形成するための金属の化合物と、上記触媒成分を形成するための金属の化合物とを溶媒に溶かしてなる原料溶液を調製し、上記原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記担体を形成するための金属をその前駆体である水酸化物として沈殿させると同時に、上記触媒成分を形成するための金属をその前駆体である水酸化物として共沈させ、得られた沈澱物を焼成することを特徴とする脱臭触媒の製造方法。
【請求項3】 請求項1に記載されている脱臭触媒の製造方法であって、上記金属酸化物系担体を分散させ、且つ上記触媒成分を形成するための金属の化合物を溶かしてなる原料溶液を調製し、上記原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記金属酸化物系担体の上に上記触媒成分の金属をその前駆体である水酸化物として沈殿させ、得られた固形分を焼成することを特徴とする脱臭触媒の製造方法。
【請求項4】 請求項1に記載されている脱臭触媒の製造方法であって、上記金属酸化物系担体を形成するための金属の化合物と、上記触媒成分を形成するための第1の金属の化合物とを溶媒に溶かしてなる原料溶液を調製し、上記原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記担体を形成するための金属をその前駆体である水酸化物として沈殿させると同時に、上記触媒成分を形成するための金属をその前駆体である水酸化物として共沈させ、得られた沈澱物を焼成し、得られた焼成物に、上記第1の金属と同一又は異なる第2の上記触媒成分を形成するための金属を含浸法又は析出沈澱法によって担持させることを特徴とする脱臭触媒の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、店舗、家庭、オフィスなどで発生し空気中に存在する体臭、建築臭、ペット臭、たばこ臭、その他の臭気成分、又は一酸化炭素、その他の有害ガス成分を分解除去するための脱臭触媒及びその製造方法に関するものであり、空気清浄装置、エアコンディショナー、生ごみ処理機、排気処理機などに利用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、高気密・高断熱性の住宅やビルディングに代表されるように、建物の機密性が高くになるつれて悪臭や有害ガス成分が問題となることが多く、臭気や有害ガスの除去に対する関心が高くなっている。すなわち、除去対象となるガス成分は、暮らしの4大悪臭であるアンモニア、アセトアルデヒド、トリメチルアミン、メチルメルカプタンをはじめとして、一酸化炭素、ホルムアルデヒドのような有害ガス成分も含まれる。
【0003】これらの臭気や有害ガスの除去には、活性炭やゼオライトなどの吸着剤がよく用いられるが、吸着した臭気成分等を処理する有効な手段がないため、吸着剤自体の寿命の点で問題がある。一方、臭気成分等を触媒によって酸化分解して無害なものにする方法は、所謂クリーンな処理であり、かつ長寿命になる点から注目されており、種々の検討が行われている。例えば、特開昭61−8116号公報には、臭気成分を触媒によって高温で酸化分解する方法が記載されている。また、低温での触媒による分解についても提案されているが、多種の臭気成分等を満足できる程度に十分に分解除去するには時間がかかり、その酸化分解速度に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の触媒では、臭気成分又は有害ガス成分を短時間で酸化分解除去する、という要求を満足するには、高温条件で触媒を働かせ、しかも多量の触媒を用いる量が必要である。そこで、本発明は、このような能力不足、装置の構成及び上限温度制約の問題、コスト高などの課題を解決する触媒及びその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】生活空間等に存在する上述の如き臭気成分又は有害ガス成分を酸化分解させるための触媒の構成に関し、その触媒金属成分、担体成分、添加成分、製造方法を次に述べる。
【0006】すなわち、触媒金属成分はAg、Pd、Pt、Mn及びRhから選ばれた1種以上の金属、該金属を含有する合金もしくは該金属の酸化物、又は該金属、合金及び金属酸化物のうちから選ばれた2種以上の混合物の形態とすることができ、さらにはこれらとCo、Ni等と混合して用いることもできる。
【0007】担体成分としては、Al2 3 、ZrO2 、CeO2 、SiO2 及びゼオライトのうちから選ばれ且つZrO2 又はCeO2 を必須とする1種以上の金属酸化物又は該金属酸化物と金属の複合酸化物との混合物の形態とすることができ、これに上記触媒成分を担持させることになる。添加成分としては、Pr2 3 、Fe3 4 、La2 3 、Bi2 3 、MgO、CoO、NiO、CuO、ZnO等を採用することができる。
【0008】このような触媒は、共沈法、析出沈殿法等を利用して調製することができる。すなわち、共沈法を利用する場合は、上記金属酸化物系担体を形成するための金属の化合物と、上記触媒成分を形成するための金属の化合物とを溶媒に溶かしてなる原料溶液を調製し、この原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記担体を形成するための金属を該担体の前駆体である水酸化物として沈殿させると同時に、上記触媒成分を形成するための金属を該触媒成分の前駆体である水酸化物として共沈させ、得られた沈澱物を乾燥・焼成すればよい。また、焼成後に必要に応じて当該触媒の還元処理を施すようにすることもできる。
【0009】上記添加成分については、上記共沈と同時に水酸化物として沈澱させることによって添加し、あるいは当該共沈後に水酸化物として添加して、上記焼成等を施せばよい。
【0010】また、析出沈澱法を利用する場合は、上記金属酸化物系担体を分散させ、且つ上記触媒成分を形成するための金属の化合物を溶かしてなる原料溶液を調製し、この原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記金属酸化物系担体の上に上記触媒成分の金属をその前駆体である水酸化物として沈殿させ、得られた固形分を乾燥・焼成し、必要に応じて還元処理を施すようにすればよい。
【0011】この析出沈澱法による場合も、上記添加成分については、触媒成分の析出沈澱と同時に水酸化物として沈澱させることによって添加することができ、あるいは上記金属酸化物系担体に添加成分を析出沈澱法によって担持させ、若しくは含浸法によって担持させた後に、これに上記触媒成分を析出沈澱法によって担持させることもできる。
【0012】また、上記触媒成分は一度に担持せず2回に分けて担持させるようにすることができる。すなわち、その方法は、上記金属酸化物系担体を形成するための金属の化合物と、上記触媒成分を形成するための第1の金属の化合物とを溶媒に溶かしてなる原料溶液を調製し、この原料溶液とアルカリ溶液とを混合することによって、上記担体を形成するための金属を該担体の前駆体である水酸化物として沈殿させると同時に、上記触媒成分を形成するための金属を該触媒成分の前駆体である水酸化物として共沈させ、得られた沈澱物を乾燥・焼成し、得られた焼成物に、上記第1の金属と同一又は異なる第2の上記触媒成分を形成するための金属を含浸法又は析出沈澱法によって担持させる、というものである。この場合も、その後に還元処理を施すようにすることができる。
【0013】上記触媒の比表面積に関しては、上記共沈法の条件の調整により、あるいは高比表面積な担体を用いることにより、100m2 /g以上の高比表面積にすることが好適であり、このことが臭気成分や有害ガス成分の酸化分解反応において低温でも高活性を得るうえで有利になる。
【0014】触媒金属成分の重量比は0.1〜30wt%の範囲であればよく、さらに望ましくは、性能などの点から2〜15wt%の範囲がよい。
【0015】このようにして製造された脱臭触媒は、空気清浄装置、エアコンディショナー、生ごみ処理機、排気処理機などで特に有効に利用することができ、例えば、本発明触媒に対し、基材としてハニカム形状、粒子形状、繊維形状等のものを用い、さらにヒーターと組み合わせて、触媒構造体を作製し、上記空気清浄装置等に設置することにより低温加熱付与のみで触媒表面上で臭気成分等の酸化分解作用を発現させ、生活空間の脱臭が可能となる。また、吸着剤に臭気成分等を吸着させた後に、これを加熱することによって、吸着成分を脱離させて吸着剤を再生する一方、この脱離した臭気成分等を当該触媒によって酸化分解させるようにすることができる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例との比較によって説明する。
【0017】<触媒の種類>実施例は次の発明触媒1〜7の7種類であり、比較例は次の比較触媒1〜3の3種類である。ここに、下記の各触媒において、「/」の左側は触媒成分を示し、右側は担体成分を示す。
【0018】
発明触媒1 Ag/CeO2発明触媒2 Rh/ZrO2発明触媒3 Pd/CeO2発明触媒4 Pd/CeO2 −Fe3 4発明触媒5 Pd+Pt/CeO2発明触媒6 Pd/CeO2 −SiO2発明触媒7 Mn/CeO2 −Fe3 4比較触媒1 Ni/Al2 3比較触媒2 Ag/Al2 3比較触媒3 Ru/Al2 3【0019】<触媒の調製>発明触媒1銀化合物として硝酸銀の水溶液を準備し、これに120m2 /gの高比表面積を有するCeO2 を加えてA液とした。一方、沈殿試薬としてアルカリ溶液を水に溶かしたB液を作製した。そして、上記A液を撹拌しながらB液を滴下させることによって銀の水酸化物を担体上に微細分散の形態で析出させた。その後、1時間の熟成、洗浄、乾燥、500℃で5時間の焼成、還元(水素還元処理)の工程を経て当該触媒を完成した。
【0020】得られた銀と酸化セリウムから構成される触媒Ag/CeO2 では、銀の担持量は銀と酸化セリウムとの合計量の3wt%である。
【0021】発明触媒2,3発明触媒2については、硝酸銀に代えてロジウム化合物として塩化ロジウムの水溶液を用い、CeO2 に代えてZrO2 を用いる他は上記発明触媒1と同様の手順で調製した。また、発明触媒3については、硝酸銀に代えてパラジウム化合物としての塩化パラジウムの水溶液を用いる他は上記発明触媒1と同様の手順で調製した。この発明触媒2,3のいずれもその触媒成分(金属)の担持量は、触媒全体量の3wt%である。
【0022】発明触媒4パラジウム化合物として塩化パラジウムの水溶液を準備し、これにセリウム化合物として硝酸セリウムを加え、さらに所定量の硝酸鉄を加えてA液とした。一方、沈殿試薬としてアルカリ溶液を水に溶かしたB液を作製した。そして、このB液を撹拌しながら、これに上記A液に流し込むことによって、共沈物を生成させた。その後、1時間の熟成、洗浄、乾燥、500℃で5時間の焼成、還元の工程を経て当該触媒を完成した。
【0023】発明触媒5パラジウム化合物としての塩化パラジウムと、セリウム化合物としての硝酸セリウムとを水に加えてなるA液を準備した。一方、沈殿試薬としてアルカリ溶液を水に溶かしたB液を調製した。そして、上記発明触媒4と同様の手順でPd/CeO2 触媒を調製した。さらに、このPd/CeO2 触媒の上に含浸法により塩化白金酸の水溶液を用いて白金を付着させ、熟成、乾燥、洗浄、焼成、還元の工程を経て当該触媒を完成した。
【0024】発明触媒6セリウム化合物として硝酸セリウムの水溶液を準備し、これに市販のSiO2粉末を加えてA液とした。一方、沈殿試薬としてアルカリ溶液を水に溶かしたB液を調製した。このB液をA液に滴下させて水酸化セリウムの沈殿をSiO2 表面に析出させ、熟成、乾燥、洗浄、焼成の工程を経ることによってCeO2 とSiO2 とを複合させたCeO2 −SiO2 系の粉末を調製した。そして、パラジウム化合物として塩化パラジウムの水溶液を準備し、これに上記粉末を加え、さらにアルカリ溶液を滴下してCeO2 −SiO2 担体上に水酸化パラジウムの沈澱を析出させ、熟成、乾燥、洗浄、焼成、還元の工程を経て当該触媒を完成した。
【0025】発明触媒7マンガン化合物として硝酸マンガンの水溶液を準備し、これにセリウム化合物として硝酸セリウムを加え、さらに所定量の硝酸鉄を加えてA液とした。一方、沈殿試薬としてアルカリ溶液を水に溶かしたB液を作製した。そして、このB液を撹拌しながら、これに上記A液に流し込むことによって、共沈物を生成させた。その後、1時間の熟成、洗浄、乾燥、焼成、還元の工程を経て、Mnが主としてMnO2 の形態で担体に担持されてなる当該触媒を完成した。
【0026】比較触媒1、2、3比較触媒1については、含浸法により酸化アルミニウム粉末の上に硝酸ニッケルの水溶液を用いてニッケルを付着させ、熟成、乾燥、洗浄、焼成、還元の工程を経て当該触媒を完成した。
【0027】また、比較触媒2については、硝酸銀を用いて比較触媒1と同様にして調製した。また、比較触媒3については、塩化ルテニウムを用いて比較触媒1と同様にして調製した。
【0028】<触媒の評価>上記発明触媒1〜7及び比較触媒1〜3の各触媒を固定床流通式反応装置に組み込み、この触媒に水素還元処理を施した後、トリメチルアミン200ppmを含む、酸素20%とヘリウム80%の混合ガスを200℃、空間速度30000ml/h/gで通し、生成物を測定することにより、各触媒の臭気酸化分解特性を評価した。結果は、表1に記されている。
【0029】
【表1】

【0030】表1によれば、発明触媒1〜7はその活性が非常に高いことがわかる。特に発明触媒4、5では略完全にトリメチルアミンを酸化分解除去することができた。また、いずれの触媒についてもCO2 、N2 、N2 Oの3種類の無害なガスのみが生成し、有害ガスの出ないクリーンな酸化反応が起こっていることを確認した。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る触媒によれば、Al2 3 、ZrO2 、CeO2 、SiO2 及びゼオライトのうちから選ばれ且つZrO2 又はCeO2 を必須とする1種以上の金属酸化物又は該金属酸化物と金属の複合酸化物との混合物を担体とし、この金属酸化物系担体に、触媒成分としてAg、Pd、Pt、Mn及びRhのうちから選ばれた1種以上の金属、該金属を含有する合金、該金属の酸化物、又はこれらの2種以上の混合物を担持させてなるから、臭気成分又は有害ガス成分を低温でも効率良く酸化分解させることができ、触媒の高性能化が図れるとともに、触媒の劣化が少なくなってその長寿命化が図れる。
【0032】また、本発明に係る触媒の製造方法によれば、上述の如き優れた特性を有する触媒を製造することができる。




 

 


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