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発明の名称 ガスバリヤー性複層フィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−52892
公開日 平成10年(1998)2月24日
出願番号 特願平8−213510
出願日 平成8年(1996)8月13日
代理人
発明者 棚野 勲
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ポリアミド樹脂からなる層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物からなる層の少なくとも2層を有する複層フィルムの少なくとも片面に、ポリ塩化ビニリデン系重合体 0.1〜5.0g/m2 からなる層を有するガスバリヤー性複層フィルム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド(PA)からなる層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)からなる層の少なくとも2層を有する複層フィルムに関するものであり、PAフィルムの優れた強度、寸法安定性と、EVOHフィルムの優れたガスバリヤー性を併せ持つと共に、高湿度下においても優れたガスバリヤー性を有する、食品、医薬品などの包装材料として好適な複層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムは強度、寸法安定性、透明性やフレキシビリティーに優れており、特に食品包装分野においては、内容物の変質を防止する観点から、プラスチックフィルムのガスバリヤー性や水蒸気バリヤー性を生かして幅広く用いられている。ガスバリヤー性フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン系フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルム(ON)、EVOHフィルム、あるいはこれらの複層フィルムや、ON、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの基材フィルムにポリ塩化ビニリデン系重合体をコーティングしたフィルムが用いられている。
【0003】これらのガスバリヤー性フィルムの中で、PAからなる層とEVOHからなる層とを有する複層フィルムは、PAフィルムの優れた強度、寸法安定性と、EVOHフィルムの優れたガスバリヤー性を有するため食品包装用フィルムとして注目されている。このような複層フィルムとしては、たとえばPA/EVOHやPA/EVOH/PA、あるいはこれらの複層フィルムにポリエステルフィルムやポリオレフィン系フィルムを積層したものが用いられる。しかしながら、PAとEVOHからなる複層フィルムは、吸湿性を有するため、高湿度下においてはガスバリヤー性が低下し、内容物の変質が起きたり保香性が不十分であり、ガスバリヤー性の改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れた強度、寸法安定性と、高湿度下においても優れたガスバリヤー性を有する、食品、医薬品などの包装材料として好適な複層フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような課題を解決するために鋭意検討した結果、PAからなる層とEVOHからなる層の少なくとも2層を有する複層フィルムの少なくとも片面に、ポリ塩化ビニリデン系重合体を特定厚さ形成させたフィルムが本発明の課題を解決することを見出し本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明の要旨は、PAからなる層とEVOHからなる層の少なくとも2層を有する複層フィルムの少なくとも片面に、ポリ塩化ビニリデン系重合体 0.1〜5.0g/m2 からなる層を有するガスバリヤー性複層フィルムにある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるPAとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン 610、ナイロン11、ナイロン12、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T)、ポリメタキシリレンアジパミドなどが挙げられる。これらのポリアミドの中で、ナイロン6(N6)が生産性や性能面で最も好ましい。
【0008】本発明におけるEVOHとしては、エチレン成分の含有率が10〜60モル%、好ましくは20〜50モル%、さらに好ましくは25〜35モル%であり、また、酢酸ビニル成分のけん化度が96モル%以上、好ましくは99モル%以上のものがガスバリヤー性や強度が優れている点で好適である。エチレン成分の含有率が10モル%未満では製膜工程においてゲルが生成しやすく、また、60モル%を超えると、得られるフィルムの強度やガスバリヤー性などの特性が低下して好ましくない。
【0009】また、PA及びEVOHにはフィルムの特性を損なわない範囲においてタルク、シリカ、アルミナ、マグネシア、炭酸カルシウム、エチレンビスステアリルアミド、ステアリン酸カルシウムなどの滑剤や顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離形剤や強化剤を配合することも可能である。
【0010】本発明において用いられるポリ塩化ビニリデン系重合体としては、塩化ビニリデンホモポリマーや、塩化ビニリデンにアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、グリシジルメタクリレート、メチロールメタクリレートなどの成分を一種以上共重合したものが用いられる。
【0011】本発明におけるポリ塩化ビニリデン系重合体からなる層を形成する方法としては、ポリ塩化ビニリデン系重合体の有機溶剤溶液又は水性分散液に必要により、滑剤や帯電防止剤を配合したものを乾燥後の固形分として 0.1〜5.0g/m2 、好ましくは 0.2〜 2.0g/m2となるようにコーティングする方法がある。上記の塗布厚さが 0.1 g/m2 未満では、高湿度下におけるガスバリヤー性が不十分であり、 2.0g/m2を超えると操業性及びコスト面で問題がある。コーティング方法としては、PAとEVOHからなる複層フィルムにポリ塩化ビニリデン系重合物の有機溶剤溶液又は水性分散液をコーティングするポストコート法、あるいは、未延伸複層フィルムにコーティングした後、延伸するプリコート法がある。プリコート法は、ポストコート法に比べ生産性がよく、また塗布量を容易に下げる事ができるので経済的に優れている。
【0012】本発明におけるPAとEVOHからなる複層フィルムの製造方法としては、各層を構成する数種の樹脂を別々の押出機中で溶融し、フィードブロック内で多層構造に重ね合わせた後、ダイスより押し出す方法(モノマニホールドタイプ)や、溶融した数種の樹脂をダイス中で多層構造に重ね合わせて押し出すマルチマニホールドタイプ法などを用いることができる。また、ダイスの形状としては、T型、コートハンガー型、リング型のいずれも使用することができる。
【0013】本発明における複層フィルムは、縦方向及び横方向にそれぞれ2〜4倍延伸することによって、ガスバリヤー性、透明性、機械的性質などが極めて優れた複層フィルムとなる。
【0014】延伸方法としては、ダイより押し出された溶融シートをキャスティングロールに急冷密着させて固化させた後、テンター式同時二軸延伸法、テンター式逐次二軸延伸法、チューブラー式同時二軸延伸法などが用いられ、延伸後、通常熱処理される。
【0015】本発明における複層フィルムの厚みは特に制限されないが、フレキシブルな包材として使用する場合、通常1〜50μm の厚みとされる。
【0016】本発明における複層フィルムを包装袋用として使用する場合、ヒートシール性を付与したり、ガスバリヤー性や機械的強度を高めるために、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどのプラスチックフィルムや紙、アルミニウムなどと積層して用いることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料及び測定法は次のとおりである。
【0018】(1)原料N6:ユニチカ社製 A1030BRFEVOH:日本合成化学社製 DC3212BPVDC:旭化成工業社製 サランラテックス L529B(2)測定法酸素透過度:ASTM D- 3985に準じて、モダンコントロール社製、OX-TRAN 100 型を用いて、20℃、100 %RHの条件下で測定した。
水蒸気透過度:JIS K-7129 B法に準じて、モダンコントロール社製、 PARMATRAN-W1型を用いて、40℃、90%RHの条件下で測定した。
保香試験:酢、味噌を入れた密封袋を温度30℃、湿度40%RHで2〜28日間保存した。各保存日数経過後、内容物の保香性が保たれているものを○、香りが変質しているものを×とした。
【0019】実施例1〜3第1押出機よりEVOHを 215℃で押し出し、第2押出機よりN6を 250℃で押し出し、 250℃に設定した三層用フィードブロックへと導き、次に、フィードブロックで合流した両ポリマーを、マルチマニホールドタイプのT型ダイスからN6/EVOH/N6の構成の複層未延伸シートを押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラム上に密着させて急冷し、各ポリマー層の厚みが50μm 、全厚み150μm の未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムの端部をテンター式同時二軸延伸機のクリップで把持し、温度70℃で、延伸倍率を、縦 3.0倍、横 3.3倍として同時二軸延伸した。次に、210 ℃で 4.0秒間の熱処理を施し、N6/EVOH/N6= 5.0/5.0/5.0 μm の厚みの延伸多層フィルムを得た。次に、得られた延伸多層フィルムの片面にPVDCをコーティングした後、乾燥し、それぞれ表1に示した厚みのPVDCコート延伸多層フィルムを得た。得られたPVDCコート延伸多層フィルムについて、酸素透過度、水蒸気透過度を測定した結果を表1に示した。
【0020】比較例1実施例1で得られた延伸多層フィルムにPVDCをコーティングせずに実施例1と同様にして酸素透過度、水蒸気透過度を測定した結果を表1に示した。
【0021】
【表1】

【0022】実施例4〜5、比較例2〜3実施例1〜2及び比較例1で得られた延伸多層フィルム、及び二軸延伸ナイロンフィルム(ON)(ユニチカ社製、厚み 15 μm )に、直鎖状低密度ポリエチレンをラミネートし、このラミネートフィルムを用いて、5.0 ■×7.0 ■の寸法の袋を作成した。この袋に酢又は味噌を入れ、保香試験を行った結果を表2に示した。
【0023】
【表2】

【0024】
【発明の効果】本発明によれば、PAフィルムの優れた強度、寸法安定性と、EVOHフィルムの優れたガスバリヤー性を併せ持つと共に、高湿度下においても優れたガスバリヤー性を有する、食品、医薬品などの包装材料として好適な複層フィルムが提供され、工業的価値は極めて大きい。




 

 


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