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発明の名称 積層板及びその製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−16162
公開日 平成10年(1998)1月20日
出願番号 特願平8−177685
出願日 平成8年(1996)7月8日
代理人
発明者 中山 泰樹 / 尾下 誠 / 坪郷 誠
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して、繊維状強化材5〜40重量部及び粒状無機化合物5〜50重量部を配合した組成物からなるシートを積層成形してなる積層板であって、厚みが 0.4〜 5.0mm、そり率(W1000)が10%以下であることを特徴とする積層板。
【請求項2】 厚みの異なる2枚以上のシートを積層成形してなる請求項1記載の積層板。
【請求項3】 厚みの異なる2枚のシートを積層成形してなる請求項2記載の積層板。
【請求項4】 厚みの異なる2枚のシート(A) と(B) との厚み比(a/b)が、 0.3以上1未満であることを特徴とする請求項3記載の積層板。ここで、aはシート(A) の厚み、bはシート(B) の厚みを表す。
【請求項5】 熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して、繊維状強化材5〜40重量部及び粒状無機化合物5〜50重量部を配合した組成物からなる厚みの異なる2枚のシートを、熱プレス成形機を用いて積層成形するに際し、厚みの小さい方のシートを熱プレス成形機の熱板側となるように配置することを特徴とする積層板の製造法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂とし、表面が平滑で、そりが小さく、電子部品や高周波基板材料等に好適に利用できるリジッドな積層板及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表される熱可塑性ポリエステル樹脂は、機械的特性、電気的特性、耐熱性、耐薬品性等に優れているため、繊維、フィルム、ボトル、発泡体等に広く用いられているが、電子部品や高周波基板材料等に利用するには、剛性や寸法精度等の点で十分といえず、さらに高性能化する必要があった。
【0003】これらの特性を向上する方法として、PETをマトリックス樹脂とするシートを用いる方法が提案され、例えば、特開昭63−159425号公報には、PETにガラス繊維等の強化剤を充填した樹脂組成物を用い、Tダイにより押出し成形することによりシートを製造する方法が提案されている。
【0004】また、特開平1−189809号公報及び同6−115040号公報には、繊維状強化材や粒状無機化合物等の強化充填材を適量含有したポリエステル樹脂シートを複数枚積層し、熱プレス成形機により成形し、成形と同時に結晶化度を高めることで、より高性能の積層板にする方法が提案されている。
【0005】しかし、この方法により、厚みが 0.4mmを超える積層板を多段プレス成形により成形する場合、同じ厚みのシートを用いて積層成形しているため、熱プレス成形機の熱板付近に配置された部分ではそりが発生し易く、生産性が著しく損なわれるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単な方法で上記のポリエステル樹脂組成物からなるシートを積層成形でき、表面平滑性や剛性に優れ、かつ、そりの小さい積層板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の配合割合と厚みを有するポリエステル樹脂組成物からなるシートを2枚以上用い、かつ特定の条件下で、これらのシートを積層成形することで、この目的が達成できることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1) 熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して、繊維状強化材5〜40重量部及び粒状無機化合物5〜50重量部を配合した組成物からなるシートを積層成形してなる積層板であって、厚みが 0.4〜 5.0mm、そり率(W1000)が10%以下であることを特徴とする積層板。
(2) 熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して、繊維状強化材5〜40重量部及び粒状無機化合物5〜50重量部を配合した組成物からなる厚みの異なる2枚のシートを、熱プレス成形機を用いて積層成形するに際し、厚みの小さい方のシートを熱プレス成形機の熱板側となるように配置することを特徴とする積層板の製造法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明におけるシートは、特定量の熱可塑性ポリエステル樹脂、繊維状強化材及び粒状無機化合物からなるもので、通常、その厚みは 0.1〜 2.0mmの範囲にあるものが好ましく、 0.2〜 1.5mmの範囲にあるものが特に好ましい。
【0011】本発明における熱可塑性ポリエステル樹脂は、結晶性のものであり、例えばPET、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、PETが特に好ましい。
【0012】本発明における繊維状強化材は、耐熱性を有し、弾性率、強度、弾性回復率等の力学特性に優れた短繊維、ウィスカー、フィブリッド等の繊維状の配合材であり、例えばガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウムウィスカー等の無機繊維、アラミド繊維等の有機繊維等を挙げることができる。これらの中で力学特性、経済性等を総合的に考慮するとガラス繊維が特に好ましい。
【0013】また、繊維状強化材の直径及び長さについては特に制限されないが、繊維長が長すぎると、熱可塑性ポリエステル樹脂や他の配合剤と均一に混合、分散させることが難しく、逆に短かすぎると、強化材としての効果が不十分となるため、通常は 0.1〜10mmの繊維長のものが使用される。中でも、繊維状強化材がガラス繊維である場合には、繊維長が 0.1〜7mmのものが好ましく、 0.3〜5mmのものが特に好ましい。
【0014】繊維状強化材の配合量は、機械的特性、表面平滑性、そり等のバランスの点で、熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して5〜40重量部とすることが必要である。この配合量が40重量部を超えると、積層板の異方性が顕著になり、表面平滑性が悪くなったり、そりが大きくなったりする。逆にこの配合量が5重量部未満では、機械的特性に優れた積層板が得られないので好ましくない。
【0015】また、必要に応じ、マトリックス樹脂である熱可塑性ポリエステル樹脂との界面接着力を向上させ、補強効果を向上させる目的で、種々の化合物で処理した繊維状強化材を使用することが有効である。繊維状強化材がガラス繊維の場合には、例えばビニルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン系処理剤、メタクリレートクロミッククロリド等のクロム系処理剤で処理したものが好ましい。
【0016】本発明における粒状無機化合物は、その粒径、形状及び化学組成によって効果は異なるが、一般的にはそり改良材、表面平滑性改良材、強化材、機械的特性の異方性緩和材、結晶核剤等としての機能を発揮するものである。
【0017】粒度としては平均粒径が1000μmを超えると、その効果が小さくなるので、通常は1000μm以下のものが好ましく、1〜 600μmの範囲にあるものがより好ましい。その具体例としては、マイカ、ガラスフレーク、タルク、ワラストナイト、シリカ、炭酸カルシウム、合成ケイ酸又はその塩、亜鉛華、ハロサイトクレー、カオリン、塩基性炭酸マグネシウム、石英粉、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ等が挙げられるが、中でも、マイカ、ガラスフレークが特に好ましい。
【0018】粒状無機化合物の配合量は、機械的特性及び表面平滑性のバランスの点で、熱可塑性ポリエステル樹脂 100重量部に対して5〜50重量部とすることが必要である。この配合量が5重量部未満では、その効果が小さく、逆にこの配合量が50重量部を超えると、機械的特性等が低下するので好ましくない。
【0019】また、上記配合物以外に、必要に応じて、熱安定剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤、顔料、可塑剤、架橋剤、耐衝撃剤、難燃剤、難燃助剤等のプラスチック添加剤をポリエステル樹脂組成物に添加してシートとすることもできる。
【0020】特に耐熱性を要求される用途には、シート成形時には架橋せず、熱プレス成形時あるいは熱プレス成形後に、高温熱処理、紫外線照射もしくは電子線照射等の高エネルギー処理により架橋させることのできる後架橋型の架橋剤を配合させることが極めて有効であり、本発明で用いるシートに対しては、例えばトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が好ましく用いられる。
【0021】本発明においては、上記シートを積層成形して積層板とする。本発明の積層板は、厚みが 0.4〜 5.0mm、そり率(W1000)が10%以下であることが必要である。厚みが 0.4mm未満のものでは、通常、1枚のシートでそりの小さい積層板とすることができるので本発明の方法を採用する必要がない。逆に厚みが 5.0mmを超えるものでは、使用するシートの枚数が増えるので品質の安定した積層板とすることが難しい。また、そり率(W1000)が10%を超えると、当然のことながら、そりの小さい積層板とすることができないので好ましくない。
【0022】熱プレス成形時には、厚みの異なる2枚以上のシートを用いることが必要であり、2〜4枚のシートを用いることがより好ましく、2枚のシートを用いることが特に好ましい。
【0023】厚みの異なる2枚のシート(A) と(B) とを用いる場合、それらのシートの厚み比(a/b)は、0.3 以上1未満とすることが必要であり、0.3 以上 0.9以下とすることが特に好ましい。ここで、aはシート(A) の厚み、bはシート(B) の厚みを表す。この厚み比(a/b)が、0.3 より小さくても、また1以上であっても、表面平滑性とそりの小ささを同時に満足する積層板とすることができない。
【0024】次に、本発明の積層板の製造法について、2枚のシート(A) 及び(B) を用いた場合を例に挙げて説明する。なお、この例は、熱プレス成形機の上下の熱板側に厚みの異なる2枚のシートを配置して、2枚の積層板を製造する例であって、多段プレス成形により3枚以上の積層板を製造する場合には、熱板側以外に配置されるシート構成は、厚みの異なるものであっても、厚みの同じものであってもよい。
【0025】本発明の方法において、シート(A) 及び(B) を積層成形して積層板とするには、通常、熱プレス成形機を用いる。この際、シート(A) が熱プレス成形機の熱板側となるように配置することが必要である。図1は熱プレス成形におけるプレス板及びシートの配置図であり、1は熱板、2はプレス板、3Aはシート(A) 、3Bはシート(B) を示す。
【0026】熱プレス成形においては、成形温度は、(熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移点)〜(熱可塑性ポリエステル樹脂の融点−10℃)の範囲とすることが必要であり、通常 100〜 220℃、好ましくは 120〜 200℃とし、昇温速度は、通常3〜20℃/分、好ましくは5〜10℃/分とする。また、プレス圧は、通常 1.5〜10MPa、好ましくは3〜8 MPaとするのが適当である。さらに、熱プレス成形の保持時間は、通常3〜20分、好ましくは5〜15分である。
【0027】熱プレス成形の際に用いられるプレス板としては通常、金属板が好ましく、中でもアルミ合金板が、軽量である点で特に好ましい。さらに、プレス板の表面は鏡面状あるいはマット状仕上げのものが用いられる。
【0028】上記した方法により得られる積層板は、厚みが 0.4〜 5.0mmで、かつ、そり率(W1000)が10%以下を満足するものであり、電子部品や高周波基板材料等に好適に利用できる。
【0029】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における特性値の測定法は次の通りである。
■極限粘度フェノールとテトラクロロエタンとの等重量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した。
■厚み最小読取値0.02mmのノギスを用いて測定した。
■積層性積層板のシート間の接着状況を次の3段階で評価した。
○:層間剥離が全く発生しない△:層間剥離が端部で発生×:層間剥離が全面で発生し、積層化が不能■そり率(W1000
1000mm×1000mm角の積層板を用い、JIS K 6911に基づいて測定した。W1000は、次式により算出した。
1000(%)=(D1000/1000)× 100ここで、D1000は、1000mmに対するそり(mm)の最大値を表す。
■表面平滑性積層体の表面粗さを、表面粗さ計(ミツトヨ社製、サーフテスト 201)で測定し、10点平均表面粗度(Rz )を指標として次の3段階で評価した。
○:Rz が50μm未満△:Rz が50μm以上 100μm未満×:Rz が 100μm以上■曲げ強度及び曲げ弾性率ASTM D790 に基づいて測定した。
【0030】実施例1極限粘度0.78のPET 100重量部に、繊維状強化材として直径13μm、長さ3mmのガラス繊維(日本電気硝子社製)25重量部、及び粒状無機化合物として平均粒径 100μmのマイカ(レプコ社製)21重量部を配合し、75mmφの2軸押出機を用いて 280℃で溶融混練した後、ストランド状に押出し、冷却後、切断することによりペレットを得た。このペレットを用い、Tダイを備えた押出シート成形装置で、厚み 0.5〜 1.7mmのシートに成形した。次いで、表1で示したような厚みの異なる2枚のシート(A) 及び(B) を用い、熱プレス成形機(北川精機社製)の熱板間に、プレス板及びシートを図1に示すように配置し、プレス圧4 MPaで常温〜 180℃まで昇温速度5℃/分で昇温し、180 ℃の温度に15分間保持して熱プレス成形した後、速やかに冷却することにより積層板を得た。
【0031】実施例2〜3厚みの異なる2枚のシート(A) 及び(B) を、表1で示したように変えた以外は、実施例1と同様にして積層板を得た。
【0032】実施例4ガラス繊維及びマイカの配合量を表1に示したように変えた以外は、実施例1と同様にして積層板を得た。
【0033】上記実施例1〜4における配合割合、シート構成及び積層板の特性値を表1に示す。
【0034】
【表1】

【0035】比較例1〜3厚みの異なる2枚のシート(A) 及び(B) を、表2で示したように変えた以外は、実施例1と同様にして積層板を得た。
【0036】比較例4〜6ガラス繊維及びマイカの配合量を表2に示したように変えた以外は、実施例1と同様にして積層板を得た。
【0037】比較例7ガラス繊維及びマイカを含有していない、厚みの異なる2枚のシート(A) 及び(B) を用いた以外は、実施例1と同様にして熱プレス成形したが、積層板を得ることができなかった。
【0038】上記比較例1〜7における配合割合、シート構成及び積層板の特性値を表2に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂とし、表面が平滑で、そりが小さく、電子部品や高周波基板材料等に好適に利用できるリジッドな積層板を得ることができる。




 

 


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