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多重被覆金属管 - 日本鋼管株式会社
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発明の名称 多重被覆金属管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−76601
公開日 平成10年(1998)3月24日
出願番号 特願平8−236179
出願日 平成8年(1996)9月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】田中 政浩
発明者 北川 淳一 / 森 慎一郎 / 菅原 啓司 / 大森 克己 / 笹田 克彦 / 和田 英之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属管の外側にポリエチレン樹脂層が防食層として被覆され、その外面にはポリプロピレン樹脂層が保護層として被覆されている多重被覆金属管において、該ポリエチレン樹脂層及びポリプロピレン樹脂層のうち少なくとも1層に少なくとも0.0001〜20重量%の酸化防止剤又は0.0001〜40重量%の造核剤が含まれていることを特徴とする多重被覆鋼管
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防食層および保護層を被覆層として有する多重被覆金属管に関する。
【0002】
【従来の技術】水道用、ガス用あるいはケーブル保護用などに、ポリエチレン被覆鋼管などが用いられており、その一種として防食用のポリエチレン被覆層と輸送取扱時の機械的外力に対する保護用のポリプロピレン被覆層との二重被覆層を設けたものがある。かかる二重被覆鋼管は、配管施工時に鋼管を溶接などにより接続する場合、その保護層のみを剥離する必要がある。
【0003】そこで、これらの多重被覆鋼管には、防食層のポリエチレンと保護層のポリプロピレンは互いに剥離性の良い樹脂が使用されており、そのためポリエチレンおよびポリプロピレンの樹脂組成が制約されていた。
【0004】例えば、防食層樹脂と保護層樹脂の剥離性を改良したものに、防食層と保護層のいずれか一層をポリエチレン樹脂単独とし、他の一層をポリエチレン20〜40重量%およびポリプロピレン60〜80重量%の配合よりなる共重合体またはブレンド樹脂としたプラスチック被覆鋼管が提案されている(特開昭54−158720号公報)。しかし、ここで用いられているポリエチレン−ポリプロピレン樹脂組成物は、ポリプロピレン単体に比較して耐傷付性に不足し、またポリエチレン単体と比較して耐寒性およびウェルド強度の点で不十分であった。
【0005】また、前記樹脂組成物またはポリプロピレン樹脂にエチレン・α−オレフィンランダム共重合体をブレンドして用いた提案があるが(特公昭60−22622号公報)、押出特性、機械的強度、低温衝撃性、ウェルド強度等の点でかならずしも十分ではなかった。
【0006】また防食層と梱包層の剥離性を全く考慮しない任意のポリエチレン、ポリプロピレンをそれぞれ防食層、梱包層として用いると該樹脂の溶着等が発生し、剥離性が著しく悪化し、実用にならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、防食層であるポリエチレン樹脂層からの保護層であるポリプロピレン樹脂層の剥離性を著しく改良し、ポリエチレン、ポリプロピレンの樹脂組成に制約されることなく該樹脂を多重被覆鋼管に使用でき、低温衝撃性に優れ、さらに押出特性、機械的強度、ウェルド強度に優れた多重被覆鋼管を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討の結果、樹脂の酸化劣化、または樹脂の冷結晶化温度が防食層と保護層の剥離性に大きく影響を与えることを見いだした。そこで、防食層ポリエチレン及び/又は保護層ポリプロピレンに、酸化防止剤及び/又は造核剤を添加することによって、樹脂の酸化劣化を防ぎ、または樹脂の冷結晶化温度を上げることによって、防食層と保護層の剥離性を向上させ、それによって、上記問題点を解決した。
【0009】すなわち、本発明は、金属管の外側にポリエチレン樹脂層が防食層として被覆され、その外面にはポリプロピレン樹脂層が保護層として被覆されている多重被覆金属管において、該ポリエチレン樹脂層及びポリプロピレン樹脂層のうち少なくとも1層に少なくとも0.0001〜20重量%の酸化防止剤又は0.0001〜40重量%の造核剤が含まれていることを特徴とする多重被覆鋼管に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】金属管の種類は特に限定されるものではなく、鋼管のほか銅管、鉛管などでもよい。金属管には公知のクロメート処理、プライマー被覆等の表面処理を施すことができる。
【0011】防食層に用いられるポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体あるいはエチレンとα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどとの共重合体であってエチレンを主体とする重合体である。α−オレフィンの炭素数が4以上のものは一般的に直鎖状低密度ポリエチレンと称されているものであるが、密度は0.97g/cm3に達するものである。本発明に好ましいポリエチレン樹脂は、MI 0.05〜10g/10min、密度0.9〜2g/cm3、特に好ましくはMI 0.2〜0.5g/10min、密度0.92〜1g/cm3である。防食層の厚みは0.01〜50mm程度、好ましくは0.1〜10mm程度が適当である。このポリエチレン樹脂層は単一層のほか2層以上を共押出したあるいは逐次積層した複合層であってもよい。また、ポリエチレン樹脂層は破断点応力が100kg/cm2以上、好ましくは150〜500kg/cm2、特に好ましくは200〜400kg/cm2、そして衝撃強度が2kg・cm以上、好ましくは2.5〜20kg・cm、特に好ましくは5〜10kg・cmのものが適当である。
【0012】保護層に用いられるポリプロピレン樹脂は、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンとエチレンあるいは1−ブテンなどとのランダム共重合体あるいはプロピレン単独重合体とプロピレン−エチレン共重合体とのブロック共重合体であって、プロピレンを主体とする重合体である。特に剛性と低温での衝撃強度の点からブロック共重合体が好ましい。本発明に好ましいポリプロピレン樹脂はMI0.05〜10g/10min、密度0.8〜2g/cm3、特に好ましくはMI0.2〜2g/10min、密度0.9〜1.5g/cm3である。保護層の厚みは0.01〜50mm程度、好ましくは0.1〜10mm程度が適当である。ポリプロピレン樹脂層とポリエチレン樹脂層との間の剥離強度は5kg/10cm幅以下が適当であり、0〜3kg/10cm幅程度、特に0〜1.5kg/10cm幅程度が好ましい。また、ポリプロピレン樹脂層は破断点応力が100kg/cm2以上、好ましくは150〜600kg/cm2、特に好ましくは200〜400kg/cm2、そして衝撃強度が5kg・cm以上、好ましくは10〜40kg・cm、特に好ましくは10〜30kg・cmのものが適当である。
【0013】樹脂の酸化劣化を防ぐために、本発明の被覆層として用いられるポリエチレン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂に添加する酸化防止剤としては、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などがある。モノフェノール系酸化防止剤は、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどである。ビスフェノール系酸化防止剤は、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)などである。高分子型フェノール系酸化防止剤はヒンダードフェノール系酸化防止剤を含み、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−〔メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ビス〔3,3'−ビス−(4'−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノールなどである。硫黄系酸化防止剤は、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネートなどである。リン系酸化防止剤は、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイトなどのリン酸系酸化防止剤などである。
【0014】酸化防止剤の添加量としては、0.0001〜20重量%が適当である。酸化防止剤が0.0001重量%未満であると剥離性の改善が不十分であり、20重量破を越えることであると低温衝撃性が著しく損なわれる。酸化防止剤の効果を十分に発揮し、さらに着色などの悪影響を防ぐために、添加量は、好ましくは、0.1〜5重量%が適当である。
【0015】また、樹脂の冷結晶化温度を上げるために、本発明の被覆層として用いられるポリエチレン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂に添加する造核剤としては、芳香族カルボン酸塩、芳香族リン酸塩、ジベンジリデンソルビトール化合物、カルボン酸塩、無機造核剤などがある。芳香族カルボン酸塩は、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、安息香酸ナトリウムなどであり、芳香族リン酸塩はリン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどである。ジベンジリデンソルビトール化合物は、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトールなどであり、カルボン酸塩はモンタン酸ナトリウム等である。無機造核剤の例としてはタルク(含水ケイ酸マグネシウム)を挙げることができる。
【0016】造核剤の添加量としては、0.0001〜40重量%である。造核剤が0.0001重量%未満であると、剥離性の改良が不十分であり、40重量%を越えると低温衝撃性が著しく損なわれる。造核剤の効果を十分に発揮し、さらに樹脂の機械的物性などを損なわないために、好ましくは0.01〜5重量%が適当である。
【0017】さらに、本発明の被覆層として用いられるポリエチレン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂中には、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、有機の充填剤などの各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲内で配合してもよい。
【0018】多重被覆金属管の形成は、金属管上に被覆材料をチューブ状に押出して被覆する方法あるいは金属管上に被覆材料のフラットなシートを押出し、これらをらせん状に巻き付けて被覆する方法などによって行われる。
【0019】金属管上に被覆材料をチューブ状に押出して被覆する方法では、金属管を機械的または化学的に前処理した後、管の外周全面にわたり加熱溶融した粘着剤または接着剤を塗布し、ついで押出機により溶融混練したポリエチレン樹脂をクロスヘッドダイあるいはオフセットダイからチューブ状に押出して前記外周全面に被覆し、冷却後あるいは冷却せずに、形成された防食層上に、直接これと同様の方法でポリプロピレン樹脂をチューブ状に押出して保護層を形成させる方法、または多層ダイを用いてポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とを同時に被覆する方法などが用いられる。
【0020】金属管上に被覆材料のフラットなシートを押出し、これをらせん状に巻き付けて被覆する方法では押出機により溶融混練したポリエチレン樹脂をT−ダイからフラットなシートとして押出し、これをあらかじめ粘着剤などを塗布してある金属管の外周全面状にらせん状に被覆し、冷却後あるいは冷却せずに、形成された防食層上に、直接これと同様の方法でポリプロピレン樹脂のフラットなシートをらせん状に巻き付けて被覆する方法、または多層T−ダイを用いてポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とのフラットなシートを同時にらせん状に巻き付けて被覆する方法などが用いられる。
【0021】〔測定方法〕
剥離強度:100A鋼管に被覆された保護層ポリプロピレンに、管長方向に10cm幅でスリットを入れ、円周方向の90度角ピール強度を測定し、そのときのピール強度が5kg/10cm以下のものを剥離性良好とした。
【0022】破断点応力:JIS K−7113の2号ダンベルを使用し、−20℃において、引張速度50mm/分で測定し、そのときの破断点応力が200kg/cm2以上のものを合格とした。
【0023】衝撃強度:−20℃において、直径50mmの円板状試験片上に、荷重3040gの先端径5/8インチの錘を落下させ、錘の落下距離を変えることにより、一定枚数の試験片の50%が破壊するに要するエネルギーより衝撃強度(kg・cm)を求めた。−20度における衝撃強度が防食層ポリエチレンについては、50kg・cm以上を合格とし、保護層ポリプロピレンについては、60kg・cm以上を合格とした。
【0024】
【実施例】
実施例1:100A鋼管表面にプライマーを塗布した後、変性ポリエチレンを接着層として被覆した。その直後に防食層として、モノフェノール系酸化防止剤「アイオノール」(シェルジャパン(株))を0.1重量%添加した多価密度ポリエチレン(MI 0.2g/10min、密度0.93g/cm3)を230℃に溶融してクロスヘッドダイから1.5mmの厚さに押出被覆し、水冷した。次いで、他のクロスヘットダイから保護層としてポリプロピレン(MI 0.4g/10min、密度0.9g/cm3)を200℃に溶融して1.5mmの厚さに押出被覆した。
【0025】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は2.2kg/10cm、防食層のポリエチレンの破断点応力は350kg/cm2、衝撃強度は80kg・cmであった。また、保護層ポリプロピレンの破断点応力は500kg・cm2、衝撃強度は120kg・cmであった。よって、防食層と保護層の剥離性が良好で、両樹脂の破断点応力、衝撃強度とも問題なかった。
【0026】実施例2:100A鋼管表面にプライマーを塗布した後、変性ポリエチレンを接着層として被覆した。その直後に防食層として、シェルジャパン株式会社製の造核剤ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム(PTBBA−A1)を0.2重量%添加した高密度ポリエチレン(MI 0.4g/10min、密度0.94g/cm3)を240℃に溶融してクロスヘッドダイから1.5mmの厚さに押出被覆し、水冷した。次いで、他のクロスヘッドダイから保護層としてポリプロピレン(MI 0.6g/10min、密度0.91g/cm3)を210℃に溶融して1.5mmの厚さに押出被覆した。被覆後、直ちに水冷を行なった。
【0027】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は2.1kg/10cm、防食層のポリエチレンの破断点応力は350kg/cm2、衝撃強度は75kg・cmであった。また、保護層ポリプロピレンの破断点応力は500kg・cm2、衝撃強度は120kg・cmであった。よって、防食層と保護層の剥離性が良好で、両樹脂の破断点応力、衝撃強度とも問題なかった。
【0028】実施例3:100A鋼管表面にプライマーを塗布した後、変性ポリエチレンを接着層として被覆した。その直後に防食層として、高密度ポリエチレン(MI 0.2g/10min、密度0.93g/cm3)を240℃に溶融してクロスヘッドダイから1.5mmの厚さに押出被覆し、水冷した。次いで、他のクロスヘッドダイから保護層として、シェルジャパン株式会社製のモノフェノール系の酸化防止剤アイオノールを0.5重量%添加したポリプロピレン(MI 1.0g/10min、密度0.915g/cm3)を200℃に溶融して1.5mmの厚さに押出被覆した。被覆後、直ちに水冷を行なった。
【0029】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は2.1kg/10cm、防食層のポリエチレンの破断点応力は360kg/cm2、衝撃強度は80kg・cmであった。また、保護層ポリプロピレンの破断点応力は500kg・cm2、衝撃強度は120kg・cmであった。よって、防食層と保護層の剥離性が良好で、両樹脂の破断点応力、衝撃強度とも問題なかった。
【0030】実施例4:100A鋼管表面にプライマーを塗布した後、変性ポリエチレンを接着層として被覆した。その直後に防食層として、高密度ポリエチレン(MI 0.2g/10min、密度0.93g/cm3)を240℃に溶融してクロスヘッドダイから1.5mmの厚さに押出被覆し、水冷した。次いで、他のクロスヘッドダイから保護層として、シェルジャパン株式会社製の造核剤ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム(PTBBA−A1)を0.2重量%添加したポリプロピレン(MI 0.9g/10min、密度0.92g/cm3)を220℃に溶融して1.5mmの厚さに押出被覆した。被覆後、直ちに水冷を行なった。
【0031】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は2.0kg/10cm、防食層のポリエチレンの破断点応力は360kg/cm2、衝撃強度は80kg・cmであった。また、保護層ポリプロピレンの破断点応力は510kg・cm2、衝撃強度は116kg・cmであった。よって、防食層と保護層の剥離性が良好で、両樹脂の破断点応力、衝撃強度とも問題なかった。
【0032】実施例5〜22:表1に示す酸化防止剤、造核剤を添加した樹脂を使用し、管径100A鋼管に実施例1と同様に被覆し、得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度、破断点応力、衝撃強度を評価し、結果を表2に示す。
【0033】参考例1:防食層として、酸化防止剤及び造核剤を添加していない高密度ポリエチレンを用い、保護層として、酸化防止剤及び造核剤を添加していないポリプロピレンを用いて、実施例1と同様に押出被覆した。
【0034】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は12.0kg/10cm、防食層のポリエチレンの破断点応力は360kg/cm2、衝撃強度は80kg・cmであった。また、保護層ポリプロピレンの破断点応力は500kg・cm2、衝撃強度は120kg・cmであった。防食層と保護層が溶着し、両樹脂の剥離性が悪化した。
【0035】参考例2:防食層として、シェルジャパン株式会社製のモノフェノール系酸化防止剤アイオノールを30重量%添加した高密度ポリエチレンを用い、保護層としてポリプロピレンを用いて、実施例1と同様に押出被覆した。
【0036】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は1.6kg/10cmであったが、防食層のポリエチレンの破断点応力は180kg/cm2、衝撃強度は45kg・cmとなり、剥離性は問題なかったが、防食層のポリエチレンの機械的強度が悪化した。
【0037】参考例3:防食層として、シェルジャパン株式会社製の造核剤ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム(PTBBA−A1)を50重量%添加した高密度ポリエチレンを用い、保護層としてポリプロピレンを用いて、実施例1と同様に押出被覆した。
【0038】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は1.5kg/10cmであったが、防食層のポリエチレンの破断点応力は140kg/cm2、衝撃強度は40kg・cmとなり、剥離性は問題なかったが、防食層のポリエチレンの機械的強度が悪化した。
【0039】参考例4:防食層として、高密度ポリエチレンを用い、保護層として、シェルジャパン株式会社製のモノフェノール系酸化防止剤アイオノールを30重量%添加したポリプロピレンを用いて、実施例1と同様に押出被覆した。
【0040】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は1.5kg/10cmであったが、保護層のポリプロピレンの破断点応力は280kg/cm2、衝撃強度は60kg・cmとなり、剥離性は問題なかったが、保護層のポリプロピレンの機械的強度が悪化した。
【0041】参考例5:防食層として、高密度ポリエチレンを用い、保護層として、シェルジャパン株式会社製の造核剤ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム(PTBBA−A1)を50重量%添加したポリプロピレンを用いて、実施例1と同様に押出被覆した。
【0042】得られた被覆鋼管の防食層ポリエチレンと保護層ポリプロピレンの剥離強度は0.8kg/10cmであったが、保護層のポリプロピレンの破断点応力は250kg/cm2、衝撃強度は50kg・cmとなり、剥離性は問題なかったが、保護層のポリプロピレンの機械的強度が悪化した。
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【0045】〔添加剤〕
アイオノール:シェルジャパン株式会社製モノフェノール系酸化防止剤 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールIrganox1010:日本チバガイギー株式会社製高分子型酸化防止剤テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンPTBBA−A1:シェルジャパン株式会社製造核剤 ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウムGelall D:新日本理化株式会社製造核剤 1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール【0046】
【発明の効果】本発明の多重被覆鋼管は、防食層のポリエチレン、保護層のポリプロピレンの剥離性を著しく改良し、ポリエチレン、ポリプロピレンの樹脂組成に制約されることなく該樹脂を多重被覆鋼管に使用でき、機械的強度、低温衝撃性に優れ、さらに押出特性、ウェルド強度に優れた多重被覆鋼管を提供できる。




 

 


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