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発明の名称 ハロゲン系化合物を含有する排ガスの処理方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−76138
公開日 平成10年(1998)3月24日
出願番号 特願平8−253836
出願日 平成8年(1996)9月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】逢坂 宏
発明者 大見 忠弘 / 本多 良隆
要約 目的


構成
ハロゲンガス及び/又はハロゲン化水素ガス(ハロゲン化酸性ガス)等のハロゲン系化合物を含有する排ガスを単体金属と接触させることを特徴とする、ハロゲン系化合物を含有する排ガスの処理方法。
特許請求の範囲
【請求項1】 ハロゲン系化合物を含有する排ガスを単体金属と接触させることを特徴とする、ハロゲン系化合物を含有する排ガスの処理方法。
【請求項2】 単体金属として、スズ、鉛、亜鉛、ジルコニウム、鉄、ニッケル、モリブデン、マンガン、タンタル及びコバルトからなる群より選択される少なくとも1種を使用する、請求項1に記載した処理方法。
【請求項3】 ハロゲン系化合物を含有する排ガスを単体金属と20〜300 ℃で接触させる、請求項1に記載した処理方法。
【請求項4】 ハロゲンガス及び/又はハロゲン化酸性ガスを除去する、請求項1に記載した処理方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン系化合物(例えば、ハロゲンガス又はハロゲン化水素等のハロゲン化酸性ガス)を含有する排ガスの処理方法に関し、特に半導体工程におけるドライエッチング工程等から排出されるハロゲン系化合物を含有する排ガスを除去して無害化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体工業においては、半導体製造工程の中で多種類の腐蝕性ガスが使用されているが、これらは毒性も高く、環境への汚染が懸念されている。具体的には、ドライエッチング工程から排出される排ガス中にはハロゲン系ガスが含まれるが、これらは人体に有害である。また、これらは腐蝕性のガスで、特に、系内に存在する水分と共に真空系の機器を腐蝕させるという問題がある。従って、これらのガスの除去システムの確立が急務とされている。
【0003】従来から、こうしたハロゲン系ガスの除去方法として種々の方法が提案されてきている。例えば、特開平6−198128号、特開平6−47233号、特開平4−94723号等に示されている方法があるが、これらの方法においてハロゲン系ガスの除去に次の処理剤 (1)〜(5) を使用することが提案されている。
【0004】(1) 金属酸化物(各種金属の酸化物)
(2) 活性炭、又は活性炭に薬剤を担持したもの(活性炭にアルカリ金属の酸化物等を担持した吸着剤)
(3) アルカリ(Ca(OH)2 、Mg(OH)2 、CaO、MgO等)
(4) 酸化剤(KMnO4 等)
(5) 以上の組み合わせ【0005】ドライエッチング工程から排出されるハロゲン系ガスはその性状から、■ハロゲンガス(F2 、Cl2 、Br2)■ハロゲン化水素ガス(酸性ガス)(HF、HCl、HBr)
■その他に大別される。実際の排ガス中では、これらが単独で排出されることは稀であり、複数のガスが混在している。
【0006】これらのハロゲン系ガスのうち、■と■が特に問題である。これらは人体や環境に対して有害であるため、排ガスの完全処理が望まれることは当然であるが、それに加え、腐蝕性のガスであるため、系内に存在する水分と共に真空系の機器(ドライポンプ、回転ポンプの金属部分、金属配管等)を腐蝕させるという問題がある。
【0007】系内の腐蝕が生じれば、真空系の安定性が損なわれ、半導体製造時の条件設定が困難となるし、腐蝕した部分の交換にはかなりの費用がかかる。
【0008】従来から提案されてきた除害剤(処理剤)として、例えば金属酸化物(一例として、Fe2 3 を挙げる。)を用いた場合には、金属酸化物が酸性ガスと反応し、Fe2 3 + 6HCl → 2FeCl3 + 3H2 Oのように水を発生する。
【0009】上記した通り、水は系内を腐蝕させる要因となるので好ましくない。また、金属酸化物と同様に、アルカリや酸化剤も酸性ガスと反応して水を放出するので、これも好ましくない。一方、活性炭では、酸性ガスを処理しきれない。
【0010】従って、酸性ガスやハロゲンと反応若しくは吸着(物理吸着、反応吸着)しても水を放出しない除去システムを真空系に付与する必要があるが、従来技術にはそうした要求に応えるものが存在しない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、排ガスから上記した如き酸性ガスやハロゲンガス等のハロゲン系化合物を効果的に除去する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ハロゲンガス及び/又はハロゲン化水素ガス(ハロゲン化酸性ガス)等のハロゲン系化合物を含有する排ガスを単体金属と接触させることを特徴とする、ハロゲン系化合物を含有する排ガスの処理方法に係るものである。
【0013】本発明の処理方法によれば、排ガスの処理剤として単体金属を使用しているので、この単体金属とハロゲン系化合物が例えば次式のように反応し、腐蝕性のある有害なハロゲン系化合物を除去できるのみならず、反応によって水を生成することもなく、系内の腐蝕を有効に防止することができる。
【0014】
2Fe + 6HCl → 2FeCl3 + 3H22Fe + 3Cl2 → 2FeCl3【0015】本発明の処理方法において、上記単体金属としては、スズ、鉛、亜鉛、ジルコニウム、鉄、ニッケル、モリブデン、マンガン、タンタル及びコバルトからなる群より選択される少なくとも1種を使用することが望ましい。
【0016】また、ハロゲン系化合物を含有する排ガスを単体金属と20〜300 ℃(望ましくは 100〜300 ℃)で接触させることが反応の促進にとって有利である。
【0017】なお、使用可能な上記単体金属の形状は、粒状、棒状、板状等であって操作性が良ければ特に限定されない。これらの金属の粒度は排ガス通過時に通気抵抗が上昇しない範囲であれば、接触面積をできるだけ大きくとれる形状が望ましい。また、これらの金属は1種類単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。
【0018】実際に排ガスと接触せしめる手段としては、充填塔にガスの負荷量に応じて上記単体金属を充填し、ガスを導入して接触させればよい。
【0019】半導体製造のドライエッチング時において排ガスを除去するための具体的な位置については、a)真空ポンプとリアクターの間b)真空ポンプと排ガスの放出口の間c)油回転ポンプを使用する場合は、真空ポンプ油中の溶存ガスを除去するためにポンプ油を循環して上記の如き充填塔を経由させる。
等が考えられる。a)、c)は真空ポンプを腐蝕から守り、b)は排ガスの環境への放出を防ぐ観点で設けるものである。
【0020】また、排ガスの除去剤(処理剤)として、上記した単体金属と活性炭との併用も可能である。
【0021】
【発明の作用効果】本発明の処理方法によれば、排ガスの処理剤として単体金属を使用しているので、この単体金属とハロゲン系化合物が例えば上記式のように反応し、腐蝕性のある有害なハロゲン系化合物を除去できるのみならず、反応によって水を生成することもなく、系内の腐蝕を有効に防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0023】実施例1外側から加熱が可能な50mmφのSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにスズ(粒状、2〜3mmφ)を充填した。20℃の温度の下、充填塔へ、窒素で希釈したハロゲン系ガスを1L/分の流速で2時間流入した(ハロゲン系ガス濃度はいずれも1%とした)。そして、充填塔からの出口ガスを以下のように分析した。
【0024】ハロゲン系ガスとしてハロゲン(F2 、Cl2 、Br2 )を使用した時は、出口ガス全量をKIの水溶液中にバブリングし、発生したI2 をハイポで滴定することにより、処理しきれなかったハロゲン量(未処理率)を下記式によって計算した。結果を下記の表1に示す(表中の数字は未処理率(%)を示す:以下、同様)。
【0025】ハロゲン系ガスとして酸(HF、HCl、HBr)を使用した時は、出口ガス全量をアンモニアの水溶液中にバブリングし、中和後にイオンクロマトグラフィーで分析することにより、処理しきれなかった酸量(未処理率)を下記式によって計算した。結果を下記の表1に示す。
【0026】未処理率(%)={(処理しきれなかったハロゲン系ガス量)÷(流入したハロゲン系ガス量)}×100【0027】また、同様な実験を、充填塔を 100℃、 200℃、 300℃に加熱して行った。その結果も下記の表1に示す。
【0028】

(表中の数値は未処理率:%)
【0029】この結果から、本発明に基づけば、ハロゲン系ガスを効果的に除去できることが分かる。特に、フッ素系では反応温度を高めることが有利である。
【0030】実施例2実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにジルコニウム(スポンジ、2〜5mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表2に示す。
【0031】

(表中の数値は未処理率:%)
【0032】この結果も、本発明に基づく方法によって、フッ素系ガスを昇温状態で有効に除去できることを示している。
【0033】実施例3実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるように鉛(粒状、2〜5mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表3に示す。
【0034】

(表中の数値は未処理率:%)
【0035】この結果から、フッ素は20℃以上でも十分に除去でき、HFは高温下で、Cl2 は更に高温にすると十分に除去できることが分かる。
【0036】実施例4実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるように亜鉛(粒状、3〜7mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表4に示す。
【0037】

(表中の数値は未処理率:%)
【0038】この結果では、ハロゲンガスは高温で除去可能であるが、HFはそれより低温でも十分に除去できる。
【0039】実施例5実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるように鉄(粒状、2〜3mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表5に示す。
【0040】

(表中の数値は未処理率:%)
【0041】この結果も、実施例4と同様の傾向を示していることが分かる。
【0042】実施例6実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにモリブデン(粒状)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表6に示す。
【0043】

(表中の数値は未処理率:%)
【0044】この結果から、フッ素の除去は昇温下で十分に行えることが分かる。
【0045】実施例7実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにニッケル(粒状、2〜5mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表7に示す。
【0046】

(表中の数値は未処理率:%)
【0047】この結果から、HFの除去は昇温下で十分に行えることが分かる。
【0048】実施例8実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにマンガン(粒状、2〜5mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表8に示す。
【0049】

(表中の数値は未処理率:%)
【0050】この例でも、HFの除去を昇温下で十分に行うことができる。
【0051】実施例9実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにタンタル(粒状、2〜5mmφ)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表9に示す。
【0052】

(表中の数値は未処理率:%)
【0053】この例では、ハロゲン系ガスはいずれも高温で十分に除去できる。
【0054】実施例10実施例1と同じSUS製充填塔に、層高10cmとなるようにコバルト(粒状、小粒10mmφ以下)を充填した。それ以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を下記の表10に示す。
【0055】

(表中の数値は未処理率:%)
【0056】この例の場合、HFよりもCl2 の方がより高温で除去されることが分かる。
【0057】以上の実施例1〜10においては、いずれも、処理ガス出口部分には腐蝕はみられなかった。




 

 


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