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二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 - ユニチカ株式会社
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発明の名称 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−296853
公開日 平成10年(1998)11月10日
出願番号 特願平9−105749
出願日 平成9年(1997)4月23日
代理人
発明者 西本 彰二 / 稲垣 まどか / 山岸 健一 / 細川 文彦 / 南條 一成
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 実質的に無定形、無配向の未延伸フィルムを縦延伸し、ついで、テンター式横延伸機で横延伸して逐次二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する工程において、横延伸、熱処理、弛緩処理終了後、この延伸フィルムの両端をテンター式横延伸機のクリップから解放して弧状に熱風を吹き付ける浮上式熱処理装置により再熱処理するに際し、再熱処理時の延伸フィルムの走行方向張力(Tkg)、再熱処理温度(t℃) 、処理風速(Vm/sec )及び再熱処理時間(θsec )がそれぞれ下記(1)〜(4)の条件を満足することを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
0.2 ≦T≦ 0.8 (1)
150 ≦t≦ 200 (2)
10 ≦V≦ 45 (3)
1.0 ≦θ≦ 5.0 (4)
ただし、Tは厚み1μm 、フィルム幅1m あたりの張力である。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、未延伸ポリアミドフィルムをまず縦延伸し、ついでテンター方式にて横延伸する逐次二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法に関するものであり、フィルム熱収縮特性の異方性を改良するための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリアミドフィルムは、機械的特性、光学的特性、熱的特性、ガスバリアー性をはじめとして、耐摩耗性、耐衝撃性、耐ピンホール性などに優れており、食品その他の包装材料用フィルムとして広く利用されている。また、二軸延伸ポリアミドフィルムは、レトルト食品用袋(熱水処理用袋)の基材フィルムとして広く利用されており、このようなレトルト食品用袋は、通常、二軸延伸ポリアミドフィルムにヒートシール性を有する各種のシーラント(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)をラミネートした後、折り畳んで3辺を熱融着した、いわゆる3方シール袋の形態となっている。そして、実際に使用する段階においては、この袋に食品等を充填した後、高温ボイル処理が施されるため、高温での熱寸法安定性が要求される。
【0003】たとえば、基材フィルム(二軸配向ポリアミドフィルム)の縦方向に対して45度の方向と135度の方向との熱水収縮率の差(以下、「熱水収縮率斜め差」と表記する)が大きいと、袋の捻りやカールといった現象が発生し、商品の外観を損ねるという問題が発生する。また、このような現象は、縦方向に延伸した後、横方向へ延伸する、いわゆる逐次二軸延伸法では顕著に現れ、端に近いほどその影響が大きくなるために、この逐次二軸延伸法で製造されたポリアミドフィルムは前記のような用途には用いることが困難であった。
【0004】このような問題に対し、ステンターからでた熱可塑性樹脂フィルムの熱寸法安定性を改良する方法として、弧状型浮上式熱処理法が提案されている。たとえば、特開平4−292934号公報には、フィルムを縦方向と横方向に二軸延伸した直後に、弧状縦断面を有する熱風吹き出し手段の弧状面に沿って弧を描くように浮上走行させ、この浮上走行中に、フィルムの縦方向と横方向に関して実質的に同時に熱処理を行う方法が開示されている。
【0005】しかしながら、この方法では、フィルムの縦方向にかかる張力を制御することが装置上難しいため、縦方向の弛緩処理が不十分になるのに対して、幅方向(横方向)は事実上フリーであるために十分に弛緩処理がなされ、このため各方向の弛緩効果が不均一となって、最終的に得られるフィルムの熱水収縮率斜め差の改善に対しては十分な効果が得られないことがわかった。
【0006】さらに、特開平4−292937号公報には、フィルムを縦方向と横方向に二軸延伸した直後に、弧状縦断面を有する吹き出しスチームにより弧状面に沿って弧を描くように浮上走行させ、この浮上走行中にフィルム縦方向と横方向に関して実質的に同時に再熱処理を行う方法が開示されている。
【0007】しかしながら、この方法では、水分による寸法変化を生じやすいポリアミドフィルムに適用した場合には処理中にしわを生じやすく、ロールフォーメーションの悪化を誘発し、商品価値をなくしてしまうという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアミドフィルムを逐次二軸延伸法で製造する場合に問題であった熱水収縮率斜め差を、製造条件の工夫によって小さくすることを目的とするものである。さらに詳しくは、熱寸法安定性に優れ、かつ、熱水収縮率斜め差が小さく、実用強度を兼ね備えた二軸配向ポリアミドフィルムを得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、逐次二軸延伸ポリアミドフィルムの熱水収縮率の斜め差を低減することのできる製造方法について鋭意検討した結果、縦延伸、テンターにおける横延伸、熱処理、弛緩処理終了後に浮上式熱処理装置により再熱処理すること、および再熱処理時の走行方向張力等を適正の範囲とすることにより、上記課題を解決することができることを見出し本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は次に示すとおりである。実質的に無定形、無配向の未延伸フィルムを縦延伸し、ついで、テンター式横延伸機で横延伸して逐次二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する工程において、横延伸、熱処理、弛緩処理終了後、この延伸フィルムの両端をテンター式横延伸機のクリップから解放して浮上式熱処理装置により再熱処理するに際し、再熱処理時の延伸フィルムの走行方向張力(Tkg)、再熱処理温度(t℃) 、処理風速(Vm/sec )及び再熱処理時間(θsec )がそれぞれ下記(1)〜(4)の条件を満足することを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
0.2 ≦T≦ 0.8 (1)
150 ≦t≦ 200 (2)
10 ≦V≦ 45 (3)
1.0 ≦θ≦ 5.0 (4)
ただし、Tは厚み1μm 、フィルム幅1m あたりの張力である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明におけるポリアミドとは、延伸結晶性を有するポリアミドが主であるが、特に限定されるものではなく、その分子内にアミド結合を有する線状高分子化合物であればよい。すなわち、ナイロン6をはじめとして、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン 610)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリラウラミド(ナイロン12)、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)およびそれらの共重合物が含まれ、コストパフォーマンスに優れるナイロン6が特に好ましく用いられる。
【0012】また、これらのポリアミドには、必要に応じて、フィルムの性能に悪影響を与えない範囲で、滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、無機微粒子等各種添加剤を添加することができる。
【0013】本発明における逐次二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法の具体例としては、たとえば、押出機より押し出したポリアミド樹脂をTダイより吐出し、静電印荷キャスト法やエアーナイフキャスト法により、冷却した回転ドラム上で冷却固化して未延伸フィルムを得る。次に、ガラス転移点以上の温度でこの未延伸フィルムを縦方向(MD)に延伸し、次いでテンター式横延伸機にて横方向(MD)に延伸する。引き続いて、熱処理、弛緩処理を施し、さらに熱処理(以下、再熱処理という)することによって、残留応力を緩和させ、巻取機にて巻き取る。
【0014】本発明においては、再熱処理を施す前のフィルムの収縮特性が、方向的に異方性のあるものや多少収縮率の大きいものでも適度に安定性のある収縮特性を与えることが可能である。
【0015】本発明において、延伸倍率は、MDは 2.6〜 3.0倍、TDは 3.3〜 3.9倍の範囲が好ましい。延伸倍率はフィルムの強度と熱収縮率に影響するため、、これらの範囲より小さいと強度が得られず、大きいと延伸時に切断が起こり生産性が悪くなる。
【0016】また、熱処理温度は、生産速度やフィルムの厚みにも依存するが、205 〜 220℃の範囲であることが好ましい。205 ℃より低いとフィルムの寸法安定性が低下し、また 220℃より高いと、フィルムの劣化が起こり、強度が低下する。
【0017】延伸工程で発生したフィルムの内部歪を緩和するための熱弛緩処理(TD方向)の条件としては、弛緩率が 1.0〜 7.0%の範囲が好ましい。弛緩率が 1.0%より小さいと内部歪の除去が不十分であり、 7.0%より大きいとTDの熱収縮率がMDに比べて小さくなり、熱収縮率のバランスが悪くなる。
【0018】本発明における再熱処理を施す方法は、弧状に熱風を吹き付ける方式(浮上式熱処理方式)である。再熱処理を施す方法として、誘電加熱ロール等のロール加熱方式を用いても同様の効果を得ることができるが、特に高温で熱処理した場合にはフィルムとロールが密着してすりきずが発生するという問題がある。また、再熱処理工程においては、熱風をフィルム面に垂直かつ均一に吹き付けることができるように、浮上式熱処理装置の吹き付けノズルに整流板や整圧孔を設けることが望ましい。
【0019】本発明における再熱処理工程においては、フィルム端部がチャックで把持されていないため、TDとMDが同時に弛緩処理される。この際、MDの応力緩和はフィルムの走行方向の張力の大きさにより、弛緩処理の程度を調整することができる。
【0020】本発明においては、再熱処理時の条件として次の(1)〜(4)の条件を満足することが必要である。
0.2 ≦T≦ 0.8 (1)
150 ≦t≦ 200 (2)
10 ≦V≦ 45 (3)
1.0 ≦θ≦ 5.0 (4)
ただし、Tは厚み1μm 、フィルム幅1m あたりの延伸フィルムの走行方向の張力(Tkg)、tは温度(℃) 、Vは熱風の風速(m/sec )及びθは処理時間(sec )である。
【0021】Tが0.2 kgより低いと、フィルムの商業生産スピードでは、ライン張力が不足し、ロール上での蛇行や巻取時のシワが発生する。この現象は、生産スピードが高くなるほど起こりやすく、操業性の点で好ましくない。また、Tが 0.8kgより高いと、MD方向にシワが発生し、また、張力が高いために応力緩和が起こらず良好な熱収縮率が得られない。本発明の目的を達成するためには、特にこの走行方向の張力をコントロールすることが重要である。
【0022】通常、テンタークリップから解放されたフィルムをワインダーで巻き取る際のフィルムの張力は、上記の再熱処理工程での張力範囲に比べてかなり大きいため、上記の張力範囲にコントロールするためには再熱処理工程の前後にテンションカットを行うことが必要である。テンションカットを行う方法としては、フィルムニップやサクションロール、Sラップロール等を用いることができる。
【0023】また、この張力コントロールを容易に行うためには、再熱処理工程の次にフィルムをガラス転移点以下に冷却する工程を設けることが好ましい。これは、良好な熱収縮バランスを保持し、次の巻取工程でのシワの発生を抑制するためであり、また、冷却設備コストやスペースの点からも好ましい。また、高張力の巻取工程前に冷却しないと、逆にフィルムが延伸されて満足のいく性能を得ることができなくなる。冷却方法としては、エアーナイフ法や冷却ロール法を用いることができる。
【0024】再熱処理工程の温度、熱風の風速、及び処理時間は、上記(2)〜(4)の条件を同時に満たすことが必要である。実際のフィルム製造条件は、上記の範囲内で調整されるが、温度及び処理時間の各値が小さすぎると処理能力不足となり、熱水収縮率斜め差の改良効果が得られず、各値が大きすぎると、ポリマーが劣化するばかりか、コロナ処理等の表面処理の効果自体が低減するので好ましくない。
【0025】また、熱風の風速については、 10 m/sec より小さいと、フィルムが浮上せず、吹き付けノズルに接触してフィルムにすりきずが発生し、 45 m/sec より大きいと、フィルムの張力が上昇してフィルムの浮上バランスが不安定となり、しわが発生しやすくなる。
【0026】
【作用】本発明においては、再熱処理工程において、端部を把持せずTD方向の張力をフリーにし、MD方向の張力を適度に調節することにより、MD及びTD方向に適度に応力緩和がなされ、熱水収縮率の斜め差が低減するものと思われる。
【0027】
【実施例】つぎに、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例の測定等の評価方法は、次の通りである。
【0028】1.熱水収縮率(MD,TD)
二軸延伸ポリアミドフィルムの全幅の中央部において、所定の方向に油性インクで 100mm間隔の平行線をマークし、これを幅10mmにスリットした。得られた試料を温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で2時間調湿し、調湿後のマーク間の寸法Aを測定した。これを 100℃熱水中で5分間ボイル処理し、その後、再度、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で2時間調湿後、マーク間の寸法Bを測定した。これらの測定値を用い、下式にて熱水収縮率を算出した。
熱水収縮率=(A−B)/A× 100 (%)
【0029】2.熱水収縮率斜め差二軸延伸ポリアミドフィルムの全幅に対して中央部から左右に 32.5 %の位置のフィルムのMD方向を基準にして、45度及び 135度の各方向の熱水収縮率の差の絶対値を求め、フィルムのそれぞれ左右の値の平均値を熱水収縮率斜め差とした。
【0030】3.破断強度二軸延伸ポリアミドフィルムの幅方向の中央部において、MDとTD方向にそれぞれ、長さ 150mm、幅10mmにサンプリングし、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で2時間調湿した。そして、島津(株)社製オートグラフAG−100 E型を使用し、温度20℃、相対湿度65%の条件下で調湿したフィルムをチャック間距離100mmで掴み、引張速度 500mm/分で測定した。
【0031】実施例1相対粘度 3.0( 95%濃硫酸中、25℃)のナイロン6(ユニチカ社製A1030BRF、融点220 ℃)を、幅 630mmのTダイよりシート状に 260℃で溶融押出し、その後、エアーナイフキャスト法により表面温度15℃の回転ドラム上で急冷し、厚み150μm の未延伸ポリアミドフィルムを得た。次に、この未延伸フィルムを周速の異なる一連の加熱ローラ群からなる縦延伸機に導き、温度55℃で 2.8倍の延伸倍率で縦延伸した。続いて、この縦延伸フィルムをテンター式横延伸機に導いて、温度90℃で 3.7倍に横延伸し、その後、 213℃で熱処理を施し、続いて5%の弛緩処理を施した。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの両端をテンタークリップから解放して端部の未延伸残部をトリミングしたのち、浮上式熱処理装置にて、再熱処理温度180℃、処理時間 2.0秒、処理風速18m/sec 、処理時の張力 3.8(kg/m/15 μm)にて熱処理し、この後、エアーナイフと冷却ロールで直ちに冷却し、二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表1に示したとおり、熱水収縮率斜め差は良好であった。
【0032】実施例2テンターでの熱処理温度を 210℃、弛緩処理を3%にし、浮上式熱処理装置による再熱処理条件を処理温度 157℃、処理時間 1.9sec 、処理風速36m/sec 、張力を10.2(kg/m/15 μm )とした以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示した。実施例1と同様に優れた熱水収縮率斜め差を有していた。
【0033】比較例1〜5浮上式熱処理装置での再熱処理条件として表1に示した条件を用いた以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示した。比較例1では、張力が低すぎて、フィルムにシワや蛇行が発生して外観上きれいなロールを巻き取ることができなかった。また、比較例4及び5では、熱処理条件が厳しすぎたためフィルムの強度が低下した。
【0034】比較例6浮上式熱処理装置での再熱処理条件として表1に示した条件を用いた以外は、実施例2と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示した。
【0035】
【表1】

【0036】
【発明の効果】本発明によれば、寸法安定性に優れ、かつ、熱水収縮率斜め差を極小化させたフィルムを破断することなく製造することができ、逐次二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法として、極めて有効である。また、得られたフィルムは、幅方向にも物性が均一であるため、これまで制限されていた二軸延伸ポリアミドフィルムの利用範囲の拡大がはかれる。




 

 


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