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発明の名称 スクイズロールスタンド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−6035
公開日 平成10年(1998)1月13日
出願番号 特願平8−153610
出願日 平成8年(1996)6月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英一
発明者 豊岡 高明 / 大西 寿雄 / 板谷 元晶 / 依藤 章 / 橋本 裕二 / 田中 伸樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ロール面がカリバーをなすスクイズロールを複数本備え、該スクイズロールを回転させてオープン管に成形済の管体を引き入れオープン管の両エッジ部を圧接し圧接点の軌跡であるシーム部で接合された管として送り出すスクイズロールスタンドであって、スクイズロールの一つがそのカリバー範囲内でシーム部に当接するシーム整形ロールであることを特徴とするスクイズロールスタンド。
【請求項2】 管体内からシーム部を挟んでシーム整形ロールに相対し、シーム部に生じた圧接増肉部を圧延する増肉部圧延ロールをさらに備えた請求項1記載のスクイズロールスタンド。
【請求項3】 シーム整形ロールが、曲げ強度15kg/mm2以上、耐熱衝撃温度差150℃以上の特性を備えた材料を素材とする請求項1記載のスクイズロールスタンド。
【請求項4】 シーム整形ロールおよび増肉部圧延ロールが、曲げ強度15kg/mm2以上、耐熱衝撃温度差150℃以上の特性を備えた材料を素材とする請求項2記載のスクイズロールスタンド。
【請求項5】 素材が、窒化ケイ素系または炭化ケイ素系またはジルコニア系またはアルミナ系のセラミックスである請求項3または4に記載のスクイズロールスタンド。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクイズロールスタンドに関し、とくに、オープン管の両エッジ部を固相圧接適正温度域で衝合接合して管に成形するのに好適なスクイズロールスタンドに関する。
【0002】
【従来の技術】溶接鋼管は、鋼板または鋼帯(帯鋼)を管状に成形しその継目を溶接したもので、小径から大径まで各種の製造法によりつくられているが、主な製造法として、電気抵抗溶接(電縫)、鍛接、電弧溶接によるものが挙げられる。小径〜中径鋼管用としては、高周波誘導加熱を利用した電気抵抗溶接法(電気抵抗溶接鋼管、電縫管)が主として利用されている。この方法は、連続的に帯鋼を供給し、成形ロールで管状に成形してオープン管とし、続いて高周波誘導加熱によりオープン管の両エッジ部端面を鋼の融点以上に加熱した後、スクイズロールで両エッジ部端面を衝合溶接して鋼管を製造する方法である(例えば、第3版鉄鋼便覧第III 巻(2)1056〜1092頁)。
【0003】上記した高周波誘導加熱を利用した電縫管の製造方法では、オープン管の両エッジ部端面を鋼の融点以上に加熱するため、電磁力の影響により溶鋼が流動し、生成された酸化物が衝合溶接部に噛み込まれペネトレータ等の溶接欠陥あるいは、溶鋼飛散(フラッシュ)が発生しやすいという問題があった。この問題に対し、例えば、特開平2-299782号公報には、2つの加熱装置を有する電縫鋼管の製造法が提案されている。すなわち、第1の加熱装置でオープン管の両エッジ部の温度をキュリー点以上に加熱し、第2の加熱装置で更に融点以上に加熱し、すぐ下流に設けたスクイズロールで両エッジ部を衝合溶接して鋼管を製造する。また、特開平2-299783号公報には、第1の加熱装置で周波数45〜250kHzの電流を流し、両側エッジ部を予熱し、第2の加熱装置で更に融点以上に加熱し、スクイズロールで両エッジ部を衝合溶接して鋼管を製造する電縫管製造装置が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの電縫管製造技術では、エッジ部を均一に加熱することは示唆しているものの、両エッジ部を鋼の融点以上に加熱するため、衝合溶接時に、溶融した鋼が管の内外面に排出されビード(余盛)が形成される。そのため、衝合溶接後に管内外面の溶接ビードの除去が必要であり、ほとんどがビード切削用バイトにより切削されて除去されている。
【0005】このようなことから、この方法では、■ビード切削用バイトの切削量の調整で、材料と時間のロスが発生する。
■ビード切削用バイトは消耗品であるため、造管速度によって異なるが、3000〜4000mのビード切削長毎にバイトを交換する必要があり、そのため、1時間程度ごとに3〜5分間のバイト交換のためのラインの停止を余儀なくされる。
【0006】■特に造管速度が100 m/min を超える高速造管では、ビード切削用バイトの寿命が短く、交換頻度が高い。
など、ビード切削がネックとなり、高速造管ができないため生産性が低いという問題があった。一方、比較的小径鋼管用として極めて高い生産性を有する鍛接鋼管製造方法がある。この方法は、連続的に供給した帯鋼を加熱炉で1300℃程度に加熱した後、成形ロールで管状に成形してオープン管とし、続いてオープン管の両エッジ部に高圧空気を吹き付けて端面のスケールオフを行った後、ウェルディングホーンにより端面に酸素を吹き付け、その酸化熱で端面を1400℃程度に昇温させてから、鍛接ロールで両エッジ部端面を衝合させ固相接合して鋼管を製造する方法である(例えば、第3版鉄鋼便覧第III 巻(2)1056〜1092頁)。
【0007】しかし、この鍛接鋼管製造方法では、■端面のスケールオフが完全ではないので、鍛接衝合部へのスケール噛込みが発生し、シーム部の強度が母材部に比べてかなり劣る。このため、偏平試験で、電縫鋼管なら偏平高さ比h/D=2t/D(t:板厚)を達成できるのに対し、鍛接鋼管では偏平高さ比h/Dが0.5 程度に劣るものとなる。
【0008】■帯鋼を高温に加熱するため、管表面にスケールが生成し表面肌が悪い。
など、造管速度が300m/min 以上と速く生産性は高いが、シーム品質及び表面肌が悪く、JISのSTK等の強度信頼性や表面品質を要求されるものは製造できないという問題があった。上記問題を有利に解決するには、本発明者らの創案になる固相圧接造管法によるのが好適である。これは、オープン管のエッジ部を融点未満の固相圧接適正温度域(1300℃〜1500℃)に誘導加熱して圧接するという従来にない造管法である。この固相圧接造管法で製造される鋼管は、従来の溶接管のようにビード切削の必要がないので高速造管が可能で生産性が高く、しかも従来の鍛接管の欠点である酸化起因のシーム品質および表面肌の劣化もない。
【0009】ところが、従来の溶接管製造に使用されているスクイズロールスタンドは、以下に述べる欠点があって、固相圧接造管法に適用するには問題がある。図3は、従来のスクイズロールスタンドの、(a)は側面図、(b)は平面図であり、(c)、(d)は(a)のAA、BB矢視図であり、1は管体、1Aはオープン管、1Bは管、2はエッジ部、3は圧接点、4はシーム部、4Aは外面ビード、5はスクイズロール、6、7は夫々通材の向き、押圧力の向きを示す矢印、12は外面ビード切削装置、50はスクイズロールスタンドである。なお、矢印6の向きに連続的に通材されている管体1を、圧接点3の上流側ではオープン管1A、下流側では管1Bと呼ぶことにする。
【0010】図3に示すように、従来のスクイズロールスタンド50は、ロール面がカリバーをなすスクイズロール5を一対備え、それらを圧接点3と管体1の中心軸とがなす平面に関して互いに対称に配置してなる。管体1は、オープン管1Aとして矢印6の向きでスクイズロールスタンド50に引き込まれ、両側の外周面をスクイズロール5によって矢印7の向きに押圧される。このとき両エッジ部2が圧接されて圧接点3が形成され、管1Bとなって送り出される。管1B上のシーム部4は圧接点3の軌跡である。
【0011】図4は、従来のスクイズロールスタンドで生じやすいシーム部形状不具合を示す断面図である。図4において、8は圧接増肉部であり、図3と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。従来のスクイズロールスタンドでは、図3に示したように、圧接点3の近傍で管径方向の拘束がないまま両側面が押されることになり、その結果、図4(a)、(b)に示すように、シーム部4が管内側に凹み(「シーム部凹み」という)または管外側に突き出る(「シーム部尖り」という)という形状不具合が発生しやすい。このために、後工程での断面矯正を余儀なくされて高速造管の妨げとなっている。
【0012】また、これらに加え、シーム部4がアップセットされて増肉し、図4(c)に示すような圧接増肉部8が形成されやすい。エッジ部を溶融接合する溶接造管法にあっては、この圧接増肉部8は表面にさらに酸化物スラグが固着した溶接ビードとなっているので、ビード切削処理が欠かせないことは前述した通りである。しかし、固相圧接造管法における圧接増肉部8の平滑化を、この旧態依然のビード切削処理に頼っていたのでは、造管過程の高速化が全然期待できない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術の問題に鑑み、本発明は、ビード切削の必要がなく高い生産性が確保できしかもシーム品質および表面肌に優れた鋼管を製造できる固相圧接造管法を実現可能にするスクイズロールスタンドを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、ロール面がカリバーをなすスクイズロールを複数本備え、該スクイズロールを回転させてオープン管に成形済の管体を引き入れオープン管の両エッジ部を圧接し圧接点の軌跡であるシーム部で接合された管として送り出すスクイズロールスタンドであって、スクイズロールの一つがそのカリバー範囲内でシーム部に当接するシーム整形ロールであることを要旨とする。
【0015】第2の本発明は、第1の本発明にさらに、管体内からシーム部を挟んで前記シーム整形ロールに相対し、シーム部に生じた圧接増肉部を圧延する増肉部圧延ロールを備えたことを要旨とする。前記シーム整形ロールおよび増肉部圧延ロールは、曲げ強度15kg/mm2以上、耐熱衝撃温度差150℃以上の特性を備えた材料を素材とするのが好ましい。
【0016】かかる素材としては、窒化ケイ素系または炭化ケイ素系またはジルコニア系またはアルミナ系のセラミックスが最適である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、第1の本発明のスクイズロールスタンドの例を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。図1において、5Aはシーム整形ロールであり、図3と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。図1に示すように、第1の本発明は、複数本のスクイズロール5のうち一本を、そのカリバー範囲内にシーム部4を当接させる配置形態のシーム整形ロール5Aとした。なお、他のスクイズロール5については、図1では一本だけ示したが、これに限定されるものではなく、例えば図5に示すように、管体1の周方向に複数本(図5ではシーム整形ロール5Aも含めて計4本の例を示す。)備えた形態も採用できる。なお、図5において、図1と同一部材には同一符号を付し、説明を省略する。
【0018】この構成により、圧接点3近傍の両エッジ部2は、シーム整形ロール5Aによって管径方向に拘束されるので、図4(a)、(b)に示したようなシーム部凹みやシーム部尖りは発生しない。また、図4(c)に示した圧接増肉部8の管外面への突起も防止できる。よって、従来実施を余儀なくされていた下流での断面矯正および管外面平滑化処理が不要となり、高速造管が実現できる。
【0019】図2は、第2の本発明のスクイズロールスタンドの例を示し、(a)は一部切欠側面図、(b)は(a)のAA矢視図である。図2において、9は増肉部圧延ロール、10はコロ、11は台車であり、図1と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。図2に示すように、第2の本発明は、第1の本発明にさらに、管体1内からシーム部4を挟んでシーム整形ロール5Aに相対し、シーム部4に生じた圧接増肉部を圧延して管内面を平滑化する増肉部圧延ロール9を備えた。なお、この増肉部圧延ロール9の支持形態については特に限定されないが、図2では、シーム部4以外の管体1内面に当接して管軸方向に移動可能なコロ10をもつ台車11に搭載する形態を採用している。
【0020】これにより、シーム部4の圧接増肉部がまだ圧接点3の近傍で900 ℃程度以上の熱間温度域にあるうちに圧延して容易にこれを潰すことが可能となり、高級鋼管で要求されることの多い管内面の平滑化処理が格段に効率よく実施できるので、造管過程のさらなる高速化を図ることができる。第1の本発明に係るシーム整形ロールおよび第2の本発明に係る増肉部圧延ロールには、管体からの反力によって15kg/mm2以上の曲げ応力が生じ、かつ当該ロールの管体への当接面の圧接点近傍とそれ以外の領域との温度差は急峻で150 ℃以上に達していることが多い。
【0021】そのため、これらのロールの寿命延長のために、当該ロールの素材は、曲げ強度15kg/mm2以上、耐熱衝撃温度差150 ℃以上の特性を有するもののうちから選択することが好ましい。なお、ここで評価に用いた耐熱衝撃温度差とは、材料試験片として3mm×4mm×40mmの角棒(JIS 4点曲げ試験用の仕様)を使用して、試験片を所定温度まで加熱した後に、水中に投下した際に試験片にクラックが発生しない温度差(加熱温度と水温との差)のことである。現状の技術水準に照らせば、かかる素材としては、窒化ケイ素(Si3N4 )系または炭化ケイ素(SiC )系またはジルコニア(ZrO2)系またはアルミナ(Al2O3 )系のセラミックスが最適である。
【0022】
【実施例】図2に示した本発明のスクイズロールスタンドを、シーム整形ロール、増肉部圧延ロールの素材を曲げ強度85kg/mm2、耐熱衝撃温度差 800℃を有する窒化ケイ素系のセラミックスとして鋼管製造ラインに設置し、固相圧接造管法によって、成形後管径φ25〜60mm×肉厚2.0 〜4.5 mmの配管用、一般構造用炭素鋼鋼管(JIS G3452のSGP、G3444のSTK相当品)を製造した。
【0023】その結果、過去において図3に示した従来のスクイズロールスタンドを設置しかつ下流でシーム部に矯正・平滑化処理を施しながら同規格同寸法の鋼管を固相圧接造管法によって試作製造していた時期には100m/minが限界値であった最大成形速度が、150m/minにまで大幅に増大し、本発明の効果が格別のものであることが明瞭に実証された。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ビード切削の必要がなく高い生産性が確保できしかもシーム品質および表面肌に優れた鋼管を製造できる固相圧接造管法が具現するという格段の効果を奏する。




 

 


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