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発明の名称 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−235730
公開日 平成10年(1998)9月8日
出願番号 特願平9−43300
出願日 平成9年(1997)2月27日
代理人
発明者 西本 彰二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 テンター式同時二軸延伸方法により、延伸、熱処理、熱弛緩(リラックス)の各工程を経て、二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する方法において、熱処理工程からリラックス工程にかけて徐々に昇温し、リラックス工程で最高温度となるように温度勾配をつけることを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テンター式同時二軸延伸法を用いてボーイング量が小さく、フィルムの全方向に均一な熱収縮率を有する二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリアミドフィルムは機械的特性、光学的特性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、耐ピンホール性に優れているため、主に包装材料として幅広く使用されている。二軸延伸ポリアミドフィルムをテンター式延伸法で製造する場合、延伸部と熱処理部との境界部分においてフィルムに生じる応力によってボーイング現象が発生する。すなわち、テンター式延伸方法により二軸延伸フィルムを製造する場合、フィルムは予熱部、延伸部、熱処理部、リラックス部、冷却部を通過していくが、延伸部の終端近辺、つまり設定延伸倍率に到達する位置において延伸応力が最大となる。この時、テンター内では、フィルムの両端部はクリップで把持されているため、応力の低いフィルム中央部分が延伸部終端に引き寄せられるという現象が発生する。そして、フィルム中央部分は、延伸部の後ろの工程の熱処理部から延伸部に向かって引き寄せられるため、延伸機内に入る前のフィルムの進行方向に直角に描いた直線が延伸機より出てきたときにフィルムの中央部がフィルムの進行方向と逆の方向に突き出た円弧を描くボーイング現象が発生する。この現象により、フィルムの進行方向と直角な方向は、フィルム端部ほど斜め方向に延伸されることになる。このようなフィルムを熱水や蒸気中におくと、カール現象を起こすため、ボイル殺菌用途やレトルト殺菌用途のような包装用途に用いた場合には製袋性に問題が生じる。
【0003】ボーイングを小さくするためには、延伸時のフイルム温度を高くして延伸応力をできるだけ低くし、かつ熱処理温度をできるだけ低くすることが望ましいが、延伸温度を高くしすぎるとフィルムの強度が低下し、熱処理温度を低くすると寸法安定性が低下するという問題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、寸法安定性に優れ、かつ、製袋時のカールの原因となるボーイングを低減することができる二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、熱処理部からリラックス部にかけて温度勾配をつけ、リラックス部で最高温度となるようにすることにより、ボーイング量を低減できることを見出し本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、テンター式同時二軸延伸方法により、延伸、熱処理、熱弛緩(リラックス)の各工程を経て、二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する方法において、熱処理工程からリラックス工程にかけて徐々に昇温し、リラックス工程で最高温度となるように温度勾配をつけることを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明におけるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66及びこれらを主体とするポリアミドなどが使用できるが、コストパフォーマンスの点で特にナイロン6が好ましい。
【0008】ポリアミドには公知の添加剤、たとえば安定剤、酸化防止剤、充填剤、滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、着色剤などを含有させてもよい。
【0009】本発明の方法を実施するに当たっては、まず、ポリアミドを常法によってTダイ法で製膜して実質的に無定形の未延伸フイルムを得る。次いで、この未延伸フイルムに吸湿処理を施した後、予熱部で短時間予熱処理し、引き続いて、縦方向(MD)、横方向(TD)に同時二軸延伸し、さらに熱処理、リラックス処理、冷却処理を行うことによって二軸延伸ポリアミドフィルムを得る。
【0010】本発明において、熱処理部は2ゾーン以上、好ましくは、3ゾーン以上有することが好ましい。この理由は、熱処理を多段階で行うことにより、延伸部から熱処理部にかけてのフィルム内部の応力分布が均一化され、ボーイングが低減されるからである。
【0011】本発明においては、熱処理部からリラックス部にかけて徐々に温度を高くする温度勾配をつけ、リラックス部で最高温度となるようにすることにより、ボーイングを低減することができる。リラックス部直前の熱処理部とリラックス部の温度は同じであってもよいが、リラックス部の温度が処理部の温度より低いと、ボーイングの低減効果が減少し、また、熱収縮率の全方向的なバランスを付与することが困難となる。
【0012】リラックス部の最高温度は、ポリアミドの融点未満であることが必要であり、205〜 215℃の範囲が好ましい。
【0013】本発明において、二軸延伸ポリアミドフィルムの厚みは、5〜 100μm、通常10〜50μm である。
【0014】
【作用】本発明の方法によって得られる二軸延伸ポリアミドフィルムのボーイング量が小さくなる理由は明らかではないが、延伸応力が最大となる延伸部の終端から熱処理、及びリラックス工程において徐々に昇温することにより、延伸応力が分散されることによるものと思われる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた測定方法は次の通りである。
【0016】1.ボーイング量延伸機の入口でフィルムの進行方向に直角(フィルムの幅方向)に、油性フェルトペンで直線を引く。延伸、熱処理工程を経て、テンターより出てきたフィルムの前記直線の中央部のMDの変形量(mm)を測定し、下記式によりボーイング量を算出した。
ボーイング量(%)=(フィルム中央部の変形量/フィルム幅)× 100【0017】2.熱水収縮率フイルムの中央部、及び、中央から両側にそれぞれ幅方向に40%(フイルムの全幅を 100%として)離れた位置のフィルムを、幅方向に10mm、長さ方向に 100mmの寸法にカットし、20℃×65%RHの雰囲気中で、標線間の寸法(L0 )を読取顕微鏡によって正確に測定した後、沸騰水中に5分間浸漬し、沸騰水から引き上げたフイルムを20℃、65%RHの雰囲気中に放置して平衡に達してから前記標線間の寸法(L1 )を測定し、次式より求めた。
熱水収縮率 (%) =〔(L0 −L1 )/L0 〕×100【0018】3.熱水収縮率の斜め差20℃×65%RH雰囲気下で、フィルムの幅方向に対して斜め45°と 135°の方向の熱水収縮率の差を測定した。測定サンプルは、上記斜め方向に沿って、巾10mm×長さ 100mmの寸法にカットし、100 ℃熱水中で5分間ボイル処理した後、20℃×65%RHで2時間放置して寸法を測定し、処理前の寸法に対する収縮率を求め、各方向の収縮率の差の絶対値を熱水収縮率斜め差とした。なお、測定サンプルは、フィルム中央部及び中央部から幅方向にそれぞれ両側に40%離れた位置において、測定サンプルの長さ方向の中点が前記の位置になるようにサンプリングした。
【0019】実施例1相対粘度 3.0(25 ℃、95%濃硫酸中、1g/dl )、融点 220℃のナイロン6(ユニチカ社製 A1030BRF )を、90mmφ押出機にて 260℃で、幅 630mmのTダイよりシート状に溶融押出した後、表面温度20℃の冷却ロールに密着させて急冷し、厚み 150μm の実質的に無定形で配向していない未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを50℃の温水中に浸漬し、フィルムの水分率を4%に調整した後、195 ℃でMDに 3.0倍、TDに 3.3倍の倍率で同時二軸延伸し、続いて第1〜3ゾーンの各温度を、それぞれ、202 ℃、206 ℃、211 ℃として熱処理を行い、次に、温度 212℃で2秒間リラックス処理を行い、厚み15μm 、幅1420mmの二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、ボーイング量、熱水収縮率、熱水収縮率の斜め差を測定した結果を表1に示した。ボーイング量及び熱水収縮率の斜め差が小さいフィルムが得られた。
【0020】実施例2第1〜3ゾーンの熱処理温度を、それぞれ、202 ℃、208 ℃、211 ℃とし、リラックス温度を 211℃とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、ボーイング量、熱水収縮率、熱水収縮率の斜め差を測定した結果を表1に示した。
【0021】比較例1第1〜3ゾーンの熱処理温度を、それぞれ、202 ℃、212 ℃、203 ℃とし、リラックス温度を 200℃とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、ボーイング量、熱水収縮率、熱水収縮率の斜め差を測定した結果を表1に示した。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムは、ボーイング量が大きかった。
【0022】比較例2第1〜3ゾーンの熱処理温度を、それぞれ、202 ℃、208 ℃、212 ℃とし、リラックス温度を 200℃とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、ボーイング量、熱水収縮率、熱水収縮率の斜め差を測定した結果を表1に示した。ボーイング量は良好であるが、MDの熱収縮率がTDに比べて大きく、熱水収縮率のバランスが悪かった。
【0023】
【表1】

【0024】
【発明の効果】本発明によれば、機械的特性を低下させることなく、製袋時のカールの原因となるボーイングを低減でき、幅方向に均一な性能バランスを有する二軸延伸ポリアミドフィルムを製造することが可能となる。また、設備的にもコストがかからないため、その工業的価値は大きい。




 

 


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