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挾持具 - 京セラ株式会社
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発明の名称 挾持具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296646
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−109159
出願日 平成9年(1997)4月25日
代理人
発明者 浜島 浩
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】少なくとも被挾持物体と接する挾持部を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成したことを特徴とする挾持具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも被挾持物体を挾持する挾持部が、静電気除去効果を有する非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスからなるピンセットの如き挾持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挟持物体を取り扱うピンセットの如き挾持具は、被挾持物体と接する挾持部を含む挾持具全体を、ステンレスなどの金属や塩化ビニールなどの合成樹脂により形成したものがあった。
【0003】しかしながら、金属製の挾持具は、導電性が高すぎるために導通短絡による取り扱い事故不良や金属打痕による異物が被挾持物体に付着したり、混入する恐れがあり、さらには磁気を帯び易いため、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挟持物体に悪影響を与えるといった問題があり、合成樹脂製の挾持具においては、耐熱性、耐食性、耐摩耗性が低いといった問題があった。
【0004】これらに対し、本件出願人は挾持具を、優れた耐熱性、耐食性、耐摩耗性を有する高強度の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成することを提案している(特公平4−45300号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挟持物体を取り扱う挾持具においては、被挾持物体が静電気により悪影響を受ける恐れがあることから、静電気を逃がすために適度な導電性を有する材質により形成することが要求されているが、通常、部分安定化ジルコニアセラミックスは絶縁材料であるために導通短絡による不具合は解消できる反面、静電気を逃がし難いといった問題点があった。
【0006】そこで、本件出願人は、静電気を容易に除去できるようにするために、部分安定化ジルコニアセラミックスからなる挾持具の表面に102 〜106 Ω・cm程度の体積固有抵抗を有する導電性膜を被覆したものを提案している(実公平5−2303号公報参照)。
【0007】しかしながら、このような挾持具は、導電性膜の体積固有抵抗が102 〜106 Ω・cm程度と低すぎ、静電気が一気に除去されることから、大気摩擦による超高電圧の放電作用を起こすことがあり、その結果、挾持した半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挾持物体に悪影響を及ぼす恐れがあった。
【0008】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明は上記問題に鑑み、少なくとも被挟持物体と接する挾持部を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明する。
【0010】図1は本発明に係る挾持具1の一実施形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図であり、先端が鋭利に尖った一対の挾持部2を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値(以下、抵抗値と称す。)が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成し、後端部を互いに接合した弾性材料からなる一対の握り部材3の先端にそれぞれネジ4でもって接合したものである。なお、図1に示す挾持具1では、挾持部2と握り部材3とをネジ4により接合した例を示したが、導電性接着剤により接合しても良く、さらには挾持部2に係合凸部を、握り部材3に係合凹部をそれぞれ形成し、両者の凸部と凹部を係合させて固定したものでも良い。また、握り部材3には、金属等からなる細長い板状体をU字状やV字状に折り曲げて形成したものを用いることもできる。
【0011】そして、この挟持具1により被挟持物体(不図示)を挟持するには、人の手で握り部材3に押圧力を加えれば、各握り部材3がそれぞれ弾性変形し、その先端に各々固定された挾持部2でもって被挾持物体を挾持するようになっている。
【0012】ところで、挾持部2を構成する部分安定化ジルコニアセラミックスの曲げ強度を700MPa以上とするのは、被挾持物体を挾持するごとに大きな曲げ応力が加わるからであり、特に、挾持部2の形状が図1に示すような鋭利に尖ったものであると、曲げ強度が700MPa未満では曲げ応力に屈して破損するからである。
【0013】また、部分安定化ジルコニアセラミックスの抵抗値を106 〜109 Ω・cmとしたのは、抵抗値が109 Ω・cmより大きいと、絶縁性が高いために静電気除去効果が得られないからであり、逆に、抵抗値が106 Ω・cmより小さくなると、挾持部2に溜まった静電気が一気に逃げるため、大気摩擦による放電作用の発生を防ぐことができないからである。
【0014】従って、抵抗値を106 〜109 Ω・cmと適度な導電性を持たせることで、静電気を徐々に逃がすことができ、導通短絡による取り扱い事故不良を生じることなく静電気を除去することができる。
【0015】さらに、上記部分安定化ジルコニアセラミックスは非磁性としてあるため、磁気を帯びることがなく、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挾持物体を挾持したとしてもこれらに悪影響を与えることがない。
【0016】このような曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスとしては、導電性付与剤として、Fe2 3 ,Cr2 3 ,NiO,Co3 4 のうち一種以上を10〜35重量%の範囲で含有するか、あるいはTiC,WC,TaCなどの炭化物のうち一種以上を10〜25重量%の範囲で含有し、残部がY2 3 ,CaO,MgO,CeO2 等の安定化剤により部分安定化されたジルコニアからなり、焼結体中における全ジルコニア量に対し、単斜晶以外のジルコニア量が90%以上、好ましくは95%以上であるものが良い。
【0017】即ち、ジルコニアの結晶状態には立方晶、正方晶、単斜晶の3つの状態があり、特に正方晶ジルコニアは外部応力に対し、応力誘軌変態を受けて単斜晶ジルコニアに相変態し、この時に生じる体積膨張によって単斜晶ジルコニアの周囲に微小なマイクロクラックを形成して外部応力の進行を阻止できるため、ジルコニアセラミックスの強度を高めることができるのであるが、単斜晶以外のジルコニア量が90%未満であると、導電性付与剤を含有することによる強度劣化により、曲げ強度を700MPa以上とすることができないからである。
【0018】なお、ジルコニアの平均結晶粒子径が0.5μmより大きくなると、曲げ強度や硬度等の機械的特性が大きく低下し、逆に0.2μm未満とすることは製造上難しい。従って、ジルコニアの平均結晶粒子径は0.2〜0.5μmとすることが良い。
【0019】また、導電性付与剤として、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 のうち一種以上を用いた場合において、これら導電性付与剤の含有量を10〜35重量%としたのは、10重量%未満では抵抗値を下げる効果が小さく、109 Ω・cm以下とすることができないからであり、逆に、35重量%より多くなると、挾持具1として要求される曲げ強度700MPa以上を満足することができず、また、抵抗値が106 Ω・cm未満となり、さらには磁性を生じる恐れがあるからである。
【0020】また、導電性付与剤として、TiC,WC,TaCなどの炭化物のうち一種以上を用いた場合においても、これら導電性付与剤の含有量が10重量%未満では抵抗値を109 Ω・cm以下とすることができず、逆に、25重量%より多くなると、抵抗値が106 Ω・cm未満となり、さらには磁性を生じる恐れがあるからである。
【0021】なお、これら導電性付与剤の平均結晶粒子径が大き過ぎると部分安定化ジルコニアセラミックスの曲げ強度や硬度等の機械的特性が低下するため、5μm以下、好ましくは3μm以下とすることが良い。
【0022】さらに、上記ジルコニア及び導電性付与剤以外に、焼成温度抑制剤を3重量%以下の範囲で含有させても良い。焼成温度抑制剤としては、導電性付与剤に、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用いる場合、Ca,K,Na,Mg,Zn,Scなどの酸化物を含有すれば良く、電性付与剤に、TiC,WC,TaCなどの炭化物を用いる場合、Al2 3 ,TiO2 を含有すれば良い。
【0023】これらの焼成温度抑制剤を3重量%以下の範囲で含有させれば、焼成温度を下げてジルコニア及び導電性付与剤の粒成長を抑えることができるため、曲げ強度や硬度等の機械的特性を高めることができる。
【0024】なお、上記曲げ強度は、JIS−R1601に基づくものであり、挟持部2より測定する場合は、所定の形状に切断した試験片で3点曲げ試験により測定する。この時、JISで規定する寸法の試験片が得られない場合は、ワイブル係数と有効体積を加味した公知の手法によりJISに規定する試験片での曲げ強度に換算すれば良い。
【0025】また、体積固有抵抗値については、JIS−C2141に規定する超絶縁抵抗計により測定すれば良く、さらに非磁性であるか否かについては、振動試料型磁力計により残留磁束密度を測定し、14ガウス以下であったものを非磁性と評価してある。
【0026】一方、握り部材3を構成する材質としては、挟持部2に溜まっている静電気を逃がし易くするために、挟持部2を構成する部分安定化ジルコニアセラミックスの抵抗値より小さい抵抗値を持ったものが良く、好ましくは10Ω・cm以下の抵抗値を有するものが良い。具体的には、ステンレス、アルミニウム合金、黄銅等の金属により形成すれば良い。
【0027】次に、図1に示す挾持具1の製造方法について説明する。
【0028】まず、挾持部2を作製するために、ZrO2 粉末に対し、安定化剤としてY23 、CaO、MgO、CeO2 を所定の範囲で添加する。例えば、Y2 3 についてはZrO2 に対し3〜9mol%の範囲で、CaOについてはZrO2 に対し8〜12mol%の範囲で、MgOについてはZrO2 に対し16〜26mol%の範囲で、CeO2 については10〜16mol%の範囲でそれぞれ添加すれば良く、これらの範囲で添加すれば部分安定化ジルコニアとすることができる。
【0029】さらに、導電性付与剤として、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 のうち一種以上を用いる時には10〜35重量%添加し、導電性付与剤として、TiC,WC,TaCなどの炭化物のうち一種以上を用いる時には10〜25重量%添加する。なお、焼成温度を下げるため、導電性付与剤に、Fe3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用いる場合、Ca,K,Na,Mg,Zn,Scなどの酸化物を3重量%以下の範囲で添加し、電性付与剤に、TiC,WC,TaCなどの炭化物を用いる場合、Al2 3 ,TiO2 を3重量%以下の範囲で添加しても良い。
【0030】そして、これらの粉末を調合し、一軸加圧成形法や射出成形法等の公知のセラミック成形法にて所定の成形する。
【0031】次に、得られた成形体を焼成するのであるが、導電性付与剤に、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を添加したものにおいては、酸化雰囲気中にて1450〜1550℃の温度で1〜数時間焼成すれば良く、さらに焼成温度抑制剤を添加したものにおいては、酸化雰囲気中にて1350〜1450℃の温度で1〜数時間焼成すれば良い。
【0032】一方、導電性付与剤に、TiC,WC,TaCなどの炭化物を添加したものにおいては、酸化雰囲気中や真空雰囲気中、あるいは不活性ガス雰囲中にて1500〜1650℃の温度で1〜数時間焼成すれば良く、さらに焼成温度抑制剤を添加したものにおいては、酸化雰囲気中、真空雰囲気中、あるいは不活性ガス雰囲中にて1400〜1500℃の温度で1〜数時間焼成すれば良い。
【0033】このような条件にて焼成すれば、焼結体中における全ジルコニア量に対する単斜晶以外のジルコニア量を90%以上とすることができ、曲げ強度700MPa以上を有する部分安定化ジルコニアセラミックスとすることができる。
【0034】しかるのち、得られたジルコニアセラミックスを必要に応じて適宜研削や研磨加工を施して先端が鋭利に尖った挟持部2を製作する。
【0035】そして、この挟持部2をステンレス、アルミニウム合金、黄銅といった金属からなる一対の握り部材3の先端にネジ4でもってそれぞれ螺合固定することにより製作することができる。
【0036】なお、安定化剤は粉末として添加する以外に、予め共沈法などによりZrO2粉末中に所定の範囲で固溶させておき、このZrO2 粉末と導電性付与剤とを混合して製造することもできる。
【0037】次に、本発明の他の実施形態を図2及び図3に説明する。
【0038】図2の挾持具11は、挾持部と握り部材とを一体的に形成した一対の挟持部材12を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成し、これら一対の挟持部材12の末端部を当接させ、セラミックスからなる固定部材13の凹部13a内に挿入し、導電性接着剤により接着固定したものであり、挟持部材12の中央付近を手で押圧することにより、部分安定化ジルコニアセラミックスからなる挟持部材12が弾性変形し、先端部で被挾持物体(不図示)を挾持するようになっている。
【0039】図3の挾持具21は、挾持部と握り部材とを一体的に形成した一対の挟持部材22を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成し、これら一対の挟持部材22の末端部を樹脂などの弾性材料からなる固定部材23に挿入固定したものであり、挟持部材22の中央付近を手で押圧することにより、固定部材23及び挟持部材22が弾性変形し、挟持部材22の先端部で被挾持物体(不図示)を挾持するようになっている。
【0040】これらの挾持具11,21は、いずれも被挾持物体と接する挟持部材12,22が、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスからなるため、被挾持物体を繰り返し挟持したとしても破損することがなく、また、静電気を徐々に逃がすことができるため、大気との摩擦による放電や短絡事故等を生じることがない。
【0041】しかも、非磁性であることから、磁気を帯びることもないため、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品等の被挾持物体を挾持したとしてもこれらに悪影響を及ぼすこともない。
【0042】なお、本発明は、図1〜図3に示した実施形態のもののみに限定されるものではなく、少なくとも被挾持物体と接する挟持部が、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである非磁性の部分安定化ジルコニアセラミックスにより形成されたものであれば良い。
【0043】(実施例)ここで、導電性付与剤の含有量を変化させ、曲げ強度、体積固有抵抗値、ビッカース硬度、残留磁束密度を異ならせた部分安定化ジルコニアセラミックスからなる挟持部2を備えた図1の挟持具1を試作し、挟持部2の破損の有無、静電気の除去度合い、及び非磁性であるかどうかを測定した。
【0044】本実験では、各挟持部2において最も薄い部分の厚み幅を0.2mmとし、肉厚0.5mmの被挟持物体を各挟持具1により挟持した時に挟持部2の先端が欠けたものを×、欠けなかったものを○として破損の有無を評価した。
【0045】また、静電気の除去度合いについては、挟持部2に1000Vの電圧を印加し、握り部材3で電圧とその降下時間を測定し、握り部材3での電圧値が100Vとなるまでの降下時間が0.1〜20秒の間にあるものを○、それ以外のものを×として評価した。
【0046】さらに、非磁性であるかどうかは、振動試料型磁力計により残留磁束密度を測定し、14ガウス以下であったものを非磁性として評価した。
【0047】各挟持部2を構成する部分安定化ジルコニアセラミックスの組成は表1に、上記部分安定化ジルコニアセラミックスの特性及び結果は表2にそれぞれ示す通りである。
【0048】なお、上記部分安定化ジルコニアセラミックスは、いずれもZrO2 に対しY2 3 を3mol%添加して部分安定化したものであり、導電性付与剤には、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 TiC、WC、TaCを使用した。
【0049】また、握り部材3の材質にはステンレス(SUS304)を使用した。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】この結果、まず、試料No.1〜7は導電性付与剤としてFe2 3 を含有したものであるが、このうち試料No.1は、Fe2 3 の含有量が10重量%未満であるために抵抗値が109 Ω・cmより大きく、その結果、電圧が所定値になるまでに時間がかかり、静電気除去効果が得られなかった。
【0053】また、試料No.6,7は、Fe2 3 の含有量が35重量%より多く、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%未満であるために曲げ強度が700MPa未満であった。その為、被挾持物体を挾持すると挾持部2に欠けが発生し、さらに抵抗値が106 Ω・cmより小さいことから短時間で電圧が所定値にまで降下し、静電気が一気に逃げることが判った。しかも、Fe2 3の含有量が多いために磁性を有していた。
【0054】これに対し、試料No.2〜5は、Fe2 3 の含有量が10〜35重量%の範囲にあり、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以上であるため、非磁性で曲げ強度がいずれも700MPa以上と高く、また、抵抗値が106 〜109 Ω・cmの範囲にあるため、被挾持物体を挾持しても挾持部2に欠けは見られず、また、適度なスピードで静電気を除去できることが判った。
【0055】また、試料No.8〜13は、導電性付与剤に、Cr2 3 、NiO、Co34 をそれぞ用いたものであるが、いずれもその含有量が10〜35重量%の範囲にあり、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以上であるため、曲げ強度がいずれも700MPa以上と高く、また、抵抗値が106 〜109 Ω・cmの範囲にあった。その為、被挾持物体を挾持しても挾持部2に欠けは見られず、また、適度なスピードで静電気を除去することができた。
【0056】一方、試料No.14〜17は、導電性付与剤としてTiCを含有したものであるが、このうち試料No.14は、TiCの含有量が10重量%未満であるために抵抗値が109 Ω・cmより大きく、充分な静電気除去効果が得られなかった。
【0057】また、試料No.17は、TiCの含有量が25重量%より多いために抵抗値が106 Ω・cmよりも小さく、一気に静電気が逃げることが判った。しかも、TiCの含有量が多いために磁性を有していた。
【0058】これに対し、試料No.15,16は、TiC含有量が10〜25重量%の範囲にあり、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以上であるため、曲げ強度をいずれも700MPa以上とすることができ、また、抵抗値を106 〜109 Ω・cmとすることができた。その為、被挾持物体を挾持しても挾持部2に欠けが見られず、また、適度なスピードで静電気を除去できることが判った。
【0059】さらに、試料No.18〜21は、導電性付与剤に、WC、TaCをそれぞ用いたものであるが、いずれもその含有量が10〜25重量%の範囲にあり、単斜晶以外のジルコニア量が全ジルコニア量に対して90%以上であるため、曲げ強度をいずれも700MPa以上とすることができ、また、抵抗値を106 〜109 Ω・cmとすることができた。その為、被挾持物体を挾持しても挾持部2に欠けは見られず、また、適度なスピードで静電気を除去することができた。
【0060】この結果、導電性付与剤として、Fe2 3 、Cr2 3 、NiO、Co3 4 を用いる場合、その含有量を10〜35重量%とし、導電性付与剤として、TiC、WC、TaCを用いる場合、その含有量を10〜25重量%とすれば、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値106 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミックスを得ることができ、この部分安定化ジルコニアセラミックスを用いて挾持部2を形成すれば、欠けが少なくかつ適度なスピードで静電気を除去することが可能な挾持具1を提供できることが判る。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、挾持具の少なくとも被挟持物体と接する挾持部を、曲げ強度700MPa以上でかつ体積固有抵抗値が106 〜109 Ω・cmである部分安定化ジルコニアセラミックスで形成したことにより、被挟持物体を繰り返し挾持したとしても挾持部を破損することがなく、長期間にわたって使用することができるとともに、静電気を徐々に逃がすことができるため、導通短絡による取り扱い不良事故を生じることなく、静電気を逃がすことができる。しかも、非磁性であることから、磁気を帯びるとがないため、半導体装置やMRヘッド等の部品、あるいは電子部品などの被挟持物体を挾持したとしても悪影響を及ぼすことがない。




 

 


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