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発明の名称 複合板材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−202785
公開日 平成10年(1998)8月4日
出願番号 特願平9−10773
出願日 平成9年(1997)1月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道 (外4名)
発明者 加藤 まさみ / 中條 輝幸
要約 目的
木質樹脂材を複合化し、一時的に高温となっても変形を抑える技術を提供する。

構成
放熱能力の高い熱伝導部材(10)と、その熱伝導部材(10)の少なくとも一面に固定されて、その面を化粧する化粧板材(20)とを備え、化粧板材(20)は、熱可塑性樹脂を主成分とする厚さ3ミリメートル以下の薄板材であり、熱伝導部材(10)と化粧板材(20)とは、耐熱性のある接着剤によって固定したことを特徴とする複合板材である。
特許請求の範囲
【請求項1】放熱能力の高い熱伝導部材と、その熱伝導部材の少なくとも一面に固定されて、その面を化粧する化粧板材とを備え、化粧板材は、熱可塑性樹脂を主成分とする厚さ3ミリメートル以下の薄板材であり、熱伝導部材と化粧板材とは、耐熱性のある接着剤によって固定したことを特徴とする複合板材。
【請求項2】熱伝導部材は、アルミ板としたことを特徴とする請求項1記載の複合板材。
【請求項3】化粧板部は、セルロース材を粉砕して得た粉砕粉の嵩比重を高めて粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により板状に成形したものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の複合板材。
【請求項4】熱伝導部材の反化粧板部側の面には、その面を覆う裏板材を固定したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の複合板材。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は複合板材、更に詳しくは、室内の内装材や家具などに用いるための板材であって、外観の品質が本物の木材に劣らず、しかも熱に強いという特性を備えた複合板材に関するものである。
【0002】
【先行技術】天然木の不足や、品質の安定などの見地から、木質プラスチック、いわゆる「木プラ」と呼ばれる新素材が用いられるようになってきた。この木プラは、樹脂に木材の粉末を混合して成形したものであり、加工のしやすさによる品質の一定化が図れる上に天然木の感触を残していることから、室内の内装材や家具などに広く用いられるようになってきた。
【0003】この木プラを更に天然木に近づけるための技術として、PCT JP94/00351号(国際公開番号;WO94/20280号)に記載された「セルロース系微粉粒、木質様成形品および木質様製品」の技術について簡単に説明する。原料としてのセルロース材を粉砕して得た粉砕粉を磨砕処理して嵩比重を高めた粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により所望形状に成形する。すると、天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、しかも手触り感等の風合いも天然の木に近い木質様製品の製造方法及び木質様製品を提供することができる。
【0004】以下、説明の便宜のため、通常の木プラとPCT JP94/00351号に記載された素材とを合わせて、「木質樹脂材」と定義する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、木質樹脂材に関する技術では、主原料に樹脂を用いているため、天然木や、無機物を多量に添加した熱硬化性樹脂に熱に強くない。また、熱膨張率が天然木よりも大きいため、以下のような問題点があった。すなわち、一時的にでも高温となる箇所に使えなかった。例えばキッチンテーブルの天板に木質樹脂材製の板材を使う場合、熱くなった鍋を一時的に置いたりすることはできなかった。融解温度に近づいてしまう場合には部分的に変形、融解、融着が起きてしまう。また、融解温度よりもずっと低い温度の場合、例えば窓台のように日射を受けるような部位に使用する場合でも、熱膨張による寸法変化が起きてしまい、その寸法変化を抑えるための構造上の工夫や注意が必要であった。
【0006】本発明が解決すべき課題は、木質樹脂材を複合化し、一時的に高温となっても変形や変色を抑える技術を提供することにある。ここで、請求項1および請求項2記載の発明の目的は、一時的に高温となっても変形や変色を抑えることができる複合板材を提供することにある。また、請求項3記載の発明の目的は、加えて、表面の木質感を向上させた複合板材を提供することにある。
【0007】また、請求項4記載の発明の目的は、更に、実用性を向上させた複合板材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
(請求項1)請求項1記載の複合板材は、放熱能力の高い熱伝導部材(10)と、その熱伝導部材(10)の少なくとも一面に固定されて、その面を化粧する化粧板材(20)とを備え、化粧板材(20)は、熱可塑性樹脂を主成分とする厚さ3ミリメートル以下の薄板材であり、熱伝導部材(10)と化粧板材(20)とは、耐熱性のある接着剤によって固定したことを特徴とする複合板材である。
【0009】ここで、「熱伝導部材(10)」は、化粧板材(20)に熱が伝わった場合にその熱を逃がすことによって化粧板材(20)の変形や変色を抑えるためのものである。複合板材を用いる箇所によって要求される条件によって、材質、厚さ、形状などが異なるが、通常は鉄鋼、アルミニウム合金などの金属材料などが採択できる。「化粧板材(20)」の材質や厚さは、本願発明に係る複合板材を用いる箇所によって要求される強度や寸法、熱膨張率、熱伝導部材の放熱性能などによって異なるが、材質に関しては請求項4で限定する技術の他、いわゆる一般の木質プラスチック、軟質PVCシートなどを含む。
【0010】「耐熱性のある接着剤」とは、例えばエポキシ系接着剤、二液ウレタン系接着剤などがある。上記のように形成された複合板材によれば、化粧板材(20)は、木材の外観をなしているため、化粧面として使用することができる。また、化粧板材(20)は、熱可塑性樹脂を主成分とする厚さ3ミリメートル以下の薄板材であり、その下方には耐熱性のある接着剤によって固定された熱伝導部材(10)を備えているので、化粧板材(20)に熱が伝わった場合にその熱を逃がすことによって化粧板材(20)の変形、変色を抑えることができる。
【0011】また、化粧板部(20)の熱膨張、熱収縮は、化粧板部(20)が固定されている熱伝導部材(10)によって抑えられる。また、化粧板部(20)に要求されているにも関わらず足りない強度は、熱伝導部材(10)によって補強される。
(請求項2)請求項2記載の複合板材は、請求項1記載の複合板材を技術的に限定したものであり、熱伝導部材(10)は、アルミ板としたことを特徴とする。
【0012】ここにいう「アルミ板」とは、アルミニウム製の板材のことであり、いわゆる「アルミ箔」のような薄いものをも含む趣旨である。例えば、厚さ0.1ミリメートル程度のアルミ板であっても、タバコの焼けこげによる変色の程度や変形を押さえる効果がある。また、熱伝導部材(10)をアルミ板としたことにより、複合板材の製造後においても、木材用の鋸によって切断が行え、釘を打つこともできるなど、木板や木プラ板に準じた扱いができる。
(請求項3)請求項3記載の複合板材は、請求項1または請求項2記載の複合板材を技術的に限定したものであり、化粧板部(20)は、セルロース材を粉砕して得た粉砕粉の嵩比重を高めて粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により板状に成形したものであることを特徴とする。
【0013】ここにいう「セルロース材」は、天然木材のほか、おがくず、稲藁、バカスなどを含む。「樹脂」とは、硬質樹脂、軟質樹脂を含み、例えば塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂などである。「表面粒」とは、酸化チタン、フェライト、アルミニウム、ニッケル、銀などの金属材料または金属化合物、またはセラミック、炭酸カルシウム等の非金属材料である。
【0014】「顔料」とは、有色顔料であり、例えば有機顔料や、酸化鉄、カドミウムイエロー、カーボンブラックなどの無機顔料である。上記のように形成された複合板材によれば、化粧板部(20)の外観及び質感が天然木に極めて近いため、化粧板部(20)を化粧面として使用する場合の外観品質は高いものとなる。
(請求項4)請求項4記載の複合板材は、請求項1、請求項2または請求項3記載の複合板材を技術的に限定したものであり、熱伝導部材(10)の反化粧板部(20)側の面には、その面を覆う裏板材(30)を固定したことを特徴とする。
【0015】ここで「裏板材(30)」とは、例えば、本木の板材、集成材などの木質板材のほか、化粧板部(20)と同一材質の板材でもよい。化粧板部(20)と同一材質の板材を採用すれば、裏表の区別なく用いることができる。裏板材(30)が固定されているので、熱伝導部材(10)を直接固定できないような部位にこの複合板材を用いたいような場合であっても、採用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1乃至図3である。図1は、本発明の第一の実施の形態を示すための斜視図である。図2は、本発明の第二の実施の形態を示すための斜視図である。図3は、本発明の第三の実施の形態を示すための斜視図である。
【0017】まず、図1に基づいて説明する。図1に示す複合板材は、放熱能力の高い熱伝導部材10と、その熱伝導部材10の少なくとも一面に固定されてその面を化粧する化粧板材20と、熱伝導部材10の反化粧板部20側の面を覆って固定される集成材たる裏板材30とから形成されている。
【0018】熱伝導部材10は、アルミ製の板材であって、その厚さは0.2ミリメートルである。化粧板材20は、熱可塑性樹脂を主成分とする厚さ1.5ミリメートルの薄板材であり、熱伝導部材10と化粧板材20とは、耐熱性のある接着剤によって固定している。またこの化粧板部20は、セルロース材を粉砕して得た粉砕粉の嵩比重を高めて粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により板状に成形したものである。
【0019】ここにいう「セルロース材」としては天然木材のおがくずを使用し、「樹脂」としては硬質塩化ビニル樹脂を採用し、「表面粒」としては炭酸カルシウムを採用し、「顔料」としてはカーボンブラックなどの無機顔料を採用した。上記のように形成された複合板材によれば、化粧板部20の熱膨張、熱収縮は、化粧板部20が固定されている熱伝導部材10によって抑えられる。また、化粧板部20は天然木に極めて近い外観と質感とをなしているため、化粧面として使用することができ、その場合の外観品質は高いものとなる。
【0020】また、化粧板部20に要求されているにも関わらず足りない強度は、熱伝導部材10および裏板材30によって補強されている。熱伝導部材10と裏板材30との固定も接着剤によって行っている。この実施の形態の複合板材を、例えばキッチンテーブルの天板に使用したとすれば、その天板の上面側に化粧板部20を位置させる。この天板の上面に熱いやかんを載せたとしても、その熱はすぐに1.5ミリメートルの厚さの化粧板部20から熱伝導部材10へ伝導されるので、載せた時間が短ければ、化粧板部20の変形、変質を防ぐことができる。
【0021】なお、裏板材30は、化粧板部20と熱伝導部材10とを固定した後に固定すればよいものである。したがって、化粧板部20と熱伝導部材10とは曲げ加工が可能な材質であるので、それらを曲げ加工した後に固定することもできる。また、裏板材30の代わりに、長手方向に垂直な断面形状をL字形やロ字形としたアングル材、チャンネル材を用いて、この複合板材を高機能化させることもできる。
【0022】次に、図2に基づいて、図1の場合との相違点を説明する。この複合板材は、第一の実施の形態にて採用した熱伝導部材10の代わりに、断面が櫛状の放熱フィン11を採用している。この放熱フィン11は、アルミニウム合金製である。この複合板材によれば、第一の実施の形態よりも放熱能力が高いので、採用できる部位が広がる。
【0023】放熱フィンの形状は、図2に示すものに限られず、例えばハニカム構造を成してもよいし、波状としてもよい。次に、図3に基づいて、図1の場合との相違点を説明する。この複合板材は、第一の実施の形態にて採用した集成材たる裏板材30の代わりに、化粧材20と同材質の化粧裏板材31を採用している。この複合板材によれば、裏表の区別がない部位にも用いることができる。
【0024】
【実施例】
(実験1)比較のため、熱伝導部材10を用いない単なる化粧板部20のみからなる板材にタバコの燃えさしを3分間置いてみたが、1回だけで黒っぽく変色してしまい、しかも周囲にも変形が起きてしまった。
【0025】一方、熱伝導部材10が厚さ0.2ミリメートルのアルミ板であって、その他は図1に示すものと同じである複合板材の場合を説明する。このような複合板材に対してタバコの燃えさしを1分間ずつ14回繰り返して同じ場所においてみたが、変色が起きた程度であった。この変色は、紙やすりで表面を削り落とせば落とせる程度であった。
【0026】なお、この複合板材は、木材用の鋸によって切断が行え、釘を打つこともできるなど、木板、木プラ板と変わらない扱いができるという特有の効果をなす。
(実験2)試験体に対してアルコールの炎を90秒当てる、という実験を行ってみた。第一の試験体は1.5ミリメートル厚のPVC板であり、第二の試験体は1.5ミリメートル厚のPVC板に0.2ミリメートル厚のアルミ板を固定したものであり、第三の試験体は1.5ミリメートル厚のPVC板に0.2ミリメートル厚のアルミ板を固定したものである。すなわち、第二の試験体および第三の試験体は、本願発明に係る試験体である。
【0027】第一の試験体は焼けて孔が開き、孔の周りは大きく変形し、炭化した。第二の試験体のPVC板側にアルコールの炎を当てると、15センチメートル長が炭化した。第三の試験体のPVC板側にアルコールの炎を当てると、5センチメートル長が炭化したが、炭化したのは表面層のみであった。
【0028】
【発明の効果】請求項1および請求項2記載の発明によれば、一時的に高温となっても変形を抑えることができる複合板材を提供することができた。また、請求項3記載の発明によれば、加えて、表面の木質感を向上させた複合板材を提供することができた。
【0029】また、請求項4記載の発明によれば、更に、実用性を向上させた複合板材を提供することができた。




 

 


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