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発明の名称 圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−5806
公開日 平成10年(1998)1月13日
出願番号 特願平8−157108
出願日 平成8年(1996)6月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】細江 利昭
発明者 木村 幸雄 / 田中 一 / 藤田 文夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 上下に相対して配置されたワ−クロ−ルを、圧延中にそれぞれの軸方向にシフトするにあたり、ワ−クロ−ルシフト開始から終了までの間、圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つの因子を、ワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時に比較して変化させて圧延を行うことを特徴とする圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法。
【請求項2】 上下に相対して配置されたワ−クロ−ルを、圧延速度100mpm以下で圧延中にそれぞれの軸方向にシフト速度0.5mm/sec以上でシフトするにあたり、ワ−クロ−ルシフト開始から終了までの間、圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つの因子を、ワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時に比較して変化させてて圧延を行うことを特徴とする圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワ−クロ−ルを圧延中に軸方向にシフトする冷間圧延方法、特にワ−クロ−ルシフト中に板厚の変動が発生しない冷間圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板材を連続圧延機で圧延するときに、板端部に発生するエッジドロップを軽減させるために、ワ−クロ−ルを軸方向にシフトさせて圧延することは従来から行われている。このワ−クロ−ルシフトは、単にエッジドロップを軽減させるだけの目的で行われるのではなくて、板端部のコ−ナ−部分がワ−クロ−ルに接触することによって形成されるワ−クロ−ルのエッジマ−クの発生防止や、板幅方向の形状制御の目的でも行われている。
【0003】特に、エッジドロップを軽減させる目的でワ−クロ−ルシフトが適用される場合には、例えば特公昭60−51921号公報に開示されているように、ワ−クロ−ルの片方の端部の形状をテ−パ−状に加工するなどの方法が採用されている。
【0004】ワ−クロ−ルシフトによる圧延を冷間圧延に適用する場合には、冷間圧延が一般に複数の原板コイル(冷間圧延前のコイル)を次々に溶接接続して圧延する完全連続圧延であるため、圧延する原板コイルの主として板幅に応じて、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行う必要がある。
【0005】しかしながら、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うと、特開平7−100502号公報に開示されているような問題が発生することになる。すなわち、ワ−クロ−ルシフトを行っている最中には、板材はワ−クロ−ルの表面に軸方向と直交する方向に形成されている研削目(ロ−ル研削中に研削砥石の送りに付随してロ−ル表面に発生する周方向の筋目)に対して斜行する状態となるため、摩擦係数が増大してワ−クロ−ルシフト中に圧延された原板コイルの部分の板厚が増大するというものである。
【0006】このような挙動を防止するために、上記特開平7−100502号公報においては、圧延速度とワ−クロ−ル表面粗度の少なくとも一方を制御因子として決定したシフト速度で、ワ−クロ−ルをシフトさせながら圧延する方法が開示されている。
【0007】このような板厚増大の原因となる摩擦係数の増大に関しては、上下ロ−ルをクロスさせる圧延方法においても、類似の報告がなされている(1992年10月、第43回塑性加工連合講演会、講演論文集II、「薄板の冷間クロス圧延の負荷特性」)。
【0008】このようなクロスロ−ル圧延における現象も、圧延材がワ−クロ−ル表面の研削目に対して斜行する点では、圧延中にワ−クロ−ルシフトする場合と同一のものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の技術には、次のような問題点があった。
【0010】すなわち、本発明者等は、圧延中にワ−クロ−ルをシフトさせるに際して、ワ−クロ−ルシフトを行うスタンドにBISRA−AGCを適用して板厚制御を行ったときに、ワ−クロ−ルシフトを行うスタンド出側の板厚およびそれより下流側の板厚がどのように変化するかを調べた。
【0011】図5は、第1スタンドにおける自動板厚制御手段として、BISRA−AGCを適用した5スタンド連続式冷間圧延機を使用し、第1スタンドにおける圧延速度が45m/分である状態で板材を冷間圧延中に、表面粗さがRaで1μmの第1スタンドのワ−クロ−ルを、シフト速度2mm/分で軸方向にシフトした場合の経時的な圧延機や圧延材の挙動を示すグラフであり、(a)はワ−クロ−ルシフトを行う第1スタンドの上下ワ−クロ−ルの胴部中心とパスライン中心間の距離(以下ワ−クロ−ルシフト位置という)の変化を、(b)は第1スタンドにおける圧延荷重の変動を、(c)は第1スタンド出側における板厚の経時的な変化を、(d)は第2スタンド出側における板厚の変化を、(e)は最終スタンドである第5スタンド出側における板厚の変化を、それぞれ示すグラフである。
【0012】図5(b)から分かるように、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行う第1スタンドにおいては、ワ−クロ−ルシフト中にのみ圧延荷重が増大している。
【0013】BISRA−AGC(BISRA式板厚制御装置)は、このような圧延荷重の増加に起因する板厚増加を防止することが可能であり、図5(c)に示すように、第1スタンド出側板厚はほぼ一定板厚に制御されている。
【0014】しかしながら、ワ−クロ−ルシフトを行う第1スタンドにおいて板厚が一定に保持されていても、次の第2スタンド出側板厚は、第1スタンドにおいてワ−クロ−ルシフトを行っている間は、図5(d)に示すように減少し、その影響によって最終スタンドである第5スタンドの出側における仕上板厚も、図5(e)に示すように、目標板厚よりも数μm〜数十μmほど小さくなっている。
【0015】前記特開平7ー100502号公報に開示された技術は、ワ−クロ−ルシフトを行っているスタンドの出側板厚を一定に保持するためのものであり、上述のように仕上板厚を一定に保持することはできないという問題点がある。
【0016】なお、前記特公昭60ー51921号公報には、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うときの板厚変動対策は開示されていない。
【0017】本発明は、従来技術の上述のような問題点を解決するためになされたものであり、圧延中にワークロールシフトを行う際の仕上板厚の変動を防止することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法は、上下に相対して配置されたワ−クロ−ルを、圧延中にそれぞれの軸方向にシフトするにあたり、ワ−クロ−ルシフト開始から終了までの間、圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つの因子を、ワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時に比較して変化させてて圧延を行うものである。
【0019】また、上下に相対して配置されたワ−クロ−ルを、圧延速度100mpm以下で圧延中に、それぞれの軸方向にシフト速度0.5mm/sec以上でシフトするにあたり、ワ−クロ−ルシフト開始から終了までの間、圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つの因子を、ワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時に比較して変化させて圧延を行うものである。
【0020】本発明者は、圧延中にワークロールシフトを行う際に、板厚変動が生じる原因を詳細に分析した結果、以下のようなメカニズムが本質的な原因であるとの知見を得た。すなわち、圧延中にワークロールシフトを行う場合に、圧延材料はロール表面の研削目に対して斜行することになり、ロールバイトにおける潤滑状態に変化が生じ、摩擦係数の平均値だけでなく、その分布が変化することにより、中立点がロールバイト出側方向に移動し、これによって当該スタンド前方のスタンド間張力が増大することが、板厚変動を生じさせる原因であるとの結論に達した。
【0021】一般的に、冷間圧延におけるロールバイト内での潤滑状態は、バイト入口において導入される潤滑油膜が材料の圧延方向の伸びに伴って薄くなっていくと共に、ロールと圧延材料の接触部が拡大されていく。したがって、ロールバイト入口においては、流体潤滑が支配的であったものが、ロールバイト出口に向かって、境界潤滑領域が拡大するものと考えられ、圧延材料が圧延ロールの研削目に対して斜行することの影響が、ロールバイト出口に近づく、すなわち先進域でより大きな影響を受けるものと考えられる。
【0022】図6は、図5で説明したときと同じ条件およびタイミングでワ−クロ−ルシフトを行ったときの、(a)はワ−クロ−ルシフトを行う第1スタンドの先進率の経時的変化を、(b)は第1〜2スタンド間張力(前方スタンド間張力)の経時的変化を、(c)は第1スタンド入側張力(後方張力)の経時的張力変化を示すグラフである。図5で説明したように、BISRA−AGCによってシフトスタンド出側の板厚が一定に保持されているにもかかわらず、図6(a)に示すように、シフト中に先進率が低下していることが確認される。また、図6(c)に示すように、後方張力はほぼ一定に制御されているにもかかわらず、図6(b)に示すように、前方スタンド間張力が10%程度増大していることが分かる。
【0023】前方スタンド間張力の増大は、前方スタンド(第2スタンド)の出側板厚に大きく影響を与えることは、良く知られている事実であり、これによって前方スタンド出側板厚が低下していることが、ワークロールシフトを行う場合の板厚変動のメカニズムであるとの結論に至った。
【0024】すなわち、圧延中にワークロールシフトを行う際に生じる板厚変動は、ワ−クロ−ルシフト時の潤滑状態の変化に起因した先進率の変動にあるというものである。仕上板厚の変動は、本質的には潤滑状態の変化に起因した中立点のロールバイト出側方向への移動、すなわち先進率の変動と、これによる前方スタンド間の張力増加であり、BISRA−AGCなどの手段によって、シフトスタンドにおける出側板厚を一定に保持したとしても生じるものである。
【0025】このような中立点の前方への移動は、ワークロールシフト中には、圧延材料がロール表面の研削目に対して斜行し、これにより潤滑状態が変化することに起因しており、圧延速度、シフト速度、ロール表面粗さおよび圧延油の粘度が、主要な影響因子となっている。
【0026】このような中立点の移動、すなわち先進率の変動は、圧延速度が遅く、シフト速度が速く、ロール表面粗さが粗く、圧延油の潤滑性が悪いほど大きくなる。
【0027】図7のグラフは、表面粗さがRaで1μmの第1スタンドのワ−クロ−ルを圧延中にシフトさせたときの、第1スタンドの圧延速度(mpm)と先進率の変化量(%)との関係を、シフト速度をパラメタ−として示したものである。図から、先進率の変化量は、圧延速度が遅くなるとともに大きくなるが、さらにはシフト速度が速くなっても大きくなることが分かる。
【0028】また、図8のグラフは、第1スタンドのワ−クロ−ルを圧延中にシフト速度2mm/secでシフトさせたときの、第1スタンドの圧延速度(mpm)と先進率の変化量(%)との関係を、ワ−クロ−ルの表面粗さおよび圧延油の濃度をパラメタ−として示したものである。図から、先進率の変化量は、ワ−クロ−ルの表面粗さが粗くなればなるほど、また圧延油濃度が低い、すなわち潤滑性が悪ければ悪いほど、大きくなることが分かる。
【0029】そして、この中立点の移動量は、前方スタンド間張力の変動量および板厚変動量と大きな相関関係にある。特に、ロ−ルの表面粗さがRaで0.5μm以上のとき、先進率の変動は顕著であり、また圧延油に関しては濃度が高いほど、供給量が多いほど、エマルション粒径が大きいほど、先進率の変動は低減される。ところで、ワークロールシフトは板幅方向のプロフィル形状制御を主な目的とする技術であり、完全連続式圧延機においては鋼鈑の板幅に応じて、圧延中にワ−クロ−ルのシフト位置を変更することが必要である。そして、シフト位置を変更することによって発生する遷移領域(ワ−クロ−ルシフトによって板厚等に影響を受ける板材の長手方向範囲)を低減するためには、シフト位置の変更を高速度で行ったり、圧延速度を低速度とする必要性が生じてくる。しかしながら、ワークロールシフトが有する本来の機能を発揮させるために、シフト速度や圧延速度に制約を与えることは実用的ではない。また、ロール表面粗さを細かくすることで、先進率の変動を小さくすることは可能ではあるが、材料とロール間のスリップが発生しやすいことから、1スタンドあたりの圧下率に制約が生じる等の不都合があるため、得策とはいえない。
【0030】このような状況においては、先進率の変動を抑制する手段として、潤滑状態を制御することが有効となる。すなわち、圧延中にワークロールシフトを行うときの先進率変動は、圧延油の濃度が高いほど、供給量が多いほど、エマルション粒径が大きいほど、低減されることから、ワークロールシフトを行う間に、これらのいずれかの手段を用いることによって、板厚変動を実用上問題のないレベルまで低減することが可能となる。ただし、圧延油の40°Cにおける粘度が100cstを超えるような高粘度油を使用する場合には、このような対策をとらなくても、実用上問題はない。
【0031】一方、このような潤滑油の濃度、供給量の増大、エマルション粒径の増加あるいは高粘度油の使用は、圧延油の使用量を増大させるため、圧延中常時行うことは原単位の上昇を招くことから望ましくなく、ワ−クロ−ルが一定位置にある定常圧延時には、圧延油の使用量を低減させるため、上記潤滑油の濃度、供給量あるいはエマルション粒径は、ワ−クロ−ルシフト中よりも低減させたほうがよい。
【0032】なお、圧延速度が速く、シフト速度が遅い場合には、先進率の変動とそれによる板厚変動への影響は、非常に小さく、実用上問題のないレベルとなる。本発明者による検討では、シフトスタンドにおける圧延速度が100mpm以下で、シフト速度が0.5mm/sec以上となる条件で、先進率変動が大きくなることが分かっている。
【0033】ちなみに、タンデム圧延において板厚変動を制御する目的から、圧延油の濃度、供給量、エマルション粒径等を調整する技術は一般的なものであるが、本来板幅方向のプロフィルを制御する目的から用いられるワークロールシフトの動作に対応して、それが外乱となって生じる板厚変動を防止するために、圧延油の調整を行う方法はこれまでにみられないものであるといえる。これによって、従来技術のようにシフト速度に制約を加えることなく、目標とするシフト位置に変更することが可能となり、板厚の変動量を減少させることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態の圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法を図1により説明する。図1は、この冷間圧延方法を実施するときの配管系統図である。この冷間圧延方法においては、上下1対のワ−クロ−ル1と、上下1対のバックアップロ−ル2とから構成される複数の圧延スタンド3(図1では2スタンドのみ示した)で板材4を圧延中に、上下1対のワ−クロ−ル1を軸方向にシフトするときに、圧延油5の供給量を増大させてやるために圧力調整弁6を圧延油供給配管7の途中に設けている。圧延油5は、ク−ラントタンク8からク−ラントポンプ9により、圧力調整弁6を経由してク−ラントヘッダ−10から供給されるようになっている。そして、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時には、圧力調整弁6を絞って圧延油5を供給しているが、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うときには、圧力調整弁6を開いて圧延油5の供給量を増やしている。
【0035】この冷間圧延方法においては、上述のようにして圧延を行うので、ワ−クロ−ルシフト中も潤滑状態が良好に維持され、板材の仕上板厚が変動することはない。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態の圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法を図2により説明する。図2は、この冷間圧延方法を実施するときの配管系統図である。図2で前記図1と共通するところは同一符号を付し、共通部分の詳細説明は省略する。この冷間圧延方法においては、前記第1の実施の形態の圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法の場合に加えて、圧延油供給配管7の途中にミキサ−21を設け、このミキサ−21にミキシングタンク22からポンプ23により、圧力調整弁24および遮断弁25を経由して、圧延油の原油が供給されるようになっている。そして、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時には、遮断弁25を閉じてク−ラントタンク8からのみ圧延油5を供給しているが、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うときには、遮断弁25を開いて圧延油の原油をミキサ−21に供給し、ミキサ−21によりク−ラントタンクから送られてきた圧延油とミキシングタンクから送られてきた圧延油の原油をミキシングして、濃度の高い圧延油として供給するようにしている。
【0037】図3のグラフは、図5および図6を説明したときと同じ条件および同じタイミングで、第1スタンドのワ−クロ−ルをシフトさせるに際して、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延時に供給している圧延油の原油濃度1.5%のエマルション油(圧延油)に加えて、圧延油の原油濃度3.0%のエマルション油(圧延油)を同量追加して供給したときの、(a)はワ−クロ−ルシフト位置の変化を、(b)は第1スタンド出側における板厚の変化を、(c)は第2スタンド出側における板厚の変化を、(d)は最終スタンドである第5スタンド出側における板厚の変化を、(e)は第1スタンドにおける先進率の変化をそれぞれ示すグラフである。
【0038】この冷間圧延方法においても、上述のようにして圧延を行うので、ワ−クロ−ルシフト中も潤滑状態が良好に維持され、板材の仕上板厚が変動することはない。
【0039】次に、本発明の第3の実施の形態の圧延中にワークロールシフトを行う板材の冷間圧延方法を図4により説明する。図4は、この冷間圧延方法を実施するときの配管系統図である。図4で前記図2と共通するところは同一符号を付し、共通部分の詳細説明は省略する。この冷間圧延方法においては、ミキシングタンク22に、ク−ラントタンク8のエマルション油(圧延油)よりも乳化剤の濃度を低減した、すなわちエマルション粒径の大きいエマルション油(圧延油)を貯蔵しておく。そして、圧延中にワ−クロ−ルシフトを行わない定常圧延中は、遮断弁25を閉じてク−ラントタンク8からエマルション油(圧延油)を供給する。圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うときには、遮断弁25を開くとともに遮断弁26を閉じて、ミキシングタンク22にからエマルション粒径の大きいエマルション油(圧延油)を供給する。
【0040】この冷間圧延方法においても、上述のようにして圧延を行うので、ワ−クロ−ルシフト中も潤滑状態が良好に維持され、板材の仕上板厚が変動することはない。
【0041】
【実施例】本発明の効果を確認するために、シフトスタンドでの圧延速度、シフト速度およびワ−クロ−ル表面粗さが種々異なる場合について、本発明のシフト時に圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つを高めて圧延するときと、従来のシフト時においても定常圧延時と同じ圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径で圧延するときとについて、最終スタンドにおける板厚の変動量(μm)がどのように変化するか調査した。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】

【0043】表1から明らかなように、同一圧延条件においては、ワ−クロ−ルシフト中に、圧延油の濃度、供給量およびエマルション粒径のうちの少なくとも一つを高めて圧延したほうが、板厚の変動量は小さくなることが分かる。
【0044】
【発明の効果】圧延中にワ−クロ−ルシフトを行うに際して、潤滑条件の悪くなるシフトスタンドにおける潤滑状態を、シフト位置を変更する間のみ高めるようにしたので、仕上板厚の変動が防止でき、安定して冷間タンデム圧延ができる。




 

 


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