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発明の名称 蓄光性再帰性反射プリント布の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−180921
公開日 平成10年(1998)7月7日
出願番号 特願平8−345251
出願日 平成8年(1996)12月25日
代理人
発明者 亀丸 賢一 / 中川 清
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 繊維布帛上に光反射性物質を5〜50重量%含有する樹脂層をプリント法にて形成後,該樹脂層上に蓄光性微粉末を5〜50重量%,屈折率1.6以上,平均球径20〜100μmの真球状透明ガラスビーズを20〜80重量%含有する樹脂層をプリント法にてガラスビーズの直径か,またはこれより薄く形成することを特徴とする蓄光性再帰性反射プリント布の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,夜間の視認性に優れた再帰性反射材に用いることのできる再帰性反射プリント布の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,夜間作業の安全性を確保するために,夜間の視認性に優れた再帰性反射材が広く使用されている。この種の再帰性反射材には,ガラスビーズ型とノンビーズ型があるが,ガラスビーズの良好な再帰性反射性能を有するガラスビーズ型が主流となっている。ガラスビーズ型には,ガラスビーズが樹脂層に埋没したクローズドタイプとガラスビーズの約半分が空気中に露出したオープンタイプとがあり,再帰性反射材に車のヘッドライト等の光が入射したときには優れた反射輝度を呈するが,暗闇等光の存在がまったくないとき自ら光ることはないという問題点を有している。
【0003】これらの再帰性反射材の主用途としては,裏面に粘着剤層等を設けて他物に貼りつけて使用する再帰性反射シートが道路標識類に使用されている一方,裏面に繊維布帛をバッキングして使用する再帰性反射布帛が警察,工事関係者の安全服等に使用されている。最近,安全に対する意識の高まりから,夜間の歩行者,ジョギング者等に対する交通事故防止対策として,ウィンドブレーカー,トレーニングウェア等に再帰性反射布帛を縫いつけて使用されはじめており,今後一層の需要増加が予測されているが,縫いつけでは衣料としての一体感に欠け,ファッション上好まれていないのが現状であり,また,縫いつけた部分の風合が硬くなるという問題もあった。
【0004】一方,蓄光性材料は,例えば,合成樹脂に混入し,成形品の形で衣料品の附属品として,また,ペイント化,インク化し,繊維布帛等にプリント加工を行うことにより,夜間時の危険防止や装飾品等として有用されており,暗闇中では大きな効果を発揮するが,周囲に光の存在があるときは効果を発揮できないという問題点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上述の現状に鑑みて行われたもので,優れた蓄光性能と優れた再帰性反射性能を有するソフトな風合の蓄光性再帰性反射プリント布を製造することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達成するもので,次の構成よりなるものである。すなわち本発明は,「繊維布帛上に光反射性物質を5〜50重量%含有する樹脂層をプリント法にて形成後,該樹脂層上に蓄光性微粉末を5〜50重量%,屈折率1.6以上,平均球径20〜100μmの真球状透明ガラスビーズを20〜80重量%含有する樹脂層をプリント法にてガラスビーズの直径か,またはこれより薄く形成することを特徴とする蓄光性再帰性反射プリント布の製造方法」を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明する。本発明で用いる繊維布帛としては,ナイロン6やナイロン66に代表されるポリアミド系合成繊維,ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル系合成繊維,ポリアクリロニトリル系合成繊維,ポリビニルアルコール系合成繊維,トリアセテート等の半合成繊維,木綿,絹等の天然繊維あるいはナイロン6/木綿,ポリエチレンテレフタレート/木綿等の混紡繊維から形成された織物,編物,不織布等を挙げることができる。
【0008】本発明では,まず,上記繊維布帛上に光反射性物質を5〜50重量%含有する樹脂層をプリント法にて形成する。ここでいう光反射性物質としては,アルミニウム,銀,金,白金等の金属微粉末またはこれらの金属微粉末をミネラルターペン,ポリウレタン樹脂等に練り込んだペースト状物,アルミニウム箔片,二酸化チタン,薄板状雲母粉末を二酸化チタンで被覆したパール顔料等の光反射性に優れた物質であればよく,これらの光反射性物質は,単独でも,混合でも使用できる。
【0009】使用量は,後述の樹脂層に対して均一に5〜50重量%必要であり,5重量%未満では,光を透過させてしまい,得られる布帛の再帰性反射性能が劣り,また,50重量%を超えて用いても,再帰性反射性能の向上が少なく,かつ得られる樹脂層の風合が硬くなる上に脆くなるので好ましくない。
【0010】本発明で樹脂層に使用する樹脂としては,従来から公知の,例えば,酢酸ビニル,塩化ビニル等のビニル系樹脂,アクリル酸エチル,メタクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂,ポリオールとジイソシアネートの付加反応生成物であるポリウレタン系樹脂,ポリオールとジカルボン酸の縮合反応生成物であるポリエステル系樹脂,ジアミンとジカルボン酸の縮合反応生成物であるポリアミド系樹脂等を使用することができ,樹脂形態としては,溶剤型やエマルジョン型の樹脂溶液あるいはホットメルト型のいずれでもよいが,上述の光反射性物質を均一に含有させたときの光反射効果に鑑みて,光透過性に優れたアクリル系樹脂,ポリウレタン系樹脂またはこれらの混合樹脂を主体とした樹脂が好ましく,樹脂形態としては,プリントの加工性,作業性等の点から,エマルジョン型溶液が好適に用いられる。ここで,繊維布帛に対する接着力向上のため,イソシアネート系架橋剤,エポキシ系架橋剤等を併用してもよい。
【0011】本発明では,上述の樹脂層をプリント法にて形成するが,プリント方法としては,一般に公知のプリント装置を使用すればよく,具体的には,フラットスクリーン捺染機,ロータリースクリーン捺染機,グラビアロールコータ等を挙げることができ,形成する樹脂層の膜厚としては,プリントする繊維布帛の平滑性等にも依存するが,通常は10〜100μm,好ましくは20〜80μm程度であればよく,10μm未満では,光を透過させてしまい,得られる布帛の再帰性反射性能が劣り,また,100μmを超えると,風合が硬くなり,かつ再帰性反射性能の向上が少ない。
【0012】光反射性物質を含有する樹脂層をプリント法で形成後,本発明では,該樹脂層上に蓄光性微粉末および真球状透明ガラスビーズを含有する樹脂層をプリント法にて形成する。ここでいう蓄光性微粉末とは,公知の,紫外線等で刺激した後,その刺激を停止した後も残光が数10分〜数時間にわたって肉眼で認められる効果を有する微粉末のことであり,例えば,ZnS:Cu,ZnCdS:Cu,CaS:Bi,CaSrS:Bi等の硫化亜鉛系蓄光性微粉末や,SrAl2 4 ,CaAl24 等のアルミン酸系蓄光性微粉末,Al2 3 ,SrCl2 ,BaCO3 の酸化物,塩類を主成分とする蓄光性微粉末等が挙げられ,その使用量は,後述の樹脂層に対して5〜50重量%必要であり,5重量%未満では,得られる布帛の蓄光性能に乏しく,50重量%を超えると,後述のガラスビーズに対する光の入射および反射に対して障害となり,結果として,得られる布帛の再帰性反射性能に悪影響を及ぼすことになる。
【0013】蓄光性微粉末の粒径は,1〜100μmであればよいが,5〜40μm径を主体として用いる方が,後述の真球状透明ガラスビーズの中心径から見て好ましい。粒径が1μm未満では,得られる布帛の蓄光性能に乏しく,また,100μmより大きいと,得られる布帛の厚みが大きくなり,風合が硬くなるばかりか,再帰性反射性能を低下させることになるので好ましくない。
【0014】本発明の真球状透明ガラスビーズは,TiO2 ,SiO2 ,BaO,ZnO,CaO,K2 O,PbO,Na2 O等の1種以上からなる屈折率1.6以上のガラス塊状物を,噴出球状化法,ロータリーキルン球状化法等により真球化した多数の透明ガラスビーズであればよく,この透明ガラスビーズとしては,好ましくはTiO2 ,BaO,ZnOを主成分とする屈折率1.70〜2.20のガラスビーズを主体として用いる。屈折率が1.7未満の場合は,ガラスビーズを含有する樹脂層の屈折率が一般的には約1.5程度なので,樹脂層の厚みにも依存するが,優れた再帰性反射性能を得ることが困難となる。また,現状では,屈折率が2.20を超えるガラスビーズを得ようとすれば,失透率が高くなってしまい,製法上非常に難しい。
【0015】ガラスビーズの球径は,20〜100μm,好ましくは40〜80μmを主体とする方がよく,20μm未満では,得られる布帛の再帰性反射性能に乏しく,100μmを超えると,得られる布帛の厚みが大きくなり,風合が硬くなる。また,その使用量は,後述の樹脂層に対し20〜80重量%必要であり,20重量%未満では,得られる布帛の再帰性反射性能に乏しく,80重量%を超えても,再帰性反射性能の向上が少なく,かつ風合が硬くなるとともに,樹脂層が脆くなる。
【0016】また,ここで用いる樹脂層の樹脂は,前述の光反射性物質を含有する樹脂と同様の樹脂であればよく,光透過性に優れた樹脂を主体として用いればより一層好ましい。樹脂層の膜厚は,使用する透明ガラスビーズの平均球径と同等またはそれより小さい方が望ましい。透明ガラスビーズの平均球径より膜厚が大きいと,ガラスビーズと表面樹脂層間に蓄光性微粉末が入り込みやすくなり,再帰性反射性能を阻害することになるので好ましくない。樹脂層の形成方法は,前述と同様に公知のプリント装置を用いてプリント加工すればよい。本発明は,以上の構成よりなるものである。
【0017】
【作用】一般的なガラスビーズ型再帰性反射材または再帰性反射布帛は,透明ガラスビーズを細密充填状に敷き詰めてあるので,樹脂層中のガラスビーズの後方に蓄光性微粉末を存在させても蓄光性能が発現せず,また,ガラスビーズの前方に存在させた場合,透明性を大きく減少させるので,再帰性反射性能が大きく低下する。本発明のごとく,まず,光反射層を形成させてから,その上層部に真球状透明ガラスビーズと蓄光性微粉末を樹脂層に混在させ,しかも,透明ガラスビーズを樹脂層表面から突出した状態に配置しておくと,樹脂層の蓄光性微粉末が蓄光して発光するとともに,樹脂層から突出したガラスビーズが光をよく反射するので,目的とする優れた再帰性反射性能を得ると同時に優れた蓄光性能を得ることが可能となる。また,本発明方法は,プリント法で行っているので,プリントのパターン形状を不連続状態とすれば,より一層ソフトな風合の布帛を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下,本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価は,次の方法で行った。
【0019】(1)再帰性反射性能JIS Z−9117に準じて,反射輝度(観測角0.2°,入射角5°)を測定した。
【0020】(2)蓄光性能20℃の室内で,布帛から30cmの距離をおき,15Wの蛍光灯で10分間照射後,暗室で光って見える視認時間により蓄光性を次の4段階で評価した。
◎ : 60分以上明らかに光って見える○ : 30〜60分間明らかに光って見える△ : 5〜30分間明らかに光って見える× : まったく光って見えないか,また,光って見えても5分以内でほとんど光が視認できなくなる。
【0021】(3)風 合ハンドリングにより相対的に次の3段階の評価を行った。
○ : 柔らかい△ : やや硬い× : 硬 い【0022】実施例1経糸,緯糸の双方にナイロンハイマルチフィラメント70デニール/68フィラメントを用いて,経糸密度120本/インチ,緯糸密度90本/インチの平織物を用意し,通常の方法にて精練および染色(日本化薬株式会社製,酸性染料のKayacyl Sky Blue R 1%owf)を行い,プリント用の基布とした。次に,下記処方1に示す樹脂溶液をフラットスクリーン捺染機にて5mm角単位の市松模様でプリントし,100℃で2分間の乾燥を行い,膜厚が約60μmで,パール顔料を24重量%含有する樹脂層を形成した。
【0023】処方1ニュープレックス M−73NF 100部(林化学工業株式会社製,アクリル系エマルジョン樹脂溶液)
Iriodin 100 Silver Pearl 10部(メルク・ジャパン株式会社製,粒径が10〜60μmのパール顔料)
オキザール E コンク 2部(林化学工業株式会社製,エポキシ系架橋剤)
水 5部【0024】次に,上記樹脂層上にまったく同一の市松模様にて下記処方2に示す樹脂溶液をフラットスクリーン捺染機を用いてプリントし,100℃で2分間の乾燥により,膜厚が約50μmで,蓄光性微粉末を20重量%,透明ガラスビーズを49重量%含有する樹脂層を形成後,170℃で1分間のキュアリングを行い,本発明の蓄光性再帰性反射プリント布を得た。
【0025】処方2ニュープレックス M−73NF 100部(林化学工業株式会社製,アクリル系エマルジョン樹脂溶液)
HI−53−88S 50部(日本電気硝子株式会社製,TiO2 ,BaO,ZnOを主成分とする屈折率1.9,平均球径約60μmの真球状透明ガラスビーズ)
ケミテックピカリコ CP−04 20部(ケミテック株式会社製,Al2 3 ,BaCO3 ,SrCl2 を主成分とする粒径約10μmの蓄光性微粉末)
オキザール E コンク 2部(林化学工業株式会社製,エポキシ系架橋剤)
水 10部【0026】本発明との比較のため,下記比較例1〜9により比較用のプリント布を製造し,比較に供した。
【0027】比較例1本実施例において用いた処方1のIriodin 100 Silver Pearl 10部を1.5部に変えて,パール顔料を4.5重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0028】比較例2本実施例において用いた処方1のIriodin 100 Silver Pearl 10部を33部に変えて,パール顔料を51重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0029】比較例3本実施例において用いた処方2のケミテックピカリコCP−04 20部を4部に変えて,蓄光性微粉末を4.7重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0030】比較例4本実施例で用いた処方2のケミテックピカリコCP−04 20部を84部に変えて,蓄光性微粉末を51重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0031】比較例5本実施例において用いた処方2のHI−53−88Sに代えてSiO2 ,BaOを主成分とする屈折率1.6,平均球径約60μmの真球状透明ガラスビーズを用いる他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0032】比較例6本実施例において用いた処方2のHI−53−88Sとまったく同一組成で,平均球径が15μmのものを用いる他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0033】比較例7本実施例において用いた処方2のHI−53−88Sとまったく同一組成で,平均球径が105μmのものを用いる他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0034】比較例8本実施例において用いた処方2のHI−53−88S50部を10部に変えて,透明ガラスビーズを16重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。
【0035】比較例9本実施例において用いた処方2のHI−53−88S50部を220部に変えて,透明ガラスビーズを81重量%含有する樹脂層を形成する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用のプリント布を得た。本発明および比較用の蓄光性再帰性反射布について性能を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0036】
【表1】

【0037】表1より明らかなごとく,本発明方法による蓄光性再帰性反射プリント布は,優れた再帰性反射性能と蓄光性能を有し,かつ風合もソフトであった。
【0038】
【発明の効果】本発明方法によれば,優れた再帰性反射性能と蓄光性能を有した蓄光性再帰性反射布を得ることができる。また,本発明方法では,2回のプリント加工のみにより製造することができるので,コスト的に非常に有利となり,しかも,衣料の素材として不可欠のソフトな風合においても優れている。本発明の蓄光性再帰性反射プリント布は,上記の優れた性能から,安全衣料,スポーツ衣料等の素材として最適である。




 

 


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