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発明の名称 連続鋳造用モールドパウダー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−24352
公開日 平成10年(1998)1月27日
出願番号 特願平8−177809
出願日 平成8年(1996)7月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】細江 利昭
発明者 渡辺 圭児 / 高橋 達人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 珪酸カルシウムを主成分とした基材から成るモールドパウダーであって、VIII族元素の酸化物の1種又は2種以上を合計で0.01wt%から15wt%含有することを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダー。
【請求項2】 珪酸カルシウムを主成分とした基材から成るモールドパウダーであって、基材中に、粒径5μm以下の共有結合物質又は金属結合物質の粉体の1種又は2種以上を合計で0.001wt%から10wt%含有することを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造に用いられるモールドパウダー、特に炭素含有量が0.08〜0.18wt%の中炭素鋼を高速度で連続鋳造するに好適なモールドパウダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、モールド内溶鋼上に添加されたモールドパウダーは、溶融して溶鋼を覆い、溶鋼の酸化防止や保温、溶鋼中脱酸生成物の吸収、又、モールドと凝固シェルとの間に流入し、モールドと凝固シェルとの潤滑、及び凝固シェルの抜熱制御を行っている。
【0003】通常、モールドパウダーは、CaO、SiO2 、Al2 3 、MgO、MnO等の酸化物を基材とし、これら基材に、■基材の物性を調整する(以下、「物性調整材」と記す)ための、Na2 O、K2 O、CaF2 、MgF2 、Li2 CO3 、氷晶石、等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物や弗化物又は炭酸化物と、■基材の主成分であるCaO、SiO2 の成分調整材である炭酸カルシウムや珪藻土と、■溶融速度調整材であるカーボンブラック、人造黒鉛等の炭素物質と、が添加され構成されている。そして基材としては、高炉滓、ガラス粉末、ポルトランドセメントや、天然の玄武岩やシラス、又、電気炉、キュポラ等で溶解されて製造される珪酸カルシウム等が使用される。
【0004】炭素含有量が0.08〜0.18wt%の亜包晶から包晶領域の中炭素鋼と呼ばれる鋼においては、凝固時のδ→γ変態による体積収縮が大きく、モールド内で不均一凝固するため、鋳片に縦割れが多発する。そして、縦割れは鋳片引抜き速度が高速になるに従い発生頻度が高くなる。
【0005】中炭素鋼におけるモールド内不均一凝固を改善し、縦割れを防止するには、モールド内冷却を緩冷却化する方法が有効であり、そのため、中炭素鋼の連続鋳造に使用するモールドパウダーとして、凝固シェルとモールド間の抜熱制御ができ、緩冷却化が可能な特性を有するものが開発されている。
【0006】市川らは、品川技報「No.32(1989),147〜152頁」(以下、「先行技術1」と記す)において、中炭素鋼の高速鋳造用モールドパウダーは低粘性で且つ緩冷却型であることが必要とし、そのため、モールドパウダーの塩基度(CaO/SiO2 )を上げて結晶化温度を上昇させ、モールドと凝固シェルとの間に存在するパウダー結晶層を厚くし、更に、この結晶層中に多数のマイクロポアーを存在させて、パウダー結晶層の熱伝導率を大幅に低下させ、モールド内で緩冷却を図り、鋳片縦割れが防止できたとしている。
【0007】又、特開平3−193248号公報(以下、「先行技術2」と記す)では、鋳片引抜き速度が先行技術1より更に高速である2.0m/min以上における中炭素鋼用モールドパウダーとして、先行技術1より更に結晶化を促進し低粘性とするため、モールドパウダーの凝固点を高くし、凝固時にガラス化を妨げて結晶化させ、且つ粘性を低下する物質である、IIIA族及びIVA族の元素の酸化物の1種又は2種以上を合計で0.01〜15wt%、モールドパウダーに含有させることを提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】鋼の連続鋳造において、メニスカス付近の冷却が鋳片縦割れに最も影響するので、メニスカス付近の緩冷却を図る必要がある。しかし、メニスカス付近は、モールドと凝固シェルとの間のモールドパウダー厚みが最も薄い部分であり、この部分のモールドパウダー厚みは、鋳片引抜き速度によっても異なるが、約800μmである。この800μmのうち、凝固シェル側の約600μmが溶融状態の液相(以下、この液相を「フィルム層」と記す)で、モールド側の約200μmがモールドパウダーが凝固して、モールドに固着した固相である。この固相は「固着層」と呼ばれ、結晶化又はガラス化している。
【0009】先行技術1及び2において、結晶化温度又は凝固点を高くして、固着層を厚く且つ結晶化させる方法は、溶鋼からモールドへの熱伝達の制御を、モールドと凝固シェルとの間に存在するモールドパウダーの厚みの1/4程度に相当する約200μmの固着層における熱伝導のみで、制御するものであり、残りのモールドパウダー厚みの3/4に相当する約600μmを占めるフィルム層については何ら対策が施されておらず、従って、先行技術1及び2ではモールド内を緩冷却とするのに限度があった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、フィルム層での熱伝達制御を可能とし、鋼、特に中炭素鋼の連続鋳造において、表面性状の優れた鋳片を得ることが可能なモールドパウダーを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による鋼の連続鋳造用モールドパウダーは、珪酸カルシウムを主成分とした基材から成るモールドパウダーであって、VIII族元素の酸化物の1種又は2種以上を合計で0.01wt%から15wt%含有することを特徴とするものである。
【0012】又、請求項2の発明による鋼の連続鋳造用モールドパウダーは、珪酸カルシウムを主成分とした基材から成るモールドパウダーであって、基材中に、粒径5μm以下の共有結合物質又は金属結合物質の粉体の1種又は2種以上を合計で0.001wt%から10wt%含有することを特徴とするものである。
【0013】本発明のモールドパウダーでは、珪酸カルシウムを主成分とする基材(珪酸カルシウム基材とも記す)を用いる。珪酸カルシウム基材は、石灰、珪石等の原料を電気炉等で溶解して製造されるので、その他の基材に比較し、塩基度の調整のみならずAl2 3 、MgO等の他成分の制御が可能で、成分のバラツキがなく、且つ、均一に溶解した化合物となっているので、均一な溶融特性を有している。従って、珪酸カルシウム基材を用いたモールドパウダーは、厳しい溶融特性が要求される高速鋳造用として最適であるからである。
【0014】物体中の熱伝達を大別すると、熱伝導、放射伝熱、対流伝熱となり、これらが組合わさり熱伝達に関与する。
【0015】熱伝導を左右する物質の熱伝導率は、一般に、固体、液体、気体の順に低下するので、モールドパウダーもフィルム層の方が固着層より熱伝導率は低い。しかしフィルム層温度は800℃以上の高温であり、800℃以上の高温においては、放射伝熱による熱伝達が無視できなくなる。何故なら、放射伝熱は絶対温度の4乗に比例して大きくなるからである。そして、特に溶融状態のモールドパウダーのような透明な物体において、放射伝熱の影響が大きくなる。
【0016】フィルム層の有する液体本来の低熱伝導率を生かすには、フィルム層における放射伝熱を遮断すればよく、そのためにはフィルム層における電磁波の透過率を低下させればよい。これによりフィルム層を通過する熱を、フィルム層の熱伝導率のみによって制御することができる。
【0017】尚、対流伝熱は、モールドパウダーのおかれている状態から起こりにくい環境下にあるので、本発明では考慮していない。
【0018】溶融状態のモールドパウダーに入射した可視光線(波長0.36〜0.83μm)のうち、一部の波長が選択的に吸収されると、モールドパウダーは着色し、その色は吸収した波長の色の補色を帯びる。又、可視光線以外では、電磁波が吸収されても直接視覚に訴えないが、熱伝達は吸収された波長領域の分だけ低下する。800℃を越える放射伝熱においては、可視光線領域より波長の長い0.7〜3μmの近赤外線及び赤外線領域の吸収が重要となる。
【0019】図1に、液体状態をシミュレートするため、従来の中炭素鋼用モールドパウダーを溶融後、急冷してガラス化し、このガラス化したもので各波長での電磁波吸収率を測定した結果を示す。放射伝熱に重要な1.0〜2.5μmの波長域にかけて、吸収率が低くなっている。これは、中炭素鋼用に限らず、調査したどのモールドパウダーにおいても同じ傾向を示した。従って、フィルム層での放射伝熱を低減させるには、この波長領域の電磁波を吸収させることが必要となる。
【0020】この領域での電磁波を吸収させるには以下の2種の方法がある。ひとつは遷移金属の酸化物添加による電磁波吸収である。種々試験の結果、VIII族の元素の酸化物、たとえばCo、Ni、Ru、Rhなどの酸化物をモールドパウダー中に0.01〜15wt%、好ましくは0.1〜5wt%添加することで、0.7〜3μmの電磁波の吸収が増大し、モールド内冷却が緩冷却され、鋳片の縦割れが低減する。
【0021】VIII族の元素の酸化物量が0.01wt%未満の場合は、添加する量が少ないため緩冷却効果がほとんどなく、又、15wt%を越えると、モールドパウダー物性が変化し、凝固シェルとモールドの潤滑が不十分となる。
【0022】もう一つの手法は、5μm以下の共有結合の物質、たとえばBN、Si3 4、SiC、AlN、B4 C、Al4 3 等の粉末やその混合物、又は、5μm以下の金属結合の物質、たとえばFe、Si、Al、Ca、Cr、Ni、Co、Mo、Ti等の粉末やその混合物を、モールドパウダー基材中に分散、添加し、溶融状態のモールドパウダー中に電磁波の障害物を設ける方法である。
【0023】溶融状態のモールドパウダーはイオン結合が主体の物質である。従って、共有結合の物質や金属結合の物質と、パウダー基材とを単純に混合したモールドパウダーを溶融すると、共有結合の物質や金属結合の物質とは溶け合わず、その比重差によって分離することとなり、共有結合の物質や金属結合の物質は、電磁波の障害物となり得ない。
【0024】しかしながら、5μm以下の共有結合物質や金属結合物質を、スプレードライヤー等の手法でパウダー基材中に添加・分散させたものを溶融すると、イオン結合体の融体中に、微細な共有結合物質や金属結合物質が均一に分散された固体−液体混合物又は液体−液体混合物が生じる。これは、波長0.7〜3μm域を含む、全領域の電磁波の吸収を増加させ、モールド内を緩冷却とし、鋳片縦割れ低減に寄与する。
【0025】パウダー基材中の共有結合物質又は金属結合物の添加量は、0.001〜10wt%が最適である。0.001wt%未満では、電磁波の吸収効果が発揮できず、10wt%を越えると、パウダーの潤滑性や溶融特性に悪影響を及ぼす。又、共有結合物質及び金属結合物の粒径が5μmを越えると、浮力が無視できなくなり、溶融状態のパウダーから浮上分離するので、不適当である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のモールドパウダーは、珪酸カルシウムを主成分とする基材を用いる。珪酸カルシウム基材は電気炉、キュポラ等にて石灰、珪石等の原料を溶解し、十分に脱ガスさせた後、水砕し、乾燥して製造する。
【0027】本発明に係るモールドパウダーの基本組成は、CaO;20〜50wt%、SiO2 ;20〜45wt%、Al2 3 ;0.5〜10wt%、MgO;0〜20wt%、Na2 O;1〜20wt%、F;2〜20wt%の範囲とすることが望ましい。
【0028】従って珪酸カルシウム基材は、この成分範囲に近い程望ましく、石灰、珪石の他に、必要に応じてボーキサイト、マグネシア、蛍石を原料として用い、溶解する。
【0029】本発明に係るモールドパウダーは、珪酸カルシウム基材に、物性調整材、主成分(CaOとSiO2 )の成分調整材、及び溶融速度調整材を添加・混合して製造されるが、基材の溶融特性を発揮させるために、基材の量はモールドパウダー重量に対し60wt%以上が望ましい。
【0030】物性調整材はNa2 O、K2 O、CaF2 、MgF2 、Li2 CO3 等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物、弗化物、炭酸化物を、又、主成分の成分調整用としては、CaO源として炭酸カルシウム、蛍石等、SiO2 源としてガラス粉、珪藻土等を、モールドパウダーの目標とする組成となるように使用する。又、溶融速度調整材であるカーボンブラック、人造黒鉛等の炭素物質は、モールドパウダー重量に対し0.5〜7wt%とすることが望ましい。
【0031】フィルム層の電磁波吸収能を高めるために添加する、VIII族元素の酸化物は、珪酸カルシウムを主成分とする基材を製造する工程で、珪酸カルシウムの原料と共に添加して溶解しても、又、物性調整材と共に基材と混合して添加しても、どちらでも良い。VIIIA族元素の酸化物はイオン結合であるので、モールド内におけるモールドパウダーの溶融過程で、パウダー基材と容易に溶解して、均一な組成となるからである。VIIIA族元素の酸化物の1種又は2種以上を、モールドパウダー重量に対して合計で0.01から15wt%、好ましくは0.1〜5wt%添加する。 電磁波の進行の障害物として添加する5μm以下の共有結合の物質、たとえばBN、Si3 4 、SiC、AlN、B4 C、Al4 3 等の粉末やその混合物、又は、5μm以下の金属結合の物質、たとえばFe、Si、Al、Ca、Cr、Ni、Co、Mo、Ti等の粉末やその混合物は、モールドパウダー基材中に分散し、添加する必要がある。
【0032】モールドパウダー基材中に分散し添加する方法は、例えば、溶解し、水砕して製造した珪酸カルシウム基材を、10μm以下に微粉砕し、これに5μm以下の微細な共有結合物質や金属結合物質を添加し、湿式混合し、スプレードライヤーにより平均外径100μmの顆粒とし、更にこの顆粒を再度粉砕する工程から製造することが可能で、微細な共有結合物質や金属結合物質の物質が均一に分散した珪酸カルシウム基材を製造することができる。
【0033】モールドパウダー基材中の共有結合物質又は金属結合物の含有量は、基材重量に対し0.001〜10wt%が最適である。0.001wt%未満では、光吸収効果が発揮できず、10wt%を越えるとモールドパウダーの潤滑性や溶融特性に悪影響を及ぼす。
【0034】5μm以下の共有結合の物質や金属結合の物質を基材中に分散・添加する方法は、上記の方法に限るものではなく、その他の方法であっても、均一に分散、添加する方法であれば、本発明の効果を十分に発揮できる。
【0035】
【実施例】本発明による8種類のモールドパウダーを作製し、モールドサイズが厚み220mm、幅2000mmのスラブ連続鋳造機にて、鋳片引抜き速度が1.4m/minの実機試験を行い、鋳片の縦割れ発生状況を調査した。又、モールドに熱電対を埋め込み、モールド内の熱流束を測定した。比較として、従来パウダーでの鋳造も行い、鋳片縦割れ、モールド内熱流束を測定した。
【0036】試験鋼種は、表1にその溶鋼成分を示すように、炭素含有量が0.10wt%である縦割れ感受性の強い中炭素鋼とした。
【0037】
【表1】

【0038】開発品1〜4のモールドパウダーは、以下の工程で作製した。先ず、塩基度が1.3になるように所定量の石灰、珪石、ボーキサイト、マグネシア、蛍石を電気炉にて溶解し、十分に脱ガスさせた後、水砕し、乾燥して珪酸カルシウムが主成分の基材を製造した。そして、この珪酸カルシウム基材と、物性調整材及び主成分調整材である炭酸ソーダ、炭酸カルシウム、珪藻土、弗化ナトリウムと、溶融速度調整材であるカーボンブラック、人造黒鉛粉の炭素質粉との配合率を、85:12:3の比率で配合し、更に、VIII族元素の酸化物として、開発品1ではNiOをモールドパウダー重量の0.5wt%、開発品2ではCo3 4 を2.0wt%、開発品3ではRuOを0.001wt%、開発品4ではRh2 3 を1.0wt%となるように配合し、これらを混合して、開発品1〜4を製造した。
【0039】従来品は、開発品で添加したVIII族元素の酸化物を添加しないもので、その他は開発品と全く同じ原料を用い、同じ製造工程で作製したものである。表2に開発品1〜4と、従来品の組成を示す。
【0040】
【表2】

【0041】開発品5〜8のモールドパウダーは、以下の工程で作製した。先ず、開発品1〜4と、同一原料、同一組成、同一工程で、珪酸カルシウム基材を製造した。その後、製造した珪酸カルシウム基材を10μm以下に微粉砕した。共有結合物質として、開発品5では5μm以下のSi3 4 を基材重量に対して0.6wt%、開発品6では5μm以下のBNを2.4wt%、開発品7では5μm以下のSiCを0.0012wt%、又、開発品8では金属結合物質として5μm以下の金属鉄を1.2wt%、10μm以下に微粉砕した基材に添加し、湿式混合し、スプレードライヤーにより平均外径100μmの顆粒とした。この顆粒を再度粉砕し、微細な共有結合物質や金属結合物質の物質が均一に分散した珪酸カルシウム基材を作製した。そして、この珪酸カルシウム基材と、物性調整材及び主成分調整材である炭酸ソーダ、炭酸カルシウム、珪藻土、及び弗化ナトリウムと、溶融速度調整材であるカーボンブラック、人造黒鉛粉の炭素質粉との配合率を、85:12:3の比率で配合し、これらを混合して、開発品5〜8を製造した。開発品5〜8のモールドパウダー中における共有結合物質又は金属結合物質の最終的な含有量は、開発品5ではSi3 4 が0.5wt%、開発品6ではBNが2.0wt%、開発品7ではSiCが0.001wt%、又、開発品8では金属鉄が1.0wt%となる。表3に開発品5〜8の組成を示す。
【0042】
【表3】

【0043】本発明によるモールドパウダーの電磁波吸収率を、液体状態をシミュレートするため、モールドパウダーを溶融後、急冷してガラス化し、このガラス化したもので測定した。図2は開発品2における結果を、又、図3は開発品5における結果を示す。
【0044】図2より、モールドパウダー中に、VIII族の元素の酸化物のCo3 4 を2.0wt%添加することで、0.7〜3μmの電磁波の吸収が増大することが判る。同様に、図3より、共有結合物質として5μm以下のSi3 4 を基材中に0.6wt%添加することで、波長0.7〜3μm域を含む、全領域の電磁波の吸収を増加させることが判る。
【0045】このように、本発明により、放射伝熱に重要な、0.7〜3μm域の電磁波の吸収率を高くすることができる。
【0046】表2及び表3には、鋳片の縦割れ発生状況を、カラーチェックにより調査し、鋳片単位長さ当たりの縦割れ長さを求め、従来品における縦割れ発生率を100として指数化して評価した縦割れ発生状況と、モールド銅板の2点を測温し、測温結果から求めたモールド内の熱流束の調査結果とを併記した。
【0047】本発明のモールドパウダーを使用することにより、モールド内の熱流束を従来品に比較して5〜10%低減することができ、又、鋳片の縦割れ指数を60%低減し、40以下とすることができた。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モールドパウダーのフィルム層において0.7〜3μm域の電磁波を吸収して、モールド内の熱流束を低減し、鋳片の縦割れを減少させることが可能となる。




 

 


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