米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 京セラ株式会社

発明の名称 被覆超硬工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−180506
公開日 平成10年(1998)7月7日
出願番号 特願平8−349511
出願日 平成8年(1996)12月27日
代理人
発明者 深野 剛
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】金属結合相中にNiを含有してなる超硬母材表面にTiN層とTiCN層を交互に複数積層してなる被覆超硬工具。
【請求項2】上記交互に複数積層したTiN層とTiCN層よりも外側にAl2 O3 層とTiN層を順次層着したことを特徴とする請求項1の被覆超硬工具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋削加工工具等の切削工具であって超硬材料からなる切削工具に関し、特に破壊靱性値を改善せしめた超硬工具母材に硬質被覆膜を形成した被覆超硬合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】切削工具には、サーメット工具や超硬工具に耐摩耗性を向上させるため工具母材表面にTi等の窒化物や炭化物よりなる硬質被覆膜を形成することが行われているものがある。
【0003】その方法としては、CVD法(化学的蒸着法)及びPVD法(物理的蒸着法)によりTiN,TiAlN,TiAlC,或いはTiAlCN等の被覆が行われてきた。
【0004】特公平4−53642号は、このような被覆切削工具に関連した発明で、WC基超硬合金またはTiCN基サーメットで構成された基体部材の表面に、(Ti,Al)C,(Ti,Al)N,および(Ti,Al)CNのうちの1種の単層または2種以上の被覆からなる硬質被覆層をCVD法やPVD法などを用いて、0.5〜10μm の平均層厚で蒸着してなる耐摩耗性のすぐれた表面被覆工具を内容としたものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、切削速度の一層の高速化が要望されており、切削条件がより過酷化する傾向にある為、従来の切削工具よりもさらに耐欠損性に優れ且つ耐摩耗性を向上せしめた切削工具が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上述のような観点から、従来の被覆超硬合金の母材の耐欠損性すなわち破壊靱性値を向上せしめ、また、このような母材に適した耐摩耗性に優れる硬質被覆膜について鋭意検討を続けた結果、以下のことを見出した。
【0007】すなわち、超硬母材においてNiを添加することにより破壊靱性値を高め、耐欠損性を高めることができ、さらに、このような母材がNiを含むことにより、TiNやAl2 3 などからなる層による被覆膜を形成しようとするとこれらの層に異常粒成長が発生する傾向があるが、超硬母材表面にTiN層とTiCN層を交互に複数積層することにより異常粒成長を抑制でき、これにより耐欠損性に優れる前記超硬母材に耐摩耗性に優れた被覆膜を備えた被覆超硬工具とすることができることを見出した。
【0008】この発明は、上記研究結果にもとづいて行なわれたものであって、超硬母材の金属結合相中にNiを含有し、このような超硬母材表面にTiN層とTiCN層を交互に複数積層してなる被覆超硬工具を特徴とするものである。
【0009】なお、超硬母材の組成としては、金属結合剤としてニッケルを含み、その他コバルト、鉄およびこれらの合金を任意に3〜25wt%、遷移金属の炭化物として炭化チタン、炭化タンタル等の炭化物を0.05〜25wt%、炭化タングステンを残部量含むものが好ましい。金属結合剤が3wt%未満である場合、靱性が無くなって欠けやすくなり、他方25wt%超過では硬度が低くなり過ぎて耐摩耗性が悪くなる恐れがある。さらに、上記遷移金属が0.05wt%未満であると硬度が低くなり、耐摩耗性で劣る恐れがあり、他方、25wt%より大きくなると、合金強度が低くなり靱性に劣る恐れがある。
【0010】上記金属結合剤としてNiは必要であるが、その他コバルト、鉄およびこれらの合金は任意でよく、必ずしも用いる必要はない。
【0011】また、上記遷移金属としては、TiCを用いることができ、この場合、必ずしもTaCを用いなくともよい。
【0012】次に、被覆膜の膜厚としては3μm 〜20μm であることが好ましい。被覆膜の膜厚が3μm 未満の場合、耐摩耗性が悪くなる恐れがあり、他方、20μm を超過すると異常粒成長抑制の効果が小さく、さらに耐摩耗性や膜強度が不十分となる恐れがある。また、TiN層とTiCN層を交互に2回以上重ねるが、TiN、Al2 O 3 の異常粒成長を抑制し、かつ耐摩耗性の観点から4回が最も好ましく、3回〜5回が好適である。なお、2回では異常粒成長抑制の効果が小さくなる恐れがあり、他方6回以上では各層の厚みが薄くなり耐摩耗性が劣化する恐れがある。
【0013】なお、最外側に配設する層としては、TiNやAl2 3 が耐摩耗性の点から好ましく、特に、上記交互に複数積層したTiN層とTiCN層よりも外側にAl2 O 3 層とTiN層を順次層着したものが優れている。
【0014】
【実施例】つぎに、この発明の被覆切削工具を実施例により具体的に説明する。
【0015】実施例187wt%WC,2wt%TiC,5wt%ZrC,2wt%NbC,4wt%Co,4wt%Niの組成の原材料を焼成し、超硬合金焼結体の母材を得た。焼成は初め400℃付近で3時間、50torr窒素雰囲気で脱ワックス行う。次に窒素粉乳をやめ真空雰囲気で1600℃まで炉内温度を上昇させた後、1時間程度そのままの条件下で真空焼結を行う。その後そのままの状態で真空冷却をし、ついで50torr窒素雰囲気中で雰囲気急冷を行った。
【0016】その母材の硬度Hvと破壊靱性値を測定したところ、それぞれ1350kg/mm2 、と14.4MN/m1.5 と非常に優れた値であった。
【0017】この母材に対して公知のCVD法により、(母材)→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→Al2 O 3 →TiN(表面)の順で膜厚7.5μm のコーティング皮膜を形成した。
【0018】実施例287wt%WC,2wt%TiC,5wt%ZrC,2wt%NbC,8wt%Niの組成の原材料を実施例1の方法で焼成し、超硬合金焼結体の母材を得た。その母材の硬度Hvと破壊靱性値を測定したところ、それぞれ1320kg/mm2 、と16.1MN/m1.5 であった。
【0019】この母材に対して公知のCVD法により、(母材)→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→Al2 O 3 →TiN(表面)の順で膜厚12μm のコーティング皮膜を形成した。
【0020】実施例3実施例2の母材に対して公知のCVD法により、(母材)→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→Al2 O 3 →TiN(表面)の順で膜厚20μm のコーティング皮膜を形成した。
【0021】実施例4実施例1の母材に対して公知のCVD法により、(母材)→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→TiN→TiCN→Al2 O 3 →TiN(表面)の順で膜厚14μm のコーティング皮膜を形成した。
【0022】実験例1(摩耗評価)
上記実施例1〜4の被覆超硬合金(以下、実施例品1〜4と呼ぶ)のうち実施例品1〜3について、以下の条件で摩耗評価を行った。
【0023】切削条件・V=230 m/min・d=2.0 mm・f=0.3 mm/rev・湿式・被削材:SCM435・チップ形状:CNMG120408HS・切削時間:16分57秒 結果 実施例品1 実施例品2 実施例品3 ・VB 0.164 0.269・VBMAX 0.220 0.385 欠損・Nose 0.166 0.234・R 0.08 0.08実験例2(連続断続評価)
上記実施例品1,2について以下の条件で連続断続評価を行った。
【0024】切削条件・V=200 m/min・d=1.5 mm・f=0.4 mm/rev・湿式・被削材:SCM440・チップ形状:CNMG120408HS・ホーニングR 0.07〜0.09結果実施例品1 約1800回実施例品2 約1400回以上のように、非常に優れた成績であった。
【0025】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、超硬母材においてNiを添加することにより破壊靱性値を高め、耐欠損性を高めることができ、さらに、母材がNiを含有することによる被覆膜中の異常粒成長を、超硬母材の表面にTiN層とTiCN層を交互に複数積層することにより抑制でき、これにより耐欠損性に優れる前記超硬母材に耐摩耗性に優れた被覆膜を備えた被覆超硬工具とすることができるという極めて優れた効果を奏するものである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013