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発明の名称 モザイク模様製品の製造方法、モザイク模様製品およびモザイク模様製品の材料
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−272639
公開日 平成10年(1998)10月13日
出願番号 特願平9−78739
出願日 平成9年(1997)3月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道 (外4名)
発明者 上手 正行 / 松下 康士 / 渡辺 愛子 / 谷口 純 / 小川 健治 / 中野 義則 / 小林 義昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記モザイク様製品の表面にエンボス加工を施し、複数の溝部を形成することを特徴とするモザイク模様製品の製造方法。
【請求項2】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記モザイク様製品の表面にエンボス加工を施し複数の溝部を形成した後、ワイピング着色加工を施すことを特徴とするモザイク模様製品の製造方法。
【請求項3】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記モザイク模様製品の表面に研磨加工を施すことを特徴とするモザイク模様製品の製造方法。
【請求項4】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記木質様成型品の表面に塗装を施すことを特徴とする木質様成型品の表面処理方法。
【請求項5】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記モザイク模様製品の表面に研磨加工を施すと共に上記木質様成型品の表面に塗装を施す塗装を施すことを特徴とする木質様成型品の表面処理方法。
【請求項6】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、ゴム材を所定比率で混入させる工程を有することを特徴とするモザイク模様製品の製造方法。
【請求項7】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材が含む水分を予め排出させる水抜き工程と、上記熱圧縮工程以前に予めプラスチック材を加熱しておく予熱工程とを有することを特徴とするモザイク模様製品の製造方法。
【請求項8】上記プラスチック材は、木プラを含むことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6乃至7記載の木質様製品の製造方法。
【請求項9】上記木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7乃至8記載の木質様製品の製造方法。
【請求項10】粉砕工程の後であって熱圧縮工程の前に、粉砕片の大きさを分級し、一定以上の大きさの粉砕片は再度粉砕する再粉砕工程を含んだことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8乃至9記載のモザイク模様製品の製造方法。
【請求項11】粉砕工程の後であって熱圧縮工程の前に、粉砕片の大きさを分級し、一定以下の大きさの粉砕片を除去する除去工程を含んだことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9乃至10記載のモザイク模様製品の製造方法。
【請求項12】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成し、表面にエンボス加工を施し、複数の溝部を形成することを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項13】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状に形成され、エンボス加工により表面には複数の溝部が形成されていると共に、ワイピング着色加工により着色されていることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項14】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、熱圧縮することによって所望形状を形成するモザイク模様製品の材料であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材には木プラを含み、その木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とするモザイク模様製品の材料。
【請求項15】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、表面にはエンボス加工が施され、複数の溝部が形成されていることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項16】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、上記モザイク模様製品の表面には研磨加工が施されていることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項17】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、表面には塗装が施されていることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項18】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、表面には研磨加工が施されていると共に塗装が施されていることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項19】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、ゴム材が上記プラスチック材に対して所定比率で混入され、プラスチック材とゴム材との複合積層材を形成していることを特徴とするモザイク模様製品。
【請求項20】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材は、木プラを含むことを特徴とする請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載のモザイク模様製品。
【請求項21】木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とする請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載のモザイク模様製品。
【請求項22】樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、熱圧縮することによって所望形状を形成するモザイク模様製品の材料であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材には木プラが含まれ、その木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工されており、ゴム材が上記プラスチック材に対して所定比率で混入されていることを特徴とするモザイク模様製品の材料。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、木質模様を有する樹脂製品の再生を含めた製造方法及びその製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本願発明に関連のある技術として、PCT JP94/00351号(国際公開番号;WO94/20280号)に記載された「セルロース系微粉粒、木質様成形品および木質様製品」の技術について簡単に説明する。原料としてのセルロース材を粉砕して得た粉砕粉を磨砕処理して嵩比重を高めた粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により所望形状に成形する。すると、天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、しかも手触り感等の風合いも天然の木に近い木質様製品の製造方法及び木質様製品を提供することができる。
【0003】更に、上記技術を含む一般の木プラに関しては、樹脂に含有させるセルロース材として木材の端材、おがくずなど、通常は焼却処分してしまうような材料を使用できるので、環境に優しい技術として優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラスチック材一般の技術には、一旦作製したプラスチック材製品の再生、再利用に関する技術は、再生に伴う技術的困難性があった。例えば、一旦作製したプラスチック材製品を単に再度溶融して押し出し成形して樹脂製品を再生した場合には、再生材料の汚れ、再生材料に用いられた接着剤、塗料、又は、再生材料が保有する水分等によって、常に、一定以上の品質を有する樹脂製品を再生することは困難であった。
【0005】一方、このように再生品であるために高品質が望めないことを前提とした場合には、製造コストをできるだけ低減したい、という要請もあった。そこで、請求項1乃至7記載の発明の課題は、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することにある。
【0006】請求項8及び9記載の発明の技術的課題は、請求項1乃至7記載の発明の課題に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生システムを提供することにある。請求項10及び11記載の発明の技術的課題は、より外観品質を向上させることが可能な再生システムを提供することにある。
【0007】請求項12乃至19記載の発明の技術的課題は、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生品を提供することにある。請求項20記載の発明の技術的課題は、請求項12乃至19記載の発明の課題に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生品を提供することにある。
【0008】請求項21記載の発明の技術的課題は、請求項12乃至19記載の発明の課題に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生品を提供することにある。請求項22記載の発明の技術的課題は、請求項12乃至19記載の発明の課題に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生品を作成できる材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、上記モザイク様製品10の表面にエンボス加工を施し、複数の溝部21を形成することを特徴とする。
【0010】ここで、「樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材」とは、成形品として一旦機能したものの他、成形時に不良となったものや、成形時、加工時などに誕生する端材も含む。「樹脂」とは、硬質樹脂、軟質樹脂を含み、例えば塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂などである。
【0011】「粉砕」の手段は例えばハンマーミルを用いる。粉砕の程度は、製造したいモザイク模様製品によって異なるが、例えば数センチメートルから数ミリメートル程度の大きさとなるようにするものである。なお、成形後の切削や切断による切り端において、一定以下の大きさとなっているものについては粉砕を行わずに直接使用する場合もある。すなわち、「粉砕片」には、予め一定以下の大きさとなっているものも含む趣旨であり、そのようなものは粉砕工程を経ているものとする。
【0012】従って、請求項1記載の発明にあっては、成形時、または成形後において、プラスチック材製品の不良品や廃棄品が出た場合には、先ずそれを粉砕工程において粉砕して粉砕片を作製する。そして、その粉砕片を熱圧縮する熱圧縮工程において所望形状を形成する。すると、モザイク模様の成形品が製造される。出来上がったモザイク模様の成形品は、形や大きさが異なるモザイク片を合わせてできており、同じものが存在しない趣のある成形品を提供できる。
【0013】また、このモザイク模様の成形品は、再生が効率的に行え、プラスチック材ゴミを出さなくて済む。また、粉砕片を熱圧縮する工程は、粉砕片を全て溶融させて均一な成形品を製造する場合に比べて製造に要する熱エネルギーが小さくて済む。更に、請求項1記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品10の表面にはエンボス加工による複数の溝部21が形成されている。
【0014】その結果、請求項1記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。また、請求項2記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品の製造方法であって、上記モザイク様製品の表面にエンボス加工を施し複数の溝部を形成した後、ワイピング着色加工を施すことを特徴とする。
【0015】ここでワイピング着色加工とは、染料を塗った後、乾かないうちにふき取り、凹部のみを着色する加工方法のことである。従って、請求項2記載の発明にあっては、エンボス加工により複数の溝部が形成された後、ワイピング着色加工が施され、エンボス加工により形成された凹部に着色が施される。
【0016】その結果、請求項2記載の発明にあっては、よりコルク等に近似した外観を有する再生品を製造できる再生システムを提供することができる。また、請求項3記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、上記モザイク模様製品10の表面に研磨加工を施すことを特徴とする。
【0017】従って、請求項3記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品10の表面には研磨加工が施され、表面は平滑に形成されている。その結果、請求項3記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0018】また、請求項4記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、上記モザイク模様製品10の表面に塗装を施すことを特徴とする。従って、請求項4記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品10の表面には適宜の各色の塗装が施されている。
【0019】その結果、請求項4記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。請求項5記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、上記モザイク模様製品の表面に研磨加工を施すと共に上記モザイク模様製品10の表面に塗装を施す塗装を施すことを特徴とする。
【0020】従って、請求項5記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品10の表面には研磨加工が施されると共に塗装処理が施されている。その結果、請求項5記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の外観品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0021】請求項6記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、ゴム材を所定比率で混入させる工程を有することを特徴とする。従って、請求項6記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品10はゴム材との積層複合材として形成されている。この場合、ゴム材の混入の割合を適宜変更することにより、適宜の厚さでゴム層が形成された複合積層材としてのモザイク模様製品10を作成することができる。
【0022】その結果、請求項6記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した、ゴム層を有する再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。請求項7記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品10の製造方法であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材が含む水分を予め排出させる水抜き工程と、上記熱圧縮工程以前に予め加熱しておく予熱工程とを有することを特徴とする。
【0023】従って、請求項7記載の発明にあっては、再生させようとするプラスチック材からは水が抜き取られており、また、プラスチック材は予熱されている。その結果、請求項7記載の発明にあっては、再生システムにおいて、再生させようとするプラスチック材を粉砕し熱圧縮した場合であっても、予め水が抜き取られ、かつ、予熱されており、急激に温度上昇することがないため、水蒸気爆発を防止することができる。
【0024】請求項8記載の発明にあっては、上記プラスチック材は、木プラを含むことを特徴とする。ここで、「木プラ」とは、樹脂にセルロース材を含有させて成形する木質感のあるプラスチック材のことである。木プラを「含む」としているのは、「樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材」の全てが木プラである必要はなく、一部が木プラである場合であっても本請求項記載の発明を構成することを意図したものである。
【0025】従って、請求項8記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品が形成される。即ち、例えば、木プラ製品と木プラでないプラスチック材製品とを材料にし、それを粉砕して熱圧縮したモザイク模様製品は、形や大きさが不均一であるモザイク片において、木質感のあるモザイク片が含まれることになる。したがって、変化に富んだ趣のある成形品を提供できる。
【0026】また、木プラ製品のみを材料にし、それを粉砕して熱圧縮したモザイク模様製品10は、あたかも木片をモザイク片としたような趣のある成形品を提供できる。その結果、請求項8記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面の木質感を醸し出すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0027】従って、請求項8記載の発明にあっては、再生品には木プラが含まれている。その結果、請求項8記載の発明にあっては、請求項1乃至6記載の発明の効果に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生システムを提供することができる。請求項9記載の発明にあっては、上記木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とする。
【0028】ここで固定粒を作製するのに使用するセルロース材とは、通常、天然木材であり、おがくずなどであるが、稲藁、バカスなどでもよい。「粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒」を形成する方法とは、例えばボールミルによるすり潰し、ヘンシルミキサーによる高速攪拌の長時間実行などの方法がある。セルロース材の繊維の毛羽立ちを取る処理を、表面粒の固定とは別に行ってもよい。
【0029】「表面粒」とは、金属、金属の化合物、例えば酸化チタン、フェライト、アルミニウム、ニッケル、銀、炭酸カルシウムや、非金属、例えばセラミックなどである。樹脂に混合する固定粒の全体に対する割合は、30重量%を越えないようにしている。溶融して成形する際の流動性が悪くなり、成形に支障がある場合があるからである。
【0030】その結果、請求項9記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。請求項10記載の発明にあっては、粉砕工程の後であって熱圧縮工程の前に、粉砕片の大きさを分級し、一定以上の大きさの粉砕片を再度粉砕する再粉砕工程を含んだことを特徴とする。
【0031】ここで、分級の手段は、篩いの原理を用いての大きさの判別分類の他、重さによる判別分類であってもよい。分級と再粉砕とを行っているので、モザイク模様を構成する粉砕片の大きさが揃う。そのため、モザイク片の大きさがほぼ揃っているので、好ましい外観を得ることができる。また、熱圧縮に際して無駄な熱エネルギーを使わなくて済むと同時に、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができるので、品質を管理することが容易となる。
【0032】なお、単にモザイク模様製品10を製造できればよいというのであれば、この分級の工程を踏むことなく製造することもできる。この場合、粉砕片の大きさを分級し、一定以上の大きさの粉砕片をも除去することとしてもよい。また、一定以上の大きさの粉砕片は、再度、重ねて粉砕処理をすると更に有効である。
【0033】また、除去工程によって除去した一定以下の大きさの粉砕片は、溶融して押出し成形を行うための材料として使用することができる。従って、請求項10記載の発明にあっては、粉砕片は略一定の大きさに粉砕される。なお、モザイク模様製品の材料としては小さすぎる粉砕片であれば、溶融するのに要する熱エネルギーはさほど大きいものではない。例えばペレットよりも小さい粉砕片であれば、成形品の作製に要する熱エネルギーを節約できる。
【0034】なお、単にモザイク模様製品を製造できればよいというのであれば、この除去工程を踏むことなく製造することもできる。その結果、請求項10記載の発明にあっては、熱圧縮に際して小さすぎる粉砕片が取り除かれているので、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができ、容易に品質を管理することができる。
【0035】請求項11記載にあっては、粉砕工程の後であって熱圧縮工程の前に、粉砕片の大きさを分級し、一定以下の大きさの粉砕片を除去する除去工程を有することを特徴とする。この場合、粉砕片の大きさを分級し、一定以上の大きさの粉砕片をも除去することとしてもよい。また、一定以上の大きさの粉砕片は、再度粉砕処理をするとよい。
【0036】また、除去工程によって除去した一定以下の大きさの粉砕片は、溶融して押出し成形を行うための材料として使用することができる。なお、モザイク模様製品10の材料としては小さすぎる粉砕片であれば、溶融するのに要する熱エネルギーはさほど大きいものではない。例えばペレットよりも小さい粉砕片であれば、成形品の作製に要する熱エネルギーを節約できる。
【0037】なお、単にモザイク模様製品10を製造できればよいというのであれば、この除去工程を踏まないで製造することもできる。従って、請求項11記載の発明にあっては、熱圧縮に際して小さすぎる粉砕片が予め取り除かれている。その結果、請求項11記載の発明にあっては、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができ、容易に品質を管理することができる。
【0038】請求項12記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成するモザイク模様製品10であって、表面にエンボス加工を施し複数の溝部21が形成されていることを特徴とする。従って、請求項12記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面にはエンボス加工が施され複数の溝部21が形成される。
【0039】その結果、請求項12記載の発明にあっては、エンボス加工処理により、モザイク模様製品10の表面に複数の溝部21が形成され、これらの溝部によりモザイク模様製品10の表面がより立体的になり、表面の質感を向上させることができる。その結果、請求項12記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の外観品質を向上させることができる。
【0040】請求項13記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕する粉砕工程と、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成する熱圧縮工程とを有するモザイク模様製品であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状に形成され、エンボス加工により表面には複数の溝部が形成されていると共に、ワイピング着色加工により着色されていることを特徴とする。
【0041】従って、請求項13記載の発明にあっては、所望形状に形成されたモザイク模様製品に対してエンボス加工により複数の溝部が形成された後、ワイピング着色加工が施され、エンボス加工により形成された凹部に着色が施される。その結果、請求項13記載の発明にあっては、よりコルク等に近似した外観を形成した再生品を提供することができる。
【0042】請求項14記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、熱圧縮することによって所望形状を形成するモザイク模様製品の材料であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材には木プラを含み、その木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とする。
【0043】ここで、「木プラ」とは、樹脂にセルロース材を含有させて成形する木質感のあるプラスチック材のことである。木プラを「含む」としているのは、「樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材」の全てが木プラである必要はなく、一部が木プラである場合であっても本請求項記載の発明を構成することを意図したものである。
【0044】従って、請求項14記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品が形成される。即ち、例えば、木プラ製品と木プラでないプラスチック材製品とを材料にし、それを粉砕して熱圧縮したモザイク模様製品は、形や大きさが不均一であるモザイク片において、木質感のあるモザイク片が含まれることになる。したがって、変化に富んだ趣のある成形品を提供できる。
【0045】また、木プラ製品のみを材料にし、それを粉砕して熱圧縮したモザイク模様製品10は、あたかも木片をモザイク片としたような趣のある成形品を提供できる。その結果、請求項14記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面の木質感を醸し出すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0046】請求項15記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品10であって、表面にはエンボス加工が施され、複数の溝部21が形成されていることを特徴とする。従って、請求項15記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面にはエンボス加工により複数の溝部21が形成されている。
【0047】その結果、請求項15記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面の外観品質が向上する。請求項16記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、上記モザイク模様製品10の表面には研磨加工が施されていることを特徴とする。
【0048】従って、請求項16記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面には研磨加工が施され、表面は平滑になっている。その結果、請求項16記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面に塗装処理等を施しやすく、モザイク模様製品10の外観品質が向上する。請求項17記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品10であって、表面には塗装が施されていることを特徴とする。
【0049】従って、請求項17記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面には塗装処理が施されている。その結果、請求項17記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面には適宜の色彩が着色され外観品質が向上する。請求項18記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品であって、表面には研磨加工が施されていると共に塗装が施されていることを特徴とする。
【0050】従って、請求項18記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面には研磨加工により平滑になっていると共に塗装されている。その結果、請求項18記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面は平滑であると共に塗装が施されているため、外観品質を向上させることができる。
【0051】請求項19記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、その粉砕片を熱圧縮することによって所望形状を形成したモザイク模様製品10であって、ゴム材が上記プラスチック材に対して所定比率で混入され、プラスチック材とゴム材との複合積層材を形成していることを特徴とする。
【0052】従って、請求項19記載の発明にあっては、モザイク模様製品10には、ゴムが所定比率で混入された複合積層材を形成している。その結果、請求項19記載の発明にあっては、ゴムが所定比率で混合された、複合積層材としてのモザイク模様製品10を製造することができる。請求項20記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材は木プラを含むことを特徴とする。
【0053】従って、請求項20記載の発明にあっては、木プラを含む再生品を製造することができる。その結果、請求項20記載の発明にあっては、請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載の発明の効果に加えて、モザイク模様製品10の外観品質を向上させることができる、という効果を奏する。請求項21記載の発明にあっては、木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工したものであることを特徴とする。
【0054】従って、請求項21記載の発明にあっては、請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載の発明の効果に加えて、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品10が形成される。その結果、請求項21記載の発明にあっては、モザイク模様製品10の表面の木質感を出すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0055】請求項22記載の発明にあっては、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材を粉砕片に粉砕し、熱圧縮することによって所望形状を形成するモザイク模様製品10の材料であって、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材には木プラが含まれ、その木プラに含まれるセルロース材は、セルロース材を粉砕して得た粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒に加工されており、ゴム材が上記プラスチック材に対して所定比率で混入されていることを特徴とする。
【0056】従って、請求項22記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品10が形成される。その結果、請求項22記載の発明にあっては、請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載の発明の効果に加えて、モザイク模様製品10の表面の木質感を出すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1である。図1は、本発明の実施の形態を含んだリサイクルシステムを示すための概念図である。
(成形用の材料の準備)まず、新ペレットを用意しておく。この新ペレットとは、セルロース材から形成した固定粒を樹脂に混合してペレット状にしたものである。「固定粒」の形成は、先行技術として説明したPCTJP94/00351号に記載された技術において作製する。すなわち、セルロース材を粉砕して得た粉砕粉を更に粉砕して嵩比重を高めた粉粒の表面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させることによって行う。このときのセルロース材としては、住宅、家具などの部品として使用するために木材を切断、切削などの加工する際に出る端材やおが屑などを用いることができる。ペレットの作製は、従来から知られている方法、例えば、樹脂に顔料および固定粒を混合して溶融し、多孔円形ノズルからひも状に押し出して切断する、といった方法にて行う。ここで用いる樹脂としては、塩化ビニル樹脂または発泡塩化ビニル樹脂とした。なお、発泡塩化ビニル樹脂を用いた場合、再生された成形品の発泡率は、新品のそれよりも低くなる。
【0058】次に、新ペレットとは別に再生ペレットを用意する。この再生ペレットの材料は、押出成形による不良材、成形後の切削や切断による切り端、更に塗装や接着などを行った後に廃棄されるもののうち再使用が可能なものなどである。これらを回収して粉砕し、必要に応じて分級後に再粉砕し、融解してペレットにする。粉砕の手段は例えばハンマーミルを用い、数センチメートルから数ミリメートル程度の大きさとなるようにするものである。なお、成形後の切削や切断による切り端において、一定以下の大きさとなっているものについてはペレット化せず直接成形品の材料とする場合もある。
【0059】新ペレットと再生ペレットとは、少なくとも二種類以上の色彩をなすものとなるように準備する。具体的には、新ペレットと再生ペレットのいずれかまたは双方に顔料を添加してからペレット化を行う。顔料は、例えば酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔料のうち、最終的な成形品が所望する色合いに合わせて、1種類または数種類を選択して用いる。
(成形およびその後の加工)ペレットが製造でき、またはそのまま添加するための粉砕片が用意できたら、これを溶融して押出し成形することによって、木質様成形品を製造する。最終的な製品の種類によっては、真空成形や圧縮成形を行う場合もある。
【0060】一方、ペレット製造において出た不良ペレットや、押出し成形時の押出し不良材、切削・切断加工において出た切り端、塗装・接着加工において出た廃棄品などは、必要に応じて分別し、粉砕して再度ペレット化されたり、そのまま成形材料となったりする。塗装・接着加工において出た廃棄品は良品と不良品とに分別する。良品は粉砕してすぐにペレット化するなど出きるが、使われている接着剤や塗料は、そのままでは再生品を作製する場合に害を及ぼす場合もあるからである。
(回収および分別)一旦作製されて出荷された後に廃棄品となった住宅廃材、塗装・接着加工において出た廃棄品のうち直接再使用ができない不良品などは、回収材として回収された後、鉄、アルミ、木材片、プラスチック材などに分別されてそれぞれリサイクルされたり、廃棄されたりする。
【0061】このうち、プラスチック材については例えばハンマーミルを用い、数センチメートルから数ミリメートル程度の大きさとなるように粉砕および分級を行う。ある程度の質のものについては、再度ペレット化したり、そのまま成形材料としたり、熱圧縮成形してモザイク状の成形品に再加工して出荷したりする。再加工後の品質が低いものとなりそうなものについては、直接目に触れないような部品、例えば下地材などに再成形する。ここで再成形された下地材は一般に、新品の成形品よりも熱膨張率が低いという特性があり、温度変化の大きい部位に用いるには適している場合もある。
【0062】なお、粉砕に伴って行う分級の手段は、篩いの原理を用いての大きさの判別分類の他、さまざまな手段が採用できる。この分級の基準は、所望される製品の質や、製造上の都合などにより適宜調整する。
(熱圧縮)熱圧縮成形によるモザイク状成形品を製造する場合、モザイク調の粒の大きさを大きくしたい場合には基準を大きくする。モザイク模様製品の材料としては小さすぎる粉砕片であれば、溶融するのに要する熱エネルギーはさほど大きいものではない。場合によっては、作製に要する熱エネルギーを節約できる。出来上がったモザイク模様の成形品は、形や大きさが異なるモザイク片を合わせてできており、同じものが存在しない趣のある成形品を提供できる。また、木プラ製品のみを材料にし、それを粉砕して熱圧縮したモザイク模様製品は、あたかも木片をモザイク片としたような趣のある成形品を提供できる。更に、木プラがPCTJP94/00351号に記載された技術において作製されたものであれば、より本物の木片に近いモザイク片による成形品となる。樹脂として塩化ビニルが用いられた製品を粉砕して熱圧縮して成形する場合、温度は摂氏150度ないし200度、圧力は10キログラム/平方センチメートルとした温度条件で、所望するモザイク状の成形品が得られた。成形品の材料となる樹脂の種類などの条件によって異なるが、樹脂として塩化ビニルを採用する場合、温度は摂氏100度ないし200度、圧力は5キログラム以上/平方センチメートル、であればよい。
【0063】また、本実施の形態にあっては、このような成型品としてのモザイク模様製品10の表面にはエンボス加工が施され、複数の溝部21が形成されている。上記エンボス加工を施す工程は、図2に示すように、回転軸31と、その回転軸31の軸回りに回転可能な円筒状のエンボスローラー32とを備えたエンボス加工装置30によって行われる。エンボスローラー32の周面には、溝部21を作成するための突起33が多数設けられている。この突起33の高さは、約1mmである。なお、溝部21の深さは、突起33の高さ以下である。
【0064】また、エンボスローラー32の円周方向における長さ寸法は、板状に形成されたモザイク模様製品10の長さ方向の長さ寸法と同一に形成されている。このようなエンボス加工装置30の回転軸31の方向と木質様成型品10の長さ方向とが直角となるように配置し、木質様成型品10に対してエンボスローラー32を上方から押圧させながら回転させることによって、最上加工板11に対してエンボス加工を施す。
【0065】この後、モザイク模様製品10を長さ方向に沿って複数枚連結する必要がある場合には、複数のモザイク模様製品10を仕口する。図示は省略するものの、本実施の形態では実矧ぎ(さねはぎ)加工のうちの本実(ほんざね)加工によって行う。エンボス加工工程が終了した場合には、次に、必要があれば、シーラー塗布工程へ移行する。本実施の形態にあっては、このシーラー塗布工程において、エンボス加工が施されたモザイク模様製品10の表面上にカラーサンディングシーラーを塗布し、上記複数の溝部21を含め、モザイク模様製品10の表面上に着色する。
【0066】従って、このシーラー塗装によって、溝部21の中を目止めすると共に着色し、このシーラー塗布により以後の塗装処理の前提となる中塗りを行うものである。上記シーラー塗装により、エンボス加工により形成された溝部21内に溜まったカラーサンディングシーラーが、モザイク模様製品10上に模様を形成する。このシーラー塗布工程が終了した場合には、以下の研磨工程へ移行する。
【0067】また、場合によっては、上記シーラー塗布工程の代わりに、ワイピング着色加工を施してもよい。ワイピング着色加工とは、染料を塗った後、乾かないうちにふき取り、凹部のみを着色する加工方法である。従って、このようにワイピング着色加工が施された場合には、エンボス加工により形成された複数の溝部又は凹部に着色される。その結果、ワイピング着色加工が施された場合には、よりコルク等に近似した外観を有する再生品を製造することができる。
【0068】そして、研磨工程においては、上記シーラー塗装又はワイピング着色加工が施された木質様成型品の表面に研磨加工を施す。この研磨作業には、回転軸と、その回転軸の軸回りに逆回転可能な円筒状の研磨ローラーとを備えた研磨装置を使用する(図示は省略する)。本実施の形態にあっては、上記研磨ローラーには通常の目の荒さを有するサンドペーパーが用いられている。
【0069】研磨作業を行う場合には、上記研磨ローラーの回転に沿ってモザイク模様製品10を押し出しながら研磨する。モザイク模様製品10の1回目の研磨が終わると、研磨ローラーが1回目とは逆方向に回転して、2回目の研磨を行なう。研磨ローラーを逆回転させることによって、モザイク模様製品10が一往復する間に二回の研磨を行なうことができる。
【0070】この研磨工程によって、上記シーラー塗装によりモザイク模様製品10表面に形成された塗装膜の凹凸及び、モザイク模様製品10の表面の若干の凹凸が削除され、平滑な塗装下地面が形成される。また、モザイク模様製品10に木目以外の余分な色が付いていた場合には、この研磨工程において削除され、木目模様及び溝部内に付着したカラーサンディングシーラーからなる模様がモザイク模様製品10の表面に表れる。上記ワイピング着色加工が施された場合であっても同様に、研磨工程において表面部が研磨されて凹部内のみの染料が残り、その結果、コルクに近似した外観がモザイク模様製品10表面に表れる。
【0071】本実施の形態においては、研磨ローラーの位置は移動させず、モザイク模様製品10の位置を変更して研磨作業を行なったが、モザイク模様製品10の位置は変えず、研磨ローラーを回転させながら移動させてもよい。さらに、本実施の形態においては、モザイク模様製品10を一往復させることによって二回の研磨作業を行なったが、モザイク模様製品10または研磨ローラーを二往復以上移動させてもよい。また、一往復半させることによって、三回の研磨作業を行なう等、研磨作業を奇数回行なうことも可能である。
【0072】上記研磨工程が終了した場合には、塗装工程へ移行する。本実施の形態に係る塗装工程は、中塗り作業工程と上塗り作業工程とに分かれる。上記中塗り作業工程においては、上記シーラー塗装工程と同様に、再度、カラーサンディングシーラーを、モザイク模様製品10の表面全体に塗布する。この場合、例えば、モザイク模様製品10により床板材を形成する場合には、耐摩耗性を向上させるため、減摩剤をも用いる。必要に応じて、中塗りの前及び、又は後にUVコートを施す。
【0073】この中塗り作業工程が終了した場合には、上塗り作業工程に移行する。上塗り作業工程においては、モザイク模様製品10の表面にコーティングを施す。即ち、例えば、ウレタン樹脂系の塗料、具体的には、クリアウレタンによってトップコートを施し、最後に、そのトップコートの上からトップコートを硬化させるためにUVコートを施す。
【0074】上記のような製造工程によって製造されたモザイク模様製品10は、従来のような化粧板を用いずに、明瞭であってかつ外観品質の良好なモザイク模様が得られる。また、例えば、このモザイク模様製品10により床板材が形成されていた場合に、その床板上においてキャスター付きの家具を移動させていた時に、そのキャスターが何らかの硬い物を乗り越えたとしても、上記表面に施されたUVコートまたはトップコートだけに傷がつく程度である。
【0075】一方、UVコートおよびトップコートが施されているが、エンボス加工によって形成された溝部により色付きの模様も形成されているので、化粧合板を用いた床板よりも木の感触を体感することができる。なお、上記実施の形態にあっては、塗装工程が、中塗り作業工程と上塗り作業工程とにより形成された場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、中塗り作業工程を省略することもできる。
【0076】本実施の形態におけるように、塗装工程において中塗り作業工程を経る場合には、より高級感のある塗装を施すことが可能となる。また、上記エンボス加工工程と、シーラー塗布工程との間において、特殊な粗目のサンドペーパーを用いて、モザイク模様製品10の表面において、エンボス加工により生じた細かい凹凸を削除する工程を更に設けてもよい。
【0077】このような工程を設けた場合には、より表面が平滑なモザイク模様製品10が形成され、さらに外観品質を向上させることができる。また、以上のように構成されたモザイク模様製10にゴム材を所定比率で混入させる工程を設けてもよい。このように、モザイク模様製10にゴム材を所定比率で混入させた場合には、再生して製造されたモザイク模様製品はゴム材との積層複合材として形成されることとなる。この場合、ゴム材の混入の割合を適宜変更することにより、適宜の厚さでゴム層が形成されたモザイク模様製品が作成することができる。
【0078】その結果、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した、ゴム層を有する再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。また、樹脂を基材として一旦製造されたプラスチック材が含む水分を予め排出させる水抜き工程と、上記熱圧縮工程以前に予め加熱しておく予熱工程とを設けてもよい。
【0079】従って、本実施の形態にあっては、再生させようとするプラスチック材からは予め水が抜き取られており、また、プラスチック材は予熱されている。その結果、本実施の形態にあっては、再生システムにおいて、再生させようとするプラスチック材を粉砕し熱圧縮した場合であっても、予め水が抜き取られ、かつ、予熱されており、急激に温度上昇することがないため、水蒸気爆発を防止することができる。
(その他)新ペレットと再生ペレット(または再使用材料)とを混合して押出成形をする場合、新ペレットの混合比を90重量%以上として作製された成形品は、新ペレットのみから成形した成形品とほとんど区別がつかない高品質の成形品となる。再生材料を用いると、樹脂の性質の変質などが伴うので、通常は再生材料の割合を50重量%以下とすることが多い。
【0080】分級および必要に応じて再粉砕を行っているので、ペレットや粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができ、品質を管理するのが容易となる。例えば、モザイク模様を構成する粉砕片の大きさが揃うので、熱圧縮に際して無駄な熱エネルギーを使わなくて済むと同時に、品質を管理するのが容易となる。また、上記のように、熱圧縮する際には、型成形を行うものであるが、離型時には型からモザイク模様製品10が離れにくいため、フッ素樹脂(商品名 テフロン)からなるシート又はシリコン製のシートを型面に貼付してもよい。
【0081】このように、フッ素樹脂(商品名 テフロン)からなるシート又はシリコン製のシートを型面に貼付した場合には、容易にモザイク模様製品を離型させることができる。上記してきた実施の形態によれば、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さない、一方において再生品であっても一定以上の品質を維持できる木質様製品を製造する技術を提供することができる。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0083】請求項2記載の発明にあっては、エンボス加工により複数の溝部が形成された後、ワイピング着色加工が施されるため、エンボス加工により形成された凹部内にのみ染料が残る。その結果、よりコルクに近似した外観を有する再生品を提供することができる再生システムを提供することができる。同様に、請求項3記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0084】同様に、請求項4記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の外観品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。請求項5記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の外観品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0085】請求項6記載の発明にあっては、再生して製造されたモザイク模様製品はゴム材との積層複合材として形成されている。従って、請求項5記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した、ゴム層を有する再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムが提供される。
【0086】請求項7記載の発明にあっては、再生させようとするプラスチック材からは水が抜き取られており、また、プラスチック材は予熱されている。その結果、請求項7記載の発明にあっては、再生システムにおいて、再生させようとするプラスチック材を粉砕し熱圧縮した場合であっても、予め水が抜き取られ、かつ、予熱されており、急激に温度上昇することがないため、水蒸気爆発を防止することができる。。
【0087】請求項8記載の発明にあっては、請求項1乃至6記載の発明の効果に加えて、より木質感を醸しだすことができる再生システムを提供することができる。請求項9記載の発明にあっては、プラスチック材製品の製造技術において、再生を効率的に行うことによってプラスチック材ゴミを極力出さず、一定の品質を保持した再生品を提供することができると共に、製造コストを低減することができる再生システムを提供することができる。
【0088】請求項10記載の発明にあっては、分級と再粉砕とを行っているので、モザイク模様を構成する粉砕片の大きさが揃う。そのため、モザイク片の大きさがほぼ揃っているので、好ましい外観を得ることができる。また、熱圧縮に際して無駄な熱エネルギーを使わなくて済むと同時に、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができるので、品質を管理することが容易となる。
【0089】その結果、請求項10記載の発明にあっては、熱圧縮に際して小さすぎる粉砕片が取り除かれているので、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができ、容易に品質を管理することができる。請求項11記載の発明にあっては、熱圧縮に際して小さすぎる粉砕片が予め取り除かれる。その結果、請求項10記載の発明にあっては、各粉砕片の温度をほぼ均等に上昇させることができ、容易に品質を管理することができる。
【0090】請求項12記載の発明にあっては、エンボス加工処理により、モザイク模様製品の表面に複数の溝部が形成され、これらの溝部によりモザイク模様製品の表面がより立体的になり、表面の質感を向上させることができる。その結果、請求項12記載の発明にあっては、モザイク模様製品の外観品質を向上させることができる。
【0091】請求項13記載の発明にあっては、エンボス加工により複数の溝部が形成された後、ワイピング着色加工が施されるため、エンボス加工により形成された凹部内にのみ染料が残る。その結果、よりコルクに近似した外観を有する再生品を提供することができるモザイク模様製品を提供することができる。請求項14記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品が形成される。
【0092】その結果、請求項14記載の発明にあっては、モザイク模様製品表面の木質感を醸し出すことができ、外観品質を向上させることができる。請求項15記載の発明にあっては、モザイク模様製品の表面にはエンボス加工により複数の溝部が形成されている。その結果、請求項15記載の発明にあっては、モザイク模様製品の表面の外観品質が向上する。
【0093】請求項16記載の発明にあっては、モザイク模様製品の表面には研磨加工が施され、表面は平滑になっている。その結果、モザイク模様製品の表面に塗装処理等を施しやすく、モザイク模様製品の外観品質が向上する。請求項17記載の発明にあっては、モザイク模様製品の表面には塗装処理が施されている。その結果、モザイク模様製品の表面には適宜の色彩が着色され外観品質が向上する。
【0094】請求項18記載の発明にあっては、モザイク模様製品の表面には研磨加工により平滑になっていると共に塗装されている。その結果、モザイク模様製品の表面は平滑であると共に塗装が施されているため、外観品質を向上させることができる。請求項19記載の発明にあっては、モザイク模様製品には、ゴムが所定比率で混入された複合積層材を形成している。その結果、ゴムが所定比率で混合された、複合積層材としてのモザイク模様製品を製造することができる。
【0095】請求項20記載の発明にあっては、木プラを含む再生品を製造することができる。その結果、請求項20記載の発明にあっては、請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載の発明の効果に加えて、モザイク模様製品の外観品質を向上させることができる、という効果を奏する。請求項21記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品が形成される。
【0096】その結果、請求項19記載の発明にあっては、請求項12,13,14,15,16,17,18乃至19記載の発明の効果に加えて、モザイク模様製品表面の木質感を出すことができ、外観品質を向上させることができる。請求項22記載の発明にあっては、セルロース系の微粉粒を含む木プラを含むプラスチック材によりモザイク模様製品が形成される。
【0097】その結果、請求項22記載の発明にあっては、モザイク模様製品表面の木質感を出すことができ、外観品質を向上させることができる。




 

 


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