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触媒担体およびその製造方法 - 工業技術院長
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発明の名称 触媒担体およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−230162
公開日 平成10年(1998)9月2日
出願番号 特願平9−33432
出願日 平成9年(1997)2月18日
代理人
発明者 春田 正毅 / 松村 安行 / 香川 謙吉 / 宇佐見 禎一 / 川添 政宣
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シリカの上に粒径4nm以下のセリア粒子が分散担持されていることを特徴とする触媒担体。
【請求項2】 請求項1に記載されている触媒担体において、上記セリアの担持量が20〜90wt%であることを特徴とする触媒担体。
【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されている触媒担体の製造方法であって、セリウムを溶媒に溶かしてなるセリウム溶液とシリカとの混合溶液を攪拌しながらこれにアルカリ溶液を滴下していくことによって、該混合溶液のpHをセリウムが水酸化物としてシリカ上にだけ沈澱し始めるpHまで変化させ、さらに、該混合溶液を撹拌しながらこれにアルカリ溶液を上記セリウムの沈澱に応じて且つ上記pHが6.5を越えないように滴下していくことによって、上記セリウムの沈澱をシリカ上で進めていき、得られた沈澱生成物を焼成することによってセリウムを酸化物としてシリカに担持させることを特徴とする触媒担体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セリアが触媒金属を担持させる担持材となっているセリア系触媒担体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セリアを触媒担体(ないしは助触媒)として利用することについては、従来より研究・開発が進められている。例えば、特開平8−229394号公報には、セリアとジルコニアとが助触媒としてアルミナに担持された触媒担体について記載されている。その担持方法は、セリウム及びジルコニウムの硝酸塩溶液にアルミナを混合し、これにアンモニア水を滴下することによって、溶液のpHをpH1からpH7へ数分以内で急速に変化させてセリウム及びジルコニウムの酸化物前駆体をアルミナ上に沈澱させ、しかる後、焼成を行なうことによってジルコニア−セリア固溶体をアルミナに担持させる、というものである。これは、触媒担体の比表面積を低下させずに、上記酸化物固溶体を高分散に担持させることをねらいとするものである。
【0003】一般に触媒担体の比表面積を高くすると、結果的に触媒の比表面積が高くなってその活性が向上し、特に低温で触媒反応を行なわせる場合に有利になることは知られており、セリア自体に関してもその比表面積を高めるための研究・開発が進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のセリアでは、比表面積が高いものでもその値はBET比表面積で100m2 /g程度であり、例えばメタノールの分解に用いるような低温で触媒反応を進行させる触媒の担体としては、不充分であった。また、上記ジルコニア−セリア固溶体をアルミナに担持させた触媒担体は、アルミナ自体の比表面積が200m2 /g以下であり、得られる触媒担体の比表面積もそれ以下になる。特に上記固溶体を得るべくジルコニア前駆体とセリア前駆体とを同時に急速に沈澱させる必要があるため、アルミナに担持されているジルコニア−セリア固溶体の粒径が大きくなり易く、上記比表面積を高めることは難しい。しかも、この触媒担体の場合は、アルミナには酸点があるため、自動車の排気ガスの浄化のような特殊な用途に限定される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような課題に対して、種々の実験、研究を進めた結果、セリアの前駆体を高比表面積になるようシリカ上に所定の条件で沈殿させ焼成することによって、高比表面積のセリアを有する触媒担体が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】すなわち、この出願の発明に係る触媒担体は、シリカの上(シリカの表面及び細孔内)に粒径4nm以下のセリア粒子が分散担持されていることを特徴とし、その比表面積は200m2 /g以上と高いものになる。これは、高比表面積のシリカ上にセリアが微粒子となってアモルファス状に分散担持されているためであり、該セリア粒子の微細化によりセリア自体の比表面積が大きくなっているものと考えられる。
【0007】従って、このような触媒担体に例えば遷移金属を担持させてメタノール接触分解用触媒として利用すると、200℃前後での低温活性が高くなり、且つ選択性が高なる(水素及び一酸化炭素への転化率が高く、副生成物が少なくなる)。
【0008】上記触媒担体におけるセリアの担持量は20〜90wt%が好適である。セリア担持量が20wt%以下では、担体表面におけるシリカの露出が大きくなり、高比表面積のセリア系触媒担体を得るという発明本来の目的にそぐわない。一方、セリア担持量が90wt%を越えると、セリアの比表面積の減少が大きくなってしまう。
【0009】この出願の他の発明は、上述の如き高比表面積の触媒担体を製造する方法であって、セリウムを溶媒に溶かしてなるセリウム溶液とシリカとの混合溶液を攪拌しながらこれにアルカリ溶液を滴下していくことによって、該混合溶液のpHをセリウムが水酸化物としてシリカ上にだけ沈澱し始めるpHまで変化させ、さらに、該混合溶液を撹拌しながらこれにアルカリ溶液を上記セリウムの沈澱に応じて且つ上記pHが6.5を越えないように滴下していくことによって、上記セリウムの沈澱をシリカ上で進めていき、得られた沈澱生成物を焼成することによってセリウムを酸化物としてシリカに担持させることを特徴とする。
【0010】すなわち、上記混合溶液は酸性であり、これを撹拌しながらそこにアルカリ溶液を滴下していくと、該混合溶液のpHが5.5又はそれよりも少し高い値になった時点で、セリウムが水酸化物としてシリカ上に沈澱(析出)し始める。この操作は混合溶液を撹拌しながら行なうが、これは、上記アルカリ溶液の滴下によって混合溶液中に局部的にpHの高い場所を生じてセリウムの水酸化物がシリカ上ではなく液相中に析出しまうことを避けるためである。従って、上記アルカリ溶液の滴下によるpHの急激な変化は避け、当該滴下を徐々に行なってpH変化をゆっくりしたものにすることが好適である。
【0011】上記セリウムの沈澱が始まったら、該混合溶液を攪拌しながらさらにアルカリ溶液を滴下していくことによって、pHを所定の範囲に保持する。すなわち、上記沈澱があると、それに伴って混合溶液のpHが酸性側に若干変化するから、セリウムが水酸化物としてシリカ上に沈澱するpHを保つべく、該沈澱に応じてアルカリ溶液を滴下するものである。その際、pHが高くなり過ぎるとセリウム水酸化物が液相でも生じ易くなるから、該pHは6.5を越えないようにしなければならない、従って、この場合も、pHが局部的に高い部分を生じないように混合溶液を撹拌しながら当該滴下を徐々に行なって行くことが好ましい。
【0012】このように、混合溶液をpHが6.5を越えないようにしながら、上記セリウムの沈澱に応じてアルカリ溶液を滴下していくと、該セリウム水酸化物の急激な析出を避けて、該セリウム水酸化物をシリカの外表面だけでなく、その細孔内にも微細に分散させて析出させることができる。このため、その後の焼成によって得られる触媒担体では、セリアが4nm以下という微粒子になり易く、その比表面積が高いものになる。
【0013】上記シリカとしては、その比表面積が100m2 /g程度のものでもよいが、該シリカの比表面積が高いほど上記セリア粒子の分散及び微細化が図れるため、高比表面積のシリカを用いることが好適であり、例えば200m2 /g以上、さらには、280m2 /g以上が好適であり、1000m2 /g程度であってもよい。但し、シリカの比表面積が高すぎると、それだけ細孔径が小さくなるから、上記セリウムの水酸化物が該細孔内に析出しにくくなり、該細孔を塞ぐ結果となってかえって比表面積が低下するきらいがある。
【0014】上記製造方法に使用するアルカリ溶液としては、特に限定するわけではないが、水酸化ナトリウムが好適であり、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなど他のアルカリ溶液であってもよい。
【0015】セリウム溶液を生成するためのセリウム源としては、セリウムの硝酸塩、酢酸塩などが適用可能である。
【0016】上記混合溶液の温度は、0℃から100℃の範囲であれば良いが、通常50〜90℃程度にすることが好適である。また、上記焼成の温度は300〜1000℃程度が好適である。焼成温度が300℃未満では焼成が不充分になり易く酸化セリウムになり難いためであり、1000℃を越えるとセリア粒子のシンタリングを招き易くなり、比表面積の高いものが得られなくなるためである。
【0017】
【発明の効果】従って、この出願の発明に係る触媒担体は、シリカの上に粒径4nm以下のセリア粒子が分散担持されているから、その比表面積が高く、触媒活性の向上に有利になる。
【0018】また、上記触媒担体におけるセリアの担持量を20〜90wt%にすれば、シリカ表面が微細セリア粒子で覆われた触媒担体を得ることができ、しかも該触媒担体の比表面積が低いものになることを避けることができるこの出願の発明に係る触媒担体の製造方法は、セリウムを溶媒に溶かしてなるセリウム溶液とシリカとの混合溶液を攪拌しながらこれにアルカリ溶液を滴下していくことによって、該混合溶液のpHをセリウムが水酸化物としてシリカ上にだけ沈澱し始めるpHまで変化させ、さらに、該混合溶液を撹拌しながらこれにアルカリ溶液を上記セリウムの沈澱に応じて且つ上記pHが6.5を越えないように滴下していくことによって、上記セリウムの沈澱をシリカ上で進めていき、得られた沈澱生成物を焼成することによってセリウムを酸化物としてシリカに担持させる、というものであるから、上述のシリカが微細セリアで覆われてなる触媒担体を得ることができ、しかも、セリアをシリカの表面だけでなく細孔内にも担持させることができるから、セリアないしは触媒担体の比表面積を高いものにするうえで有利になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0020】触媒担体の調製(実施例1)セリウム源として、酢酸セリウム六水和物10.09gをひょう量し、これを2Lの蒸留水と比表面積280m2 /gのシリカ16gの混合溶液に溶解させて70℃に加熱した。この混合溶液を撹拌しながらこれに1Nの水酸化ナトリウムを1mLずつ徐々に加えていってそのpHを「6」にし、さらに該pHを「6」にコントロールしながら水酸化ナトリウムの滴下を2時間にわたって続けることによって、シリカ上にセリアの水酸化物を沈殿させた。このようにして得られた沈殿物を十分に水洗して乾燥し、500℃×5時間の焼成を行った。得られた触媒担体は、シリカ上にセリアが高分散に担持されたものであり、セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の20wt%である。
【0021】(実施例2)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の30wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0022】(実施例3)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の40wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0023】(実施例4)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の50wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0024】(実施例5)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の60wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0025】(実施例6)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の70wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0026】(実施例7)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の80wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0027】(実施例8)上記セリアの担持量をセリアとシリカの合計量の90wt%とする他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製した。
【0028】(実施例9)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の20wt%とした。
【0029】(実施例10)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の30wt%とした。
【0030】(実施例11)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の40wt%とした。
【0031】(実施例12)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の50wt%とした。
【0032】(実施例13)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の60wt%とした。
【0033】(実施例14)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の70wt%とした。
【0034】(実施例15)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の80wt%とした。
【0035】(実施例16)上記シリカとして比表面積380m2 /gのものを用いる他は実施例1と同様の方法によって、シリカ上にセリアを高分散に担持させてなる触媒担体を調製し、且つ上記セリアの担持量はセリアとシリカの合計量の90wt%とした。
【0036】(比較例)市販の触媒担体用セリア(第一稀元素工業(株)製のもの)を比較例とした。
【0037】触媒担体の性能評価上記の実施例1〜16及び比較例の触媒担体について、窒素の吸着によるBET比表面積の測定とXRDの半値幅によるセリア粒子径の測定を行なった。さらに、シリカの比表面積と、当該触媒担体の比表面積と、セリアの担持量とに基づいて該セリアの比表面積を求めた。実施例1〜8の結果を表1に比較例と共に示し、実施例9〜16の結果を表2に比較例と共に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】まず、表1の比表面積280m2 /gのシリカを用いた実施例1〜8と触媒担体用セリア単独の比較例の比表面積を比較すると、実施例1〜8の触媒担体の方が比較例のそれよりも高比表面積を有している。これは、各実施例のセリアの粒子径は4nm以下であって、比較例のそれよりも格段に小さく、この微細なセリア粒子がシリカに高分散に担持されているためと認められる。従って、セリアの比表面積も高くなっている。
【0041】また、表2の比表面積380m2 /gのシリカを用いた実施例9〜16をみると、該シリカの比表面積が高くなっていることに対応して各触媒担体の比表面積が高くなっている。セリア粒子径も実施例1〜8のものに比べると小さくなる傾向にある。但し、実施例9〜15のセリアの比表面積は実施例1〜7のそれよりも数値的には低い結果となっている。しかし、これは、実施例9〜16に用いた比表面積380m2 /gのシリカの方が実施例1〜8に用いた比表面積280m2 /gのシリカよりも熱安定性が低く、焼成によってシリカ自体の比表面積が低下したためであって、セリアの実際の比表面積が低くなったものではない。
【0042】以上のことから、本発明のように、高比表面積のシリカを土台としてこれにセリアを微細に分散担持させれば、従来では実現できなかった高比表面積を有するセリア系の触媒担体を得ることができ、これにより触媒の低温活性を飛躍的に向上させ得ることが期待できる。実際、当該触媒担体に遷移金属を担持させてメタノールの接触分解用触媒を調製したところ、高い選択性と低温活性を実現することができた。
【0043】上記実施例では比表面積が280m2 /g及び380m2 /gの各シリカを土台として触媒担体の調製を行ない、上記のような性能が得られたが、さらに比表面積の大きなシリカを土台とした場合も同様に高比表面積の触媒担体ないしはセリアが得られる。
【0044】なお、セリウムの出発原料、沈殿剤、シリカの種類を変更した場合でも高比表面積を有する触媒担体が得られた。よって、本発明が上記実施例に限定されるものでないことはもちろんである。




 

 


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