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発明の名称 強冷却型プラグおよびその冷却方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−43804
公開日 平成10年(1998)2月17日
出願番号 特願平8−205672
出願日 平成8年(1996)8月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】潮谷 奈津夫
発明者 中世古 誠 / 勝村 龍郎 / 有泉 孝 / 藤林 晃夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 継目無鋼管製造に使用されるピアサーおよびエロンゲータ用のプラグにおいて、プラグの肉厚断面部内に冷却液を通すための冷却孔が設けられていることを特徴とする強冷却型プラグ。
【請求項2】 請求項1記載のプラグを取り付けるためのマンドレルバーを、前記プラグに冷却液を供給するための一方の管と、前記プラグから排出された冷却液を排出するための他方の管とを有する二重管構造とし、前記プラグに取り付けた前記マンドレルバーの前記一方の管から前記プラグに冷却液を供給し、前記プラグを冷却後前記プラグから排出された冷却液を前記マンドレルバーの前記他方の管を通じて排出することを特徴とするプラグの冷却方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広くは継目無管の製造において、特に、ピアサーやエロンゲータでの穿孔に使用される冷却効率の良い強冷却型プラグおよびその冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マンネスマンミル方式による継目無鋼管の製造は、通常、以下の通りである。丸鋼(以下、「ビレット」という)を加熱炉に装入し、約1100〜1350℃の温度に加熱し、穿孔用のマーク(例えば案内孔)を設けてから、穿孔用のプラグ(以下、「プラグ」という)を用いた第一穿孔機(以下、「ピアサー」という)によって穿孔されてホローシェルとなる。次いで、プラグを用いた第二穿孔機(以下、「エロンゲータ」)、または、内面工具としてバーを用いるマンドレルミルなどによってホローシェルの拡管、延伸を行う。
【0003】ピアサーやエロンゲータによって穿孔する際、プラグはビレットから受ける熱、加工発熱および摩擦熱等によって高温となり溶損等の障害が発生する。その対策として、従来からプラグの内部に冷却水等の冷却液を送り込んで冷却することが行われてきたが、プラグ内面と冷却液との温度差が小さいために冷却能力に限界があった。
【0004】従来、プラグを強冷却することについては、あまり重要視されていなかったが、近年、クロムを多く含む高強度鋼または高耐食鋼からなるビレットの穿孔を実施する際に、プラグ温度上昇による溶損が問題となっている。特に、高合金鋼のビレットを穿孔中のプラグの表面温度は、一般炭素鋼(以下、普通鋼)のビレットを穿孔するよりも100〜200℃ほど高くなることが発明者らの詳細な実施により認められた。これは、圧延時間が長くなるためと、加工発熱量が多くなるためである。
【0005】プラグ内に冷却水を送り込む技術としては、実開昭56−175101号公報、特開昭58−168405公報等に開示されるように、マンドレルバーを通してプラグ内側に冷却水を送り込み、且つ、プラグ先端部あるいは外周に設けた開孔部より冷却水等を噴射する方法が提案されている(以下、「先行技術1」という)。
【0006】プラグそのものを冷却する技術としては、特開昭61−219404号公報、特開昭62−259603号公報に開示されるように、プラグに通じるマンドレルバー内に冷却水を送水し、プラグを冷却する方法が提案されている(以下、「先行技術2」という)。
【0007】また、プラグそのものの冷却能力を更に高めるため、特開平3−291106号公報に開示されるように、プラグ内面に凹凸上の冷却孔を設けたプラグが開発されている(以下、「先行技術3」という)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1は、当初、ホローシェル内のデスケーリングや冷却を目的として開発されたものである。従って、プラグそのものを冷却する能力はない。また、この技術はエロンゲータに関するものであり、ビレットを穿孔するピアサーのプラグには使用しにくい技術であった。
【0009】先行技術2は、充分な冷却水を送水することができないといった問題がある。また、穿孔中のビレット内に冷却水を噴射しても、プラグ全体、特にプラグ先端外表面には冷却水が行き渡らないため、充分なプラグの冷却ができなかった。特に、穿孔をする表面と冷却をする内面とでは温度差が大きいため、内面から冷却を行なっても表面上の熱を十分に吸収できなかった。そのため、プラグ表面の摩耗が激しかった。
【0010】先行技術3では、プラグ内面と冷却液との温度差が小さい為、内面の側の冷却効率を高めても冷却能力に限界がある為、プラグの耐用度はほとんど上がらなかった。
【0011】従って、この発明の目的は、上述の課題を解決し、穿孔機そのものを改造することなく、プラグの設計のみを変更することによって、プラグの耐用度を上げることにある。特に高合金鋼からなるビレットの穿孔について、優れた冷却能力を有する強冷却型プラグおよびその冷却方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、継目無鋼管製造に使用されるピアサーおよびエロンゲータ用のプラグにおいて、プラグの肉厚断面部内に冷却液を通すための冷却孔が設けられていることに特徴を有するものである。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載のプラグを取り付けるためのマンドレルバーを、前記プラグに冷却液を供給するための一方の管と、前記プラグから排出された冷却液を排出するための他方の管とを有する二重管構造とし、前記プラグに取り付けた前記マンドレルバーの前記一方の管から前記プラグに冷却液を供給し、前記プラグを冷却後前記プラグから排出された冷却液を前記マンドレルバーの前記他方の管を通じて排出することに特徴を有するものである。
【0014】一般にプラグの冷却は、プラグ外面からの冷却とプラグ内面からの冷却を併用する。プラグ外面からの冷却は、穿孔後のプラグ高温表面に冷却液が直接接触して冷却するので冷却能力が高いが、穿孔工程終了後の数秒間しか冷却が行えないのであまり有効的でない。それに対して、プラグ内面冷却は常時冷却が行えるので、冷却能力を高めることができれば、有効的な冷却方法である。本発明では、プラグ肉厚断面部内に冷却液を通すための複数の冷却孔を設ける。そのため、冷却液はプラグ断面内の高温部分に触れることにより、高い冷却能力を得ることができる。
【0015】〔作用〕プラグ肉厚断面部内に冷却液を通すための複数の冷却孔を設定し、連続穿孔時に冷却液を通すことにより、プラグ全体が冷却され高い冷却能力を得ることができる。この冷却技術により、特に13Cr等の高合金製のビレットの穿孔に関して、穿孔ピッチを短くすることができ、且つ、穿孔プラグの耐用度が向上することにより、高い生産効率を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1はこの発明のプラグの一実施態様を示す側面図、図2は図1のA−A線断面図である。プラグ1は内孔4を有する中空体であり、プラグ1の肉厚断面部1a内には、プラグ底部2からプラグ1の先端部まで冷却孔3が設けられている。冷却孔3の先端(図2の左側)はプラグ1の先端部で内孔4と連通しており、冷却孔3の後端(図2の右側)はプラグ底部2において開放されている。また、冷却孔3はプラグ1の周方向に所定間隔をあけて複数設けられている(図1参照)。図1において、冷却孔は、プラグ断面円周上に12個均等に配設されているが、配設方法および内径の大きさは限定されない。プラグ1はマンドレルバーの先端に固定され、該マンドレルバーを通してプラグ1に冷却液が送り込まれる。
【0017】マンドレルバーから供給された冷却液はプラグ底部2から内孔4に導入され、内孔4を通ってプラグ先端部から冷却孔3に入り、冷却孔3を通ってプラグ底部2から外部に排出される。または、マンドレルバーを通して排出される(後述する図3参照)。
【0018】冷却液のこのような循環により冷却がなされる。本発明プラグにおいては、プラグの内孔4とともに外周部の冷却孔3において肉厚断面部が冷却されるため、内孔4のみを冷却する方式に比べ冷却効率が極めて良好となっている。冷却液としては、工水、上水または潤滑剤等の適当な冷却媒体を使用できる。
【0019】本発明プラグの製造方法は、以下の通りである。プラグ部分は、プラグの型を作りそれに溶鋼を流し込むことにより鋳造する一般的な方法により製造する。冷却孔の部分においては、溶鋼を流し込んだ際に溶鋼の温度よりも融点が高い材質の直棒あるいは一定に曲がった棒を鋳型内に差し込み、凝固後、前記の棒を取り外す方法により製造する。ただし、以上の製造方法は例示であり、これに限られるものではない。
【0020】図3は、冷却液をマンドレルバーを通して排出する方法を説明する断面図である。図3に示すように、マンドレルバー5は、内部に内管6を有する二重管構造となっている。内管6(一方の管)と内孔4とが、そして、冷却孔3と内管6の外側とマンドレルバー5の内側との間(他方の管)とが、それぞれ導通されており、プラグ1とマンドレルバー5とは、治具8によって接続されている。この治具8としては、適宜、適当なものを用いればよい。7はプラグ内孔4からの水漏れを防ぐためのフランジである。
【0021】冷却液は内管6を通ってプラグ1に供給され、プラグ1の内孔4を通り、冷却孔3へと入る。プラグ1を冷却後、冷却孔3から排出された冷却液は、内管6の外側とマンドレルバー5の内側との間を通ってマンドレルバー5から排出される。
【0022】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
〔実施例1〕高合金鋼の13Cr鋼ビレットから継目無鋼管を製造した。製造するに当たり、図1に示すこの発明の強冷却型プラグの内孔にマンドレルバー(図示せず)を接続し、プラグの冷却孔にはマンドレルバーを接続せず、内孔から供給された冷却水がプラグ底部の冷却孔から外部に放出されるように設定した。このようにしてマンドレルバーに取り付けられたプラグを用いてピアサーおよびエロンゲータによる連続穿孔の実験を行った。実験条件は下記の通りであった。
【0023】■ ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.0mであった。
■ ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱したものを用いた。
■ 1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時間は、穿孔工程が約13秒、ビレットからの引き抜き工程が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、そして、ビレット前までの押し出し工程が約5秒であった。
【0024】■ 全工程を通じて、プラグ内にはマンドレルバーを通して工水を約60l(リットル)/minの流量で送水し続けた。本実験においては冷却液に工水を用いたが、上水または潤滑剤等の適当な冷却媒体を使用しても効果は同様である。
【0025】尚、プラグの最大外径は140mmであった。冷却孔は、プラグ断面円周上に12個均等に配設し、内径は10mmであった。上記の条件で冷却実験を繰り返した結果、本発明プラグは平均で25パスまで連続穿孔することができた。
【0026】比較例として、実施例と同サイズの従来の13Cr鋼穿孔用プラグを用いて、実施例と同じ条件■〜■で13Cr鋼ビレットの連続穿孔の実験を行った。なお、使用した従来のプラグの構造は、冷却孔を有しない点が図1、図2に示す本発明プラグと異なるのみである。従って、比較例においても内孔の部分に冷却水を送水し冷却を行った。上記の条件で冷却実験を繰り返した結果、比較例では平均で6パスまでしか連続穿孔できなかった。
【0027】以上から、プラグの肉厚断面部内で冷却孔を通して冷却を行う本発明強冷却型プラグは、冷却孔を有しない比較例よりも耐用度に優れ穿孔効率が向上することが分かった。
【0028】〔実施例2〕高合金鋼の13Cr鋼ビレットから継目無鋼管を製造した。製造するに当たり、図3に示すマンドレルバーが取り付けられたこの発明の強冷却型プラグを用いてピアサーおよびエロンゲータによる連続穿孔の実験を行った。実験条件は下記の通りであった。
【0029】■ ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.0mであった。
■ ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱したものを用いた。
■ 1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時間は、穿孔工程が約13秒、ビレットからの引き抜き工程が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、そして、ビレット前までの押し出し工程が約5秒であった。
【0030】■ 全工程を通じて、プラグ内にはマンドレルバーを通して工水を約60l(リットル)/minの流量で送水し続けた。プラグの最大外径は140mm、マンドレルバーの外径は、接続部以外が130mm、接続部は138mmであった。また、内管の外径は60mmであった。冷却孔は、プラグ断面円周上に12個均等に配設し、内径は10mmであった。
【0031】上記の条件で冷却実験を繰り返した結果、本発明プラグは平均で26パスまで連続穿孔することができた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、以下に示す工業上有用な効果がもたらされる。
【0033】■ 肉厚断面部冷却孔に冷却液を通すことにより優れた冷却能力が得られ、特に高合金鋼からなるビレットの穿孔において、温度上昇によるプラグ溶損等の障害が防止され、プラグの耐用度が向上する。
【0034】■ 穿孔機の装置構成を変更することなく、プラグのみの改造で適用することができる。
■ プラグ耐用度の向上によりプラグ交換間隔が長くなり、プラグの交換回数、また、それにかかる工数を減らすことができる。
【0035】■ プラグの内面冷却が強化されることにより、外面冷却による冷却期間を短くすることができ、1ピッチ当たりの間隔が短くなる。上記■〜■の効果により継目無鋼管の生産性が向上する。




 

 


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