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発明の名称 洗浄用熱可塑性樹脂ペレット及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−315115
公開日 平成10年(1998)12月2日
出願番号 特願平9−124598
出願日 平成9年(1997)5月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
発明者 永井 善照 / 倉谷 勝巳 / 山崎 正明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 横断面が円形または楕円形の柱状の熱可塑性樹脂にて形成され、その端面の縁端には対象物を洗浄するためのエッジ部が形成され、かつ、前記端面には、前記エッジ部を縁端とする最大深さ0.2mm以上の凹部が存在しないことを特徴とする洗浄用熱可塑性樹脂ペレット。
【請求項2】 長さ2〜5mm、直径1.5〜4mmの円柱状または長さ2〜5mm、長軸1.5〜4mmの楕円柱状であることを特徴とする請求項1記載の洗浄用熱可塑性樹脂ペレット。
【請求項3】 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄用熱可塑性樹脂ペレット。
【請求項4】 溶融混練押出し機のノズルから払い出されたストランドを、このストランドの表面温度が50〜100℃の範囲になるように冷却したのち、空冷サイドカットペレタイザーにてカットすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
【請求項5】 回転軸の廻りに複数の板状の回転刃が放射状に取り付けられた空冷サイドカットペレタイザーの前記回転刃を、ストランドの引き取り方向に対して垂直な方向に回転させることを特徴とする請求項4記載の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄能力の持続性が高く、ペレット作製時や洗浄工程における樹脂ダストの発生が改善された洗浄用熱可塑性樹脂ペレット及びその製造方法に関し、特に、パチンコ玉などの汚染物体の洗浄に好適に利用できる洗浄用熱可塑性樹脂ペレット及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばパチンコ玉やメダル等の汚染物体の洗浄には樹脂ペレットが用いられており、パチンコ玉やメダル等の汚染物体と樹脂ペレットとを共に混合攪拌して汚染物体に付着した汚れを洗浄する方法が取られている。
【0003】上記のような洗浄用ペレットとして、特開昭54−34198号公報には、吸水性合成樹脂粒と吸油性合成樹脂粒と研硬材を含有する合成樹脂粒とを混合したパチンコ球磨材が提案されている。
【0004】しかしながら、この公報で提案された樹脂ペレットは、材料自体が脆いため、洗浄時にパチンコ玉と共に混合攪拌するとペレット全体が徐々に破壊されて微粒子状になり、いわゆる樹脂ダストが発生する。このような樹脂ダストが発生すると、洗浄したパチンコ玉に樹脂ダストが付着してしまい、パチンコ玉が再汚染されるという問題があった。また、洗浄用ペレットは繰り返し使用できることが好ましいが、この公報で提案された樹脂ペレットは上述のように耐久性に劣るため、繰り返して使用することが困難であり、洗浄能力の持続性に劣るものであった。
【0005】上記問題を解決するものとして、特開昭59−124563号公報には、耐衝撃性に優れたナイロン6を主成分とする樹脂ペレットが提案されている。このナイロン6を主成分とする樹脂ペレットは、耐衝撃性に優れているためパチンコ玉と混合攪拌してもペレット全体が破壊されることがなく、樹脂ダストの発生量が減少し、繰り返し使用することができるものである。また、成形材料も安価であるためコストダウンも図れる。
【0006】このようなナイロン6を主成分とする樹脂ペレットとしては、通常はボトルやフィルムや繊維用としての汎用の成形用ペレットが用いられている。すなわち、材料となる樹脂をシリンダーを用いて溶融混練し、溶融混練した樹脂をウォーターバスにストランド状に押出して冷却し、カットできる程度に冷却されたストランドを、ストランドの引き取り方向に回転するペレタイザーで円柱状にカットして樹脂ペレットを作製する。
【0007】上記のように作製されるナイロン6を主成分とする樹脂ペレットの形状を図2に示す。図2(a)に示すように、円柱状に形成された樹脂ペレット3のストランドの引き取り方向側の端面は、ペレタイザーで抉り取られるようにカットされるため、カット面には凹部5が形成され、その周縁部には鋭角な洗浄用のエッジ部4が形成されている。また、前記凹部5が形成された端面とは反対側の端面には凸部6が形成されている。このように、凹部5が形成されたカット面には鋭角なエッジ部4が形成されているため、樹脂ペレット3とパチンコ玉とを混合攪拌するとエッジ部4がパチンコ玉の表面の汚れを削り落とし、樹脂ペレット3は洗浄用ペレットとしての役割を果たすこととなる。
【0008】しかしながら、上述のように、凹部5はストランドをペレタイザーでカットする際にペレタイザーの刃がペレットのカット面を抉るような形でカットしているために生じるものであり、従来のような材料自体の破壊による樹脂ダストは発生しないものの、ストランドのカット時にカット不良による樹脂ダストが発生しやすいという問題があった。また、図2(b)に示すように、深く抉れた凹部5が形成されることで、凹部5の周辺部は樹脂ペレット3をパチンコ玉と混合攪拌した際にパチンコ玉との摩擦や衝突により割れや欠けが生じやすくなり、特にエッジ部4が形成された縁部に割れや欠けが生じやすいため、これを原因とする樹脂ダストが発生するという問題があった。
【0009】また、上記のようにストランドをペレタイザーでカットする際にはウォーターバスでストランドを冷却するが、ウォーターバスでの冷却時にストランドの表面温度の調節を行なっていないため、ストランドの表面温度が低すぎると、カット時にエッジ部4においてクラックが生じやすくなり、逆にストランドの表面温度が高すぎると、カット時にエッジ部4にひげ状のカットミスが生じやすくなる。このようなクラックやカットミスが生じるとエッジ部4には、割れや欠けが生じやすくなるため、これにもとづく樹脂ダストの発生量が増加し、洗浄物への再汚染が起こりやすくなるという問題があった。
【0010】さらに、パチンコ玉等の汚染物体を洗浄するためにはエッジ部4が鋭角であることが好ましいが、クラックやカットミスが発生するとエッジ部4が割れやすくなり鈍化してしまうため、洗浄能力の持続性が低下するという問題もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を解決し、ペレット製造工程や汚染物体の洗浄時における粉体状の樹脂ダストの発生量を減少させ、しかも洗浄能力が高くその持続性にも優れた洗浄用熱可塑性樹脂ペレット及びその製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。すなわち本発明は、横断面が円形または楕円形の柱状の熱可塑性樹脂にて形成され、その端面の縁端には対象物を洗浄するためのエッジ部が形成され、かつ、前記端面には、前記エッジ部を縁端とする最大深さ0.2mm以上の凹部が存在しないことを特徴とする洗浄用熱可塑性樹脂ペレットを要旨とするものである。
【0013】このように本発明によれば、樹脂材料として熱可塑性樹脂を用いることで、安価な樹脂ペレットとすることができる。また、樹脂ペレットの端面の縁端にエッジ部を形成することで、汚染物体の洗浄を行うことができる。さらに、端面においてエッジ部を縁端とする最大深さ0.2mm以上の凹部が存在しないようにすることで、その端面は実質的に平らになり、パチンコ玉等と混合攪拌してもエッジ部が形成された縁部が割れや欠けを起こしにくくなり、樹脂ダストの発生量を減少させることができる。また、上記のような凹部が存在しないことで端面におけるエッジ部が形成された縁部が割れにくくなるため、エッジ部は鋭角な状態を保ち、洗浄能力の持続性が高まり、繰り返し使用できる樹脂ペレットが得られる。
【0014】このように樹脂ペレットの端面を実質的に平らにし、割れや欠けが生じない程度のエッジ部を設けるために、本発明の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットを製造するに際しては、溶融混練押出し機のノズルから払い出されたストランドを、このストランドの表面温度が50〜100℃の範囲になるように冷却したのち、空冷サイドカットペレタイザーにてカットするものである。
【0015】このようにストランドの表面温度が50〜100℃の範囲になるように冷却したのち、空冷サイドカットペレタイザーにてカットすることで、樹脂ペレットのカット面を実質的に平らで、欠けがでない程度のエッジ部を有する構造とすることができる。すなわち、ストランドを良好にカットできるため、ストランドのカット時において樹脂ダストの発生量を減少させることができる。また、ストランドの表面温度を50〜100℃の範囲になるように調節することで、エッジ部におけるクラックやヒゲ状のカットミスを無くすことができる。その結果、樹脂ペレットをパチンコ玉等と混合攪拌してもエッジ部が割れにくくなるため、樹脂ダストの発生量が減少し、パチンコ玉等の再汚染を防止できる。さらに、エッジ部が割れにくくなるなるためエッジ部が鈍化しにくくなり洗浄能力の持続性が向上する。
【0016】上述のように、本発明における洗浄用熱可塑性樹脂ペレットは、ペレット製造工程や汚染物体の洗浄時における樹脂ダストの発生量が少なく、しかも洗浄能力が高くその持続性にも優れたものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットは、熱可塑性樹脂にて形成される。本発明の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットの形状を図1に示す。図1(a)に示すように、横断面が円形の柱状である樹脂ペレット1の端面の周縁端には対象物を洗浄するためのエッジ部2が形成される必要がある。また、図1(b)に示すように、エッジ部2の形成された端面においては、エッジ部2を縁端とする最大深さAが0.2mm以上の凹部が存在しないように構成される必要があるが、特に本発明においては、エッジ部2を縁端とする最大深さAが0.1mm以上の凹部が存在しないように構成することが好ましい。
【0018】このように端面を実質的に平らにすることで、樹脂ペレット1と汚染物体とを混合攪拌しても、エッジ部2が形成された縁部が割れや欠けを起こしにくくなり樹脂ダストの発生量を減少させることができる。また、エッジ部2が割れにくくなるため、エッジ部2は鋭角な状態が保たれて洗浄能力の持続性を高めることができる。
【0019】なお、本発明においては、少なくともストランドの引き取り方向側の端面が上記のような構成であれば良く、ストランドの引き取り方向とは反対側の端面は、エッジ部2が形成されない程平ら、あるいはゆるやかな凸部を形成していても良い。ただし、その際に形成される凸部は上記従来のペレットに形成された凸部6よりもなだらかなものである。
【0020】上記樹脂ペレット1の端面に、図1(b)に示すようなエッジ部2を縁端とする最大深さAが0.2mm以上の凹部5が形成されると、エッジ部1が欠けやすくなり、洗浄中に樹脂ダストが発生しやすくなる。また、エッジ部1が欠けやすくなることでエッジ部1が鈍化しやすくなり、洗浄能力の持続性に劣るものとなる。
【0021】なお、図1では横断面が円形の柱状の樹脂ペレット1を示したが、本発明においては横断面が楕円形であってもよい。詳細には、洗浄用熱可塑性樹脂ペレットの形状は、長さ2〜5mm、直径1.5〜4mmの円柱状または長さ2〜5mm、長軸1.5〜4mmの楕円柱状であることが好ましい。ペレットの直径又は長軸が上記範囲を外れると、ペレタイザーでカットする際にカットミスが多くなり、均一なペレットを得ることができにくくなる。また、ペレットの長さが上記範囲を外れると、ペレットの洗浄能力が劣りやすくなる。
【0022】洗浄用熱可塑性樹脂ペレットを形成する熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、フェキシ樹脂などが挙げられる。中でも耐衝撃性に優れている点からポリアミド、ポリカーボネートが好ましい。
【0023】本発明においては、特にポリアミド樹脂を用いることが好ましい。ポリアミド樹脂は耐衝撃性に優れているだけでなく、吸水性が2〜3%と比較的大きいことから、パチンコ玉などの汚染物体表面の水分を吸い取って錆止め効果を奏するため、好適に使用できる。
【0024】ポリアミド樹脂としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(1−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミド等が挙げられる。なかでもナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドが好適に使用でき、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46及びこれらの混合ポリアミドが特に好適に使用できる。
【0025】本発明の樹脂ペレットは上記構成に加えて、熱可塑性樹脂に帯電防止剤を配合してもよい。このような構成にすると、洗浄時に汚染物体にほこりがつきにくくなるため汚染物体の洗浄をより良好に行え、洗浄能力が向上する。帯電防止剤は、カチオン型、アニオン型、ノニオン型のいずれでも良く、練込み型帯電防止剤、塗布型帯電防止剤、帯電防止剤マスターペレットのいずれでも良い。その配合割合は使用する熱可塑性樹脂により異なるが、通常は樹脂100重量部に対し帯電防止剤が0.1〜5重量部となるように配合する。さらにカーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイトなどの導電剤を樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部の割合で配合すると、ほこりがよりつきにくくなり、汚れも目立たなくなるためより好ましい。また、本発明においては顔料等の着色剤を配合してもよく、着色剤を配合することで樹脂ペレットを繰り返し使用しても汚れを目立たなくさせることができる。
【0026】本発明における洗浄用熱可塑性樹脂ペレットの製造方法は、原料となる樹脂組成物を溶融混練押出し機に投入し、溶融混練押出し機のノズルから払い出されたストランドをウォーターバスに浸漬して冷却し、冷却されたストランドを空冷サイドカットペレタイザーにてカットするものである。その際、ストランドの表面温度は50〜100℃の範囲になるように冷却するものである。
【0027】このようにストランドの表面温度を50〜100℃の範囲にして空冷サイドカットペレタイザーにてカットすることで、得られた樹脂ペレットのカット面には深さ0.2mm以上の凹部が形成されることがなくなる。またストランドのカットが良好に行われるため、カット時にカット不良による樹脂ダストの発生量が減少する。特に本発明においては、ストランドの表面温度を50〜100℃の範囲にしているため、エッジ部にクラックやカットミスによるひげ状物の発生がなくなる。ストランドの表面温度が50℃より低いとカット時に端部に割れが発生し、ストランドの表面温度が100℃を超えると、ペレットが柔らかくなって端部にヒゲ状のカットミスが発生する。このような割れやカットミスが発生すると、樹脂ダストの発生が起こりやすくなる。
【0028】また、本発明においては前記空冷サイドカットペレタイザーに回転軸の廻りに設けられた複数の板状の回転刃が放射状に取り付けられており、前記回転刃をストランドの引き取り方向に対して垂直な方向に回転させることが好ましい。このような空冷サイドカットペレタイザーを用いると、より良好にストランドをカットすることができるため、得られた樹脂ペレットのカット面に深さ0.2mm以上の凹部が形成されるのをより確実に防止することができる。これに対し、従来のストランド引き取り方向回転式のペレタイザーでは、ペレットの端面に深さ0.2mm以上の凹部が発生してしまうため好ましくない。
【0029】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお実施例における各種物性値の測定は、以下の方法により実施した。
【0030】(1)相対粘度:ポリアミド樹脂の相対粘度は、96重量%の濃硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃の条件で測定した。また、ポリカーボネートの相対粘度は、フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃の条件で測定した。
【0031】(2)ペレット端面の状態:製造されたペレットについて顕微鏡写真観察によりペレット端面の状態を観察した。
【0032】(3)ペレット端面に形成された凹部の深さ[mm]:製造されたペレットについて顕微鏡写真観察により、端面に形成された凹部のエッジ部を縁端とする最大深さAを測定した。
【0033】(4)製造工程での粉体状樹脂ダストの発生量[mg]:ストランドを空冷サイドカットペレタイザーにてカットした直後のペレットをストックタンクに保存した。そしてその中から1kgのペレットをサンプリングしメッシュフィルターにて篩にかけて、中に含まれる樹脂粉体の量を計量した。
【0034】(5)洗浄工程での樹脂ダストの発生量[mg]:製造されたペレットの付着ダストをメッシュフィルターにて除去した後に、パチンコ玉5kgとペレット5kgとをブレンダーに投入し10分間パチンコ玉を混合攪拌した後の発生ダストの重量を測定した。
【0035】(6)洗浄能力:同程度に汚染された使用済みのパチンコ玉を準備し、洗浄工程でのダスト発生量の測定と同様の方法でパチンコ玉とペレットとの混合攪拌を5回繰り返した。パチンコ玉は毎回交換したが、ペレットは5回とも同じペレットを使用して、各回のパチンコ玉の洗浄度を観察した。各回の洗浄が終了するごとにパチンコ玉の表面の洗浄度を観察し、パチンコ玉の表面に鏡面光沢がでたものを◎、表面に光沢がでたものを○、表面に曇りが残ったものを△、洗浄前とほぼ同じ状態であったものを×とした。
【0036】実施例1ポリアミド樹脂として相対粘度3.4のナイロン6の樹脂ペレット(ユニチカ社製 A1030BRT)をシリンダー温度を250℃に設定した2軸押出し機(東芝機械社製 型番TEM50)に供給して溶融した。次いで、2軸押出し機のノズルから払い出されたストランドをウォーターバス中に浸漬して、ストランドの表面温度が50℃になるまで冷却した。表面温度が50℃のストランドを、空冷サイドカットペレタイザー(星プラスチック社製 ファンカッターFC1512)を用いて横断面が円形の柱状となるような直径3mm、長さ3mmのペレット状にカットした。
【0037】次に、得られたペレットを用いて、上記の各種特性試験を行った。得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】実施例2ストランドの表面温度を80℃としたこと以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製した。
【0040】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0041】実施例3ストランドの表面温度を80℃とし、ペレットの直径及び長さを2mmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、ペレットを作製した。
【0042】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0043】実施例4ポリアミド樹脂として相対粘度4.2のナイロン66(デュポン社製 ザイテル42A)を用い、ストランドの表面温度を70℃とした。また、ペレットの直径を2.5mm、長さを3mmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、ペレットを作製した。
【0044】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0045】実施例5相対粘度1.4のポリカーボネート(住友ダウ社製 K200−03)を用い、ストランドの表面温度を70℃とした。また、ペレットの直径を2.5mm、長さを3mmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、ペレットを作製した。
【0046】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0047】実施例6ポリアミド樹脂100重量部に対し帯電防止剤(ミヨシ油脂社製 ベタイン型両性界面活性剤 ダスパー25N)2重量部を加え、共に2軸押出し機に投入した。また、ストランドの表面温度を70℃とし、ペレットの直径を2.5mm、長さを3mmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、ペレットを作製した。
【0048】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0049】実施例7実施例6において、ポリアミド樹脂100重量部に対し配合した帯電防止剤2重量部に加えてさらに導電剤であるケッチェンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)5重量部を加えてペレットを作製した。
【0050】得られたペレットの物性等を表1に示す。
【0051】実施例1〜7はいずれもエッジ部を縁端とする最大深さが本発明の範囲内であったため、製造工程や洗浄工程における粉体状ダストの発生量が少ないものであった。また、ストランドの表面温度を本発明の範囲内としため、ペレット端面においてカットミスや割れも発生しなかった。また、洗浄能力も高く、その持続性にも優れたものであった。
【0052】特に実施例4は、ポリアミド樹脂としてナイロン66を用いたため、実施例1〜3に比べやや製造工程での樹脂ダストの発生量に劣るものとなったが、ペレット端面の状態も良く、洗浄工程での樹脂ダストの発生量が少なく、また、洗浄能力の持続性にも優れるものであった。
【0053】実施例5は、熱可塑性樹脂としてポリカーボネートを用いたため、本発明の目的とする性能は得られたが、実施例4に比べて製造工程や洗浄工程における樹脂ダストの発生量がやや増加し、洗浄能力の持続性にもやや劣るものとなった。
【0054】実施例6にはポリアミド樹脂100重量部に対し帯電防止剤が配合され、実施例7では、帯電防止剤に加えて導電剤も配合されていたため、実施例1〜3と同程度に樹脂ダストの発生量が少なく、また良好な洗浄能力を示した実施例1〜3よりもさらに洗浄能力の持続性が向上した。
【0055】比較例1実施例1において、ストランドをカットするペレタイザーとして、従来のペレット成形に使用されていたペレタイザー(池貝鉄工社製、型番 池貝PS50ペレタイザー)を用いた。そして、それ以外は実施例1と同様にして樹脂ペレットを作製した。
【0056】得られたペレットの物性等を表2に示す。
【0057】
【表2】

【0058】比較例2実施例2において、ストランドをカットするペレタイザーとして、従来のペレット成形に使用されていたペレタイザー(池貝鉄工社製、型番 池貝PS50ペレタイザー)を用いた。そして、それ以外は実施例2と同様にして樹脂ペレットを作製した。
【0059】得られたペレットの物性等を表2に示す。
【0060】比較例3ストランドの表面温度を本発明の下限よりも低くした。そして、それ以外は実施例1と同様にして樹脂ペレットを作製した。
【0061】得られたペレットの物性等を表2に示す。
【0062】比較例4ストランドの表面温度を本発明の上限よりも高くした。そして、それ以外は実施例1と同様にして樹脂ペレットを作製した。
【0063】得られたペレットの物性等を表2に示す。
【0064】比較例1および比較例2は、従来のペレタイザーを用いてストランドを切断したため、エッジ部を縁端とする最大深さが0.3mmと本発明の上限よりも大きくなった。また、比較例1は従来のペレタイザーを用いるにはストランドの表面温度が50℃と低すぎたため、ペレット端面にはカットミスによる割れが発生し、比較例2は従来のペレタイザーを用いるにはストランドの表面温度が80℃と高すぎたため、ペレット端面にはカットミスによるヒゲ状物が発生した。そのため、比較例1及び比較例2は共に製造工程や洗浄工程における樹脂ダストの発生量が多く、また、洗浄能力やその持続性にも劣るものであった。
【0065】比較例3は、ストランドの切断には本発明の空冷サイドカットペレタイザーを用いたものの、ストランドの表面温度が30℃と本発明の下限よりも低かったため、ペレット端面にはカットミスによる割れが発生し、また、エッジ部を縁端とする最大深さも0.3mmと本発明の上限を超えるものとなった。同様に比較例4ではストランドの表面温度が120℃と本発明の上限よりも高かったため、ペレット端面にはカットミスによるヒゲ状物が発生し、また、エッジ部を縁端とする最大深さも0.3mmと本発明の上限を超えるものとなった。そのため、比較例3及び比較例4は、製造工程や洗浄工程での樹脂ダストの発生量が多くなり、また、洗浄能力やその持続性にも劣るものとなった。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂ペレットの横断面を円形または楕円形の柱状とし、その端面の縁端にエッジ部を形成することで、パチンコ玉等の洗浄に好適に使用できる汚染物体の洗浄用熱可塑性樹脂ペレットを得ることができる。さらに、その端面には、前記エッジ部を縁端とする最大深さが0.2mm以上の凹部が存在しないようにすることで、エッジ部の欠けや割れを無くして樹脂ダストの発生を抑え、洗浄能力の持続性を向上させることができる。




 

 


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