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発明の名称 木質様複合製品の製造方法及び木質様複合製品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−337745
公開日 平成10年(1998)12月22日
出願番号 特願平9−148151
出願日 平成9年(1997)6月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
発明者 田口 秀法 / 村田 成康
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 粒径状をなすセルロース系微粉粒と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを含有する木質様樹脂と、該木質様樹脂が接合される基材とから形成される木質様複合製品の製造方法であって、上記木質様樹脂を成形するための型内の所定位置に、上記基材を配置した後に、上記型内に上記木質様樹脂を充填することにより、上記木質様樹脂を上記基材に接合した状態で成形することを特徴とする木質様複合製品の製造方法。
【請求項2】 粒径状をなすセルロース系微粉粒と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを含有する木質様樹脂と、該木質様樹脂が接合される基材とから形成される木質様複合製品の製造方法であって、上記木質様樹脂を押出成形するに際し、押出成型用の型内の所定位置に基材を挿通可能に配置し、木質様樹脂の型への押し出しとともに、上記基材を型内に挿通させることにより、上記木質様樹脂を上記基材に接合した状態で成形することを特徴とする木質様複合製品の製造方法。
【請求項3】 上記セルロース系微粉粒の外周面には、該セルロース系微粉粒より小径でかつ硬い表面粒が固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の木質様複合製品の製造方法。
【請求項4】 上記基材の木質様樹脂が接合される面に予め接着剤が塗布され、上記木質様樹脂の成形に際し、上記接着剤が塗布された基材が型内に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の木質様複合製品の製造方法。
【請求項5】 上記請求項1から4のいずれか一つの木質様複合製品の製造方法により製造された木質様複合製品であって、上記基材の表面の少なくとも一部に、上記基材の表面上で成形された上記木質様樹脂が接合されていることを特徴とする木質様複合製品。
【請求項6】 上記基材となるアルミニウム材の表面の少なくとも一部に、上記アルミニウム材の表面上で成形された上記木質様樹脂が接合されてなるアルミ樹脂複合サッシであることを特徴とする請求項5記載の木質様複合製品。
【請求項7】 上記基材となる芯材の表面の略全体を覆うように、該芯材の表面上で成形された上記木質様樹脂が上記芯材に接合されてなる手摺であることを特徴とする請求項5記載の木質様複合製品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材に近い質感や色を有する木質様樹脂と、例えば、金属等の木質様樹脂以外の部材とからなる木質様複合製品の製造方法及び該製造方法で製造される木質様複合製品に関する。
【0002】
【背景の技術】近年、森林保護の上からも木材資源の有効利用が望まれている。一方、天然の素材である木材は、不均一であり、さらに、割れたり、反ったりし易いという短所があり、これらの短所を改善して木材の長所を生かすようにする木材改質技術の開発が望まれている。本出願人は、これらの要求に応えられるものとして、既に、樹脂と木材とからなる複合素材としての木質様製品(特許番号、平成8年第2544310号)を提案している。
【0003】上記木質様製品は、基本的に、木材(セルロース材)の粒状の粉粒(木粉)の表面に、該粉粒より小径の、例えば、酸化チタンの粒材を担持させ、このような木粉と樹脂と顔料や染料等の色材とを混合し、これら木粉と樹脂と色材との混合物を成形したものである。上記木質様製品は、今まで廃棄されていた木材を木粉として用いることにより木材資源の有効利用を図ることができ、かつ、木粉を多く含むことにより木材に近い質感を有するとともに、一般の樹脂と同様の成形性に優れた複合素材となっている。
【0004】また、上記木粉は、磨砕処理されることにより、従来の繊維が多く突出した木粉に比較して、突出する繊維が少なく粒や球に近い形状を有し、さらに表面が酸化チタンの粒に覆われているので、樹脂中の分散性が良く、木粉が均等に分散した樹脂を得ることができる。すなわち、木質様製品は、木粉を多く含んでも、均質な素材となっている。なお、上述の酸化チタンの粒材を担持した木粉と、樹脂と、顔料や染料等の色材との混合物からなる複合素材をここでは、木質様樹脂と称する。
【0005】さらに、上記木質様樹脂においては、木粉を酸化チタンの粒で覆うことにより、木粉を含む樹脂の成型時に樹脂を加熱しても酸化チタンに木粉が保護され、木粉が焦げて褐色や黒色になるのを防止し、さらに酸化チタンが白いので、白木に近い色を出すことができる。また、木質様樹脂が白色に近い色を有することから、容易に様々な色に着色することができる。
【0006】また、木質様樹脂は、成形に際して、異なる色の顔料や染料等の色材を完全に混ざらない状態で用いることにより、縞状の模様を付けることができ、これにより木質様製品に木目を付けることができる。また、木質様樹脂は、それ自体が木材と樹脂とからなる複合素材であるが、金属等の他の部材と組み合わせて用いることができる。
【0007】例えば、金属性の手摺の芯材の周囲に上記木質様樹脂からなる手摺の表層部を取り付ければ、金属としての高い強度を有し、見た目が木目調で、触った際も金属と異なり木材に近い暖かい質感を有する手摺を製造することができる。また、アルミサッシの屋内側の部分にアルミサッシのアルミニウム部材を屋内側から隠すように木質様樹脂からなる部材を取り付けるようにしたり、アルミサッシの屋内側に露出する部材をアルミニウム材に代えて木質様樹脂を用いるようにして、アルミニウム、木質様樹脂からなる複合サッシを作成すれば、この複合サッシは、アルミサッシとしての強度と耐久性と精度とを有し、かつ、室内側から見た場合に木枠の窓と同じ外観を有するものとなる。
【0008】このような複合サッシを住宅の和室部分に用いれば、今まで、畳、障子、襖、床柱等のように、木材、紙等の植物系の素材からなる内装材を多く用いられた和室に、金属製のサッシを設けることにより生じていた違和感を解消することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のような木質様樹脂と金属等の他の部材(ここでは基材と称する)とを用いた製品(ここでは木質様複合製品と称する)においては、基材と木質様樹脂とをそれぞれ別に成形し、これを接合することになる。従って、単一の素材からなる製品が、単一の素材を成形するだけで製品を得ることも可能であるのに対して、上記木質様複合製品は、基材の成形と、木質様樹脂の成形と、これら成型品の接合とを必ず必要とし、製造工程が煩雑になり、これがコストアップの要因となる可能性があった。
【0010】なお、上記の課題を解決する技術を、日本特許情報機構(JAPIO)の先行技術調査(パトリス)の利用により、以下の検索式で昭和54年以降の特許出願、実用新案登録出願を調査した。
検索式:B29C65/64その結果、特許224件、実用新案登録135件を抽出した。しかし、上記課題を解決するための技術は、発見できなかった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記木質様樹脂と基材とからなる製品の製造を簡略化及び省力化してコストの低減が可能な木質様複合製品の製造方法及び該製造方法で製造される木質様複合製品を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の木質様製品は、例えば、図1から図3に示すように、粒径状をなすセルロース系微粉粒と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを含有する木質様樹脂5と、該木質様樹脂5が接合される基材4とから形成されるものであり、上記木質様樹脂5を成形するための型1、2内の所定位置に、上記基材4を配置した後に、上記型1、2内に上記木質様樹脂5を充填することにより、上記木質様樹脂5を上記基材4に接合した状態で成形することを上記課題の解決手段とした。
【0012】上記構成によれば、粒径状をなすセルロース系微粉粒と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを含有する木質様樹脂5を型1、2内に充填して成形する際に、型1、2内に基材4が配置されているので、基材4が型1、2もしくは中子の一部として機能し、木質様樹脂5が型1、2の内面と基材4の表面とにより成形されることになり、木質様樹脂5の一部が基材4の表面に沿って成形されることになる。
【0013】また、基材4に対して、例えば、溶融した木質様樹脂5が接着性を有すれば、上述のような成形に際して基材4に木質様樹脂5が接着することになる。また、基材4に対して、例えば、溶融した木質様樹脂5が十分な接着性を持たないか、もしくは全く接着性を持たない場合には、予め、基材4の表面に接着剤もしくは木質様樹脂5の接着性を増強する接着増強剤等を塗布したり、基材4の表面を加工して木質様樹脂5が接着しやすい状態としたりすることで、木質様樹脂5の成形に際して、基材4に木質様樹脂5を接合することができる。
【0014】従って、木質様樹脂5と基材4とからなる木質様複合製品3の製造において、木質様樹脂5の成形工程と、木質様樹脂5と基材4との接合工程を同時に行うことが可能となる。すなわち、上記構成により、木質様複合製品3の製造の簡略化、省力化、及び時間の短縮を図ることができるので、木質様複合製品3のコストダウンを図ることができる。特に、木質様樹脂5は、それを用いた製品に木材状の外観を与えることを特徴とするものであり、他の部材の表面に接合された状態で使用される場合が多いので、本発明を木質様樹脂5を用いる多くの製品に適用することができる。
【0015】なお、上記セルロース系微粉粒とは、基本的に木材であるが、木材の他に、バカス、稲藁等の植物を材料としても良い。また、木材としては、どのような木材を用いても良く、例えば、製材所や各種木工製品の工場や建築現場等で捨てられる廃材、同じく上述の工場等で捨てられる鉋屑や鋸屑を用いるものとしても良く、場合によっては建築廃材を用いるものとしても良い。また、木材に用いられる樹木の種類は、特に限定されるものではなく、針葉樹や広葉樹に限らず各種の樹木を用いることができる。
【0016】また、木質様樹脂の品質等の観点からは、セルロース系微粉粒は、同種の樹木もしくは近い種の樹木からなる木材を原料とすることにより、品質の均質化を図ることができるので、同種もしくは近い種の樹木を主に加工する工場の廃材を用いることが好ましい。
【0017】また、セルロース系微粉粒は、上述のように粒形状をなすものであるが、ここでいう粒形状とは、木材等の植物を破砕して、微粉状にした場合に、各微粉は繊維が毛羽立った状態となっているのに対して、例えば、ボールミル等で微粉を磨際処理することにより、毛羽立った繊維を切断したり、微粉側に押し付けた状態としたりして、繊維が毛羽立っていない状態としたものである。
【0018】また、上記セルロース系微粉粒は、その平均粒径が、例えば、1μm〜100μm程度であることが好ましい。上記樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、EVA樹脂、メタクリル樹脂、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン樹脂、変成ポリフェニレンオキサイド等を用いることができる。
【0019】また、樹脂としては、基本的に熱可塑性樹脂が用いられるが、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂のような熱硬化性樹脂を用いるものとしても良い。また、上記顔料や染料等の色材としては、酸化チタン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、酸化鉄、カドミウムイエロー、カーボンブラックなどを用いることができるとともに、周知の各種顔料及び染料を用いることができる。また、複数の顔料や染料等の色材を混合した状態や混合しない状態で用いることができる。
【0020】上記基材4は、基本的にアルミニウム、アルミニウムを含む合金、鉄、鉄を含む合金等の金属であるが、金属以外の材質のものとしても良く、場合によっては、木質様樹脂以外の樹脂、例えば、極めて硬質な樹脂であっても良く、さらに、セラミックやガラス等であっても良い。また、木質様樹脂5は型1、2内に木質様樹脂5を充填することにより成形されるものであり、基本的に射出成形されるものであるが、例えば、圧縮成形やトランスファ成形やブロー成形や真空成形やスラッシュ成形法や注入成形法や粉末成形法や発泡成形法により成形するものとしても良い。
【0021】本発明の請求項2記載の木質様複合製品の製造方法は、例えば、図4から図6に示すように、粒径状をなすセルロース系微粉粒と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを含有する木質様樹脂22と、該木質様樹脂22が接合される基材21とから形成されるものであり、上記木質様樹脂22を押出成形するに際し、押出成型用の型10内の所定位置に基材21を挿通可能に配置し、木質様樹脂22の型10への押し出しとともに、上記基材21を型10内に挿通させることにより、上記木質様樹脂22を上記基材21に接合した状態で成形することを上記課題の解決手段とした。
【0022】上記構成によれば、木質様樹脂22を押出成形するに際して、型10内を押出成形される木質様樹脂22と一緒に基材21が挿通することにより、木質様樹脂22が型10の内面と基材21の型10に接触していない表面とにより成形されることになり、木質様樹脂22が基材21に沿った状態で成形されることになる。また、基材21に対して、例えば、溶融した木質様樹脂22が接着性を有すれば、上述のような成形に際して基材21に木質様樹脂22が接着することになる。また、基材21に対して、例えば、溶融した木質様樹脂22が十分な接着性を持たないか、もしくは全く接着性を持たない場合には、予め、基材21の表面に接着剤もしくは木質様樹脂22の接着性を増強する接着増強剤等を塗布したり、基材21の表面を加工して木質様樹脂22が接着しやすい状態としたりすることで、木質様樹脂22の成形に際して、基材21に木質様樹脂22を接合することができる。
【0023】従って、木質様樹脂22と基材21とからなる木質様複合製品20の製造において、木質様樹脂22の成形工程と、木質様樹脂22と基材21との接合工程を同時に行うことが可能となる。すなわち、上記構成により、木質様複合製品20の製造の簡略化、省力化、及び時間短縮を図ることができるので、木質様複合製品20のコストダウンを図ることができる。
【0024】なお、上記セルロース系微粉粒、樹脂、色材及び基材は、基本的に請求項1記載のセルロース系微粉粒、樹脂、色材、基材とほぼ同様のものである。また、上記型10とは、押出成形用のダイ10であるが、ダイ10は、その内側に木質様樹脂22を圧入して押し出すことができるようになっているとともに、基材21をダイ10内に挿通できるようになっている。
【0025】本発明の請求項3記載の木質様複合製品の製造方法は、上記セルロース系微粉粒の外周面に、該セルロース系微粉粒より小径でかつ硬い表面粒が固定されていることを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、セルロース系微粉粒の外周面にセルロース系微粉粒より小径でかつ硬い表面粒が固定されていることにより、成形に際してセルロース系微粉粒に熱がかかっても、表面粒がセルロース系微粉粒を熱から保護して、セルロース系微粉粒が焦げて褐色や黒色に変色するのを防止できる。
【0026】また、セルロース系微粉粒の周囲を上記表面粒で覆うことにより、セルロース系微粉粒の分散性を向上し、樹脂中にセルロース系微粉粒を均一に分散することができる。また、上記表面粒を白色の顔料とすれば、木質様樹脂の色を白木に近い色とすることができる。
【0027】なお、上記表面粒は、セルロース系微粉粒より小径でかつ硬いものであれば良く、無機質粒子、顔料粒子、導電性粒子、樹脂粒子などであり、具体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、リトポン、銀や銅やニッケル等の金属粒子、酸化錫や酸化亜鉛等の導電性金属酸化物粒子、カーボン粒子等を用いることができる。
【0028】本発明の請求項4記載の木質様複合製品の製造方法は、上記基材21の木質様樹脂22が接合される面に予め接着剤が塗布され、上記木質様樹脂22の成形に際し、上記接着剤が塗布された基材21が型10内に配置されることを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、基材21に対して、例えば、溶融した木質様樹脂22が接着性を持たないか、もしくは、接着性が弱い場合に、上述のように型10内に配置された基材21とともに木質様樹脂22を成形した際に、基材21表面で成形された木質様樹脂22を成形とほぼ同時に確実に基材21に接着させることができる。なお、上記接着剤とは、基材21の材質の種類と木質様樹脂22に含まれる樹脂の種類とに基づいて決められる周知のものである。また、上記接着剤は、基材21に対する溶融した状態の木質様樹脂22の接着性を増強させる接着増強剤も含まれるものである。
【0029】本発明の請求項5記載の木質様複合製品は、上記請求項1から4のいずれか一つの木質様複合製品の製造方法により製造されたものであり、例えば、図3に示すように、上記基材4の表面の少なくとも一部に、上記基材4の表面上で成形された上記木質様樹脂5が接合されていることを上記課題の解決手段とした。
【0030】上記構成によれば、木質様複合製品3は、上述の請求項1から4のいずれか一つの木質様複合製品の製造方法により製造されるので、基材4表面で木質様樹脂5が成形されるとともに、基材4と木質様樹脂5とが接合されることになり、上述のように低コストで木質様複合製品3を製造することができる。また、従来のように基材に対して成形された木質様製品を嵌合する場合のように、基材と木質様製品とに互いに嵌合させるための嵌合部を形成する必要がなく、基材や木質様製品(木質様複合製品の木質様樹脂からなる部分)の形状を簡略化することができるので、製造コストの低減を図ることができる。
【0031】本発明の請求項6記載の木質様複合製品は、例えば、図6に示すように、上記基材21となるアルミニウム材の表面の少なくとも一部に、上記アルミニウム材の表面上で成形された上記木質様樹脂22が接合されてなるアルミ樹脂複合サッシであることを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、サッシのアルミニウム材(基材)21の表面の少なくとも一部に、上記アルミニウム材21の表面上で成形された上記木質様樹脂22が接合されており、例えば、窓サッシの屋内側を木質様樹脂22で覆われた状態もしくは木質様樹脂22からなる状態とすれば、サッシを屋内側から見た場合に木枠に窓が嵌め込まれた状態に見え、このサッシを和室に設置すれば、和室において金属のサッシが用いられることの違和感を解消することができるとともに、上述の請求項5記載の構成と同様の作用効果を得ることができる。
【0032】本発明の請求項7記載の木質様複合製品は、例えば、図9に示すように、上記基材41となる芯材の表面の略全体を覆うように、該芯材(基材)41の表面上で成形された上記木質様樹脂42が上記芯材41に接合されてなる手摺であることを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、木質様複合製品42である手摺が、基材41となる芯材の表面の略全体を覆うように、該芯材41の表面上で成形された上記木質様樹脂42が上記芯材41に接合されてなるので、芯材41がどのような材質でも、手摺の外観及び質感を木に近いものとすることができるとともに、触った感触も木に近いものか、少なくとも金属のような冷たい感触を与えないものととなり、かつ、請求項5記載の構成と同様の作用効果を得ることができる。また、基材41を、例えば、鋼材等の金属とした場合には、手摺は金属としての強度を有するとともに金属と樹脂との複合素材としての成形性を有し、木材に比べて強度や成形性に優れた状態で、その外観や質感や触った感触を木材に近いものとすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の第一例の木質様複合製品の製造方法及び木質様複合製品を説明する。図1及び図2は、第一例の木質様複合製品の製造方法を説明するための射出成形用の金型1、2を示すものであり、図3は、上記木質様複合製品の製造方法により製造される木質様複合製品3を示すものである。なお、第一例においては、本発明をアルミニウム材からなる基材4と木質様樹脂5とからなるドアノブ(木質様複合製品3)の製造に応用したものである。
【0034】第一例の木質様複合製品の製造方法においては、例えば、図1及び図2に示すような金型1、2が用いられるようになっている。なお、金型1、2は、射出成形様の金型の構造を概略的に示すものである。そして、金型1は、例えば、射出成形において可動側ダイプレート(型締盤、図示略)に取り付けられ、金型2は、例えば、固定側ダイプレート(型締盤、図示略)に取り付けられるようになっている。
【0035】上記金型1には、木質様樹脂を成形するための凹部1aが形成されるとともに、該凹部1aには、基材4を所定位置に取り付けられるようになっている。すなわち、金型1には、金型2と合わせてドアノブである木質様複合製品3の外面形状に対応する凹部1aが形成されるとともに、凹部1aの底部に基材4の後端部を着脱自在に嵌合する嵌合部1bが形成され、基材4を金型1の凹部1a内の所定位置(凹部1aの中心線と基材4の中心線とが略一致し、凹部1aの底面と基材の後端面が略一致する位置)に取り付けられるようになっている。
【0036】上記金型2には、木質様樹脂5を成形するための凹部2aが形成されるとともに、金型1及び金型2の凹部1a、2a内に木質様樹脂5を射出するための通路となる注入孔2b(スプール)が形成されている。また、このように基材4が取り付けられた金型1と該金型1に合わせて用いられる金型2とにおいては、基材4が中子として作用するようになっており、金型1及び金型2の凹部1a、2a内面と基材4の表面との間に木質様樹脂5が充填されるようになっている。
【0037】また、これら金型1及び金型2により成形される木質様樹脂5は、基本的に従来例で述べたものと同じものであり、木材(セルロース材)の粒状の粉粒の表面に、該粉粒より小径の、例えば、酸化チタン(表面粒)の粒材を担持させ、酸化チタンが担持された木粉と樹脂と色材とを混合したものである。なお、木材の樹木の種類、樹脂の種類、木粉の表面に担持される表面粒(例えば、酸化チタン)の種類等は、必要に応じて変更することができる。
【0038】また、木質様樹脂5には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を添加するものとしても良い。また、木質様樹脂5中における酸化チタンが担持された木粉の量は、例えば、5〜50重量%程度が好ましい。また、木質様複合製品3の原料となる木質様樹脂5は、酸化チタンが担持された木粉と、樹脂と、顔料や染料等の色材とが混合されたコンパウンドでも、酸化チタンが担持された木粉と、樹脂と、顔料や染料等の色材とを一旦溶融して粒状としたペレットでも良い。
【0039】そして、木質様複合製品3の製造においては、まず、可動側ダイプレートに金型1を取り付けておくとともに、固定側ダイプレートに金型2を取り付けておく。次いで、図2に示すように金型1と金型2が離れた状態(図2に示すよりも離れた状態)で、金型1に基材4を嵌合させる。なお、基材4は、その表面に溶融した木質様樹脂5が十分な接着強度で接着するように、基材4を金型1に取り付ける前もしくは金型1に取り付けた後に、コロナ放電等の表面処理を行ったり、表面に接着剤(接着増強剤を含む)を塗布するものとしても良い。次いで、金型1を可動側ダイプレートを作動させることにより金型2に合わせる。
【0040】この状態で、図示しない射出機構により木質様樹脂5を互いに合わせられた金型1及び金型2内に射出して充填する。なお、射出機構は、基本的にスクリュー式のものであるが、プランジャー式等のようなスクリュー式以外の射出機構を用いるものとしても良い。次に、木質様樹脂5が金型1、2内で冷却された後に可動側ダイプレートを作動させることにより、金型2から金型1を離し、金型2から基材4の表面に木質様樹脂5が成形されて接合された状態の木質様複合製品3を外す。
【0041】これにより、木質様複合製品3における木質様樹脂5の成形が終了する。そして、図3に示すように成形された木質様複合製品3は、この状態で基材4の表面に木質様樹脂5が接合されて、木目調を有するものとなり、これを完成品とすることもできるし、必要に応じて他の部材をさらに取り付けるものとしても良い。また、木質様複合製品3の表面を研磨するなどの処理を行うものとしたり、表面にコーティングを行うものとしても良い。
【0042】上述のような、基材4と木質様樹脂5とからなる木質様複合製品3の製造においては、木質様樹脂5を成形すると同時に木質様樹脂5が基材4に接合されるので、木質様樹脂5を成形した後に、成形された木質様樹脂5を基材4に接合する作業を行う必要がなく、木質様複合製品3の製造を簡略化及び省力化して、木質様複合製品3のコストを低減することができる。
【0043】なお、製造された木質様複合製品3の木質様樹脂5部分に、木目調の模様を付ける際には、色の異なる複数種の顔料や染料等の色材を用いるとともに、少なくとも木目調の筋状の模様を形成する色材が、木目の地の部分の色を出す他の色材と完全に混ざりきらないうちに成形するようにする。このようにすれば、木質様樹脂5に縞状の模様が現れ、表面に木目をプリントしなくとも、成形された木質様樹脂5に木目調の模様を付けることができるとともに、樹脂内部まで縞状の模様が形成されているので、成形された木質様樹脂5を研磨したり、切断したり、削ったりする加工を行っても、木材を加工した場合と同様に、木目が消えることがなく、研磨面や切削面や切断面等に木目が現れることになる。
【0044】また、木質様樹脂5に上述のような木目を実際に成型時に形成するには、例えば、二種以上のコンパウンドもしくはペレットを用意するようにするとともに、異なる種類のコンパウンドもしくは、ペレットには、それぞれ異なる色の顔料や染料が含まれるものとする。そして、これらコンパウンドもしくはペレットを射出成型器に供給して成形した際に、完全に混合されていない顔料や染料が射出成型器の射出機構を通って金型内に射出される際に、縞状となり成形された木質様樹脂5に木目調の模様を形成することができる。
【0045】また、地の部分の色は、必ずしも色材を用いる必要はなく、木粉自身の色と、木粉の表面に担地され白色顔料としても使用される酸化チタンの色とから木目の地の部分の色をだすようにしても良い。この場合には、木目のすじの部分の色を出すコンパウンドもしくはペレットに、酸化チタンが担持された木粉の他に顔料や染料等の色材を添加するようにし、木目の地の部分の色を出すコンパウンドもしくはペレットには、酸化チタンが担地された木粉を添加し、木粉に担持された酸化チタン以外の色材を添加しないようにする。
【0046】また、木目の筋の部分の色や、地の部分の色を色材でだす際には、複数の顔料や染料を混合して用いるものとしても良いのは言うまでもない。また、成形される木質様樹脂5に木目調の模様を付ける際には、基本的に木目の筋の色を出す色材と、木目の地の色をだす色材とが完全に混合しない状態で成形を行えば良く、上述の方法以外に、成型時に顔料や染料だけを別に添加するものとしたりしても良い。
【0047】また、基材4に対して溶融した木質様樹脂5が十分に接着しない場合には、基材4の表面に接着剤等を塗布したり、基材4の表面処理を行ったりする必要があると述べたか、図3に示すように、基材4に対して木質様樹脂5が嵌合して基材4から成形された木質様樹脂5を外せないような形状となっていれば、基材4に対して木質様樹脂5が接着されていなくとも、基材4に基材4表面上で成形された木質様樹脂5を接合することができる。
【0048】また、第一例では、木質様樹脂5を射出成形するものとしたが、型内に木質様樹脂5が充填されて成形されるものならば、射出成形以外の成形方法を用いるものとしても良く、型内の所定位置に基材4が配置された状態で型に木質様樹脂5が充填されて成形されるものならば、どのような成形方法でも用いることができる。また、基材4の外面(表面)の略全面を覆うように木質様樹脂5を成形するものとしても良いし、基材4の表面の一部を型の内面と接触するようにしたり、基材4の表面の一部側に溶融した木質様樹脂5が流れ込まないような構造とすることにより、基材4の表面の一部以外の部分に木質様樹脂5が成形されるようにしても良い。
【0049】例えば、第一例においては、基材4の後端部の外周面が金型1の内面に当接して木質様樹脂5に覆われない状態となっているとともに、基材4の後端部が金型1の凹部1aの底部1bに嵌合することにより、基材4の内側に木質様樹脂5が流入しないようになっており、基材4の内面側に木質様樹脂5が成形されない状態となっている。
【0050】次に、図4から図6を参照して、本発明の実施の形態の第二例の木質様複合製品の製造方法及び木質様複合製品を説明する。図4及び図5は、第二例の木質様複合製品の製造方法に用いられるダイ(押出成形用の金型)10を示すものであり、図6は第二例の木質様複合製品20を示すものである。なお、第二例の木質様複合製品20は、アルミニウム材と木質様製品とからなる窓用アルミ樹脂複合サッシを構成する部材の一つであり、アルミ樹脂複合サッシの窓ガラスの枠の左右の側部となる枠材である。また、アルミニウム材と木質様製品とからなる窓用アルミ樹脂複合サッシにおいては、窓の屋外型と屋内側とに跨る部材のほとんどが、窓の屋外側においてアルミニウム材が露出し、窓の屋内側に木質様製品が露出するようにアルミ樹脂複合製品となっているが、ここでは、上記枠材を木質様複合製品20の例として説明する。
【0051】図4(側断面図)及び図5(平断面図)に示すように、第二例の木質様複合製品の製造方法に用いられる押出成形様のダイ10は、後述するように基材21が挿通するとともに、押し出された樹脂が通過する成形用の挿通孔11aを有するダイ本体11と、ダイ本体11の周囲を覆うような形状を有するとともに、ダイ本体11の挿通孔11aの後端部側に溶融した木質様樹脂22を供給する樹脂流路12aが設けられた外周部12と、ダイ本体11の先端面側に取り付けられ、ダイ本体11の挿通孔11aにアルミニウム材からなる基材21を案内するガイド13と、ダイ本体11の後端面側に取り付けられ、製造される木質様複合製品20の断面形状と略同様の形状を有するスリット14aを有するダイプレート14と、樹脂入口15とを備えたものである。
【0052】そして、ダイ本体11の挿通孔11には、基材21が挿通可能となっているとともに、挿通孔11の後端部を除く部分が基材21の断面の外周形状と略同じ断面形状を有するものとなっている。また、挿通孔11の後端部は、その断面形状が基材21の断面の外周形状と、押出成形される木質様樹脂22の断面形状とを足した形状とされている。そして、挿通孔11の後端の断面形状は、ダイプレート14のスリット14aの断面形状と略同じものとなっている。
【0053】また、ダイ10は、図示しない押出成形機に接続された場合に、樹脂入口15か木質様樹脂22が圧入されるようになっている。そして、樹脂入口15から圧入された木質様樹脂22は外周部12の樹脂流路12aとこの樹脂流路12aに接続されたダイ本体11の樹脂流路11bを通って、ダイ本体11の挿通孔11aの後端部内に圧入されることになる。また、押出成形機においては、ダイ10の先側に図示しない引き出し機が配置されており、引き出し機で引っ張られることにより、基材21と成形された木質様樹脂22とが移動するようになっている。
【0054】なお、基材21の移動においては、ダイ10の後方側から基材21を押し出す装置を設けるものとしても良い。また、ダイ本体11の挿通孔11a及びダイプレート14のスリット14aを基材21が通過する際には、基材21に押し出される木質様樹脂22からの圧力がかかることなどから、基材21とダイ本体11及びダイプレート14との間に大きな摩擦力がかかるので、基材21とダイ本体11及びダイプレート14とが接触する部分に潤滑油が注入される構造となっていても良い。また、ダイ本体11及びダイプレート14と基材21とが接触する部分の摩擦係数を下げることができるベアリング部材をダイ本体11及びダイプレート14に設けるものとしても良い。
【0055】そして、木質様複合製品の製造においては、まず、ダイ10を押出成形機にセットするとともに、ガイド13からダイ10の挿通孔11a及びダイプレート14のスリット14aに基材を挿通した状態とする。この状態で樹脂入口15からダイ10内に木質様樹脂22を圧入するとともに、木質様樹脂22の押出量に対応して基材21を押し出すか引き出すかして、押出成形された木質様樹脂22とともに基材21が移動するようにする。これにより、基材21の表面の一部に木質様樹脂22が接着された状態で成形され、基材21と木質様樹脂22とからなる木質様複合製品20が成形される。
【0056】なお、基材21は、その表面に溶融した木質様樹脂が十分な接着強度で接着するように、基材21の表面の木質様樹脂22が接着する部分に、コロナ放電等の表面処理を行ったり、接着剤(接着増強剤を含む)を塗布したりするものとしても良い。これにより、図6に示す基材21と木質様樹脂22とからなる木質様複合製品20となるが、第二例の木質様複合製品20は窓サッシのうちの窓枠の部材であり、例えば、複層ガラス23等の部材と接合されることにより窓サッシ(アルミ樹脂複合サッシ)の一部となる。
【0057】そして、この第二例の木質複合製品20は、窓枠の室内側に臨む部分が木質様樹脂22からなり屋外側に臨む部分がアルミニウム製の基材21からなるので、室内側から見た場合に、窓枠が木枠からなるような印象を与え、和室や茶室等に用いて好適なものとなる。また、木質複合製品20の屋外側に臨む部分がアルミニウム製の基材21からなることにより、十分な耐久性と強度を有するものとなる。すなわち、窓サッシ等となる木質複合製品20は、美観と強度と耐久性とを兼ね備えたものとなる。
【0058】上述のような、基材21と木質様樹脂22とからなる木質様複合製品20の製造においては、木質様樹脂22を成形すると同時に木質様樹脂22が基材21に接合されるので、木質様樹脂22を成形した後に、成形された木質様樹脂22を基材21に接合する作業を行う必要がなく、木質様複合製品20の製造を簡略化及び省力化して、木質様複合製品20のコストを低減することができる。なお、木質様樹脂22は、第一例の木質様樹脂5と略同様のものであり、第一例の場合と同様に木目を付けることができる。
【0059】次に、図7から図9を参照して、本発明の実施の形態の第三例の木質様複合製品の製造方法及び木質様複合製品40を説明する。図7及び図8は、第三例の木質様複合製品の製造方法に用いられるダイ(金型)30を示すものであり、図9は第三例の木質様複合製品40を示すものである。なお、第三例の木質様複合製品40は、手摺の芯材となる管状の金属製基材41と、該基材41の周囲を覆う木質様樹脂42とからなるものである。
【0060】図7(側断面図)及び図8(平断面図)に示すように、第三例の木質様複合製品の製造方法に用いられる押出成形用のダイ30は、後述するように基材41が挿通するとともに、押し出された木質様樹脂42が通過する成形用の挿通孔31aを有するダイ本体31と、ダイ本体31の周囲を覆うような形状を有するとともに、ダイ本体31の挿通孔31aの後端部側に溶融した木質様樹脂42を供給する樹脂流路32aが設けられた外周部32と、ダイ本体31の先端面側に取り付けられ、ダイ本体31の挿通孔31aに金属製の基材41を案内するガイド33と、ダイ本体31の後端面側に取り付けられ、製造される木質様複合製品40の断面形状と略同様の形状の吐出口34aを有するダイプレート34と、樹脂入口35とを備えたものである。
【0061】そして、ダイ本体31の挿通孔31aには、基材41が挿通可能となっているとともに、挿通孔31aの後端部を除く部分が基材41の断面の外周形状と略同じ断面形状を有するものとなっている。すなわち、挿通孔31aの断面は円となっている。また、挿通孔31aの後端部は、その断面形状が基材41の断面の外周形状と、押出成形される木質様樹脂42の断面形状とを足した形状とされている。すなわち、挿通孔31aは、その先端部側が基材41と略同じ径とされ、その後端部がそれより太い径とされ、径が二段階に変化する形状となっている。また、ダイプレート34の吐出口44aの断面形状は、挿通孔31aの後端部の断面形状と略同じものとなっている。
【0062】また、ダイ30は、図示しない押出成形機に接続された場合に、樹脂入口35か木質様樹脂42が圧入されるようになっている。そして、樹脂入口35から圧入された木質様樹脂42は外周部32の樹脂流路32aとこの樹脂流路32aに接続されたダイ本体31の樹脂流路31bを通って、ダイ本体31の挿通孔31の後端部内に圧入されることになる。また、押出成形機においては、ダイ30の先側に図示しない引き出し機が配置されており、引き出し機で引っ張られることにより、基材41及び成形された木質用樹脂42が一体に移動するようになっている。
【0063】なお、基材41の移動においては、ダイ30の後方側から基材41を押し出す装置を設けるものとしても良い。また、ダイ本体31の挿通孔31の後端部を除く部分を基材41が通過する際には、基材41とダイ本体31及びダイプレート34との間に摩擦力がかかる可能性があるので、基材21とダイ本体31とが接触する部分に潤滑油が注入される構造となっていても良い。また、ダイ本体31と基材21とが接触する部分の摩擦係数を下げることができるベアリング部材をダイ本体31に設けるものとしても良い。
【0064】そして、木質様複合製品40の製造においては、まず、ダイ30を押出成形機にセットするとともに、ガイド43からダイ30の挿通孔31a及びダイプレート34の吐出口34aに基材を挿通した状態とする。この状態で樹脂入口35からダイ30内に木質様樹脂42を圧入するとともに、木質様樹脂42の押出量に対応して基材41を押し出すか引き出すかして、押出成形された木質様樹脂42とともに基材41が移動するようにする。
【0065】これにより、基材41の外面全体に木質様樹脂42が接着された状態で押出成形され、基材41と木質様樹脂42とからなる木質様複合製品40が成形される。なお、基材41は、その表面に溶融した木質様樹脂42が十分な接着強度で接着するように、基材41の表面の木質様樹脂42が接着する部分に、コロナ放電等の表面処理を行ったり、接着剤(接着増強剤を含む)を塗布したりするものとしても良い。
【0066】以上のような処理により、図9に示す基材41と木質様樹脂42とからなる木質様複合製品40が製造されるが、第三例の木質様複合製品40は、階段、トイレ、バルコニー等に取り付けられる手摺であり、支柱等を介して住宅の所定の部位に取り付けられることになる。そして、この第二例の木質複合製品40は、外面が木材からなるような印象を与える。また、木質複合製品40は、芯材として金属製の管状の基材41が用いられているので、十分な強度と耐久性を有するものとなる。
【0067】すなわち、手摺となる木質複合製品20は、美観と強度と耐久性とを兼ね備えたものとなる。上述のような、基材41と木質様樹脂42とからなる木質様複合製品40の製造においては、木質様樹脂42を成形すると同時に木質様樹脂42が基材41に接合されるので、木質様樹脂42を成形した後に、成形された木質様樹脂42を基材41に接合する作業を行う必要がなく、木質様複合製品40の製造を簡略化及び省力化して、木質様複合製品40の製造コストを低減することができる。
【0068】なお、木質様樹脂42は、第一例の木質様樹脂5と略同様のものであり、第一例の場合と同様に木目を付けることができる。また、木質様複合製品においては、基材41の外周面に直接木質様樹脂42を成形するものとしたが、例えば、基材41の周囲にまず、木粉を含まない樹脂を成形し、その外周に木質様樹脂42を成形しても良い。この場合には、ダイとしては、第三例のダイ30の樹脂流路32a、31bの手前にもう一つの樹脂流路を有し、ダイ本体31の挿通孔31aの径が三段階に順に拡径するものとし、二段目の部分で木粉を含まない樹脂を圧入し、三段目の部分で木質様樹脂42を圧入するようにすれば、基材41の外周に樹脂の層が形成され、その外周にさらに木質様樹脂42の層が形成されたものとすることができる。
【0069】また、本発明の木質様複合製品は、上述のドアノブ、サッシ、手摺等に限定されるものではなく、基材1の表面の少なくとも一部に基材1の表面で成形された木質様樹脂が接合されたものならば良く、面格子、パーゴラ、濡れ縁、トレリス、バルコニーやテラスの床材、玄関ポーチ柱、玄関格子引き戸、軒天材、幕板等の各種の建材に用いることができる。さらに、本発明の木質様複合製品は、各種日用品や、家具や、車、飛行機及び船等の内装材などの様々な製品に応用することができる。
【0070】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の木質様製品によれば、木質様樹脂と基材とからなる木質様複合製品の製造において、木質様樹脂の成形工程と、木質様樹脂と基材との接合工程とを同時に行うことが可能となるので、木質様複合製品の製造の簡略化、省力化、及び時間の短縮を図ることができるとともに、木質様複合製品のコストダウンを図ることができる。
【0071】本発明の請求項2記載の木質様複合製品の製造方法によれば、木質様樹脂と基材とからなる木質様複合製品の製造において、木質様樹脂の押出成形工程と、木質様樹脂と基材との接合工程とを同時に行うことが可能となるので、木質様複合製品の製造の簡略化、省力化、及び時間の短縮を図ることができるとともに、木質様複合製品のコストダウンを図ることができる。
【0072】本発明の請求項3記載の木質様複合製品の製造方法によれば、セルロース系微粉粒の外周面にセルロース系微粉粒より小径でかつ硬い表面粒が固定されていることにより、成形に際してセルロース系微粉粒に熱がかかっても、表面粒がセルロース系微粉粒を熱から保護して、セルロース系微粉粒が焦げて褐色や黒色に変色するのを防止できる。
【0073】また、セルロース系微粉粒の周囲を上記表面粒で覆うことにより、セルロース系微粉粒の分散性を向上し、樹脂中にセルロース系微粉粒を均一に分散することができる。また、上記表面粒を白色の顔料とすれば、木質様樹脂の色を白木に近い色とすることができる。
【0074】本発明の請求項4記載の木質様複合製品の製造方法によれば、基材に対して、例えば、溶融した木質様樹脂が接着性を持たないか、もしくは、接着性が弱い場合でも、上述のように型内に配置された基材とともに木質様樹脂を成形した際に、基材表面で成形された木質様樹脂を成形とほぼ同時に確実に基材に接着させることができる。
【0075】本発明の請求項5記載の木質様複合製品によれば、木質様複合製品は、上述の求項1から4のいずれか一つの木質様複合製品の製造方法により製造されるので、基材表面で木質様樹脂が成形されるとともに、基材と木質様樹脂とが接合されることになり、上述のように低コストで木質様複合製品を得ることができる。また、従来のように基材に対して成形された木質様製品を嵌合する場合のように、基材と木質様製品とに互いに嵌合させるための嵌合部を形成する必要がなく、基材や木質様樹脂の形状を簡略化することができるので、さらに、製造コストの低減を図ることができる。
【0076】本発明の請求項6記載の木質様複合製品によれば、サッシのアルミニウム材の表面の少なくとも一部に、上記アルミニウム材の表面上で成形された上記木質様樹脂が接合されており、例えば、窓サッシの屋内側を木質様樹脂で覆われた状態もしくは木質様樹脂からなる状態とすれば、サッシを屋内側から見た場合に木枠に窓が嵌め込まれた状態に見え、このサッシを和室に設置すれば、和室において金属のサッシが用いられることの違和感を解消することができるとともに、上述の請求項5記載の構成と同様の作用効果を得ることができる。
【0077】本発明の請求項7記載の木質様複合製品によれば、木質様複合製品である手摺が、基材となる芯材の表面の略全体を覆うように、該芯材の表面上で成形された上記木質様樹脂が上記芯材に接合されてなるので、基材がどのような材質でも、手摺の外観及び質感を木に近いものとすることができるとともに、触った感触も木に近いものか、少なくとも金属のような冷たい感触を与えないものととなり、かつ、請求項5記載の構成と同様の作用効果を得ることができる。また、基材を、例えば、鋼材等の金属とした場合には、手摺は金属としての強度を有するとともに金属と樹脂との複合素材としての成形性を有し、木材に比べて強度や耐久性や成形性に優れた状態で、その外観や質感や触った感触を木材に近いものとすることができる。




 

 


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