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発明の名称 メタルボンド砥石
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−230464
公開日 平成10年(1998)9月2日
出願番号 特願平9−32116
出願日 平成9年(1997)2月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
発明者 緒方 誠也 / 舟橋 博幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 メタルボンド組成としてNiを40重量%以上、SnおよびCuを合計で30重量%以上含有し、残部がSnを固溶しない成分であることを特徴とするメタルボンド砥石。
【請求項2】 前記メタルボンド組成中のNiとSnの重量比を1:0.2〜1:0.35とした請求項1記載のメタルボンド砥石。
【請求項3】 前記メタルボンド用のNi金属粉、Sn金属粉およびブロンズ金属粉の粒径を2〜25μmの範囲とした請求項1,2記載のメタルボンド砥石。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボンド材として金属粉を用いたメタルボンド砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒などの超砥粒を結合材によって固めたいわゆる超砥粒砥石として、メタルボンド砥石、レジノイドボンド砥石、ビトリファイドボンド砥石など知られており、その用途に応じて使い分けられている。
【0003】メタルボンドは金属を結合材として用いるもので、粉末冶金法を応用したものと、電着と称する電気メッキ法を応用したものとがある。メタルボンドの種類は、主成分により区分され、Cu−Sn系ボンド、Fe系ボンド、Co系ボンド、Ni系ボンド、タングステン系ボンドなど種々あり、このような砥石には、切れ味は無論のこと、耐久性、加工時に発生する熱に対する耐熱性などがその性能として要求される。
【0004】例えば、Cu−Sn系のボンドは焼結性が良いという利点を有する。その反面、融点が760〜960℃と低く耐熱性に劣るため、切断時に焼け、目潰れが発生して切れ味が持続しにくい。また、切断機械の高馬力化が進み脱粒しやすいといった欠点を有する。
【0005】またFe系ボンドやCo系ボンドは、強度が高いという利点を有するが、単体では延性が大きいため、切れ刃となる砥粒がボンド内に埋まり込み研削性能に悪影響を与える。この対策として、ブロンズやSnなどを添加することも一部試みられているが、Snなどの添加によって融点が下がり、耐熱性や強度が低下することとなる。さらには、耐磨耗性を向上させるためにWを添加すると、ボンド材の硬度が高くなってボンド後退が悪くなり、砥粒が自生しにくいといった問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方Niを含有するボンドは、上記したボンドに比べて耐熱性が高いという優れた特徴を有するが、少量のNiでは耐熱性が改善されない。耐熱性を改善するためには、ボンド全体重量の40%以上のNiを含有させることが必要であるが、Ni成分が40%を越えると強度や硬度が低下し、また延性が高くなりすぎて上記したように砥粒の埋まり込みが発生しやすい。
【0007】本発明は特に耐熱性に優れた特徴を有するNi系ボンド材の特徴を活かし、さらにその性質改善を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達成するために、Niと合金化するのに適した種々の材料について実験を行った結果、耐熱性に優れた性質を有するNiに、SnとCuを特定量添加することにより、Niのもつ特性を損なうことなく優れた効果を発揮できることを知見し本発明を完成するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明のメタルボンド砥石は、メタルボンド組成としてNiを40重量%以上、SnおよびCuを合計で30重量%以上含有し、残部がSnを固溶しない成分とすることによって上記目的を達成したものである。
【0010】従来よりSnはメタルボンド組成分として用いられているが、従来は主として焼結性を向上させることを目的として用いられていたものであって、本発明においては、Snを強度、硬度の向上、延性の抑制を目的として用いる。添加されたSnはNiに固溶しやすく、NiへのSnの固溶により、Ni粉末とSn粉末の結合力が大きくなり、緻密度が高くなるため、強度、硬度が向上し、延性が抑制される。これによって、Ni分を増加させた場合の強度、硬度の低下や、延性が高くなりすぎるという欠点が解消され、耐熱性、砥粒の埋まり込みが改善され、切れ味性能、寿命性能に優れたメタルボンド砥石が得られる。
【0011】メタルボンド全体重量に対するNi、SnおよびCuの合計重量は70重量%以上、残余成分が30重量%未満とするのが良い。Ni、SnおよびCuの合計が70重量%未満であると、結合力に関与しないほかの成分(例えばW、W2 C、WCなどの成分)が多くなって砥材を保持できなくなり、研削性能に悪影響を及ぼす。
【0012】Ni、SnおよびCuの合計重量におけるNiとSnの割合は、NiとSnの重量比が1:0.2〜1:0.35、例えば合計重量に対してNiが60重量%のときSnを12〜21重量%、残部をCuとするのが望ましい。NiとSnの重量比がこの範囲であると、焼結性(緻密度)、曲げ強度、硬度、延性の全ての面において優れた性質改善が達成される。SnがNiの0.2倍よりも少ないと、NiへのSnの固溶量が少ないため、曲げ強度、硬度および延性の点での改善が充分でなく、砥材の埋まり込みによる切れ味低下となり、逆にSnがNiの0.35倍を越えると、SnがNiに固溶しきれずに残るため、曲げ強度及び硬度が低下する。
【0013】また、メタルボンド用のNi金属粉、Sn金属粉およびブロンズ金属粉の粒径は、2〜25μmの範囲とするのが好ましい。これらの粒径が2μm未満であると、メタルボンド中の各粉末粒子の分散が不均一となり、メタルボンドの硬度、強度、延性にバラツキが生じ、粒径が25μmを越えると、各粉末粒子間に隙間が生じ、メタルボンドの緻密度が低下するので好ましくない。
【0014】Ni、SnおよびCu以外のメタルボンド組成分は、NiへのSnの固溶量を一定にするために、Snが固溶しない成分とする。Snが固溶しない成分としては、例えばW、W2 C、WCを用いることができる。
【0015】
【実施の形態】本発明のメタルボンド砥石は、メタルボンドの組成が異なる点を除いて、従来のメタルボンド砥石と同様な方法によって製造し、使用することができる。以下本発明におけるメタルボンドの組成について、実験例に基づいて詳細に説明する。
【0016】(実験例1)Ni、Sn、Cuの組成比の検討Ni、SnおよびCuの合計重量に対するNiの割合を60重量%に固定し、Snの割合を0〜30重量%の範囲で変化させ、残部をCuとしたときのメタルボンドの物性値を図1〜図3に示す。図1はメタルボンドの曲げ強度とNiとSnの重量比の関係を示し、図2はメタルボンドの伸びとNiとSnの重量比の関係を示し、図3はメタルボンドの硬度とNiとSnの重量比の関係を示す。
【0017】図1〜図3に示すように、Ni、SnおよびCuの合計重量に対してNiが60重量%の場合、Snが12〜21重量%のとき、すなわちNiとSnの重量比WNi:WSnが1:0.2〜1:0.35のときに、曲げ強度と伸びと硬度がバランスした優れた物性値が得られた。なお、図2における伸びは、スパン距離30mmでの三点曲げにおける伸びを示す。
【0018】(実験例2)Ni、SnおよびCuの合計重量の検討Ni、SnおよびCuの合計重量に対するNiの割合を60重量%、Snの割合を15重量%、Cuの割合を25重量%に固定し、メタルボンド全体重量に対するWの添加割合を変化させたときのメタルボンドの物性値を図4〜図6に示す。図4はメタルボンドの緻密度とNi、SnおよびCuの合計重量の関係を示し、図5はメタルボンドの強度とNi、SnおよびCuの合計重量の関係を示し、図6はメタルボンドの伸びとNi、SnおよびCuの合計重量の関係を示す。
【0019】図4〜図6に示すように、メタルボンド全体重量に対するWの添加割合が30重量%未満のとき、すなわちNi、SnおよびCuの合計重量がメタルボンド全体重量の70重量%以上のときに、緻密度と強度と伸びがバランスした優れた物性値が得られた。
【0020】(実験例3)耐熱性の調査メタルボンドの耐熱性とメタルボンド全体重量に対するNiの割合の関係を図7に示す。同図の縦軸は従来のCu−Sn系のメタルボンドの耐熱性を基準(100)とした指数を表す。
【0021】メタルボンド全体重量に対するNiの割合を40重量%以上とすると、メタルボンドの融点が1140〜1440℃となり、図7に示すように、耐熱性は従来のCu−Sn系のメタルボンドの1.5倍以上となる。
【0022】(実験例4)切断性能の調査実験例1のメタルボンドを用いた砥石における切れ味指数、寿命指数とNiとSnの重量比の関係を図8に示し、実験例2のメタルボンドを用いた砥石における切れ味指数、寿命指数とNi、SnおよびCuの合計重量の関係を図9に示す。同図の縦軸の切れ味指数および寿命指数は従来のCu−Sn系のメタルボンドを用いた砥石を基準(100)とした指数を表し、図中の太線は切れ味指数を、細線は寿命指数を表す。
【0023】図8に示すように、Ni、SnおよびCuの合計重量に対してNiが60重量%の場合、Snが12〜21重量%のとき、すなわちNiとSnの重量比WNi:WSnが1:0.2〜1:0.35のときに、切れ味指数、寿命指数ともに良好な結果が得られた。また図9に示すように、メタルボンド全体重量に対するWの添加割合が30重量%未満のとき、すなわちNi、SnおよびCuの合計重量がメタルボンド全体重量の70重量%以上のときに、切れ味指数、寿命指数ともに良好な結果が得られた。
【0024】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏することができる。
【0025】(1)耐熱性に優れた性質を有するNiに、SnとCuを特定量添加することにより、Ni含有メタルボンドの耐熱性の良さを損なうことなく強度、硬度、延性などの物性値を向上させることができる。
【0026】(2)メタルボンド全体量に対してNi、SnおよびCuの量を特定範囲に調整することにより、メタルボンドの緻密度と強度と延性がバランスし、耐熱性、砥粒の埋まり込みが改善され、切れ味性能、寿命性能に優れたメタルボンド砥石が得られる。
【0027】(3)Ni金属粉、Sn金属粉およびブロンズ金属粉の粒径を2〜25μmの範囲とすることにより、メタルボンド中の各粉末粒子が均一に分散し、切れ味性能、寿命性能のバラツキのないメタルボンド砥石が得られる。




 

 


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