米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 京セラ株式会社

発明の名称 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−180105
公開日 平成10年(1998)7月7日
出願番号 特願平8−341700
出願日 平成8年(1996)12月20日
代理人
発明者 松本 秀美 / 松之迫 等 / 由宇 喜裕
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】ニッケル(Ni)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、酸化クロム(Cr2 3 ) を前記スピネル型結晶性複合酸化物に対して0.5〜20.0重量%添加して成ることを特徴とする窒素酸化物除去用酸化物触媒材料。
【請求項2】前記酸化クロム(Cr2 3 ) をスピネル型結晶性複合酸化物に対して1.0〜10.0重量%添加して成ることを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料。
【請求項3】前記酸化クロム(Cr2 3 ) をスピネル型結晶性複合酸化物に対して3.0〜7.0重量%添加して成ることを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料。
【請求項4】酸素と還元性を有する炭素含有ガスが存在する酸化性雰囲気中で、ニッケル(Ni)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、酸化クロム(Cr2 3 ) を前記スピネル型結晶性複合酸化物に対して0.5〜20.0重量%添加して成る窒素酸化物除去用酸化物触媒材料と窒素酸化物を含む排気ガスとを接触させることを特徴とする窒素酸化物除去方法。
【請求項5】前記酸化クロム(Cr2 3 ) をスピネル型結晶性複合酸化物に対して1.0〜10.0重量%添加して成る窒素酸化物除去用酸化物触媒材料と、窒素酸化物を含む排気ガスとを接触させることを特徴とする請求項4記載の窒素酸化物除去方法。
【請求項6】前記酸化クロム(Cr2 3 ) をスピネル型結晶性複合酸化物に対して3.0〜7.0重量%添加して成る窒素酸化物除去用酸化物触媒材料と、窒素酸化物を含む排気ガスとを接触させることを特徴とする請求項4記載の窒素酸化物除去方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素酸化物を還元除去することができる新規な酸化物触媒材料並びにこれを用いて炭化水素を含有した排気ガス中の窒素酸化物を除去する方法に関するもので、とりわけ排気ガス温度が低く、しかもアルカン類の炭化水素を含有したディーゼルエンジン等の自動車排気ガス浄化用として好適な窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに該酸化物触媒材料を用いて低温でアルカン類の炭化水素を含有した排気ガス中の窒素酸化物を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種汚染物質による大気の汚れが大きな社会問題となり、その中でも大気汚染の移動発生源となっている自動車の排気ガスに含まれるNOx COx 等の有害物質を分解、除去する方法の開発が急務となっている。
【0003】従来より、自動車の排気ガス中のNOx 、COx 等の有害物質を分解、除去する方法としては、一酸化炭素(CO)および炭化水素(Cx y ) の酸化と窒素酸化物(NOx ) の還元を同時に行う三元触媒が汎用されてきた。
【0004】そのような方法に用いられる三元触媒としては、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)等の貴金属を、γ−アルミナ(Al2 3 ) で被覆したコージェライト等の耐火性担体に担持したものが用いられてきた。
【0005】しかしながら、前記三元触媒は、およそ0.5%程度の低酸素濃度においては排気ガスの浄化を効率良く行うことができるものの、排気ガス中の酸素濃度が1%を越えるような高濃度雰囲気中では有効に働かないという欠点があった。
【0006】一方、前記欠点を回避するため、排気ガス中の酸素濃度を測定し、常にCO及びCx y 、NOx を高い浄化率で処理し得る理論当量値に近い範囲の空燃比となるように制御することも行われているが、前記CO及びCx y と、NOx の発生メカニズムが相反する特性を有することから、限られた状態での燃焼を維持しなければならず、前記のような高い酸素濃度中での排気ガス浄化はほとんどできていないのが現状である。
【0007】そこで、係る高濃度の酸素共存下でもNOx を効率よく除去できる触媒として、金属を担持した疎水性ゼオライト等の銅イオン交換ゼオライト、あるいはメタルシリケート、アルミナ触媒等が提案されている(特開平4−349938号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車用エンジン等の排気ガス中には、NOx 還元反応に対し反応性の高いアルケン類の炭化水素とともに、比較的に低反応性のアルカン類の炭化水素が存在しており、このガスは、窒素酸化物還元除去反応のための還元剤としては、有効に作用しないという課題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、ディーゼルエンジンをはじめとする各種自動車用エンジン等の水分を含む酸素濃度が高く、かつアルカン類を含む排気ガス中のNOx を浄化することができる有用な触媒材料並びにそれを用いた窒素酸化物除去方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので Ni及びGaを主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、Cr2 3 を0.5〜20.0重量%添加した触媒材料が、アルカン類を還元剤として用いた窒素酸化物還元除去反応に有効であることを見いだしたものである。
【0011】即ち、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料は、Ni及びGaを主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、Cr2 3 を0.5〜20.0重量%添加して成る触媒材料である。
【0012】更に、本発明の窒素酸化物除去方法は、高濃度の酸素と還元性を有する炭素含有ガス、特にプロパン(C3 8 )、ブタン(C4 10)、エタン(C2 6 )等のアルカン類が存在する酸化性雰囲気中で、NiとGaを金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に、Cr2 3 を添加して成る触媒材料と窒素酸化物を含む排気ガスを接触させることを特徴とするものである。
【0013】一方、前記複合酸化物に添加するCr2 3 の量は、0.5重量%より少ないと、触媒活性の向上効果が現れず、逆に、20.0重量%を越えると触媒活性が低下してしまうことから、0.5〜20.0重量%に特定され、触媒活性温度域の点からは1.0〜10.0重量%が好ましく、更に、NO除去率の最大活性値という点から見ると、3.0〜7.0重量%が最も望ましい。
【0014】また、前記スピネル型結晶性複合酸化物は、NOx を含有する排気ガスと接触させることにより、排気ガス中に含まれる酸素濃度が3%以上の高濃度であっても、その上、水蒸気存在下においても、反応性の低いアルカン類の炭化水素が存在する雰囲気下で、優れたNOx 還元性能を有するものである。
【0015】尚、前記複合酸化物は、主たる金属元素としてNiとGaを含有し、Ga/Niの原子比nが2.5〜3.3の比率から成るスピネル型結晶性複合酸化物であり、NiGan 4+z ( 但し、n=2.5〜3.5)の一般式で表されるものであり、前記式中の(O4+z ) は複合酸化物として安定に存在するために必要な酸素量であり、該酸素量は前記nの値により0.2以下の範囲で随時変化するものである。
【0016】また、本発明で用いられる複合酸化物は、Ga/Niの原子比nの値が2.5〜3.3の範囲を逸脱すると触媒活性が低下するため、前記範囲に特定され、とりわけNO除去率の最大値を考慮すると2.8〜3.0が最も望ましい。
【0017】
【作用】本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によれば、該酸化物触媒材料はNi及びGaを金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物にCr2 3 を0.5〜20.0重量%添加したものであることから、Cr2 3 自体はNOx 還元分解能を示さないものの、添加されたCr2 3がアルカン類のNO還元反応への関与を促進し、アルケン類を還元剤とした場合と同様のNOx 還元分解特性が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法について、実施例に基づき詳細を述べる。
【0019】先ず、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料の製造方法について一例を詳述する。
【0020】本発明の複合酸化物は、Ni及びGaを含有する原料粉末を、Ga/Niの原子比nが2.5〜3.3となるように秤量して十分に攪拌混合した後、酸化性雰囲気中、500〜1600℃の温度で5〜30時間熱処理することにより、金属元素としてNi及びGaを含有したスピネル型結晶を主結晶相とする複合酸化物粉末が得られる。
【0021】前記原料粉末としては、Ni及びGaの酸化物や熱処理により酸化物を生成するそれらの炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等を用いることができる。
【0022】また、前記複合酸化物は前記以外に酸化物や他の金属塩による固相反応法や、金属アルコキシド等のゾル−ゲル法等によっても合成できるものであり、何等これら製造方法に限定されるものではない。
【0023】前記製造方法において、いずれも熱処理は、該熱処理温度が500℃より低いと結晶化が不十分となり、逆に1600℃を越えると緻密化してしまうため、500〜1600℃の温度で、酸化性雰囲気中、5〜30時間行うが、特に低い温度で熱処理することが粉末の比表面積を高める上で有効であり、実用的には、比表面積が35m2 /g以上となるように設定することが望ましい。
【0024】尚、Cr2 3 添加時の前記複合酸化物粉末は、排気ガスとの接触面積を確保して、窒素酸化物を効果的に分解除去するという点からは、高い比表面積を有するものが望ましく、その比表面積は30〜120m2 /g、特に40〜90m2/gであることが好ましい。
【0025】前記Cr2 3 の原料粉末としては、熱処理により酸化物を生成するそれらの炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等を用いることができ、それらを大気中で、300〜800℃の温度で1〜5時間熱処理してCr2 3 原料粉末が得られる。
【0026】尚、前記Cr2 3 の添加方法としては、該Cr2 3 粉末と前記複合酸化物粉末をボールミルや乳鉢で粉砕混合する方法等があるが、本発明ではこれらの混合方法に何ら限定されるものではない。
【0027】
【実施例】次に、本発明を以下に詳述するようにして評価した。先ず、出発原料としてNi(NO3 ) 2 ・6H2 O、及びGa(NO3 ) 2 ・9H2 Oの試薬を用い、NiとGaの金属比が1対3になるように秤量し、これらの試薬を蒸留水中に溶解させ、攪拌しながらアンモニア水で中和し、この時、生成した沈殿物を濾過、洗浄して凍結乾燥させた。
【0028】かくして得られた乾燥粉末を、大気中にて700℃の温度で30時間熱処理し、比表面積が40〜50m2 /gのスピネル型結晶性複合酸化物粉末を得た。
【0029】次に、前記スピネル型結晶性複合酸化物に対してCr2 3 粉末を表1に示す割合で添加混合した後、該混合粉末を金型プレスにより成形し、該成型物を解砕して篩別し、500μmを越え、700μm以下に整粒して評価用試料を調製した。尚、Cr2 3 を添加しないものを比較例とした。
【0030】かくして得られた評価用試料の各粉末を用いてX線回折測定(XRD)により結晶相を同定し、本発明に係る評価用試料はいずれも結晶相がスピネル結晶とCr2 3 結晶相から成ることを確認した。尚、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料の代表的なX線回折測定結果として、表1に示す試料番号6の評価用試料のX線回折記録図を図1に示す。
【0031】次いで、模擬排ガスとしてNOが1000ppm、O2 が10%、アルカン類の炭化水素としてプロパン(C3 8 )、ブタン(C4 10)、エタン(C2 6 )のいずれか一種が666ppm、残部がHeから成る反応ガスを、該反応ガスと触媒材料が接触する条件として、空間速度(SV)を40000/hr.に設定し、前記評価用試料を充填した触媒層に流し、300〜550℃の温度範囲で触媒層を通過して生成したN2 ガスをガスクロマトグラフで測定した。
【0032】触媒のNO還元分解能は、触媒層出口側のN2 濃度(ppm)の2倍の値を、触媒層入口側のNO濃度(ppm)で除した百分率をNO除去率(%)とし、各温度でのNO除去率を求めた。
【0033】その結果から、400℃におけるNO還元活性が20%未満の試料を不良、20%以上、30%未満の試料を良、30%以上の試料を優と評価した。
【0034】
【表1】

【0035】表から明らかなように、Ni−Gaスピネル型結晶性複合酸化物のみを触媒とし、還元剤として低反応性のC3 8 、C4 10、C2 6 のアルカン類を用いた比較例の試料番号1、12、20では、いずれも400℃の温度におけるNO除去率は7.7%以下と非常に低くく、又、本発明の請求範囲外である試料番号2、11、19、27においても400℃の温度でのNO除去率は19.2%以下である。
【0036】それに対して、本発明では400℃の温度におけるNO除去率は最大で37.0%を示し、還元剤として低反応性のアルカン類を用いても、Cr2 3 がアルカン類の反応性を向上させ、NO還元反応への関与を促進したことが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によれば、該酸化物触媒材料はニッケル(Ni)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型結晶性複合酸化物に酸化クロム(Cr2 3 ) を0.5〜20.0重量%添加して成ることを特徴とする窒素酸化物除去用酸化物触媒材料であり、高濃度の酸素と還元性を有するアルカン類の炭化水素ガスが存在する酸化性雰囲気中で前記酸化物触媒材料と窒素酸化物を含む排気ガスを接触させることから、水蒸気が存在する雰囲気中であっても、優れたNOx 還元性能を有し、排ガス中に含まれるNOx を有効に還元除去することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013