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発明の名称 二軸位置決め装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−263972
公開日 平成10年(1998)10月6日
出願番号 特願平9−75956
出願日 平成9年(1997)3月27日
代理人
発明者 大隅 雄三郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】シリンダ内にX軸方向に移動する2つの受圧体と、これら受圧体の間をY軸方向に移動する可動体とを備えるとともに、上記受圧体とシリンダとで形成される2つの加圧室及び上記可動体とシリンダ及び受圧体とで形成される2つの加圧室にそれぞれ圧力調整部を配設してなり、上記可動体とシリンダ、可動体と受圧体、及び受圧体とシリンダとの間隙に圧縮流体を供給して可動体及び受圧体をシリンダ内でそれぞれ静圧支持するとともに、これらの圧縮流体を上記4つの加圧室に導き、各加圧室内の圧力を前記圧力調整部でもって調整することで上記可動体をXY軸方向に移動自在としたことを特徴とする二軸位置決め装置。
【請求項2】上記圧力調整部が、加圧室内に流体を放出するノズルと、該ノズルの噴出口の開口度を可変にするための圧力調整体とから成ることを特徴とする請求項1に記載の二軸位置決め装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動体をX軸方向及びY軸方向にそれぞれ移動させて位置決めする二軸位置決め装置に関するものであり、具体的には半導体製造工程で使用されるボンディング装置や電子部品の実装工程等で使用される位置決め装置などに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、位置決め装置の多軸化、例えば、XY軸方向の2軸の位置決めには、図5に示すような二軸位置決め装置200が使用されている。
【0003】この二軸位置決め装置200は、基盤201と、該基盤201上に配置されるXステージ202と、該Xステージ202を上記基盤201に対してX軸方向に移動させるための第1のガイド部材203と、上記Xステージ202上に配置されるYステージ204と、該Yステージ204をY軸方向に移動させるための第2のガイド部材205とからなり、Xステージ202をボールネジ206を介してモータ207によりX軸方向に移動、位置決めするとともに、Xステージ203上のYステージ204をボールネジ208を介してモータ209によりY軸方向に移動、位置決めすることによりYステージ204を所定位置に位置決めするようにしたものがあった(特開平5−23890号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図5に示す二軸位置決め装置200は、Xステージ202が第1のガイド部材203と、Yステージ204が第2のガイド部材205とそれぞれすべり摺動であることから、各ステージ202,204の移動時に振動を生じ易く、滑らかに移動させることができないといった課題があった。
【0005】しかも、各ステージ202,204を駆動させるためにボールネジ206,208を使用していることから、ボールネジ206,208を構成するナット(不図示)とネジ軸206a,208aの接点が点接触または線接触であるために振動や剛性低下を生じるとともに、ボール径のバラツキによるスラスト剛性の変動を抑えることが難しいことから、位置決め精度に悪影響を与えるといった課題があった。
【0006】その上、図5に示す二軸位置決め装置200は、Xステージ202の上にYステージ204が配置された構造であることから、装置200全体を小型化することができず、さらに、Xステージ202にはYステージ204、第2のガイド部材205、ボールネジ208、モータ209の重量が加わることから、Xステージ202の応答性が悪く、高速位置決めには限界があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課題に鑑み、シリンダ内にX軸方向に移動する2つの受圧体と、これら受圧体の間をY軸方向に移動する可動体とを備えるとともに、上記受圧体とシリンダとで形成される2つの加圧室及び上記可動体とシリンダ及び受圧体とで形成される2つの加圧室にそれぞれ圧力調整部を配設してなり、上記可動体とシリンダ、可動体と受圧体、及び受圧体とシリンダとの間隙に圧縮流体を供給して可動体及び受圧体をシリンダ内でそれぞれ静圧支持するとともに、これらの圧縮流体を上記4つの加圧室に導入し、各加圧室内の圧力を前記圧力調整部でもって制御することにより上記可動体をXY軸方向に移動させるようにして二軸位置決め装置を構成したものである。
【0008】また、本願発明は上記圧力調整部を、加圧室内に流体を放出するノズルと、該ノズルの噴出口の開口度を可変にするための圧力調整体とから構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明する。図1(a)は本発明に係る二軸位置決め装置100の一例を示す斜視図で、(b)は(a)の横断面図であり、シリンダ101内にはX軸方向に移動する2つの受圧体102,103と、これらの受圧体102,103間をY軸方向に移動する可動体104とを備え、上記受圧体102とシリンダ101とで第1の加圧室110を形成するとともに、上記受圧体103とシリンダ101とで第2の加圧室111を形成し、さらに前記可動体104とシリンダ101及び受圧体102,103とで第3及び第4の加圧室112,113をそれぞれ形成してある。
【0010】また、シリンダ101の上面中央部には開口部101aを設けて可動体104の上面を露出させ、この可動体104の上面をテーブル104cとするとともに、可動体104の移動に伴うX軸方向の位置とY軸方向の位置をXY位置センサ105により同時に検出するようにしてある。
【0011】なお、上記XY位置センサ105としては、図3に示すような薄板状のXYスケール105aと検出ヘッド105bとからなる光学反射式のものを用いることができ、例えば、上記XYスケール105aを可動体104の下面に取着するとともに、これと対向するシリンダ101に検出ヘッド105bを設けてXY位置センサ105を構成すれば良い。
【0012】さらに、各加圧室110〜113にはノズル106〜109を介して圧力調整部114〜117を配設するとともに、上記ノズル106〜109には圧力センサ118〜121をそれぞれ設けてある。
【0013】また、図2(a)(b)に二軸位置決め装置100のシリンダ101内に備える受圧体102(103)と可動体104の斜視図を示すように、図2(a)に示す受圧体102,103には、受圧面102d,102e(103d,103e)を除く外周面に切欠溝102a(103a)と、これに連通するT字状の絞り溝102b(103b)を複数個形成してあり、受圧体102(103)とシリンダ101との隙間に静圧流体層を形成して静圧軸受を構成するとともに、第1の加圧室110と第3,4の加圧室112,113間、及び第2の加圧室111と第3,4の加圧室112,113間をシールするようにしてある。また、図2(b)に示す可動体104には、受圧部104d,104eの外周近傍にT字状の絞り溝104bを複数個形成してあり、可動体104とシリンダ101及び可動体104と受圧体102,103との隙間にそれぞれ静圧流体層を形成して静圧軸受を構成するとともに、第3の加圧室112と第4の加圧室113間をシールするようにしてある。
【0014】一方、この二軸位置決め装置100に備える圧力調整部114〜117は、各加圧室110〜113と連通する前記ノズル106〜109と、このノズル106〜109の噴出側に配置した圧力調整体としての圧力調整板114a〜117aと、該圧力調整板114a〜117aを駆動させてノズル106〜109との距離d1 〜d4 を可変にするための圧電アクチュエータ114b〜117bとを備え、上記ノズル106〜109の周囲に圧縮流体を供給する圧力供給孔114c〜117cと、これらの供給された圧縮流体を逃がすための排出孔114d〜117dを備えている。
【0015】その為、この圧力調整部114〜117では、加圧室110〜113内の流体がノズル106〜109から噴出し、圧力供給孔114c〜117cからの流体と合わさって圧力調整板114a〜117aにより抵抗を受けながら排出孔114d〜117dより排出されることになる。そして、圧電アクチュエータ114b〜117bを伸ばしてノズル106〜109と圧力調整板114a〜117aとの距離d1 〜d4 を小さくすると、ノズル106〜109の開口度が小さくなるために流体噴出に対する抵抗が大きくなり、加圧室110〜113内の圧力を高くすることができ、逆に、圧電アクチュエータ114b〜117bを縮めて上記距離d1 〜d4 を大きくすると、ノズル106〜109の開口度が大きくなるために流体噴出に対する抵抗が小さくなり、加圧室110〜113内の圧力を低くすることができるというように、圧電アクチュエータ114b〜117bへの通電を制御して伸縮駆動させることにより、加圧室110〜113内の圧力を制御することができる。
【0016】次に、図1に示す二軸位置決め装置100の作動原理を説明する。この二軸位置決め装置100を作動させるためには、まず、第3,4の加圧室112,113に供給する圧縮流体の供給圧が第1,2の加圧室110,111に供給する圧縮流体の供給圧より大きくなるように、各圧力調整部114〜117の圧力供給孔114c〜117cに圧縮流体を供給すると、圧力調整部116,117のノズル106〜109から噴出された圧縮流体は第3,第4の加圧室112,113内の圧力を高めるとともに、シリンダ101に形成した開口部101aに向かって流れることから、可動体104とシリンダ101との隙間及び可動体104と受圧体102,103との隙間にそれぞれ圧縮流体が供給され、これらの隙間に静圧流体層を形成して静圧軸受を構成するとともに、各受圧体102,103とシリンダ101との隙間にも供給され、静圧軸受を構成する。
【0017】その為、受圧体102,103をシリンダ101内において非接触の状態で静圧支持することができるとともに、可動体104をシリンダ101と受圧体102,103とで囲まれた空間内に非接触の状態で静圧支持することができる。
【0018】なお、第3,第4の加圧室112,113に供給された圧縮流体はシリンダ101の開口部101aから絶えず放出されることになるが、可動体104とシリンダ101との隙間が狭いことから圧縮流体の急激な放出を防ぐことができる。
【0019】また、各圧力調整部114〜117のノズル106〜109より噴出された圧縮流体は、各加圧室110〜113の圧力を高めるように作用するが、圧力調整部114,115により第1の加圧室110と第2の加圧室111とが一定圧となるように調整するとともに、圧力調整部116,117により第3の加圧室112と第4の加圧室113とが一定圧となるようにそれぞれ調整することで、可動体104をシリンダ101内の所定位置に位置決めすることができる。
【0020】次に、可動体104を移動させる場合、圧力調整部114,115の圧電アクチュエータ114b,115bへの通電を制御して第1の加圧室110と第2の加圧室111に圧力差をつければ、この圧力差に応じて受圧体102,103とこれらの間に静圧支持された可動体104をX軸方向の所定位置まで移動させることができ、さらに、圧力調整部116,117の圧電アクチュエータ116b,117bへの通電を制御して第3の加圧室112と第4の加圧室113に圧力差をつければ、この圧力差に応じて受圧体102,103間に静圧支持された可動体104をY軸方向の所定位置まで移動させることができるというように、各加圧室110〜114内の圧力を圧力調整部114〜117にて制御することにより、可動体104をXY軸方向に移動させ、位置決めすることができる。
【0021】なお、可動体104の移動や位置決めは図4に示すように、XY位置センサ105からの位置データと、各圧力調整部114〜117のノズル106〜109に設けた圧力センサ118〜121から得た圧力データを制御部130のデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPと略称する)に入力して、XY位置センサ105からの位置データを比例要素(P)、積分要素(I)、微分要素(D)の各パラメータとし、各圧力センサ118〜121からの圧力信号を加速要素(G)のパラメータとして増幅器131,132を介してフィードバック制御すれば良い。また、作動原理の説明では、可動体104をX軸方向とY軸方向にそれぞれ別々に移動させて説明したが、各各加圧室110〜114内の圧力を圧力調整部114〜117により制御することで可動体104を所定位置まで直線的に移動させることができる。
【0022】このように、本発明に係る二軸位置決め装置100は、シリンダ101内に受圧体102,103を配置するとともに、これらの受圧体102,103の間に可動体104を配置し、受圧体102,103及び可動体104をそれぞれシリンダ101内で静圧支持するようにしたことから、受圧体102,103及び可動体104の移動に伴う摺動抵抗が皆無であることからスムーズに移動させることができる。しかも、受圧体102,103及び可動体104の駆動手段として従来の二軸位置決め装置のようにボールネジを介してのモータによる駆動ではなく、各加圧室110〜113に噴出させる圧縮流体を駆動手段としてあることから、可動体104の応答性を高めることができる。特に、図1に示す二軸位置決め装置100は、圧力調整部114〜117をノズル106〜109と圧力調整体としての圧力調整板114a〜117a及び圧電アクチュエータ114b〜117bとにより構成してあることから、ノズル106〜109の径を大きくして排出量を多くしたり、圧力供給孔114c〜117cに供給する圧縮流体の供給圧を高めることにより可動体104の動作速度をさらに速くすることができるため、可動体104の高速位置決めを可能とすることができる。
【0023】さらに、本発明の二軸位置決め装置100は、受圧体102,103と可動体104をシリンダ101内に配置した構造としてあることから、従来の二軸位置決め装置に比べて小型化することができる。
【0024】なお、圧力調整部114〜117は図1に示したものだけに限らず、従来より知られているダイヤフラム式の圧力調整弁を用いることもできる。
【0025】また、上記二軸位置決め装置100を構成するシリンダ101、受圧体102,103、可動体104、あるいは圧力調整部114〜117の圧力調整板114a〜117aの材質は、軽量で比較的高精度に加工可能なステンレスやアルマイト処理したアルミニウムを用いれば良く、さらに好ましくは軽量で高精度に加工でき、しかも高剛性で熱変形が少ない、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等を主成分とするセラミックスで形成すれば良い。
【0026】
【実施例】図1に示す二軸位置決め装置100を製作し、その性能について測定を行った。
【0027】各部材の寸法は以下の通りである。
【0028】
シリンダ101・・・外寸:350mm×50mm×270mm (ただし、厚みは15mm)
可動体104 ・・・外寸:240mm×20mm×130mm 受圧面104d,104e の面積:4.8 ×103mm2 受圧体102 ・・・外寸:240mm×20mm×70mm 103 受圧面102d,102e,103d,103e の面積:4.8 ×103mm2そして、この二軸位置決め装置100の圧力調整部116,117より作動圧力として2.0kg/cm2 の圧縮流体を第3,4の加圧室112,113に供給するとともに、圧力調整部114,115より作動圧力として1.0kg/cm2 の圧縮流体を第1,2の加圧室110,111に各々供給して可動体104及び受圧体102,103をシリンダ101内でそれぞれ静圧支持させ、可動体104を位置決めしたあと、各加圧室110〜113内の圧力を調整して可動体104を移動させることにより、真直度、真直度再現性、位置決め再現性、最大動作速度、最大加速度をそれぞれ測定した。
【0029】また、比較のために図5に示す従来の二軸位置決め装置200についても同様に測定を行った。
【0030】本発明の二軸位置決め装置100の結果は表1に、従来の二軸位置決め装置200の結果は表2にそれぞれ示す通りである。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】この結果、本発明の二軸位置決め装置100は、従来の二軸位置決め装置200に比べて優れた真直度を有しており、真直度再現性及び位置決め再現性にも優れていた。
【0034】また、従来の二軸位置決め装置200では、Xステージ202にYステージ204、第2のガイド部材205、ボールネジ208、モータ209の重量が加わっていることからXステージ202の最大速度が0.25m/sec、最大加速度が0.3Gと、Yステージ204に比べて非常に遅く、応答性が悪いものであった。
【0035】これに対し、本発明の二軸位置決め装置100は、可動体104のX軸方向及びY軸方向の動作速度をほぼ同等程度とすることができるとともに、両軸方向の最大速度が1m/sec以上、最大加速度が13G以上と速く、可動体104を高速度に移動させることができる。
【0036】このように、本発明の二軸位置決め装置100は、従来の二軸位置決め装置200に比べて優れた精度を有するとともに、高速位置決めが可能であることが判る。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シリンダ内にX軸方向に移動する2つの受圧体と、これら受圧体の間をY軸方向に移動する可動体とを備えるとともに、上記受圧体とシリンダとで形成される2つの加圧室及び上記可動体とシリンダ及び受圧体とで形成される2つの加圧室にそれぞれ圧力調整部を配設してなり、上記可動体とシリンダ、可動体と受圧体、及び受圧体とシリンダとの間隙に圧縮流体を供給して可動体及び受圧体をそれぞれ静圧支持するとともに、これらの圧縮流体を上記4つの加圧室に導き、各加圧室内の圧力を前記圧力調整部でもって調整することで上記可動体をXY軸方向に移動させるようにして二軸位置決め装置を構成したことから、可動体の動作速度を高めることができるとともに、スムーズに移動させることができるため、高速位置決めを可能とすることができる。しかも、スラスト方向およびラジアル方向の剛性が高く、動作抵抗や動作反力が極めて小さいことから振動等を生じることがない。その上、摺動部分や屈曲部分がないことから経時劣化がないため、長期間にわたって優れた位置決め再現性(繰り返し性)を得ることができる。
【0038】また、従来の二軸位置決め装置のようにテーブルを別々に形成する必要がないために装置全体を小型化することができる。




 

 


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