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発明の名称 多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−278202
公開日 平成10年(1998)10月20日
出願番号 特願平9−86268
出願日 平成9年(1997)4月4日
代理人
発明者 岸田 稔 / 川北 俊一 / 田中 淳一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド(A)に、下記の高分子化合物Pを 0.5〜3重量%を含有した樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)の樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)50〜80重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とを含有するポリアミド樹脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルム。
高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体 4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
【請求項2】 樹脂層(X)がタルクを 0.01 〜 0.5重量%含有する請求項1記載の多層延伸ポリアミドフィルム。
【請求項3】 多層延伸フィルムが、Y/Z/X/Z/Yの5層からなる請求項1又は2記載の多層延伸ポリアミドフィルム。
【請求項4】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド(A)に、下記の高分子化合物Pを 0.5〜3重量%を含有した樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)の樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)50〜80重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とを含有するポリアミド樹脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルムを製造する方法において、樹脂層(Z)を形成するポリアミドとして、ポリアミド(A)とポリアミド(B)とを予め溶融混練した樹脂を用いて共押出することを特徴とする多層延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体 4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた透明性、引張強度、層間剥離強力、耐ピンホール性、ガスバリヤー性、寸法安定性を有する、耐レトルト性(熱水処理耐性)に優れた包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には各種のプラスチックフィルム製の包装袋が大量に使用されており、通常、二軸延伸プラスチックフィルムをベースフィルムとし、ヒートシール可能なシーラントフィルム(たとえば無配向フィルム)をラミネートした積層フィルムが用いられる。ベースフィルムとしては、透明性、耐ピンホール性、ガスバリヤー性、寸法安定性、引張強度などの性質が優れていることが求められ、また、シーラントフィルムとの間の層間剥離強力が優れていることが必要である。しかし、最近の包装内容物の長期保存の要求から、包装材料の品質向上が求められ、高度なガスバリヤー性を付与するために、二軸延伸ポリアミドフィルムの表面に塩化ビニリデン系重合体ラテックスをコートしたフィルムが幅広く用いられているが、熱水処理により白濁するという欠点がある。
【0003】また、アジピン酸とメタキシリレンジアミンとから合成されるポリメタキシリレンアジパミド(以下、MXD6という)を原料として用いたフィルムはガスバリヤー性に優れているが、耐ピンホール性が劣るため、他のポリアミド樹脂と混合したり、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンなどの樹脂層と共押出したり、あるいは、ラミネートした多層フィルムが提案されている。
【0004】たとえば、MXD6と脂肪族ポリアミドとの混合物から形成された二軸延伸フィルム(特開昭48-54176号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミドをチューブラ法により積層した二軸延伸フィルム(特開昭57-51427号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミドとの混合物よりなる表面層と、主としてMXD6よりなる中間層を有する3層フィルム(特開昭56-155762 号公報)、少なくとも一層がMXD6及び/又は脂肪族ポリアミドと非晶性ポリアミドとの混合物よりなる多層フィルム(特開平4-59244号公報)などが提案されている。
【0005】しかしながら、MXD6と脂肪族ポリアミドとの混合物を原料として用いた二軸延伸フィルムでは、ガスバリヤー性と耐ピンホール性を兼備させることは困難であり、また、脂肪族ポリアミドとMXD6を積層した場合には、層間剥離し易い欠点があった。また、上記の特開昭56-155762 号公報に開示された構成にした場合でも、耐ピンホール性が不十分であり、層間剥離現象の問題があった。また、特開平4-59244号公報に開示された方法によれば、層間剥離現象の問題は改善されるものの、幅広い用途に適用する場合には耐ピンホール性などの性能は不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のような欠点が解消され、優れた透明性、引張強度、層間剥離強力、ガスバリヤー性、寸法安定性を有し、耐レトルト性に優れた包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィルムを、経済的な価格で提供しようとするものである。すなわち、具体的には、脂肪族系ポリアミド樹脂層とMXD6樹脂層の間で層間剥離現象が生じることがなく、脂肪族系ポリアミド樹脂層の優れた機械的性質、耐ピンホール性、透明性に加え、MXD6樹脂層の耐熱性、ガスバリヤー性を兼ね備えた包装用材料として好適な多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分からなる組成物を積層した多層延伸フィルムがこれらの課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド(A)に、下記の高分子化合物Pを 0.5〜3重量%を含有した樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)の樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)50〜80重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とを含有するポリアミド樹脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルム。
高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体 4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
(2)キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド(A)に、高分子化合物Pを 0.5〜3重量%を含有した樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)の樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)50〜80重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とを含有するポリアミド樹脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルムを製造する方法において、樹脂層(Z)を形成するポリアミドとして、ポリアミド(A)とポリアミド(B)とを予め溶融混練した樹脂を用いて共押出することを特徴とする多層延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。本発明におけるポリアミド(A)は、メタ及び/又はパラキシリレンジアミンと炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸とから重縮合反応によって得られたポリアミドであり、特に、メタキシリレンとアジピン酸とから合成されるMXD6が好適である。
【0010】本発明における、脂肪族ポリアミド(B)としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン 610、ナイロン 612、ナイロン12、ナイロン11、及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミド樹脂を挙げることができ、特に、ナイロン6が好ましい。
【0011】ポリアミド(A)と(B)は、一般に接着性が良くなく、ポリアミド(A)と(B)の溶融混合物からなる樹脂層(Z)を中間層として積層することにより、(A)と(B)からなる樹脂層の層間剥離強力が向上する。また、樹脂層(Z)として、予めポリアミド(A)と(B)を溶融混合した樹脂を用いて多層共押出することにより、各樹脂層の層間剥離強力がさらに向上する。ポリアミド(A)と(B)を混合する条件としては、2軸押出機を用いて、温度 250〜 300℃の範囲で押し出すことが好ましい。温度が 250℃未満の場合には、層間剥離強力を向上させる効果が不十分であり、また、温度が 300℃を超える場合には、樹脂の押出機への食い込みが悪くなる。
【0012】樹脂層(Z)は、ポリアミド(A)50〜80重量%と、ポリアミド(B)50〜20重量%の混合比であることが必要であり、上記の混合比をはずれると層間剥離強力が充分でない。
【0013】本発明における高分子化合物Pは、エチレン95〜50重量%、3〜8個の炭素原子を有する不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体 4.9〜40重量%とからなるエチレン系3元共重合体であり、メルトインデックスが 0.1〜60g/10分、好ましくは1〜50g/10分である。
【0014】不飽和ジカルボン酸及びその誘導体としては、たとえば、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸及びそれらの金属塩や酸無水物などの誘導体が挙げられる。これらの中で、コストパフォーマンスなどの点から無水マレイン酸が最も好適である。
【0015】また、不飽和カルボン酸及びその低級アルキルエステル誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸などや、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n −プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t −ブチルアクリレートなどが挙げられるが、特に、n −ブチルアクリレートが好適である。
【0016】樹脂層(X)中の高分子化合物Pの配合量は、 0.5〜3重量%、好ましくは1〜2重量%であり、 0.5重量%未満の場合には耐ピンホール性の改良効果が不十分であり、3重量%を超える場合には酸素透過率が低下する傾向になり好ましくない。
【0017】また、樹脂層(X)にタルクを 0.01 〜 0.5重量%、好ましくは0.05〜 0.3重量%添加することにより、得られる多層延伸ポリアミドフィルムの強度を向上させることができる。配合するタルクの量が 0.01 重量%未満では強度の改良効果が発現せず、 0.5重量%を超えて添加しても強度の改良効果が飽和するばかりかフィルムのヘーズが損なわれたりして好ましくない。
【0018】本発明における多層延伸ポリアミドフィルムの構成は、X/Z/Yからなる少なくとも3層構成を有することが必要であるが、用途や目的に応じて層の構成は適宜変更すればよい。
【0019】代表的な層構成としては、得られる多層フィルムの透明性、引張強度、ガスバリヤー性などの点から、たとえば、Y/Z/X/Z/Yなどの5層構成の製品は物性バランス上、特に好適である。
【0020】本発明の多層延伸ポリアミドフィルムは、引張強度 23 〜35kg/mm2、ピンホール発生個数3以下、熱水収縮率 0.5〜3.5 %、ヘーズ6%以下、酸素透過率6cc/atm/m2/日以下、層間剥離強力350g/15mm 以上の各物性を有していることが好ましい。なお、引張強度及び熱水収縮率は、共にフィルムの機械方向(MD)とその直角方向(TD)の平均値である。
【0021】引張強度が23kg/mm2より小さいと包装袋としたときの強度が不足し、35kg/mm2を超えても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を悪化させ、経済的に好ましくない。ピンホール発生個数が3個を超えると包装袋としたときの強度が不足し、好ましくない。熱水収縮率が 3.5%を超えると包装袋を製造する工程でのカールなどの問題が発生し、 0.5%未満としても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性が低下するので好ましくない。
【0022】ヘーズが6%を超えると包装袋としたときの商品価値が低下し好ましくなく、酸素透過率が6cc/atm/m2/日より大きいと包装袋としての内容物の保護が不十分となる。また、層間剥離強力は、包装袋としたときの実用性能上350g/15mm より大きいことが望ましい。なお、引張伸度は、通常 80 〜 130%(MDとTDの平均値)の範囲にあればよい。
【0023】本発明における多層ポリアミドフィルムの製造方法としては、公知の任意の方法を採用することができる。すなわち、各層を構成する各々の樹脂を別々の押出機を用いて溶融し、フィードブロック法により重ね合わせた後ダイスより押し出す方法、溶融した数種の樹脂をマルチマニホールドダイス中で重ね合わせた後押し出す方法、各樹脂層をラミネートにより貼り合わせる方法、及びこれらを組み合わせた方法などをとることができる。
【0024】また、多層フィルムの延伸方法としては、フラット式逐次二軸延伸法、フラット式同時二軸延伸法、チューブラ法などの方法を用いることができるが、多層フィルムの厚みの均一性や、縦及び横方向の物性の均一性を得るためにはフラット式同時二軸延伸法が最も好ましい。
【0025】次に、フラット式同時二軸延伸法による製法を説明する。たとえば、まず、3種5層共押出Tダイを用いて、押出機(イ)よりナイロン6を、押出機(ロ)よりMXD6と変性ポリエチレン(P)及び必要によりタルクからなる組成物を、押出機(ハ)よりナイロン6とMXD6からなる組成物をそれぞれ230 〜280 ℃の温度範囲で、多層未延伸シートを押し出し、室温以下に温度調節した冷却ドラム上に密着させて急冷する。
【0026】未延伸多層ポリアミドシートを製造する際には、ダイスより押し出した樹脂を冷却ドラム上で急冷する方法としては、静電印加キャスト法は好ましくなく、エアーナイフキャスト法(エアーナイフ装置から空気を吹きつけることにより、溶融した樹脂を回転冷却ロールに押しつけて冷却する方法)が好ましい。この理由は、本発明における多層ポリアミドシートにおいては、樹脂層(X)と樹脂層(Y)の静電気特性が異なるため、静電印加キャスト法を用いた場合には、製膜斑が発生して操業性が低下し、製膜が困難になることがあるからである。
【0027】次に、得られたシートを40〜70℃に温調された湯浴中に通過させ、水分率を3〜7%に調整した後、140 〜 210℃に予熱し、次いで 160〜 220℃で縦横それぞれ2〜4倍の延伸倍率で同時二軸延伸した後、横方向に1〜5%弛緩処理した後、150 〜220 ℃で数秒間熱処理を施し、所望の厚みの多層延伸フィルムを得ることができる。
【0028】湯浴の温度が40℃より低いと、未延伸多層シートを一定の水分率とするために要する含浸時間が長くなり経済的でなく、70℃より高いと、含浸中にシートが変形する。また、水分率が3%よりも低くても、7%より高くても延伸性が低下する。また、予熱温度及び延伸温度が上記の範囲を外れると、延伸斑が発生したり、延伸時にフィルムが破断したりするので好ましくない。
【0029】延伸倍率は大きい方がフィルムの強度は高くなるが、延伸安定性の面から縦横それぞれ2〜4倍程度が好ましい。縦横の延伸倍率比は、引張強度などの縦及び横方向のバランス上、等倍率が好ましいが、熱処理工程での弛緩処理によるフィルムの横方向への収縮を考慮し、横方向の延伸倍率を縦方向の 1.0〜1.2 倍程度とするのが好ましい。
【0030】上記の範囲において製造条件を設定することにより、引張強度及び熱水収縮率の、縦方向と横方向の差がそれぞれ10%以下及び70%以下の多層延伸フィルムを得ることができる。上記の引張強度及び熱水収縮率の縦方向と横方向の差とは、縦方向と横方向の物性値の差の絶対値を、縦方向と横方向の物性値の平均値で除した値をいう。引張強度及び熱水収縮率の、縦方向と横方向の差がそれぞれ10%及び70%を超えると、包装袋に圧力や衝撃が加えられた場合に袋が変形したり、破袋するという問題が発生する。
【0031】本発明における多層延伸フィルムを包装袋用として使用する場合には、通常、ヒートシール性が付与され、また、用途によりガスバリアー性や機械的強度をさらに高めるために、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステルなどのプラスチックフィルム、紙、アルミニウムなどの金属箔と積層して用いられる。
【0032】本発明における多層延伸フィルムの厚みは特に制限はないが、フレキシブルな包材として使用する場合、300 μm 以下、通常、5〜50μm の厚みのものが用いられる。
【0033】フィルムの生産性を向上させるため、通常、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウムなどの無機滑剤やエチレンビスステアリルアミドなどの有機滑剤を添加してフィルム表面のスリップ性を向上させる。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料及び測定法は、次のとおりである。
【0035】1.原料(1) ナイロン6(N6);ユニチカ社製 A1030BRF(2) MXD6;三菱瓦斯化学社製 MXナイロン 6007 (相対粘度 2.64 )
(3) 変性ポリエチレン(PE);
日本ポリオレフィン社製 レクスパール ET 183 Bエチレン、n−ブチルアクリレート、無水マレイン酸の3元共重合体(4) タルク(TL);林化成社製 UPNHS-T0.5【0036】2.測定法(1) 引張強度、伸度幅10mm、長さ10cmの試料を用いてASTM-D882 に準じて測定した。
(2) 熱水収縮率幅10mm、長さ10cmの試料を沸騰水に30分間浸漬し、処理前後の寸法変化を測定し、元の長さに対する百分率を求めた。
(3) ヘーズ東京電色社製全自動ヘーズメータ(TC−H3DPK )を用いて、JIS K-6714に準拠し測定した。
ヘーズ(%)=〔Td(拡散透過率%)/Tt(全光線透過率%)〕×100(4) 耐ピンホール性MIL-B ・131Fに示されるFed.Test Method Std. 101C の Method 2017に従い、12インチ×8インチのサンプルを直径3.5 インチの円筒状とし、両端を把持し、初期把持間隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔を1インチとし、40回/分の速さで、いわゆるゲルボテスター(理学工業社製)により、5℃で 1,000回屈曲を加えた後に生じたピンホール個数を数えた。
(5) 酸素透過率Modern Control社製の OX-TRAN10-50Aを使用し、20℃、65%RH の条件で測定した。(単位:cc/mm2/atm/ 日)(6) 層間剥離強力幅15mmの多層フィルム端部を界面で剥離した後、20℃,65%RH雰囲気中で、島津製作所社製オートグラフを用い、Tピール法にて剥離速度300mm/分の条件で剥離強力を測定した。
(7) 水分率湯浴に含浸した未延伸多層シートから約 20gを秤量瓶に採取精秤する。次に 120±2℃の定温乾燥機中で2時間乾燥した後、塩化カルシウムデシケータ中で室温まで徐冷した後の重量を精秤し、減量率(%)を求めた。
(8) 熱水処理耐性多層延伸フィルムに、ドライラミネート法により未延伸ポリプロピレン(東レ社製トレファンZK- 93K ,60μm )をラミネートした後、3方ヒートシールを行い縦14cm×横12cmの長方形の充填袋を製作した。次に、この袋に水50mlを充填し、残る一方をヒートシールした後、120 ℃×30分の熱水処理を施した後の袋の外観を目視により観察し、下記の基準によりA〜Cの3段階で評価した。
A:良好B:ごく一部(充填袋の表面積の5%以下)に外観不良が見られる。
C:部分的(充填袋の表面積の5%以上)、又は、全面に外観不良が見られる。
【0037】実施例1池貝社製2軸押出機PCM45を用いて、N6を30重量部とMXD6を70重量部を混合したものを、押出温度 300℃にて溶融押出した後、ペレット化し、得られたペレットを 140℃で約2時間乾燥し結晶化した。3種5層共押出Tダイを用いて、押出機(イ)よりN6を温度250 ℃で(Y層)、押出機(ロ)よりMXD6にPE 1.3重量%及びタルク 0.2重量%を混合したものを温度 265℃で(X層)、押出機(ハ)より上記のN6とMXD6の溶融混合したペレットを温度 280℃で(Z層)それぞれ溶融押し出しし、Y/Z/X/Z/Yの順に積層したシートをダイスより押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラム上に密着させて急冷し、各層の厚みがY/Z/X/Z/Y=45/5/50/5/45(μm )で、合計の厚み 150μm の未延伸多層シートを得た。得られたシートを60℃に温調した温水槽に送り、1.5 分間の浸水処理を施し、水分率を 4.7%に調整した。このシートの端部をテンター式同時二軸延伸機のクリップで把持し、175 ℃で予熱した後、延伸温度190 ℃、延伸倍率を縦 3.0倍、横 3.3倍として同時二軸延伸した後、横方向の弛緩率を5%として、210 ℃で4秒間の熱処理を施した後、フィルムを冷却して巻取り、各層の厚みがそれぞれ、Y/Z/X/Z/Y=4.5/0.5/5.0/0.5/4.5 (μm )の厚み15μm の多層延伸フィルムを得た。次いで、得られた原反ロールをスリットし、各種のフィルム性能を評価した結果を表1に示した。表1に示したように、層間剥離強力が良好であり、包装用フィルムとして良好な適性を有していた。
【0038】実施例2X層を形成するMXD6とPEの混合比を表1に示した条件とした以外は、実施例1と同様の方法で多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0039】実施例3〜4Z層を形成するN6とMXD6の混合比を表1に示した条件とした以外は、実施例1と同様の方法で多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0040】実施例5Z層を形成するN6とMXD6の混合物を予め溶融混練しない以外は、実施例1と同様にして多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0041】比較例1〜3Z層を形成するN6とMXD6の混合物の混合比、X層中のPEの配合量を表1に示した条件とした以外は、実施例1と同様の方法で多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0042】比較例42種3層共押出Tダイを用いて、押出機(イ)よりN6を温度250 ℃で(Y層)、押出機(ロ)よりMXD6にPE 1.3重量%及びタルク 0.2重量%を混合したものを温度 265℃で(X層)、それぞれ溶融押し出しし、Y/X/Yの順に積層したシートをダイスより押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラム上に密着させて急冷し、各層の厚みがY/X/Y=50/50/50(μm )で合計の厚み 150μm の未延伸多層シートを得た。得られたシートを実施例1と同様にして延伸し、Y/X/Y=5.0/5.0/5.0 (μm )の厚み15μm の多層延伸フィルムを得た。実施例1と同様にして測定した結果を表1に示した。
【0043】
【表1】

【0044】
【発明の効果】本発明の多層延伸ポリアミドフィルムは、優れた透明性、引張強度、層間剥離強力、ガスバリヤー性、寸法安定性を有し、レトルト用として用いた場合、加工性、経済性にも優れており、産業上の利用価値は極めて高い。




 

 


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