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発明の名称 二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−44232
公開日 平成10年(1998)2月17日
出願番号 特願平8−204507
出願日 平成8年(1996)8月2日
代理人
発明者 岸田 稔 / 太田 正浩 / 濱田 知宏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 エチレン単位25〜45モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、X線回折法により測定される(101 )回折ピークの半価巾よりScherrer の式を用いて求められる結晶粒子サイズ(ACS)30〜60Å、100 ×(180 −半価巾)/180 より求められる面配向度85%以上であることを特徴とする二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム。
【請求項2】 エチレン単位25〜45モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる未延伸フィルムを2〜10重量%吸水させた後、温度70〜90℃で予備加熱し、次いで予備加熱の温度より5〜10℃高い温度で、縦及び横方向に 2.5〜5.0 倍、かつ面延伸倍率が8〜15倍となるように同時二軸延伸した後、150 〜170 ℃でフィルム幅方向に15%以下の弛緩熱処理を施すことを特徴とする請求項1記載の二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗張力、耐水性、耐透湿性、ガスバリヤー性などの物理的性質が改良された二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】EVOHフィルムは、耐油性、帯電防止性、気体遮断性、透明性に優れており、包装用途において広く用いられている。しかし、EVOHは結晶化速度が非常に速く、溶融押出しされた未延伸フィルムが冷却固化される間に結晶化が進行し、次の延伸工程においてフィルムのネッキングが発生し易く、延伸フィルムを安定して生産することが難しいという問題があった。このようなネッキングの発生を防止するために、吸水率と温度条件を調整することなどが提案されているが(特公昭53−43199 号公報)、得られるフィルムのタフネスが低下し、用途によっては制限を受ける場合がある。したがって、包装業界等においては、かねてより工業的規模でタフネスに優れたEVOHフィルムが上市されることが待望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安定して生産することができる、タフネスに優れ、かつ、耐油性、帯電防止性、気体遮断性、透明性に優れたEVOHフィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このような状況に鑑み鋭意研究した結果、特定の組成のEVOHを用いて、特定の製造条件を選ぶことにより、EVOHフィルムの微結晶サイズと面配向度をコントロールすることができ、優れたタフネスが得られることを見出し本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)エチレン単位25〜45モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、X線回折法により測定される(101 )回折ピークの半価巾より Scherrer の式を用いて求められる結晶粒子サイズ(ACS)30〜60Å、100 ×(180 −半価巾)/180 より求められる面配向度85%以上であることを特徴とする二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム。
(2)エチレン単位25〜45モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる未延伸フィルムを2〜10重量%吸水させた後、温度70〜90℃で予備加熱し、次いで予備加熱の温度より5〜10℃高い温度で、縦及び横方向に 2.5〜5.0 倍、かつ面延伸倍率が8〜15倍となるように同時二軸延伸した後、150 〜170 ℃でフィルム幅方向に15%以下の弛緩熱処理を施すことを特徴とする上記(1)記載の二軸配向エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムの製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるEVOHは、エチレン単位25〜45モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化して得られるもので、ケン化度が95モル%以上のものである。エチレン単位の量が25モル%未満の場合には、フィルムの吸湿性が大きくなり、寸法安定性が悪くなる。また、流動開始温度が高くなり、溶融工程における滞留安定性が悪くなり製膜性が低下する。また、エチレン単位の量が45モル%を超える場合には、フィルムの機械的性質が低下したり、ガスバリヤー性が低下し、本発明の目的を達成することが困難となる。また、ケン化度が95モル%未満の場合には、フィルムの耐水性、耐熱性、ガスバリヤー性、寸法安定性が低下する。
【0007】本発明において用いられるEVOHには、その特性を損なわない限り、他の共重合成分を含有させてもよく、また、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、充填剤などを添加することができる。
【0008】本発明のEVOHフィルムは、X線回折法によって測定される微結晶サイズ(ACS)が30〜60Å、100 ×(180 −半価巾)/180 より求められる面配向度が85%以上である。ACSは、(101 )回折ピークの半価巾より Scherrer の式を用いて求められる数値である。ACSが30Å未満ではフィルムのタフネスが不足し、フィルムの強伸度特性が低くなり実用上問題であり、ACSが60Åを超えるとフィルムが脆くなる。また、面配向度が85%未満では、フィルムの強伸度が低下したり、縦と横の物性のバランスが悪くなる。
【0009】本発明のEVOHフィルムは、次に示す方法により製造される。すなわち、EVOHを温度 200〜240 ℃でTダイ法によってシート状に溶融押出しし、表面温度が10℃以下に調整されたキャスティングロールに接触させ未延伸フィルムを得、次いで未延伸フィルムを水に浸漬して吸水率2重量%以上とした後、温度70〜90℃で予備加熱し、次いで予備加熱の温度より5〜10℃高い温度で縦及び横方向の延伸倍率がそれぞれ 2.5〜 5.0倍、かつ面延伸倍率が8〜15倍となるようにフラット法で同時二軸延伸した後、150 〜170 ℃でフィルム幅方向に15%以下の弛緩熱処理を施すことによって得られる。
【0010】本発明においては、EVOHの未延伸フィルムを延伸する前に、水に浸漬して吸水率2重量%以上とすることが必要であり、吸水率が2重量%未満では面配向度が85%以上のEVOHフィルムを得ることが困難となる。また、延伸温度及び熱処理温度が上記の温度範囲より低いと、ACSが30Å未満となりフィルムのタフネスが不足し、また、延伸温度及び熱処理温度が上記の温度範囲より高いと、ACSが60Åを超えてフィルムが脆くなる。
【0011】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、各種物性の測定は次の方法で行った。
【0012】(1)引張強伸度東洋ボールドウィン社製テンシロンUTM-1型を用いて、長さ 100mm、幅10mmの試料フィルムを20℃、湿度65%RHにおいて、引張速度 200mm/minで測定した。
(2)加熱収縮率フィルムの長手方向(MD)および幅方向(TD)に、それぞれ標線をいれた短冊試料をオーブン内で 160℃で5分間処理し、処理後の標線間寸法を20℃、65%RH平衡状態で測定し、処理による収縮量の処理前寸法に対する百分率で表した。
(3)ACS、面配向度 ACSは、マックサイエンス社製 MXB-3 FE−K αを用い、35KV、20mAの出力でX線回折法により測定される(101 )回折ピークの半価巾より下記 Scherrerの式を用いて求めた。
ACS=Kλ/βcos θただし、K=0.9 (形状因子)、λ=1.518 (X線波長)、βは半価巾、θは回折角度を示す。また、面配向度は、100 ×(180 −半価巾)/180 の計算式より求めた。
【0013】実施例1エチレン含量32モル%、ケン化度99%以上のEVOHを温度 230℃で溶融製膜し、表面温度5℃のキャスティングロールに接触させて急冷し、厚さ 150μm の未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを50℃の温水中に4分間浸漬(吸水率7重量%)した後、温度70℃で予備加熱し、次いでテンター式同時二軸延伸装置を用いて、温度75℃、倍率がMD 3.0倍、TD 3.0倍、速度30m/min の条件で延伸した後、熱処理温度 160℃において幅方向に5%弛緩処理を行い、EVOHフィルムを得た。得られたEVOHフィルムの各種物性を表1に示した。
【0014】実施例2〜4、比較例1〜4延伸温度、延伸倍率、熱処理温度を変えた以外は実施例1と同様にしてEVOHフィルムを得た。なお、比較例4では、未延伸フィルムを水に浸漬しないでそのまま延伸してフィルムを得た。得られたEVOHフィルムの各種物性を表1に示した。
【0015】
【表1】

【0016】
【発明の効果】本発明によれば、タフネス、寸法安定性、耐水性、耐透湿性、ガスバリヤー性などの性質に優れたEVOHフィルムを安定して生産することができ、包装用フィルムとしての産業上の利用価値は極めて大きい。




 

 


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