米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 京セラ株式会社

発明の名称 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296084
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−107861
出願日 平成9年(1997)4月24日
代理人
発明者 由宇 喜裕 / 松之迫 等 / 松本 秀美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】マグネシウム(Mg)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の一種以上を前記スピネル型結晶性複合酸化物に対して0.5〜15.0重量%担持したことを特徴とする窒素酸化物除去用酸化物触媒材料。
【請求項2】マグネシウム(Mg)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の一種以上を前記スピネル型結晶性複合酸化物に対して0.5〜15.0重量%担持した窒素酸化物除去用酸化物触媒材料を、窒素酸化物を含む排気ガスと接触させ、該窒素酸化物を直接、窒素と酸素に分解することを特徴とする窒素酸化物除去方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定置式の工場の各種工業炉や、発電所の内燃機関、及び移動式の自動車内燃機関等の各種排気ガス中に含まれる窒素酸化物を直接、窒素と酸素に分解除去することが可能な酸化物触媒材料並びにこれを用いて排気ガス中の窒素酸化物を還元剤を用いずに直接、窒素と酸素に分解除去する方法に関するもので、とりわけ排気ガス中の炭化水素濃度が低いリーンバーンエンジン等の自動車排気ガス浄化用として好適な窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに該酸化物触媒材料を用いて排気ガス中の窒素酸化物を直接、窒素と酸素に分解して除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、定置式の前記各種工業炉や内燃機関及び移動式の自動車に代表される内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる窒素酸化物は、人体に悪影響を及ぼすだけでなく、酸性雨や光化学スモッグの原因物質であるため、その大気中への放出は大きな環境問題になっている。
【0003】そこで、前記排気ガス中の窒素酸化物の除去方法としては、かねてより主に接触還元法が用いられており、例えば、前記工場及び発電所等の窒素酸化物の固定発生源には、排気ガス中に多量の酸素を含むことから、還元剤としてアンモニアを用い、バナジア(V2 5 )/チタニア(TiO2 )触媒により窒素酸化物を還元除去している。
【0004】一方、自動車等の移動発生源には、排気ガス中の酸素量が少ないため、該排気ガス中に残存する未燃の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(Cx y )を還元剤として用い、三元触媒により窒素酸化物を還元除去しており、そのような方法に用いられる三元触媒としては、Pd、Pt、Rh等の貴金属をγ−アルミナ(Al2 3 )で被覆したコージェライト等の耐火性担体に担持したものが用いられていた。
【0005】しかしながら、前記固定発生源の窒素酸化物除去方法として用いられているアンモニアによる接触還元法は、アンモニアが高価でかつ危険であるという問題があり、取り扱いに十分な注意が必要であるという理由から、移動発生源には用いることができなかった。
【0006】更に、自動車等の移動発生源においても、現在、省エネルギー化の為に注目されている希薄燃焼エンジン(リーンバーンエンジン)では、排気ガス中の未燃一酸化炭素及び炭化水素量が極端に少ないため、窒素酸化物の還元作用を示さないという問題が残されている。
【0007】そこで、係る問題を解決するためには還元剤を必要としない窒素酸化物の除去が最も簡単で理想的であることから、還元剤を用いずにNOを窒素と酸素に直接分解する触媒の研究が行われており、これまでに銅イオン交換ゼオライト触媒を用いて400〜500℃の温度範囲でNOを窒素と酸素に直接分解可能であることが報告されている(特開平1−130735号公報、特開昭63−283727号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記銅イオン交換ゼオライト触媒を用いたものでは、600℃を越えるとNO分解活性が急激に劣化してしまうことから、600℃を越える高温排気ガス条件化では、NO分解除去能力が低く、実用上、使用できないという課題があった。
【0009】
【発明の目的】そこで、本発明は工場や発電所等の固定発生源から排出される排気ガス、及び自動車等の移動発生源、とりわけ希薄燃焼エンジン(リーンバーンエンジン)等の排気ガス中に含まれるNOを、600℃を越える高温条件下でも還元剤を用いずに直接、窒素と酸素に分解除去する触媒能を維持することができる有用な触媒材料並びにそれを用いた窒素酸化物除去方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、Mg及びGaを主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、Pd、Pt、Rh、Irの一種以上を担持した触媒材料が、600℃を越える高温下でもNOの直接分解反応に高い活性を示し、特に、希薄燃焼方式の内燃機関から排出される還元性ガスがほとんど存在しない窒素酸化物を含有する排気ガスにおいても、該排気ガス中のNOを有効に分解除去して浄化することができることを確認し、本発明に至った。
【0011】即ち、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料は、Mg及びGaを主たる金属元素として含有するスピネル型構造を有する結晶性の複合酸化物に0.5〜15.0重量%のPd、Pt、Rh、Irの一種以上を担持してなることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の窒素酸化物除去方法は、マグネシウム(Mg)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有する結晶相がスピネル型構造である複合酸化物に、Pd、Pt、Rh、Irの一種以上を0.5〜15.0重量%担持した触媒材料を用い、該触媒材料と窒素酸化物を含む排気ガスを接触させ、還元剤を用いずに窒素酸化物を窒素と酸素に直接分解することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によれば、本発明の酸化物触媒材料はMg及びGaを金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物にPd、Pt、Rh、Irの一種以上を0.5〜15.0重量%担持したものであることから、前記Pd、Pt、Rh、Irの一種以上とMg−Ga系酸化物触媒の相互作用により、直接窒素と酸素に分解できるNO分解活性が発現し、とりわけ、Pdを添加することにより触媒へのNO吸着量が増大するために触媒活性が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法について詳述する。
【0015】本発明において、窒素酸化物除去用酸化物触媒材料としてスピネル型結晶性複合酸化物に担持する貴金属はPd、Pt、Rh、Irの一種以上であるが、触媒活性の点からは前記Pdをスピネル型結晶性複合酸化物に担持した酸化物触媒材料が最適である。
【0016】また、前記スピネル型結晶性複合酸化物に担持する貴金属の量は、該スピネル型結晶性複合酸化物に対して0.5重量%未満の場合には、触媒活性がほとんど発現せず、逆に、15.0重量%を越えると触媒活性の向上効果が認められないことから、0.5〜15.0重量%に特定され、特に触媒活性の点からは前記担持量は1.0〜10.0重量%がより好ましく、更に3.0〜7.0重量%が最も望ましい傾向を示す。
【0017】また、前記スピネル型複合酸化物は、還元ガスが存在しないNOを含有した模擬排気ガスと接触させると、該模擬排気ガス中のNOを窒素と酸素に直接分解する優れた特性を有することが認められる。
【0018】次に、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料の製造方法について一例を詳述する。
【0019】本発明の複合酸化物は、Mg及びGaを含有する原料粉末を、Ga/Mgの原子比nが1.5〜3.3の範囲内となるように秤量し、十分に撹袢混合した後、酸化性雰囲気中、500〜1600℃の温度で5〜30時間熱処理することにより、金属元素としてMg及びGaを含有するスピネル型結晶を主結晶相とする複合酸化物粉末が得られる。
【0020】前記原料粉末としては、例えば、Mg及びGaの酸化物や、熱処理により酸化物を生成するそれらの炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等を用いることができる。
【0021】また前記複合酸化物は、前記以外に酸化物や他の金属塩による固相反応法や、金属アルコキシド等のゾル−ゲル法等によっても合成できるものであり、何等これら製造方法に限定されるものではない。
【0022】前記製造方法において、いずれも熱処理は、熱処理温度が500℃より低いと結晶化が不十分となり、逆に1600℃を越えると緻密化してしまうため、500〜1600℃の温度で、酸化性雰囲気中、5〜30時間行うが、特に低い温度で熱処理することが粉末の比表面積を高める上で有効であり、実用的には、比表面積が35m2 /g以上となるように設定することが望ましい。
【0023】次に、得られた前記複合酸化物を担持体として、貴金属のPd、Pt、Rh、Irの一種以上を担持するが、該貴金属の担持方法は特に限定されるものではなく、蒸発乾固法や含浸法等の公知の方法を用いることができ、例えば、所定量の貴金属の塩を溶媒に溶解して調製した貴金属溶液に前記担持体を浸漬した後、該溶媒を蒸発乾固し、更にヘリウム(He)ガス等の雰囲気中、400〜600℃の温度で3〜5時間熱処理して本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料が得られる。
【0024】尚、前記貴金属溶液の調製に用いる貴金属の塩は、特に限定されるものではないが、通常、その硝酸塩類、硫酸塩類、炭酸塩類、塩酸、ハロゲン化物等の各種貴金属の無機塩類、酢酸塩等の有機塩類、水酸化物、酸化物等が挙げられる。
【0025】また、前記貴金属の塩を溶液にするに際して用いる溶媒は、通常、水あるいはアルコール、カルボニル化合物等の有機物が好適に用いられる。
【0026】次に、前記熱処理の雰囲気は特に制限はないが、通常、He、窒素(N2 )、アルゴン(Ar)等の不活性ガス、または空気や不活性ガスによる水素の希釈ガス等も用いることができる。
【0027】更に、前記熱処理温度における処理時間も特に限定されるものではなく、通常3〜5時間で十分であり、また、熱処理中に温度を段階的に変化させることもできる。
【0028】かくして得られた触媒材料は、窒素酸化物を含む排気ガスに接触させることにより、還元剤を用いることなく窒素酸化物を窒素と酸素に直接分解することが可能となる。
【0029】
【実施例】次に、本発明を評価するに際し、出発原料としてMg(NO3 2 ・6H2 O、及びGa(NO3 2 ・9H2 Oの試薬を用い、MgとGaの金属比が1対3の割合となるように秤量し、これらの試薬を蒸留水中に溶解させ、撹拌しながらアンモニア水で中和し、この時、生成した沈殿物を濾過、洗浄し、凍結乾燥させた。
【0030】かくして得られた乾燥粉末を大気中、700℃の温度で30時間、熱処理して比表面積が40〜50m2 /gのスピネル型結晶性複合酸化物粉末を得た。
【0031】その後、前記スピネル型複合酸化物に対して表1に示す割合で担持金属を添加して熱処理した後、得られた粉末を金型プレスにより成形し、更に冷間静水圧成形法により圧縮してから該成形物を解砕して篩別し、500μmを越え、700μm以下に整粒して評価用の触媒試料を調製した。
【0032】尚、前記貴金属から成る担持金属を全く担持しないスピネル型複合酸化物触媒のみの触媒活性、及び、銅イオン交換ゼオライトの触媒活性を比較例とした。
【0033】次いで、模擬排ガスとしてNOが5260ppm、残部がHeから成る反応ガスを、該反応ガスと触媒材料が接触する条件として、空間速度(SV)を9000/hr.に設定して前記評価用の触媒試料を充填した触媒層に流し、500〜800℃の温度範囲で触媒層を通過して生成したN2 ガスをガスクロマトグラフで測定した。
【0034】触媒のNO還元分解能は、触媒層出口側のN2 濃度(ppm)の2倍の値を、触媒層入口側のNO濃度(ppm)で除した百分率をNO除去率(%)とし、各温度でのNO除去率を求めた。
【0035】その結果から、前記測定温度が600℃を越える領域でNO分解活性の最大値が20%を越えるものを良と評価した。
【0036】
【表1】

【0037】表から明らかなように、比較例である試料番号39はNO還元分解活性が著しく低く、同じく試料番号40も600℃を越える高温度域では活性が著しく低く、また、本発明の請求範囲外である試料番号1、9、10、18、19、27、28、36はいずれも所定温度域でのNO還元活性が全体的に低く実用的でないことが明らかとなった。
【0038】それに対して、本発明ではいずれも600〜800℃の温度領域で十分なNO分解活性を示していることが分かる。
【0039】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によれば、該酸化物触媒材料はMgとGaを主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、Pd、Pt、Rh、Irの一種以上を0.5〜15.0重量%担持したものであり、前記酸化物触媒材料と還元ガスが存在しない窒素酸化物を含む排気ガスを接触させることにより、排気ガス中の窒素酸化物が窒素と酸素に直接分解され、600℃を越える高温度域まで効率良く排気ガス中に含まれる窒素酸化物を有効に分解除去することができる。
【0040】その結果、省エネルギー、省資源及び地球温暖化防止を目標として開発される今後のリーンバーンエンジン等の各種内燃機関の排気ガスをはじめ、窒素酸化物を含有する各種有害物質の浄化に極めて有用なものとなる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013