米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 京セラ株式会社

発明の名称 切削工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296509
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−109163
出願日 平成9年(1997)4月25日
代理人
発明者 和田 勝彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】板状のチップホルダの前端部に上顎と下顎に挟まれたくさび状の切欠を設け、上記下顎に載置されたくさび状のシート部材上に切削チップを載置することにより、該切削チップを前記切欠内に挟持してなり、さらに、前記切欠の奥部に切削チップの後端面に当接し切削チップの沈みこみを防止するため前方方向に突出するストッパーを設けたことを特徴とする切削工具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柱状のワークを切断したり、或いはその外周もしくは、内周に周溝を形成する為に用いる切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記切削工具として、従来より、図4に示すような板状のチップホルダ35の前端部に上顎31と下顎32に挟まれたくさび状の切欠33を設け、この切欠33に切削チップ34を圧入し、上顎31と下顎32の弾性力により切削チップ34を保持したものがあった。このような切削工具30において、切削チップ34が切欠33の奥部に沈み込んでしまうという問題があり、図5に示す切削工具40ようにこの沈み込みを防止するために切欠41の奥部に前方方向に突出するストッパー42を設け、上記沈み込みを防止することが行われていた。
【0003】また、実開昭61−175305号には、図6に示す如く、切欠51内に圧入したクランプ部材52をチップホルダ53の下顎54に載置した切削チップ55の上面56と後面57に当接させるようにした切削工具50の考案が記載されている。
【0004】
【従来技術の課題】ところが、上記従来技術には以下に説明するような問題点があった。
【0005】すなわち、上記従来の切削工具はいずれもチップホルダの上顎と下顎との両方の弾性力に依存して切削チップを固定するものであるため、ホルダに焼き入れして硬度を向上せしめ、肉量が小さい上顎からも大きな弾性力を得るようにしていたが、硬いため剛性に劣るという問題点を抱えていた。また、切削チップが下顎に直接支持されたものであるため、切削チップに破損や欠損が発生した場合、下顎の前方方向がその影響を最も受けやすく、チップホルダまでも破損して、交換しなければならない場合もあった。
【0006】さらに、上記チップホルダの上顎と下顎は弾性を有するものであるが、使用を重ねるにつれ弾性が塑性状となっていき、また、切削チップの取着に際し、上顎と下顎のチップ拘束面がしだいに摩耗することから、次第に上顎と下顎との無付加状態での開きが大きくなり、切削チップの拘束力が減少してしまうことにより切削チップのビビリ振動が起こったり、ビビリ振動を原因とする切削チップやチップホルダーの欠損という問題もあった。
【0007】
【発明の目的】このような従来技術の課題に鑑み、本発明は、チップホルダの上顎の弾性力に依存せず、従って剛性の大きな材料でチップホルダを構成でき、また、切削チップに破損や欠損が発生した場合、下顎がその影響を受けず、さらに、切削チップの拘束力が減少せず、したがって切削チップのビビリ振動が起こったり、ビビリ振動を原因とする切削チップやチップホルダの欠損という問題を起こし難い、耐久性に優れた切削工具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、上記従来技術の課題を解決するため、本発明は、板状のチップホルダの前端部に上顎と下顎に挟まれたくさび状の切欠を設け、上記下顎に載置されたくさび状のシート部材上に切削チップを載置することにより、該切削チップを前記切欠内に挟持してなり、さらに、前記切欠の奥部に切削チップの後端面に当接し切削チップの沈みこみを防止するため前方方向に突出するストッパーを設けたことを特徴とする切削工具を提供せんとするものである。
【0009】
【作用】本発明の切削工具は切欠の奥部に切削チップの後端面に当接し切削チップの沈みこみを防止するため前方方向に突出するストッパーを設けたことにより切削チップの前後方向の位置が決まるのに対し、くさび状のシート部材が切削チップの下側で適宜前後してそのクサビ効果により主に下顎を下側に押し開く(上顎はほとんど押し開かない)。下顎の側は上顎の側に比べて肉量が大きいので、剛性が大きく、弾性率が低い材料でチップホルダを構成しても、比較的大きな弾性力が得られる。また、前後方向にフリーなシート部材の圧入深さを調整することにより上記下顎の弾性力を調整することができ、上顎と下顎との無付加状態での開きが大きくなっても切削チップの拘束力を減少せしめなくても済む。したがって、切削チップのビビリ振動が起こったり、ビビリ振動を原因とする切削チップやチップホルダーの欠損という問題を起こし難い。
【0010】また、上記シート部材上に切削チップが載置されているので、切削チップに破損や欠損が起こっても、シート部材まででその影響を抑えることができ、チップホルダに損傷が加わることを防止する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図により説明する。図1に本実施形態の切削工具1の斜視図を示し、この切削工具1は、板状のチップホルダ2の前端部に上顎3と下顎4に挟まれたくさび状の切欠5が設けられ、また、この切欠5内では、上記下顎4の上にくさび状のシート部材6を載置し、更に、このシート部材6上に切削チップ7を載置することにより、該切削チップ7を上顎3と下顎4とで挟持するようになっている。
【0012】上記チップホルダ2の切欠5は、奥部に、前方方向に突出したストッパー8が形成されており、このストッパー8は切削チップ7の後端面9に当接し、切削チップ7の前後位置を確定する役割を有する。これに対して、シート部材6は前後方向に可動であり、くさび状をなすので切欠5内に深く圧入するにしたがい、下顎4を下側に押し開くものである。また、このストッパー8の両側に隣接する部位には略円状の切り込み16,17が形成され、この切り込み16、17を使って不図示のレンチにより切削チップ7およびシート部材6の取り外しが可能である。
【0013】次ぎに、切削チップ7は先端上稜縁に切刃18が形成され、この切刃18から後方にかけてすくい面19が形成されている。
【0014】図2は、上記切削工具1の前面図であり、同図に示すように、上顎3、下顎4ともにチップ拘束面10、シート拘束面11が凸山状であり、これに対して、上記シート部材6の下面12と切削チップ7の上拘束面13が凹山状、さらに、シート部材6の上面14が凸山状であるのに対して切削チップ7の下面15が凹山状というように、凹凸係合により横方向にズレがないようになっている。なお、凹凸の関係は図2の態様に限定されず、任意な態様とすることができる。また、上記凸山形状の頂角は60°〜135°の範囲にあることが好ましい。この頂角が60°未満ではこの部分の強度が小さくなり過ぎる恐れがあり、他方、135°超過の場合には、微小横揺れが発生してしまう恐れがある。
【0015】上記の如き切削工具1は、切削チップ7の前後方向の位置がストッパー8により決まるのに対し、くさび状のシート部材6が切削チップ7の下側で適宜前後してそのクサビ効果により主に肉量の大きい下顎4を下側に押し開く。下顎4の側は上顎3の側に比べて肉量が大きいので、チップホルダ2に剛性が大きく、弾性率が低い材料を用いても、比較的大きな弾性力が得られる。このことにより、チップホルダ2として比較的柔らかいHRC47〜53程度の工具鋼を用いても問題ない。
【0016】また、前後方向にフリーなシート部材6の圧入深さを調整することにより上記下顎4の弾性力を調整することができ、上顎3と下顎4との無付加状態での開きが大きくなっても切削チップ7の拘束力を減少せしめなくても済む。したがって、切削チップ7のビビリ振動が起こったり、ビビリ振動を原因とする切削チップ7やチップホルダー2の欠損という問題を起こし難い。なお、前記切欠5のくさび角度β、およびシート部材6のくさび角度γはともに3°〜12°の範囲にあることが好まし。これは、くさび角度が3°未満でも、12°超過でも上顎4を押し開く力が大きくなり、そのため上述の作用、効果が薄れる恐れがあるためである。
【0017】また、上記切削工具1は、上記シート部材6上に切削チップ7が載置されているので、切削チップ7に破損や欠損が起こっても、シート部材6まででその影響を抑えることができ、チップホルダ2に損傷が加わることを防止せしめる。
【0018】図3は別実施形態による本発明の切削工具1を示し、この切削工具1は切削チップ7の前下部を切欠き、ここにくさび状のシート部材6を圧入するよう構成されたもので、下顎4のシート拘束面20を基準とした切欠5のくさび角度β、およびシート部材6のくさび角度γはともに3°〜12°の範囲にあることが好まし。これに対して、下顎4のチップ支持面21は上顎3のチップ拘束面22と平行に形成されている。したがって、この切削工具1は、シート部材6なしでは、くさび効果が生じないようになっている。
【0019】以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意の形態とすることができることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】叙上のように、本発明の切削工具は切欠の奥部に設けたストッパーにより切削チップの前後方向の位置が決まるのに対し、くさび状のシート部材が切削チップの下側で適宜前後してそのクサビ効果により主に肉量の大きな下顎を下側に押し開き、上顎の弾性力にほとんど依存しないので、剛性が大きく、弾性率が低い材料でチップホルダを構成することができる。さらに、上記シート部材上に切削チップが載置されているので、切削チップに破損や欠損が起こっても、シート部材まででその影響を抑えることができ、チップホルダに損傷が加わることを防止せしめるので、チップホルダの耐久性が大きい。また、前後方向にフリーなシート部材により上記下顎の弾性力を調整することができ、上顎と下顎との無付加状態での開きが大きくなっても切削チップの拘束力を減少せしめなくても済む。したがって、切削チップのビビリ振動が起こったり、ビビリ振動を原因とする切削チップやチップホルダーの欠損という問題を起こし難い。
【0021】以上のように、本発明の切削工具は耐久性が非常に大きいという極めて優れた効果を奏するものである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013