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発明の名称 エンドミル加工装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−58220
公開日 平成10年(1998)3月3日
出願番号 特願平8−218431
出願日 平成8年(1996)8月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大浜 博
発明者 高橋 孝幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 加工ヘッド(4)に備えられた回転軸(12)に、その軸方向の一端側にシャンク部(5a)を、他端側の端面と外周面にそれぞれ切刃を有する切刃部(5b)を、それぞれ設けたエンドミル(5)を取り付け、該切刃部(5b)の切削作用によりワークに対して溝加工を行うようにしたエンドミル加工装置であって、上記エンドミル(5)の内部に液通路(30)を設け、該液通路(30)に冷却液を供給し得るように構成したことを特徴とするエンドミル加工装置。
【請求項2】 請求項1において、上記液通路(30)が、上記エンドミル(5)のシャンク部(5a)及び切刃部(5b)に跨がって設けられていることを特徴とするエンドミル加工装置。
【請求項3】 請求項2において、上記液通路(30)が、上記シャンク部(5a)側に冷却液の入口(30a)と出口(30b)とがそれぞれ開口し、且つ該入口(30a)及び出口(30b)から上記切刃部(5b)側に向かって略U字状に延びる循環路とされていることを特徴とするエンドミル加工装置。
【請求項4】 請求項1,2又は3において、冷却液の供給及び回収を行う冷却液ユニット(6)を備え、該冷却液ユニット(6)からの冷却液を上記エンドミル(5)の液通路(30)に供給するとともに、該液通路(30)を循環した後の冷却液を上記冷却液ユニット(6)に回収する冷却液循環系(A)が構成されていることを特徴とするエンドミル加工装置。
【請求項5】 請求項4において、上記冷却液循環系(A)が閉回路で構成されていることを特徴とするエンドミル加工装置。
【請求項4】 請求項4において、上記冷却液循環系(A)が開回路で構成されていることを特徴とするエンドミル加工装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、エンドミル加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5には、一般的なエンドミルによる溝の切削加工の状態を示している。このエンドミル加工は、シャンク部53aと切刃部53bとを備えたエンドミル53を回転駆動されるツールホルダー52に装着し、該切刃部53bをワーク51に対してその軸方向に押し当て、該切刃部53bの外周切刃53cで溝の側壁部52bを、また先端切刃53dで底部52aを、それぞれ同時に切削しながらこれを所定速度で横方向に移動させて溝を形成するものである。
【0003】この場合の切削方法としては、従来より「湿式切削」と「乾式切削」とが知られている。「湿式切削」は、切削加工に際して、切刃部53b部分に外部から切削液をかけながら切削作業を行うものである。また、「乾式切削」は、切削液を用いずに切削加工を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、「湿式切削」を行う場合、エンドミル53の材質によっては、工具寿命が非常に短くなるという問題がある。これは、「湿式切削」においては、エンドミル53が高速で回転して切削を行う場合、その回転に伴って切刃部53bの刃先部分が、「切削熱による急激な加熱」と「切削液による急激な冷却」とを高い周波数で交互に受けることで、所謂「ヒートショック」により早期に破壊に至るものである。
【0005】従って、かかる「ヒートショック」によるエンドミル53の寿命の短小化を防止するためには、「乾式切削」を採用することが必要である。ところが、「乾式切削」によれば、切削加工に伴って発生する切削熱の除去は大気への放熱作用のみであることからその除去率は極めて低く、このためエンドミル53の温度が大きく上昇し熱膨張を生じる。この場合、熱膨張は、当然、エンドミル53の軸方向と径方向の両方に生じるが、その熱膨張量は膨張部分の長さの関係から、径方向の膨張よりも軸方向の膨張の方が大きくなる。この結果、エンドミル53の切込量Hは、エンドミル53の温度上昇に伴って設計値から次第に増大変化し、結果的に、加工面、即ち、底部52aの深さ寸法に設計値との狂いが生じ、適正な加工精度を維持することができなくなる。
【0006】そこで本願発明は、「湿式切削」と「乾式切削」の利点を併せ持つことにより、エンドミルの寿命の長期化と高度の加工精度の確保とを両立し得るようにしたエンドミル加工装置を提案することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0008】本願の第1の発明では、加工ヘッド4に備えられた回転軸12に、その軸方向の一端側にシャンク部5aを、他端側の端面と外周面にそれぞれ切刃を有する切刃部5bを、それぞれ設けたエンドミル5を取り付け、該切刃部5bの切削作用によりワークに対して溝加工を行うようにしたエンドミル加工装置において、上記エンドミル5の内部に液通路30を設け、該液通路30に冷却液を供給し得るように構成したことを特徴としている。
【0009】本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記液通路30を、上記エンドミル5のシャンク部5a及び切刃部5bに跨がって設けたことを特徴としている。
【0010】本願の第3の発明では、上記第2の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記液通路30を、上記シャンク部5a側に冷却液の入口30aと出口30bとがそれぞれ開口し、且つ該入口30a及び出口30bから上記切刃部5b側に向かって略U字状に延びる循環路としたことを特徴としている。
【0011】本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明にかかるエンドミル加工装置において、冷却液の供給及び回収を行う冷却液ユニット6を備え、該冷却液ユニット6からの冷却液を上記エンドミル5の液通路30に供給するとともに、該液通路30を循環した後の冷却液を上記冷却液ユニット6に回収する冷却液循環系Aを構成したことを特徴としている。
【0012】本願の第5の発明では、上記第4の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記冷却液循環系Aを閉回路で構成したことを特徴としている。
【0013】本願の第6の発明では、上記第4の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記冷却液循環系Aを開回路で構成したことを特徴としている。
【0014】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0015】■ 本願の第1の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、エンドミル5の内部に設けた液通路30に冷却液を供給するようにしているので、該冷却液を液通路30に供給しながら切削作業を行うことで、切削作業に伴って切刃の刃先部分に生じる切削熱は熱伝導によりエンドミル5の内部側へ移動して順次上記冷却液側に放出される。
【0016】従って、切削熱の放熱除去が安定的であり、従来の「湿式切削」の如き刃先部分において加熱作用と冷却作用とが高周波数で繰り返えされるということがなく、刃先部分の「ヒートショック」による破壊が可及的に抑制され、結果的にエンドミル5の寿命の長期化が図られることになる。
【0017】また、冷却液の冷却作用によりエンドミル5の温度上昇が抑制されることで該エンドミル5の熱膨張が低く抑えられるので、切削作業中におけるエンドミル5の切り込み量の変化が極めて少なく、それだけエンドミル5による加工精度が良好に維持されるものである。
【0018】■ 本願の第2の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、上記第1の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記液通路30を、上記エンドミル5のシャンク部5a及び切刃部5bに跨がって設けているので、主として該エンドミル5の寿命に影響する上記切刃部5bの冷却作用と、主としてエンドミル5の熱膨張に影響するシャンク部5aの冷却作用とが共に良好に維持され、上記■に記載の効果がより一層確実ならしめられるものである。
【0019】■ 本願の第3の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、上記第2の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記液通路30を、上記シャンク部53a側に冷却液の入口30aと出口30bとがそれぞれ開口し、且つ該入口30a及び出口30bから上記切刃部5b側に向かって略U字状に延びる循環路としているので、該循環路を通って冷却液が常時循環することとなり、例えば冷却液が液通路30内で滞留し易い構成である場合に比して、冷却液による冷却作用が常時安定的に行われ、上記■に記載の効果がより一層確実ならしめられるものである。
【0020】■ 本願の第4の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、上記第1、第2又は第3の発明にかかるエンドミル加工装置において、冷却液の供給及び回収を行う冷却液ユニット6を備え、該冷却液ユニット6からの冷却液を上記エンドミル5の液通路30に供給するとともに、該液通路30を循環した後の冷却液を上記冷却液ユニット6に回収する冷却液循環系Aを構成しているので、冷却液の再利用が可能となり、例えば使用後の冷却液を廃棄する構成の場合に比して、運転経費の低減が図れるものである。
【0021】■ 本願の第5の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、上記第4の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記冷却液循環系Aを閉回路で構成しているので、冷却液に切削屑等の異物が混入することがなく、例えば回収された冷却液から異物を除去してこれを再利用する必要がある場合に比して、装置の簡略化及び運転経費の低減が図れるものである。
【0022】■ 本願の第6の発明にかかるエンドミル加工装置によれば、上記第4の発明にかかるエンドミル加工装置において、上記冷却液循環系Aを開回路で構成しているので、例えばこれを閉回路で構成する場合に比して、該冷却液循環系Aの構造が簡略化されるとともにその製作が容易であり、それだけ装置の低廉化が図れるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態図1には、本願発明の第1の実施形態にかかるエンドミル加工装置Z1を示している。このエンドミル加工装置Z1は、床面上に固定配置される基台部1に、次述する加工ヘッド4を備えた刃物台2とワーク(図示省略)を保持するワーク支持台3とを対向配置するとともに、該刃物台2の後方側に冷却水の供給と回収を行う冷却水ユニット6を備えて構成される。
【0024】上記加工ヘッド4は、図2に示すように、上記刃物台2に固定される有底筒状のヘッドボディ11と、該ヘッドボディ11内において軸受20,20を介して回転自在に支承されるとともに図示しない駆動機構により回転駆動される回転軸12と、該回転軸12の先端に嵌着ピース14を介してテーパー嵌合により取り付けられたツールホルダー13とを備えて構成される。そして、上記ツールホルダー13は、図示しない挟着機構により、エンドミル5を着脱自在に保持し得るように構成されている。
【0025】上記エンドミル5は、軸方向の一端側にシャンク部5aを、他端側に切刃部5bを、それぞれ備えている。そして、この切刃部5aには、その外周に設けられた外周切刃と端面に設けられた先端切刃(図5参照)とが備えられている。また、このエンドミル53の内部には、上記シャンク部5aの軸端寄りの外周面に入口30aと出口30bとを開口させるとともにこれら入口30aと出口30bから上記切刃部5bの先端寄り位置に向けて略U字状に延びる液通路30が形成されている。そして、この液通路30は、次述の冷却液循環系Aを介して上記冷却水ユニット6に接続されている。
【0026】上記冷却液循環系Aは、閉経路で構成されるものであって、上記ツールホルダー13内に設けられて上記エンドミル5の入口30aに接続される液通路31と、上記回転軸12の内部に設けられて上記液通路31に接続される液通路32と、上記ヘッドボディ11の内部に設けられて上記液通路32に接続される液通路33と、該液通路33と上記冷却水ユニット6の供給口6aとを接続する冷却液供給管7とでなる供給経路と、上記ツールホルダー13内に設けられて上記エンドミル5の出口30bに接続される液通路34と、上記回転軸12の内部に設けられて上記液通路34に接続される液通路35と、上記ヘッドボディ11の内部に設けられて上記液通路35に接続される液通路36と、該液通路36と上記冷却水ユニット6の回収口6bとを接続する冷却液回収管8とでなる回収経路とで構成される。
【0027】かかる構成の加工ヘッド4に上記エンドミル5を装着してワークに適宜の切削加工を行う場合には、先ず、上記冷却水ユニット6からの冷却水(特許請求の範囲中の「冷却液」に該当する)を上記冷却液循環系Aの供給経路を介して上記エンドミル5の液通路30に供給するとともに、該液通路30に供給された冷却水を上記回収経路を介して上記冷却水ユニット6側に回収し、常時、冷却水を上記エンドミル5の液通路30内に流通させる。かかる状態下において、上記エンドミル5を回転駆動させてワークに切削加工を行う。
【0028】このように、エンドミル5の液通路30に冷却水を供給しつつ切削作業を行うと、切削作業に伴って切刃53c,53dの刃先部分に生じる切削熱は、熱伝導によりエンドミル5の内部側へ移動して順次上記液通路30内の冷却水側に放出される。従って、切削熱の放熱除去が安定的であり、従来の「湿式切削」の如き刃先部分において加熱作用と冷却作用とが高周波数で繰り返えされるということがなく、刃先部分の「ヒートショック」による破壊が可及的に抑制され、結果的にエンドミル5の寿命の長期化が図られることになる。
【0029】また、冷却水の冷却作用によりエンドミル5の温度上昇が抑制されるので、該エンドミル5の熱膨張が低く抑えられる。この結果、切削作業中におけるエンドミル5の切り込み量の変化が極めて少なく、それだけエンドミル5による加工精度が良好に維持されることになる。
【0030】さらに、上記液通路30が、上記エンドミル5のシャンク部5a及び切刃部5bに跨がって設けているので、主として該エンドミル5の寿命に影響する上記切刃部5bの冷却作用と、主としてエンドミル5の熱膨張に影響するシャンク部5aの冷却作用とが共に良好に維持され、上記の如きエンドミル5の寿命の長期化とエンドミル5による加工精度の向上とが、より一層確実ならしめられるものである。
【0031】また、上記液通路30を、上記シャンク部5a側に冷却水の入口30aと出口30bとがそれぞれ開口し、且つ該入口30a及び出口30bから上記切刃部5b側に向かって略U字状に延びる循環路としているので、該循環路を通って冷却水が常時循環することとなり、例えば冷却水が液通路30内で滞留し易い構成である場合に比して、冷却水による冷却作用が常時安定的に行われ、上記の如きエンドミル5の寿命の長期化とエンドミル5による加工精度の向上とがより一層確実ならしめられるものである。
【0032】さらに、上記冷却液ユニット6からの冷却水を上記エンドミル5の液通路30に供給するとともに、該液通路30を循環した後の冷却水を上記冷却液ユニット6に回収するようにしているので、冷却水の再利用が可能となり、例えば使用後の冷却水を廃棄する構成の場合に比して、運転経費の低減が図れるものである。しかも、この場合、上記冷却液循環系Aを閉経路で構成しているので、冷却液に切削屑等の異物が混入することがなく、例えば回収された冷却液から異物を除去してこれを再利用する必要がある場合に比して、装置の簡略化及び運転経費の低減が図れることになる。
【0033】第2の実施の形態図3には、本願発明の第2の実施形態にかかるエンドミル加工装置Z2を示している。この実施形態のエンドミル加工装置Z2は、上記第1の実施形態のエンドミル加工装置Z1とその基本構成を同じとするものであって、これと異なる点は、上記加工ヘッド4における冷却液循環系Aの構成のみである。従って、ここではこの冷却液循環系Aの構成についてのみ説明し、その他の部分については上記第1の実施形態における説明を援用する。
【0034】上記冷却液循環系Aは、その一部を大気に開放させた開経路で構成されるものであって、上記エンドミル5の内部に形成した略U字状の液通路30の入口30aが開口する上記ツールホルダー13側の空室部43と、該空室部43から延びる孔42と、上記嵌着ピース14内に設けられ上記孔42に接続される孔41と、上記回転軸12の軸心部に設けられ上記孔41に接続する内孔15と、該内孔15と上記冷却水ユニット6の供給口6aとを接続する冷却液供給管7からなる供給経路と、上記ツールホルダー13に設けられ上記エンドミル5における液通路30の出口30bに接続される液通路37と、上記回転軸12に設けられ上記液通路37に接続される液通路38と、上記ヘッドボディ11に設けられ該ヘッドボディ11と上記回転軸12との間隙部17を介して上記液通路38に接続される液通路39と、該液通路39に接続されるとともにその一端が上記基台部1側に形成した排液受口9に臨む放出管10と、該排液受口9と上記冷却水ユニット6の回収口6bとを接続する入口30aとでなる回収経路とで構成される。
【0035】従って、上記冷却水ユニット6から供給される冷却水は、上記冷却液供給管7から上記加工ヘッド4の軸心部分を通って上記エンドミル5の液通路30に導入される。また、上記液通路30に導入された冷却水は、上記放出管10から上記排液受口9側に放出され、さらに該排液受口9から冷却液回収管8を介して冷却水ユニット6側に回収される。
【0036】このように構成されたエンドミル加工装置Z2においては、上記冷却液循環系Aを介して上記エンドミル5内の液通路30に冷却水を循環させながら切削加工を行うことで、上記第1の実施形態におけるエンドミル加工装置Z1と同様の作用効果が得られるものである。さらに、この実施形態のものにおいては、上記冷却液循環系Aの一部を開経路で構成しているので、例えば上記第1の実施形態におけるエンドミル加工装置Z1の如く、これを閉経路で構成する場合に比して、該冷却液循環系Aの構造が簡略化されるとともにその製作が容易であり、それだけ装置の低廉化が図れるという利点がある。




 

 


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