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発明の名称 非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−100347
公開日 平成10年(1998)4月21日
出願番号 特願平8−273998
出願日 平成8年(1996)9月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大島 道男
発明者 金城 永泰 / 江口 寿史朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるポリイミド紙の表面が非熱可塑性ポリイミド樹脂で被覆されていることを特徴とする非熱可塑性ポリイミド耐熱性シート。
【請求項2】 非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるポリイミド紙または非熱可塑性ポリイミド前駆体フィブリドからなるポリイミド前駆体紙に、非熱可塑性ポリイミド前駆体溶液を付着させた後、前記非熱可塑性ポリイミド前駆体を閉環させることを特徴とする非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは耐熱性、電気的特性、耐侯性などに優れており、フィルム、成形体料として有用であることが知られている。例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエ−テルとピロメリット酸二無水物から製造されるポリイミドからは優れた耐熱性を有するフィルム、成形体が得られ、これらは電気絶縁用途などに広く利用されている。
【0003】また、宇宙、航空分野では、機体の構造材料として、金属板、繊維強化プラスチック、ハニカムコアなどを張り合わせた積層板が広く使われている。従来、こういった積層板には高い強度を有するアルミニウム箔製の耐熱性構造材料が使用されていたが、より軽量、高強度かつ安価な耐熱性構造材料の開発が望まれ、現在では、芳香族ポリアミド合成紙からなる耐熱性構造材料が主流となっている。
【0004】しかし、航空機技術の高度化等に伴い、より高い耐熱性を有するものが要求されるようになり、ポリイミドからなる耐熱性構造材料が検討されるようになった。特開平1−168442号公報、特開平3−182332号公報などにポリイミド製耐熱性構造材料を得る方法について開示されているが、これらに用いられているポリイミドはすべて熱可塑性であり、高い耐熱性を得るには至っていない。さらに、耐熱性構造材料の作成に適した非熱可塑性ポリイミド製シ−ト材が得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑み、本発明は、優れた耐熱性を有するとともに、高密度、高強度のポリイミド耐熱性シ−トを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するものであって、非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるポリイミド紙の表面は非熱可塑性ポリイミド樹脂で被覆されていることを特徴とする非熱可塑性ポリイミド耐熱性シート、非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるポリイミド紙または非熱可塑性ポリイミド前駆体フィブリドからなるポリイミド前駆体紙に、非熱可塑性ポリイミド前駆体溶液を付着させた後、前記非熱可塑性ポリイミド前駆体を閉環させることを特徴とする非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートは、非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるポリイミド紙の表面が非熱可塑性ポリイミド樹脂で被覆されているものである。本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートは、折り曲げ、接着、組み立てなどにより各種の形状をなしていてもよい。
【0009】本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートを構成するポリイミド紙とは、非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるものであって、非熱可塑性ポリイミドフィブリドの他に短繊維、非熱可塑性ポリイミドフィブリド以外のポリイミドフィブリドその他を含んでいてもよい。ポリイミド紙に短繊維を含むことにより、強度などの機械的特性が向上するなどの利点がある。
【0010】さらに、ポリイミド紙を構成する非熱可塑性ポリイミドフィブリドとは、非熱可塑性ポリイミドの繊維状又はフィルム状の粒子をいい、そのサイズはそれらの三次元方向のうちで2つの方向がミクロン程度の寸法のものである。前記非熱可塑性ポリイミドフィブリドの少なくとも一部が溶着していることが望ましい。
【0011】本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートを構成する非熱可塑性ポリイミド樹脂は、ポリイミド紙の表面の全部または一部を被覆するもので、ポリイミド紙の内部の気孔の少なくとも一部をも埋めることもある非熱可塑性ポリイミド樹脂である。
【0012】本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートは、外表面が非熱可塑性ポリイミド樹脂で被覆されているので、高い耐熱性を有するとともに、高密度、高強度を有するものである。さらに、非熱可塑性ポリイミドフィブリドの少なくとも一部が溶着している場合には、一層、高い耐熱性を有するとともに、高密度、高強度を示すものである。
【0013】本発明の非熱可塑性ポリイミド耐熱性シートの製造方法について、以下順次、説明することとする。
【0014】本発明において使用するポリイミド前駆体紙は、非熱可塑性ポリイミド前駆体フィブリドからなるものであって、ポリイミド前駆体フィブリドを抄紙して得られものであり、ポリイミド紙は、非熱可塑性ポリイミドフィブリドからなるものであって、ポリイミド前駆体紙を構成するポリイミド前駆体を加熱により閉環反応を終結させて得られるものである。
【0015】このポリイミド前駆体フィブリドは、ポリイミド前駆体の繊維状又はフィルム状の粒子をいい、そのサイズはそれらの三次元方向のうちで2つの方向がミクロン程度の寸法のものである。ここで、ポリイミド前駆体とは、閉環して非熱可塑性のポリイミドとなるものであって、好ましいものとしては全芳香族系のポリイミド前駆体が挙げられ、下記の一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸のホモポリマ−又はコポリマ−が特に好ましい。
【0016】
【化1】

【0017】ここで、Rは少なくとも一つの炭素6員環を含む4価の芳香族残基を示す。4価のうち2価ずつは、その6員環内の隣接する炭素原子に結合している。Rの具体例としては次のようなものが挙げられる。
【0018】
【化2】

【0019】特に、Rとしては次のものが好ましい。
【0020】
【化3】

【0021】また、一般式(1)においてR′は1〜4個の炭素6員環を持つ2価の芳香族残基を示す。R′の具体例としては次のものが好ましい。
【0022】
【化4】

【0023】
【化5】

【0024】また、特にR′としては、次のものが好ましい。
【0025】
【化6】

【0026】上記組み合わせよりなるポリアミド酸のうち、酸無水物成分がピロメリット酸二無水物、ジアミン成分がジアミノジフェニルエ−テルに由来するポリアミド酸に由来するものが、特に好ましい。ピロメリット酸二無水物とジアミノジフェニルエ−テルに由来するポリアミド酸を閉環して得られるポリイミドはポリ(4,4′−オキシジフェニレンピロメリットイミド)である。
【0027】ポリイミド前駆体は、固有粘度[η]が0.1以上、特に0.5以上であるものが好ましい。固有粘度[η]が0.1未満では強度の高いものが得られない傾向にある。固有粘度[η]は、例えば、ゲル透過クロマトグラフィ−(GPC)などにより測定される重合体の分子量と直接関係する値であり、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒中でポリイミド前駆体濃度0.5重量%の重合体溶液が30℃で標準粘度計の一定容積の毛細管を流れる時間と溶媒のみが流れる時間とを測定することにより、次式を使用して計算することができる。ここで、cはポリイミド前駆体濃度である。
【0028】
【数1】

【0029】本発明で用いることができるポリイミド前駆体フィブリドは、上記の条件を満足していれば、いかなるものを用いることができるが、高い強度を有するポリイミド紙を得るためには次のようにして製造したポリイミド前駆体フィブリドを用いることが好ましい。
【0030】すなわち、好ましいポリイミド前駆体フィブリドを得るには、ポリイミド前駆体の溶液を得、このポリイミド前駆体溶液を凝固液に剪断作用下で注入して沈殿させ製造する。そのための装置としては、ミキサ−、ワ−リング混合機、ロ−タ−とステ−タ−を組み合わせた流路攪拌装置等を用いる。
【0031】ここで使用する凝固液としては、ポリイミド前駆体の貧溶媒であれば、いかなる溶媒を用いてもよいが、通常は典型的なポリイミド前駆体の貧溶媒である水、もしくは水を70重量%以上含有する混合溶媒が利用される。この混合溶媒中の水以外の溶媒としては、水溶性を有するものならどのような溶媒を用いてもよいが、水溶性エ−テル、水溶性アルコ−ル、水溶性ケトンが好ましく用いられる。ポリイミド前駆体溶液に対する凝固液の体積比は、1:5〜100が好ましい。
【0032】ポリイミド前駆体フィブリドを製造するためのポリイミド前駆体溶液としては、種々のものを使用することができるが、ポリイミド前駆体と強く溶媒和しない溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させて得られるものが好ましい。ポリイミド前駆体と強く溶媒和しない溶媒中でポリイミド前駆体溶液を得るための重合温度は−30〜60℃が好ましく、−20〜40℃がより好ましい。重合反応は1〜200分が好ましく、5〜100分がより好ましい。また、ポリイミド前駆体溶液は、他の方法で製造したポリイミド前駆体をこれらの溶媒に溶解して製造してもよい。ポリイミド前駆体溶液におけるポリイミド前駆体の濃度は、0.1〜60重量%が好ましく、1〜25重量%がより好ましい。
【0033】ポリイミド前駆体と強く溶媒和しない溶媒における混合溶媒としては、水溶性エ−テル系化合物、水溶性アルコ−ル系化合物、水溶性ケトン系化合物及び水から選ばれる混合溶媒が好ましく用いられ、ポリイミド前駆体と強く溶媒和しない溶媒における単独溶媒としては、同一分子中にエ−テル基とアルコ−ル性水酸基を有する水溶性化合物が好ましく用いられる。
【0034】前記水溶性エーテル系化合物としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられ、特に好ましくはTHFである。
【0035】また、前記水溶性アルコール系化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。特に好ましくは、メタノール、エタノール、エチレングリコールである。
【0036】また、前記水溶性ケトン系化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ、特に好ましくはアセトンである。
【0037】前記溶媒の混合溶媒における溶媒の組み合わせとしては、水溶性エ−テル系化合物と水、水溶性エ−テル系化合物と水溶性アルコ−ル系化合物、水溶性ケトン系化合物との組み合わせが特に好ましい。
【0038】前記混合溶媒における溶媒の混合比率としては、重量比で、水溶性エーテル系化合物と水の場合は96:4〜79:21、水溶性エ−テル系化合物と水溶性アルコ−ル系化合物の場合は90:10〜56:44、水溶性ケトン系化合物と水の場合は90:10〜65:35が好ましい。
【0039】また、前記単独溶媒の場合には、前述のように同一分子内にエーテル基とアルコール性水酸基を有する水溶性化合物が用いられるが、このような溶媒としては2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。特に好ましくは、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、テトラヒドロフルフリルアルコールである。また、同一分子中にエ−テル基とアルコ−ル性水酸基を有する水溶性化合物と貧溶媒とを組み合わせて用いることもできる。
【0040】本発明において使用するポリイミドポリイミド前駆体紙は、前述のようにポリイミド前駆体フィブリドを抄紙することにより得られるが、さらに詳細に述べることとする。すなわち、ポリイミド前駆体フィブリドを水などの水性媒体に攪拌等の方法により均一に分散させ、従来公知の天然パルプの抄紙の場合と同様に長網式あるいは円網式の抄紙装置を用いて抄紙し、次いで、常温で1〜100kg/cm2 の圧力下で圧搾脱水してポリイミド前駆体紙を得ることができる。
【0041】得られたポリイミド前駆体紙を150〜300℃の温度で0.5〜5時間加熱してポリイミド前駆体を閉環させて、ポリイミド紙を得ることができる。
【0042】前記ポリイミド前駆体フィブリドの抄紙のさいに、ポリイミド前駆体フィブリドのほかに短繊維、場合によっては、さらにポリイミド前駆体フィブリド以外のフィブリドその他を加えることも可能であり、この場合には、同様にしてポリイミド複合紙を得ることができる。
【0043】ここで使用する短繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、有機系繊維、セラミック系繊維などが挙げられ、水性媒体中での分散性の良好な短繊維がポリイミド紙の製造に用いられる。この中で、パラフェニレンジアミンとテレフタル酸クロリドから製造されるパラ系アラミド短繊維が好ましい。短繊維の繊維長は1〜20mm、繊維径は5〜20μmが好ましい。
【0044】ポリイミド前駆体フィブリド以外のフィブリドとしては、水性媒体中で良好な分散性を示すものであれば、いかなるものでも用いることができる。この中で、パラフェニレンジアミンとテレフタル酸クロリドから製造されるパラ系アラミドフィブリドが好ましい。
【0045】前記ポリイミド前駆体紙のフィブリドを溶着させて高強度、高密度のものを得る場合には、ポリイミド前駆体を閉環させる前に次の処理を行うことができる。ポリイミド前駆体紙を湿潤状態で、または乾燥させた後、必要に応じて100〜300℃、1〜200kg/cm2 で加熱プレスをした後、ポリイミド前駆体の良溶媒もしくは良溶媒を含む混合溶媒を含浸させ、そのまま乾燥し、あるいは常温で0〜100kg/cm2 の圧力下で圧搾した後、乾燥し、ポリイミド前駆体紙を得ることもできる。このとき、ポリイミド前駆体フィブリドの表面の少なくとも一部が溶媒で溶解し、フィブリド同士が互いに溶着することとなる。
【0046】ポリイミド前駆体紙に含浸させる溶媒としては、ポリイミド前駆体の良溶媒を含むものであれば単独及び混合溶媒のいかなるものでもよいが、特に好ましくは、2、メトキシエタノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン等を含むものである。
【0047】本発明のポリイミド耐熱性シ−トは、次のようにして得られる。まず、ポリイミド前駆体紙またはポリイミド紙を非熱可塑性ポリイミド前駆体溶液に非熱可塑性ポリイミド前駆体を浸漬、塗布等により付着させ乾燥する。なお、ここで付着とは含浸も包含するものであって、ポリイミド前駆体溶液はポリイミド紙の表面のみならず、内方へ浸透させることにより、一層顕著な効果を奏することができる。また、付着操作は、所望の付着量に到達するまで繰り返すことが望ましい。最後に、150〜300℃の温度で0.5〜5時間加熱してポリイミド前駆体を閉環させて、耐熱性シ−トを得ることができる。
【0048】ここで、使用するポリイミド前駆体紙またはポリイミド紙は折り曲げ、接着、組み立てなどにより各種の形状をなしていてもよい。また、ここで使用する非熱可塑性ポリイミド前駆体溶液としては、非熱可塑性ポリイミド前駆体の溶液であれば、いかなるものを用いてもよいが、ポリイミド前駆体フィブリドを製造するためのポリイミド前駆体溶液で説明したものが望ましく、さらに溶液の回転粘度が10ポイズ以下、溶媒の沸点が150℃以下であるものが好ましい。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明において各特性値は次のようにして求めた。
紙密度:JIS P8118に基づいて測定した。
紙強度:JIS P8113に基づいて測定した。
【0050】参考例1ジアミノジフェニルエ−テル4.00gをTHF59.6gとメタノ−ル15.9gの混合溶媒に溶解し、3.8℃に保った。この溶液にピロメリット酸二無水物4.40gを一度に加えて1時間攪拌を続けたところ、ポリアミド酸の[η]が1.0であるポリアミド酸溶液が得られた。
【0051】参考例2参考例1で得られたポリアミド酸溶液を固形分濃度が7.5%になるようにTHF/メタノ−ル(重量比4/1)で希釈した。次いで、原液供給口、凝固液供給口及びフィブリドスラリ−排出口を備えた連続式ホモミキサ−(容量500ml、タ−ビン回転数9000r.p.m)に前記ポリアミド酸溶液を原液供給口より供給速度24ml/minで、水を凝固液供給口より供給速度960ml/minで連続的に供給し、凝固して得られたフィブリドスラリ−をフィブリドスラリ−排出口から連続的に取り出した。生成したフィブリドを濾別し、水1リットルを加えて攪拌、濾別を3回繰り返した。
【0052】参考例3参考例2で得たフィブリド0.8gを水500mlに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙した。これを30kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80℃で乾燥した。これを170℃で1時間、300℃で1時間加熱してイミド化した。得られたポリイミド紙は密度0.57g/cm3 、強度2.89kg/mm2 であった。
【0053】実施例1参考例3で得られたポリイミド紙を、参考例1のポリアミド酸溶液に5分間浸漬した。これを引上げて乾燥したところ、質量が70%増加した。このシ−トを80℃で5時間、300℃で5時間加熱してイミド化した。得られた耐熱性シ−トは密度1.20g/cm3 、強度6.61kg/mm2 であった。
【0054】参考例4参考例2で得たフィブリド0.27g、パラアラミドパルプ0.09g、パラアラミド短繊維(1.5d,6mm)0.54gを水3.5リットルに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙した。100kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80℃で乾燥した。これを170℃、50kg/cm2 で30秒間熱プレスした後、水/N−メチル−2−ピロリドン(重量比4/6)混合液に1分間浸漬し、80℃で乾燥してポリイミド前駆体紙を得た。これを170℃で1時間、300℃で1時間加熱してイミド化した。得られたポリイミド複合紙は密度0.42g/cm3 、強度5.50kg/mm2 であった。
【0055】実施例2参考例4で得られたポリイミド複合紙を参考例1のポリアミド酸溶液に5分間浸漬した。これを引き上げて乾燥したところ、質量が88%増加した。このシ−トを80℃で5時間、300℃で5時間加熱してイミド化した。得られた耐熱性シ−トは密度0.84g/cm3 、強度6.76kg/mm2 であった。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ポリイミド紙の表面をポリイミド樹脂で被覆することにより、優れた耐熱性を有するとともに、高密度、高強度のポリイミド耐熱性シ−トを提供することが可能となった。




 

 


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