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発明の名称 圧粉体のプレス成形方法とそのプレス成形金型
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296499
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−112375
出願日 平成9年(1997)4月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
発明者 園田 智明 / 渡り 純一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 貫通孔を有し内周面に面取り部を有する圧粉体のプレス成形方法において、ダイの貫通孔の内面と該貫通孔内の上下一対の外側パンチの端面間と、端部側に面取り成形用の先細テーパを有し先端面を互いに当接した上下一対の内側パンチの外周面とにより囲まれた充填粉末を、上下の外側パンチ間で押圧して、圧粉体に成形することを特徴とする圧粉体のプレス成形方法。
【請求項2】 貫通孔を有し内周面に面取り部を有する圧粉体のプレス成形方法において、ダイの貫通孔の内側に外側下パンチと、外側下パンチの中空部に上端部側に面取り成形用の先細テーパ面を有する内側下パンチと、を配置した後、ダイ貫通孔内側に所要量の粉末を供給する充填工程と、下端部側に面取り成形用の先細テーパ面を有する内側上パンチの下端面と上記内側下パンチの上端面とが当接した状態で、両内側パンチを下降して当該テーパ面を含む該端部を粉末内に埋没させる内側パンチ下降工程と、上下の外側パンチの端面間で粉末を押圧して圧粉体とする圧縮工程と、上下の内側及び外側のパンチをダイの貫通孔外に押し上げて、該成形体を離型する離型工程と、から成ることを特徴とする圧粉体のプレス成形方法。
【請求項3】 上記充填工程は、上記の外側下パンチを該ダイの上面に開口する貫通孔の内側に配置し、上記の内側下パンチを該外側下パンチの中空部を挿通して該内側下パンチの上端面がダイの上面とほぼ面一に位置するように配置した後、粉末をダイ貫通孔内側に所要量供給する請求項2に記載の圧粉体のプレス成形方法。
【請求項4】 貫通孔を有し内周面に面取り部を有する圧粉体を成形するためのプレス金型において、圧粉体の外周面を形成するための貫通孔を有するダイと、該貫通孔に摺動自在に挿入されて、圧粉体の両端面をそれぞれ形成する端面を有する中空状の上下一対の外側パンチと、これら外側パンチの中空部の内側に摺動可能に挿入されて圧粉体の内周面に面取り部を形成するための端部側に先細テーパ面を有し且つ端面が互いに当接可能とした上下一対の内側パンチ、とから成ることを特徴とするプレス金型。
【請求項5】 外面に面取り部を有する圧粉体のプレス成形方法において、ダイの貫通孔内に下方より挿入された外側下パンチの中空部内周面と、外側下パンチの中空部に下方より挿入された内側下パンチの上端面と、ダイの貫通孔内に上方より挿入されて該外側下パンチの上端面に下端面が当接した上パンチの該下端面の面取り成形用の凹部と、により囲まれた充填粉末を、内側下パンチと上パンチとの間で押圧して圧粉体に成形し、上パンチの下端面の凹部により、圧粉体の外周面にステップのない面取り部を形成することを特徴とする圧粉体のプレス成形方法。
【請求項6】 内側下パンチ及び上パンチには小径の貫通孔を有し、該貫通孔を経て上記粉末内に挿通された芯棒により、圧粉体に中空部を成形するようにした請求項5に記載の圧粉体のプレス成形方法。
【請求項7】 外面に面取り部を有する圧粉体をプレス成形する方法において、ダイの貫通孔内側に中空状の外側下パンチと、外側下パンチの中空部内に上端面が位置するように内側下パンチとを配置して該内側下パンチの中空部内に所要量の粉末を供給する充填工程と、下端面に面取り成形用の凹部を有する上パンチの該下端面の外縁部を、上記外側下パンチの上端面に当接した状態で、該上パンチと外側下パンチとをダイの貫通内に押し下げるパンチ下降工程と、上パンチの下端面の該凹部と外側下パンチの該上端面との間で粉末を押圧して、圧粉体とする圧縮工程と、上下のパンチをダイの貫通孔外に押し上げて、該成形体を貫通孔より分離する離型工程と、から成ることを特徴とする圧粉体のプレス成形方法。
【請求項8】 外面に面取り部を有する圧粉体を成形するためのプレス金型において、貫通孔を有するダイと、該ダイの貫通孔内に下方より挿通されて圧粉体の外周面を形成する中空部内面を有する外側下パンチと、該外側下パンチの該中空部に下方より摺動可能に挿入されて圧粉体の一方の端面を形成する上端面を有する内側下パンチと、該ダイの貫通孔内に上方より挿通されて、上記外側下パンチの該上端面と当接する下端面が圧粉体の他方の端面と面取り部を一体に形成するための凹部を有する上パンチと、から成ることを特徴とするプレス金型。
【請求項9】 内側下パンチは小径の貫通孔を有し、該貫通孔内より突出されて、圧粉体の中空部を形成するための芯棒を有する請求項8に記載のプレス金型。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内周面又は外面に面取り部を有する圧粉体を成形するためのプレス成形方法とこれに使用するプレス金型に関し、特に、面取り部に段部が形成されない成形方法とその金型とに関する。
【0002】
【従来の技術】圧粉体は、セラミックスまたは金属の粉末を出発原料としてセラミックス焼結品や焼結合金製品を製造する過程で、焼結前に予め粉末からプレスによる圧縮成形法により所望の形状に成形されるが、圧粉体には、焼結品等の形状に応じて、リング状で端部の内周面側の角部に面取り部を形成したものや、円柱ないしは円板状で外周角部に面取り部を形成したものがある。
【0003】このように圧粉体は、粉末から金型内で圧縮成形する際に周体の内周面側又は外面側に面取り部が同時に成形されている。リング状圧粉体の成形には、従来の方法では、図8(A)に示すように、貫通孔11を有するダイ1に、上下から中空状のパンチ4、5を挿入し、上下パンチ4、5の中空部に芯棒6を挿通して金型が構成され、ダイ1の中の上下パンチ4、5間に充填した粉末を、上下パンチ間の押圧力により圧縮して、圧粉体9に押し固める方法が利用されていた。そして、上下パンチ4、5の端面には、圧粉体の端面92とこの端面に隣接する面取り部94の形状に対応するように、端面の中央部で芯棒6寄りに突起したテーパ面46、56が形成されており、これら上下パンチで圧縮された圧粉体9は、図8(B)に示すように、芯棒6により形成された中空部95を有するリング状であって、その内周面93側に、該テーパ面46、56に対応する面取り部94、94が賦形される。
【0004】また、周体の外側に面取り部を有する圧粉体の場合には、図9(A)に示すように、貫通孔11を有するダイ1に上下パンチ4、5を挿通し、上下のパンチ4、5の何れか端面に、端部の中央部が平坦な面40でその周縁部が突起したテーパ面46が形成されて、上下パンチ4、5間で粉末を押圧して成形した圧粉体には、その周体の端面97の周縁には、図9(B)に示すように、テーパ面46による面取り部94が形成される。
【0005】また、別の方法として、図9(C、D)に示すように、中空部を有するダイの貫通孔11にはその内面にテーパ面14を有する絞り部を形成して、絞り部の上下で外径の異なる上下のパンチ4、5の端面40、50が絞り部テーパ面14を挟んで対面するように配置可能な金型が使用され、上下のパンチ4、5間に粉末を充填して圧縮することにより、絞り部により面取り部94が賦形された圧粉体9を形成する方法であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの圧粉体の成形方法は、基本的には、ダイと上下パンチと芯棒とから成る金型により簡便に圧粉体を形成できる利点があった。
【0007】然しながら、これら従来の圧粉体の成形方法には、成形された圧粉体の面取り部には必然的に、段部、即ちステップ941が形成されることが問題となっていた。上記のリングの内周面に面取り部を有する圧粉体9は、図8(B)に示すように、面取り部94と内周面93との間に内周面に垂直なステップ941が形成される。これは、上下のパンチ、4、5の端面の内側に向けて突起したテーパ面46、56の突端が平坦な面461、561とされているからであって、突端を鋭角とするのが好ましいが、鋭角にした突端は、圧縮操作の際に折損の惧れがあるために、パンチ端面の強度と寿命の確保の点から、テーパ面46、56の突端は尖端を切り落とした平坦な端面461、561にしておく必要があり、このようなパンチの端面の形状が、圧粉体9にステップ941の形成原因となっていた。
【0008】これを解決する方法には、図8(C)に示すように、圧粉体の中空部を形成するための芯棒の途中にテーパ状の絞り部を形成して、絞り部のテーパ面66で圧粉体の面取り部94を形成することにより、ステップを解消する方法もあるが、この場合には、圧粉体の他方の面取り部にはやはりステップ941が形成される問題が残っていてた。
【0009】外面側に面取り部を有する圧粉体の場合にも、同様に、図9(A)に示す方法では、端部のテーパ状に突起したその周縁部を尖端にしておくと、機械的強度が弱く、プレス成形工程で、折損する危険があり、型寿命の低下の原因になるので、結局は、鈍角にしておく必要があり、この場合も外周面と面取り部との間にやはりステップが形成される。
【0010】また、図9(C)に示す従来の方法では、ダイの貫通孔の絞り部の狭い方では、プレス機の調節精度や摩耗等の要因で、下パンチと貫通孔の絞り部との隙間が生じたり、粉末の噛み込みにより、下パンチと絞り部との隙間調整が難しく、図9(D)に示すように、圧粉体9の端面97と面取り部94との間にその端面に垂直なステップ942が生じる場合があった。
【0011】焼成後の焼結品の面取り部にステップが形成されると、例えば、図8(B)又は(D)に示すような断面形状で焼成されたセラミックリングがその中空部にワイヤを通すような用途に使用されるワイヤーガイドリングでは、ワイヤがステップの角で折損したり、摩耗を早めたりする惧れがあった。さらに、リングの中空部に、例えば、軸部材を挿通するような用途では、面取り部のステップ941が部材の挿通の邪魔になる。そこで、ステップを研磨して滑らかにする等の修正が必要となるが、圧粉体の段階では脆くて研磨できないので、結局は、焼結後に焼結品のステップを滑らかに研磨することになり、焼結工程での作業工数が増加し、生産性に影響していた。
【0012】本発明は、以上の問題に鑑み、先ず、内周面側に面取り部を有する圧粉体について、面取り部にステップが付随しないような圧粉体のプレス成形方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、圧粉体の内周面側に有する面取り部にステップが付随しないような圧粉体をプレス成形するためのプレス金型を提供するものである。
【0013】さらに、本発明は、外面側に面取り部を有する圧粉体につき、面取り部にステップが付随しないような圧粉体のプレス成形方法を提供することを目的とするものである。さらに、本発明は、圧粉体の外面側に有する面取り部にステップが付随しないような圧粉体をプレス成形するためのプレス金型を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の発明において、内周面に面取り部を有する中空状の圧粉体をプレス成形する方法であって、ダイの貫通孔の内面と、該貫通孔内の上下一対の外側パンチの端面間と、端部側に面取り成形用の先細テーパ面を有し端面を互いに当接した上下一対の内側パンチの外周面と、により囲まれたダイの貫通孔内の充填粉末を、上下の外側パンチ間で押圧して、圧粉体に成形することを特徴とするものである。
【0015】即ち、従来のプレス成形用の金型が、ダイと、ダイの挿通成形孔に挿入される端面に面取り部形成用のテーパ面を備えた中空状の上下一対のパンチと、これらパンチの中空部に挿入される直状の芯棒とからなる金型であるのに対して、本発明は、図1に示す如く、これらの上下一対のパンチを、そのパンチ端面20a、20bを概ね平坦な端面にした上下一対の外側パンチと2a、2bとして圧粉体の両端面92を成形させ、上記芯棒を上下に2分割して端面30同士を当接可能とした上下一対の内側パンチ3a、3bとして圧粉体9の中空部を形成させ、これら内側パンチ3a、3bの両方には、端部側に面取り形成用として先細テーパ面34、34を設けて圧粉体9の中空部95に面取り部94を形成するようにしたものである。
【0016】ここに、図1に示すように、内側パンチ3a、3bの外周面は、端部側にテーパ面34とその先に小径周面33とし、圧粉体9の中空部には両側の面取り部94、94とこの間に内周面93とが形成され、面取り部に関連したステップは形成されない。そして、ここで内側パンチを上下一対に分割したのは、圧粉体に中空部を成形した後に、内側パンチ3a、3bを上下に引き分けることにより、成形後の圧粉体から引き抜くことができ、圧粉体の離型を容易にするためである。さらに、上下一対の2種類のパンチ2a、2b、3a、3bの端面はいずれも平端面ないしそれに近い平坦な形状でよいから、端面でのパンチの機械的強度が大きく、長期プレス操業においてもパンチは長寿命を発揮する利点が認められる。
【0017】次に第2の発明について、外面側に面取り部を有する圧粉体の成形方法であるが、ダイの貫通孔内に下方より挿入された外側下パンチの中空部内面と、外側下パンチの中空部に下方より挿入された内側下パンチの上端面と、ダイの貫通孔内に上方より挿入された上パンチの該下端面の内側に備えた面取り形成用の凹部と、により囲まれた充填粉末を、内側下パンチと上パンチとの間で押圧して圧粉体に成形するようにしたことを特徴としている。
【0018】即ち、従来の金型がダイとダイ貫通孔に挿入される上下パンチから成る金型であるのに対して、本発明の金型は、図4に示すように、従来の下パンチを外側下パンチ2bとこの外側下パンチの中空部に装入される内側下パンチ3bとの2重構造とし、外側下パンチ2bの上端面20bが、上パンチ4の下端面の外縁部40に当接した状態で、上パンチの該下端面であって当該外縁部より内側に形成した上記の凹部48と、内側下パンチの上端面30bとの間で粉末90を押圧して圧縮して、凹部48により賦形された端面97及び面取り部94を備えた圧粉体を形成するようにしたものである。
【0019】本発明においては、ダイの貫通孔は、圧粉体の成形には直接関与せずに、外側下パンチと上パンチとの案内孔であり、成形時においては、外側下パンチ2bの中空部内面で圧粉体の外周面ないし側面が形成され、上パンチ4の下端面の凹部48は、内側に平端面47とその周囲のテーパ面46とにより、圧粉体9の端面ないし外面97と、その角部の面取り部96とを形成する。また、上パンチ4の下端面の凹部48より外側に形成した外縁部40が、中空状の外側下パンチ2bの輪状をなす上端面20bに当接するので、圧粉体9に面取り部94にステップが形成されず、しかもこの外縁部40の肉厚は広幅に確保できるので端面での強度が確保できて折損等の損傷を回避することができ、その寿命を長期化することができる。さらに、外縁部40の強度が大きいので、上パンチの凹部48の内面形状は、自由に形成でき、従って、圧粉体9の面取り部96の大きさないし面域を、圧粉体の外面のかなりの部分を占めるように拡大することも可能となり、これにより、面取り部を戴頭円錐面とするようにして台状ないし戴頭円錐状の圧粉体、従って、焼結品を成形することも容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】内周面側に面取り部を有する圧粉体の成形について、先ずこれに使用する金型を説明すると、図1(A)及び図3に示すように、金型は、貫通孔を有するダイ1を備え、貫通孔11の内面は、圧粉体9の外周面91を形成する成形面でもある。ダイの該貫通孔11には中空状の上下一対の外側パンチ2a、2bが摺動自在に挿入されて、これら外側パンチには、圧粉体9の両端面をそれぞれ形成する端面20a、20bを有する。これら上下一対の外側パンチ2a、2bの中空部の内側には、上下一対の内側パンチ3a、3bが、その端面30同士の当接可能に、且つ、摺動可能に挿入されており、内側パンチ3a、3bには、端部側に先細テーパ面34と該テーパ面先側の小径周面33とが形成されて、小径周面33は、端面同士の当接状態で、圧粉体の中空部の内周面93を形成し、テーパ面34、34は、圧粉体9の中空部95の両側に面取り部94、94を形成する。
【0021】このような金型は、外側パンチも内側パンチも、上下に分離でき、その端面がダイの貫通孔外に昇降移動できるように、適当な移動手段に連結され、且つ、対向方向に加圧できるように、機械的または液圧的な加圧手段、例えば油圧シリンダ(不図示)に連結されて、プレス機とされている。特に、外側上パンチ2aと内側上パンチ3aとは、後述のように連係して上昇下降させるので、図2及び図3に示すように、両上パンチ2a、2bは連係装置4を具備するのが、好ましく、この例では、外側上パンチ2aの上端側のフランジ28aと該フランジに結合された押圧板42との間の隙間に内側上パンチ3aの上端側のフランジ38aが上下移動の遊び以て介装されて、押圧板41の昇降により、内側上パンチ3aの昇降が可能とされている。
【0022】本発明のプレス成形方法の工程は、ダイの貫通孔の内側に外側下パンチと、外側下パンチの中空部に上端部側に面取り成形用の先細テーパ面を有する内側下パンチとを配置した後、ダイ貫通孔内側に所要量の粉末を供給する充填工程と、下端部側に面取り成形用の先細テーパ面を有する内側上パンチ3aの下端面と上記内側下パンチの上端面とが当接した状態で、内側パンチの当該両面取り成形面を粉末内に埋没させる内側パンチ下降工程と、次いで、上下の外側パンチの端面間で粉末を押圧して圧粉体とする圧縮工程と、上下の内側及び外側のパンチをダイの貫通孔外に押し上げて、該成形体を離型する離型工程と、から成り立っている。
【0023】このようなプレス成形方法の各工程を、図2及び図3に従って、さらに具体的に説明すると、充填工程は、図2(A)に示すように、外側上パンチ2a及び内側上パンチ3aを、上方に上げて退避した状態で、内側下パンチ3bをその上端面30が、ダイ1の上面10と面一になるように配置し、外側下パンチ2bをダイ1の上面10より下方に配置してダイの貫通孔11内側に形成される空所が所定容積になるようにその外側下パンチの上端面20bを位置づける。
【0024】粉末90は、下底開放のフィーダ容器7をその下底がダイ上面10を摺動するように貫通孔11の上部に移動して、ダイの貫通孔11内の当該空所に供給し、次いで、フィーダ容器7を摺動させて貫通孔で粉末90をすりきると、当該空所に所定量の粉末90が充填され、粉末90は、ダイの上面10と、さらに、内側下パンチの上端面30と面一となる。
【0025】次の内側パンチ下降工程は、図2(B)に示すように、外側及び内側の上パンチ2a、3aのうち、内側の上パンチ3aの下端面30を、ダイの貫通孔内側に充填された粉末90の上面に覗く内側下パンチ3bの上端面30に当接して、上下の内側パンチ3a、3bを連動して下降させ、次いで、図2(C)に示すように、外側上パンチ2aの端部側をダイの貫通孔11内に装入させて、上下の内側パンチ3a、3bの端部近くの両テーパ面34、34とその間の小径周面33、33とが形成する括れ部37を粉末90内に埋没させる。
【0026】さらに、次の圧縮工程は、上下の外側パンチ2a、2b間を加圧することにより、テーパ面34、34間での括れ部37に粉末90が流動して充足し、図3に示したように、さらに上下の外側パンチ2a、2b間を加圧し、上下の外側パンチの端面20a、20bが上下の内側パンチ3a、3bのテーパ面34と外周面とがなす稜線35に一致させるまで、粉末90を圧縮させて、圧粉体9とする。この操作は、図3において、上記の連係装置4の押圧板42が、内側上パンチ3aのフランジ38aに当接したときに、上記の稜線35と外側上パンチ2aの下端面20aとが一致するように予め調節具41を調節しておくことにより、容易に達成される。
【0027】圧粉体9を離型するには、ダイの貫通孔11より各パンチを上昇させて、上下の外側パンチ間を除荷して、上下の内側パンチ3a、3bを上下に引いて分けると圧粉体9が分離できる。
【0028】次に、第2の発明に関して、外面側に面取り部を有する圧粉体の成形について、これに使用する金型の具体例を先に説明すると、図5(A、B)に示すように、金型は、貫通孔11を有するダイ1を備え、該ダイ1の貫通孔11内に下方より外側下パンチ2bが挿入され、外側下パンチは中空部32を有して圧粉体の外周面91を形成する。該外側下パンチ2bの該中空部に下方より摺動可能に挿入される内側下パンチ3bがあり、圧粉体の広い方の端面92を形成する上端面30bを有している。他方、ダイの貫通孔11内に上パンチ4が上方より挿入されて、上パンチ4の下端面は、上記外側下パンチの輪状の該上端面20bと当接する平坦な面である外縁部40を有し、その内側には、内側に凹陥した平端面47とその周囲の先広がりのテーパ面46とからなる凹部48があり、圧粉体9の端面ないし外面97と、その角部の面取り部96とを形成する。
【0029】また、金型は、図5(A、C)に示すように、上パンチ4と内側下パンチ3bとは小径の貫通孔45、35を有し、該貫通孔には下方より芯棒6が挿通されて成形時には、粉末90内に貫通されて、圧粉体9に中空部95を形成することができる。
【0030】本発明の圧粉体9のプレス成形方法は、ダイの貫通孔内側に中空状の外側下パンチと、外側下パンチの中空部内に上端面が位置するように内側下パンチとを配置して該内側下パンチの中空部内に所要量の粉末を供給する充填工程と、下端面に凹部を有する上パンチの該下端面の外縁端面を、上記外側下パンチの上端面に当接した状態で、該上パンチと外側下パンチとをダイの貫通内に押し下げるパンチ下降工程と、上パンチの下端面の凹部と外側下パンチの上端面との間で粉末を押圧して、圧粉体とする圧縮工程と、上下のパンチをダイの貫通孔外に押し上げて、該成形体を貫通孔より分離する離型工程と、から構成される。
【0031】さらに具体化した成形方法を示すと、充填工程は、図5(C)に示すように、上パンチ4が上方に退避して、ダイ1の上面10と外側下パンチ2bの上端面20bを面一に保持した状態で、内側下パンチ3bの上端面30bが外側下パンチ2b中空部内所定一に載置され、この例では、芯棒6が内側下パンチ3bの貫通孔を通して、その尖端が60がダイ1の上面10と同レベルに配置されている。この状態で、図6(A)において、フィーダ容器7の下底部をダイ1の上面10上を摺動させて、外側下パンチ2b中空部内に粉末90が供給されて、フィーダ容器7の摺動によりダイ上面10ですりきりされ、所定量粉末が充填される。
【0032】パンチ下降工程は、図6(B)に示すように、上パンチ4の下端面の外縁部40が、外側下パンチ2bの上端面20bと接するように降下させ、次いで、ダイ1の貫通孔内に押入れる。この時に内側下パンチ3bの貫通孔から延びる芯棒6が、上パンチ4を貫通する貫通孔45内に挿入するように調節される。
【0033】圧縮工程は、図6(C)に示すように上パンチ4の下端面40と外側下パンチ2bの上端面が当接した状態で、上パンチ4と内側下パンチ2bとを押圧して、粉末90は、内側下パンチ2bの上端面20bと上パンチ4の下端面の凹部48を充足して、凹部48の形状が賦形された圧粉体9となる。離型工程では、図6(D)に示すようにパンチ間を除荷して、上パンチ4を上昇させ、内外の下パンチ2b、3bと芯棒6の各上端面をダイ上面に一致させると、圧粉体9が分離される。
【0034】以上のようにして成形された圧粉体は、従来と同じく、焼成工程に送られて緻密化した焼結品とされるが、圧粉体において面取り部には段部ないしステップは形成されていないから、焼結品において特にステップを除去するための研削、研磨工程が必要でなくなり、焼結品の精製工程が簡単化できる利点がある。
【0035】本発明の成形方法は、上記の例では、横断面形状が円形である周体のものを示したが、これに限られず、例えば、断面矩形状、長方形状の圧粉体にも適用することができる。長方形のこのような焼結品の例としては、図7(A)に、セラミック製のコピー紙ガイドを示すが、下面矩形状でしかも外形かまぼこ状に形成され、上面97と側面91との間に面取り部96として傾斜面が形成されたものがあり、上面97から傾斜面96をコピー紙が走行するような用途に使用される。このように本発明の成形方法は、周体の外面にだけでなく、矩形状で外面に面取り部を備えた圧粉成形体にも広く適用することができるのである。
【0036】その他の例を挙げると、図7(B)は、テープやフィルム送り用のガイド部材であり、その両端の案内リングには、図7(C)に示すように、本発明の成形法による外面の面取り部96を備えたリングが利用される。図7(D)と同(E)に示すものは、半導体ウエハーの乾燥用の載置台であって、本発明の圧粉体は、熱板上に固定された4個の円錐台に利用され、面取り部は戴頭円錐面とされている。また、本発明の圧粉体は、図7(F)に示すが、フレキシブルディスクの読み取り部のヘッド部品のように、端面97に溝951を有し、面取り部96を外周面に備えたものにも利用可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明の内周面に面取り部を有する中空状の圧粉体のプレス成形方法は、上下一対の外側パンチの内側に、端面を互いに当接した上下一対の内側パンチを設け、その外周面には端部側に先細テーパ面を形成して面取り成形面として、プレス成形するので、圧粉体には、内周面の面取り部に近接した段部ないしステップは、形成されることがなく、焼結品の精製工程を簡素化できる。また、本発明は、パンチの端面を平坦な面とすることができるので、パンチの端部の機械強度を大きく確保して、金型の長寿命化に貢献できる。
【0038】本発明の外面に面取り部を有する圧粉体のプレス成形方法は、上パンチの下端面の面取り形成用の凹部と、内側下パンチの上端面との間で、圧粉体のプレス形成をするので、面取り部には段部ないしステップは形成されず、焼結品の精製工程を簡素化できる。また、上パンチの端面は、凹部回りの外縁部を肉厚として補強できるので、パンチ端部の強度が大きく、金型の長寿命化に寄与することができ、さらに、凹部の内面形状は大きくできるので、面取り部を円錐面状に大きくした形状の多種類の部品の製造が容易になる。




 

 


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