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発明の名称 ドレッシング用治具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−138120
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−290911
出願日 平成8年(1996)10月31日
代理人
発明者 森岡 裕之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】セラミックス、サーメット、超硬合金などからなる板状体の外表面に先細り状の突起を多数個具備してなるドレッシング用治具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリッシング装置やラップ装置などの研磨装置の研摩盤に備える研磨布の目立て(毛ば立て)を施すために用いるドレッシング用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、被加工物の表面を研磨したり、あるいは滑らかな鏡面とするためにポリッシング装置やラップ装置などの研磨装置が使用されている。
【0003】例えば、半導体装置の製造工程では、超LSIの高密度化、高集積化に伴って配線の多層化が進み、成膜−エッチング−露光の繰り返しに伴う積層膜の表面を平坦化するためにCMP(CHEMICAL & MECHANICAL POLISH)装置が使用されている。
【0004】図3にCMP装置の概略図を示すように、被加工物である半導体ウエハ13を保持するための保持盤12と、該保持盤12に対向して配置された研磨盤1とから構成されており、該研磨盤1は金属製の円板体2の表面に膜厚5mm程度の発砲ウレタン樹脂などの樹脂膜からなる研摩布3を接着シール(不図示)を介して張り付けたものであった。そして、上記保持盤12に半導体ウエハ13をワックスにて張り付けたあと研磨盤1に半導体ウエハ13を押圧し、該研磨盤1と半導体ウエハ13との間に研磨材を混入する研磨液(不図示)を供給しつつ研磨盤1のみを回転させるか、あるいは保持盤12と研磨盤1とを相対的に回転させることにより半導体ウエハ13に積層された積層膜の表面を平面研磨して平坦化するようになっていた。
【0005】また、特に被加工物が半導体ウエハ13である時には、研磨代が1μm以下と非常に少なく、かつ均一に研磨しなければならないことから、研磨盤1に貼り付けた研磨布の目立て(毛ば立て)は不可欠であった。
【0006】その為、研磨盤の研磨布の目立て(毛ば立て)には、従来よりステンレス等の金属からなる板状体の表面にダイヤモンド砥粒をニッケル(Ni)により固着したダイヤモンド砥石が使用されており、この砥石を研磨盤1の研磨布3に押し当てて、砥石と研磨盤1の双方を相対的に回転させながら、研磨布3の表面に沿って砥石31を往復運動させながら移動させることにより研磨布3の目立て(毛ば立て)と研磨布3に残留する研磨材の除去を行うようになっていた。
【0007】ところが、ダイヤモンド砥石に固着してあるダイヤモンド砥粒の粒径は均一でないために、このダイヤモンド砥石でもって研磨布3の目立てを施したとしても研磨布3の表面状態の再現性がそれほど良くなく、同一条件で被加工物にポリッシング加工を施したとしても均一に研磨することができず、バラツキが大きいといった課題があった。
【0008】また、ダイヤモンド砥石では、ダイヤモンド砥粒の脱粒が発生して研磨布3に残留し易いことから、ダイヤモンド砥粒が保持されたまま被加工物の研磨を行うとダイヤモンド砥粒により被加工物を傷付けるといった課題があり、被加工物が半導体ウエハ13である時にはこの傷により断線等の致命的な欠陥を生じる恐れがあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課題に鑑み、研磨装置の研磨盤に備える研磨布の目立てを施すために、セラミックス、サーメット、超硬合金などからなる板状体の外表面に先細り状の突起を多数個具備させてドレッシング用治具を構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係るドレッシング用治具21を示す斜視図であり、セラミックス、サーメット、超硬合金のうち1種からなる円形の板状体22の外表面に先細り状の突起23を複数個突設したものであり、突起23の形状としては、図2(a)に示すような円錐状をしたものや、図2(b)に示すような四角錐などの角錐状をしたものなど先端に向かって先細り状をした突起23としてある。
【0011】また、発泡ウレタン樹脂などの樹脂からなる研磨布を再現性良く目立てを施すために突起23の高さtは0.1〜5.0mmとし、かつピッチ幅Wを0.2〜5.0mmとしてある。
【0012】これは、突起23の高さtが5.0mmより高くなると強度不足のため、目立て時に突起23の先端が破損し易くなるからであり、突起23の高さtが0.1mmより小さくなると目立て効果がほどんと得られず、研磨布を再現性良く目立てることができないからである。また、突起23のピッチ幅Wが0.2mmより小さくなると突起23の高さtとの関係から目立て効果がほどんと得られなくなるからであり、逆に、5.0mmより大きくなると、突起23の先端間が開きすぎるために研磨布の表面を均質に目立てるのに時間がかかりずぎ、作業性が悪くなるからである。
【0013】また、目立て効果を高めるためには突起23の先端は基本的に尖っているものが好ましいが、目立て効果を低下させない範囲であれば先端に平坦面23aがあっても良く、この場合、平坦面23aの最大長さRは0.2mm以下となるようにすることが望ましい。
【0014】なお、図1に示すドレッシング用治具21では、円形をした板状体22からなる例を示したが、ドレッシング用治具21の形状を四角形や六角形など多角形をしたものや楕円形をしたもの、あるいは星形をしたものなど装飾性を持たせても良い。また、突起23は必ずしも全て等ピッチで配置する必要はなく、若干であれば0.2〜5.0mmの範囲内で突起23のピッチ間隔を異ならせても良く、例えば、中心部が密で周縁部を疎にしたり、あるいは逆に中心部が疎で周縁部を密にしても良い。
【0015】ところで、このようなドレッシング用治具21を構成する材質としては前述したように高靱性で高硬度、高強度を有するセラミックス、サーメット、超硬合金により形成することが必要であり、例えば、セラミックスとしてはアルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素を主体とするものが良い。
【0016】例えば、アルミナ系セラミックスとしては、アルミナ(Al2 3 )99〜99.9重量%に対し、焼結助剤としてシリカ(SiO2 )、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)を合計で0.1〜1重量%添加して、所望の形状をした板状体に成形したあと大気雰囲気中や真空雰囲気中にて1500〜1800℃の温度で1〜数時間程度焼成したものや、アルミナ(Al2 3 )93〜99重量%に対し、イットリア(Y2 3 )、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)、セリア(CeO2 )等の安定化剤で安定化あるいは部分安定化されたジルコニアを1〜7重量%添加して、所望の形状をした板状体に成形したあと大気雰囲気中、あるいは水素雰囲気中や窒素雰囲気中にて1500〜1700℃の温度で1〜数時間程度焼成したもの、あるいはアルミナ(Al2 3 )60〜80重量%に対し、炭化チタン(TiC)を40〜20重量%添加して、所望の形状をした板状体に成形したあと、大気雰囲気中あるいは減圧雰囲気下にて1300〜2000℃の温度で1〜5時間程度焼成したものなどを用いることができる。
【0017】また、ジルコニア系セラミックスとしては、3〜9mol%のイットリア(Y2 3 )で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )や、16〜26mol%のマグネシア(MgO)で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )、あるいは8〜12mol%のカルシア(CaO)で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )や8〜16mol%のセリア(CeO2 )で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )を、所望の形状をした板状体に成形したあと大気雰囲気中にて1400〜1600℃の温度で1〜数時間程度焼成したものを用いれば良い。
【0018】また、炭化珪素系セラミックスとしては、炭化珪素(SiC)90〜99重量%に対し、焼結助剤として硼素(B)と炭素(C)、あるいはアルミナ(Al23 )とイットリア(Y2 3 )を合計で10〜1重量%添加したものを所望の形状をした板状体に成形したあと、不活性ガス雰囲気中にて1900〜2100℃の温度で1〜3時間程度焼成したものを用いることができる。
【0019】さらに、窒化珪素系セラミックスとしては、窒化珪素(Si3 4 )96〜98重量%に対し、焼結助剤としてアルミナ(Al2 3 )とイットリア(Y2 3 )を合計で2〜4重量%添加したものを、所望の形状をした板状体に成形したあと、窒素雰囲気中にて1800〜1900℃の温度で1〜数時間程度焼成したものを用いれば良い。
【0020】これらのセラミックスは表1にその特性を示すように、ビッカース硬度で1200〜2000kg/mm2 の高硬度を有し、曲げ強度30〜180kg/mm2 、破壊靱性値(K1c)4.0〜7.0MPam1/2 の高強度、高靱性を有することから、目立て時における突起23の破損が殆どなく、研磨布を再現性良く目立てることができる。しかも、これらのセラミックスは耐薬品性にも優れるために研磨布に研磨液が残っていたとしても腐食を受けることが少ないため長期間わたって使用することが可能である。
【0021】また、治具21を構成する材質としてサーメットを用いた時には、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)の1種またはこれらの合金を3〜15重量%と、WC、Cr3 2 、Mo2 C、ZrC、VC、NbC、ZrN、NbN、TaNなどの炭化物や窒化物を合計で10〜20重量%含有し、残部がTiC及び/又はTiNからなるものを、所望の形状をした板状体に成形したあと、真空雰囲気中にて1400〜1500℃の温度で1〜数時間程度ホットプレス焼結したものを用いれば良く、超硬合金を用いた時には、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)の1種またはこれらの合金を5〜10重量%と、TiC、TiN、Cr3 2 、Mo2 C、ZrC、VC、NbC、ZrN、NbN、TaNなどの炭化物や窒化物を合計で5〜10重量%含有し、残部がタングステンカーバイト(WC)からなるものを、減圧雰囲気中にて1400〜1500℃の温度で1〜数時間程度焼成したものを用いれば良い。
【0022】これらのサーメットや超硬合金においても表1にその特性を示すように、ビッカース硬度で1450〜1800kg/mm2 の硬度を有し、曲げ強度においては140〜300kg/mm2 、破壊靱性値(K1c)では6.5〜11.0MPam1/2 の高強度、高靱性を有することから、目立て時に突起23の破損が殆どなく、長期間わたって使用することが可能である。
【0023】
【表1】

【0024】そして、それぞれ所望の形状に成形・焼成した板状体の外表面にショットブラスト加工や超音波加工、あるいは切削加工を施して所望の形状をした先細り状の突起23を形成することで本発明のドレッシング用治具21を製作することができる。なお、突起23の形成においては金型に予め突起23に対応する凸面を形成しておき、プレス成形時に一体的に形成するようにしても良い。
【0025】さらに、本発明ではドレッシング用治具21そのものをセラミックス、サーメット、超硬合金のうち1種により形成した例を示したが、突起23の破損ならびにドレッシング用治具21の耐久性を向上させるため、少なくとも突起23を備えた面にダイヤモンド膜やダイヤモンド状カーボン(DLC)膜を0.5〜5μmの範囲で被着しても良い。
【0026】
【実施例】
(実施例1)本発明に係るドレッシング用治具21と従来のダイヤモンド砥石を用いてCMP装置の研磨盤1に備える発砲ウレタン樹脂からなる研磨布3の目立て加工を施して両治具21の比較実験を行った。
【0027】本発明のドレッシング用治具21には、焼結助剤としてMgO、SiO2 、CaOを含有したアルミナ純度が99.5%のアルミナセラミックスからなり、高さt0.3mm、側面の傾斜角度45°、先端平坦面23aの最大長さRが0.1mmの四角錐をした突起23をピッチ幅W2mmとして2000個を等間隔に突設させたものを使用し、従来のダイヤモンド砥石には、外径100mmのステンレス製板状体の表面に平均粒子径が18μmのダイヤモンド砥粒をニッケル(Ni)で固着したものを使用した。
【0028】そして、本実験では、1枚の半導体ウエハ13をポリッシング加工するたびに研磨布3の目立てを施して半導体ウエハ13の研磨バラツキ及び傷の有無をそれぞれ測定し、50枚の平均値を測定した。なお、研磨バラツキについてはレーサー式の膜厚測定器により測定し、傷の有無については目視で確認できるものをカウントし、そのウエハ枚数を測定した。
【0029】この結果、従来のダイヤモンド砥石を用いたものでは、最大厚みと最小厚みの範囲が0.75〜0.94μmと約0.2μmのバラツキがあったのに対し、本発明のドレッシング用治具21は、最大厚みと最小厚みの範囲が0.81〜0.86と約0.05μmのバラツキしかなく、研磨布3の再現性が高いことが判る。
【0030】また、従来のダイヤモンド砥石を用いたものでは、目視により傷の発生が見られたものが8枚もあったのに対し、本発明のドレッシング用治具21では目視による傷は1枚も見当たらなかった。
【0031】このように、本発明のドレッシング用治具21を用いれば、半導体ウエハ13などのように硬度が小さく傷の付き易い被加工物でも傷付けることなく、ポリッシング加工を施すことができるとともに、研磨バラツキが小さいことから常に同じ量だけ研磨することができることが判る。
【0032】(実施例2)次に、実施例1と同じ仕様のドレッシング用治具21のうち、突起23の形状及び突起23先端の平坦面23aの最大長さRの異なるものを試作し、これらの治具21を用いて1枚の半導体ウエハ13をCMP装置でポリッシング加工するたびに研磨布3の目立てを施し、10枚の半導体ウエハ13をポリッシング加工した時の研磨バラツキについて実験を行った。
【0033】ドレッシング用治具21の突起23の形状と突起23先端の平坦面23aの最大長さR及びそれぞれの結果を表2に示す。
【0034】
【表2】

【0035】この結果、円錐や四角錐など突起23の形状は研磨バラツキに殆ど関係せず、突起23先端の平坦面23aの最大長さRが長くなるに従って研磨バラツキが大きくなることが判る。そして、突起23先端の平坦面23aの最大長さRが0.2mm以下であれば、研磨バラツキを1μm以下とすることができ、非常に優れていることが判った。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、研磨装置の研磨盤に備える研磨布の目立てを施すために、セラミックス、サーメット、超硬合金のうち1種からなる板状体の外表面に先細り状の突起を複数個具備させてドレッシング用治具を構成したことにより、研磨布の目立てを再現性良く施すことができるとともに、研磨布に残留する研磨材を容易に除去することができる。その為、被加工物が半導体ウエハのように硬度の小さなものであっても傷を付けることなく、ポリッシング加工やラップ加工を施すことができるとともに、研磨バラツキが少ないことから常に所定量だけ研磨することができる。
【0037】しかも、ドレッシング用治具は高硬度、高強度でかつ高靱性を有するセラミックス、サーメット、超硬合金からなるため、先細り状の鋭利な突起を破損させることなく、長期間にわたって使用することが可能である。




 

 


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