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発明の名称 熱延鋼帯の調質圧延方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−5809
公開日 平成10年(1998)1月13日
出願番号 特願平8−164596
出願日 平成8年(1996)6月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】潮谷 奈津夫
発明者 石井 ▲吉▼秀 / 石岡 計幸 / 冨田 邦和 / 藤田 毅
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する熱延鋼帯に対し、60〜120℃の温間域において、0.1s-1以上の歪み速度により調質圧延を施すことを特徴とする、熱延鋼帯の調質圧延方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、降伏強度が35Kgf/mm2 以上の高張力鋼または高炭素鋼からなる熱延鋼板の調質圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延機によって連続的に熱間圧延された熱延鋼帯は、圧延されたままの状態では十分に平坦でない場合がある。そこで、熱延鋼帯を、スキンパスミルにより調質圧延して、その平坦度を矯正し、所定の平坦度を有する熱延鋼帯とすることが行われている。
【0003】調質圧延は、従来、熱間圧延された熱延鋼帯を常温まで冷却した後、常温の熱延鋼帯に対し、スキンパスミルによって圧下率1%前後の軽圧下を施すことにより行われている。この調質圧延によって熱延鋼帯は一様に伸ばされ、所定の平坦度が得られるとともに、降伏点伸び、引張り強さ、伸び等の機械的性質、および、鋼帯の表面粗度などの性状も改善される。
【0004】上述したように、熱延鋼帯の調質圧延は、従来常温で行われているので、調質圧延作業能率の向上のために、圧延速度を速めると、鋼帯の形状矯正能力が著しく低下する。従って、従来、調質圧延の作業能率向上は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時、鋼板の高付加価値化に伴って、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼からなる熱延鋼帯の需要が増加している。このような硬質鋼からなる熱延鋼帯をスキンパスミルによって調質圧延する場合、硬質のために鋼帯の形状矯正能力が低く、従って、調質圧延の作業能率低下が避けられず、生産性および経済的観点から問題を有している。
【0006】従って、この発明の目的は、上述した問題を解決し、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質圧延を、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同様の生産性で、能率的且つ経済的に行うことができる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した観点から、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質圧延を、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同様の生産性で、能率的且つ経済的に行い得る方法を開発すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質圧延を、所定温度の温間域において、所定の歪み速度によって行えば、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同様の作業能率で調質圧延を行い得ることを知見した。
【0008】この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する熱延鋼帯に対し、60〜120℃の温間域において0.1s-1以上の歪み速度により調質圧延を施すことに特徴を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】調質圧延において、熱延鋼帯に対する形状矯正の良否は、スキンパス伸長率と対応しており、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する形状矯正を、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同じように行うためには、スキンパス伸長率を0.4%以上とすることが必要である。
【0010】スキンパス作業能率は、スキンパス伸長率を0.4%以上に確保することができた形状矯正の条件(即ちライン速度およびスキンパス調質圧延荷重)での生産量である。なお、スキンパス伸長率は、スキンパス調質圧延荷重が高く、ライン速度が低いほど増加する。
【0011】この発明においては、35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する硬質熱延鋼帯に対する調質圧延を、圧延負荷が著しく緩和される60〜120℃の温間域において、0.1s-1以上の歪み速度により行うものである。
【0012】調質圧延温度が60℃未満では、圧延負荷を緩和することができず、作業能率を向上させることができない。一方、調質圧延温度が120℃を超えると、作業能率の向上効果が飽和する上、操業の安全性および設備の保護の観点から問題が生ずる。
【0013】調質圧延における歪み速度が0.1s-1未満の範囲では、調質圧延温度が60℃以上であっても、歪み速度の増大と共にスキンパス伸長率が著しく低下し、本来の目的である形状矯正が困難になり、あわせて作業能率を向上させることができない。これに対し、60℃以上の温度で且つ0.1s-1以上の歪み速度によって調質圧延を行うときには、圧延負荷は緩和され、スキンパス伸長率の低下の割合も緩やかになり、形状矯正能力が改善されて、スキンパス作業能率即ち生産性を著しく向上させることができる。なお、歪み速度の上限は、作業能率向上効果の飽和、設備の操業能力等の観点から限界がある。
【0014】この発明の方法において、対象とする熱延鋼板は、常温で調質圧延を施す場合における、作業能率および形状矯正能力が悪く、温間域で操業することにより生産性が向上する、35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する硬質鋼からなる熱延鋼板である。
【0015】
【実施例】次に、この発明の方法を、実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕表1に示す化学成分組成を有する、引張り強さが50Kgf/mm2 、60Kgf/mm2および70Kgf/mm2 の3種類のスラブを熱間圧延して熱延鋼帯とし、供試材No.1〜3を調製した。供試材No. 1〜3の常温引張り試験結果を表2に示す。
【0016】
【表1】

【0017】
【表2】

【0018】得られた供試材No. 1〜3を、30〜100℃の範囲の各種温度まで冷却し、上記各種温度の供試材を、3.8s-1の歪み速度で調質圧延を施した。図1に、上記により調質圧延を施した供試材の温度と、そのときのスキンパス作業能率との関係をグラフによって示す。
【0019】図1から明らかなように、60℃以上の温度で調質圧延した供試材のスキンパス作業能率は、60℃未満の温度で調質圧延を施した供試材に比べ、何れの引張り強さの場合でも向上しており、例えば、供試材No. 2の場合、調質圧延温度が50℃の場合のスキンパス作業能率は22.3Ton/Hrであるのに対し、調質圧延温度が80℃の場合のスキンパス作業能率は46.2Ton/Hrであり、調質圧延温度が100℃の場合のスキンパス作業能率は53.8Ton/Hrであった。
〔実施例2〕表1に示す、引張り強さ60Kgf/mm2 の供試材No. 2の熱延鋼帯を、50℃、80℃および100℃の各温度まで冷却し、上記各温度の熱延鋼帯に対し、スキンパス調質圧延率および圧延速度を調整することにより調質圧延歪み速度を変化させて調質圧延を施した。図2に、そのときの調質圧延歪み速度(s-1)とスキンパス作業能率との関係をグラフによって示す。図2から明らかなように、調質圧延の歪み速度を0.1s-1以上とすることにより、スキンパス作業能率を大幅に向上させることができた。
〔実施例3〕表1に示す、引張り強さが50Kgf/mm2 、60Kgf/mm2 および70Kgf/mm2 の供試材No. 1、2、3の熱延鋼帯を各々80℃の温度に冷却し、80℃の温度の熱延鋼帯に対し、歪み速度を変化させて調質圧延を施した。図3に、調質圧延歪み速度(s-1)とスキンパス作業能率との関係をグラフによって示す。
【0020】図3から明らかなように、調質圧延の歪み速度を0.1s-1以上とすることにより、スキンパス作業能率を大幅に向上させることができた。なお、上記各実施例においては、いづれもスキンパス伸長率が0.5〜0.6%の条件で形状矯正を行った。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質圧延を、生産性高く効率的に行うことができる、工業上有用な効果がもたらされる。




 

 


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