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発明の名称 逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−316
公開日 平成10年(1998)1月6日
出願番号 特願平8−155603
出願日 平成8年(1996)6月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小杉 佳男 (外1名)
発明者 柳沢 克彦 / 西村 望
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 バッグ・フィルタの濾布に付着したダストを空気で逆圧をかけ集塵室内に払い落すに際し、逆圧発生用送風機に、最大昇圧能力が、濾布の最大許容濾過時差圧より大きく、且つ(最大許容逆圧時差圧+最大許容濾過時差圧)より小さいものを選定すると共に、逆圧をかけた時の濾布に生じる差圧を常時測定し、その測定値が目標値に一致するよう逆圧発生用送風機の回転数を制御することを特徴とする逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法。
【請求項2】 上記回転数に代え、逆圧発生用送風機に付帯するダンパの開度を制御することを特徴とする請求項1記載の逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法。
【請求項3】 上記濾布が、強度80kg/(5cm幅)で、熱収縮率0.5%以下の特性を有するフェルト基地の濾過面側表層に、平均径2μmの無数の気孔を有するポリテトラフルオロエチレン膜を熱融着してなるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法。
【請求項4】 上記逆圧をかけた時の目標値を300mmAqとしたことを特徴とする請求項3記載の逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッグ・フィルタの運転方法に関し、特に高炉ガスのような高温ガス中に含まれるダストを捕集する所謂逆圧コラップス方式バッグ・フィルタのダスト払い落し技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】高炉から発生するガス(以下、高炉ガス、あるいはBガスという)は、製鉄所内で熱風炉、コークス炉、鋼片加熱炉、ボイラー等の燃料に使用されるが、高炉から排出されたままの状態では、10〜30g/Nm3 程度のダストを含んでいる。そのため、上記した各種の炉や装置での使用に差支えのない含塵量まで除塵、清浄する必要がある。従来、このガス清浄装置としては、ガス流れの慣性を利用した沈降室タイプの除塵器に、ベンチュリ・スクラバ、あるいは乾式電気集塵機を、高炉ガスの排出ラインに直列に配置したものが使用されていた。
【0003】このうち、乾式電気集塵機は、建設時の初期投資が大き過ぎるほか、近年の高炉への高微粉炭吹込み操業などで発生ダストが増加した場合、十分な集塵効率が得られない、あるいは湿潤ダストが到来した時には、集塵極からの捕集ダストの剥離が困難になる等の問題があった。また、高炉の大型化、高圧操業が普及し、特に、炉頂圧発電を実施するようになった現在では、極力含塵量を低減すると共に、高温ガスの有する熱エネルギーを高いレベルで維持する必要が生じた。そこで、上記電気集塵機や湿式のベンチュリ・スクラバに代え、除塵性能に優れ、且つ除塵効率の良い所謂バッグ・フィルタ式集塵装置を採用するようになった。
【0004】このバッグ・フィルタ式集塵装置(以下、バッグ・フィルタという)の採用で、除塵効率や性能は確かに高まった。しかしながら、湿潤ダストの剥離不良問題が、電気集塵機と別の形で存在するのである。バッグ・フィルタは、捕集して濾布に付着したダストを周期的に払落して剥離し、その圧損が過度に増大しないようにする必要がある。その払落しには、特開昭57−207523号公報に開示の濾布を機械的手段で振動させる方法、図2(a)に示すように、ガス流れ方向に対して別途送風機を利用して空気で逆圧をかける特開昭57−207522号公報記載の所謂逆圧コラップス法(以下、逆圧という)、図2(b)に示す高圧空気のパルス・ジェットをノズルから吹き付ける方法(以下、パルス法という)が一般に用いられ、そのうち、高炉ガスの除塵には、逆圧法、あるいはパルス法が多用されている。
【0005】ところで、バッグ・フィルタで捕集され、その濾布に付着したダストを前記逆圧で剥離するに際しは、従来、上記送風機は、その流量−圧力特性を一義的に定めて運転していた。しかしながら、流量−圧力特性を一義的に定めた場合、濾布が目詰りすると、逆圧をかける時に該濾布の圧力損失が大きくなり過ぎ、濾布自体を損傷するという問題があった。つまり、逆圧式バッグ・フィルタで用いる濾布は、織布の濾過側面に薄い多孔質のポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)膜を接着剤で貼りつけたものが一般的であったが、逆圧の方向が濾過方向と逆であるため、その接着した膜を剥す方向に力が作用する。該膜が剥れると、織布自体はダストを捕集する能力はなく、また容易に破れてしまうのである。
【0006】また、目詰りした場合、濾布にかかる逆圧が過大になり過ぎないような流量−圧力特性で送風機を運転すると、この種のバッグ・フィルタの構造上、ダストの払い落しができなくなるという問題も生じた。つまり、この種のバッグ・フィルタの1基は、多数本の濾布を設けた部屋(セクション)を4〜6室集めて形成され、ダストの捕集と逆圧による払い落しをセクション別に切り換えて同時に行うようになっている。そのため、濾過を行っているセクションの濾布差圧よりも送風機の昇圧(逆圧)能力が低くなる場合が生じ、全くダストを払い落せない状態になる。これは、濾布が濾過方向の差圧には耐久性があるが(最大許容濾過時差圧:400mmAqまで)、逆圧方向の差圧には弱い(最大許容逆圧時差圧:200mmAqまで)ことによっている。すなわち、逆圧時に濾布目詰りがあると、直ちにバッグ・フィルタの差圧は200mmAqを超え、使用不能となってしまうのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情を鑑み、ダストの付着している濾布に空気で逆圧をかけた際、常にダストが円滑に払い落とせるコラップス方式バッグ・フィルタの運転方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究し、逆圧発生用送風機に、最大昇圧能力が最大許容濾過時差圧より大きくて、且つ(最大許容逆圧時差圧+最大許容濾過時差圧)より小さいものを選定し、その上で逆圧中のセクションの差圧を調整することに着眼した。すなわち、本発明は、バッグ・フィルタの濾布に付着したダストを空気で逆圧をかけ集塵室内に払い落すに際し、逆圧発生用送風機に、最大昇圧能力が、濾布の最大許容濾過時差圧より大きく、且つ(最大許容逆圧時差圧+最大許容逆圧時差圧)より小さいものを選定すると共に、逆圧をかけた時の濾布に生じる差圧を常時測定し、その測定値が目標値に一致するよう逆圧発生用送風機の回転数を制御することを特徴とする逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法である。
【0009】また、本発明は、上記回転数に代え、逆圧発生用送風機に付帯するダンパの開度を制御することを特徴とする逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法である。さらに、本発明は、上記濾布が、強度80kg/(5cm幅)で、熱収縮率0.5%以下の特性を有するフェルト基地の濾過面側表層に、平均径2μmの無数の気孔を有するポリテトラフルオロエチレン膜を熱融着してなるものであることを特徴とする逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法であり、加えて、上記逆圧をかけた時の目標値を300mmAqとしたことを特徴とする逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法でもある。
【0010】本発明によれば、ダスト払い落とし時の濾布室の差圧を常時目標値に監視し、維持するようにするので、以下の効果が期待できるようになる。
(1)過大な逆圧による濾布損傷の防止(2)逆流減少による濾布目詰りの防止(3)安定したダスト剥離能力の確保。
【0011】そして、新しい濾布の採用で、最大許容逆圧時差圧を300mmAqまで高めることができるようになり、それを目標値にすることで、上記効果を一層顕著なものにできる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る逆圧コラップス方式バッグ・フィルタの運転方法を実施する設備のフローを示す。まず、多数本の袋状の濾布11を配列した4つの前記濾布室6(No.1〜No.4)があり、そこでは説明を容易にするため、No.3がダストを濾過、捕集中、NO.4を逆圧で濾布11に付着したダスト9を集塵室10に払い落としているとする。
【0013】ダスト9の濾過、捕集は、含塵高温ガスを未処理ガス8として集塵室10を経由して取入れ、No.3濾布室6の袋状の濾布11で濾過することで行われる。その際、捕集したダスト9の大部分は集塵室10に落下して回収されるが、一部のものは濾布11に付着する。なお、濾布11を通過した処理ガス13は、矢印で示すように、排風機12を介して系外に流れる。
【0014】一方、付着したダスト9の集塵室10への払い落としは、例えば、No.4濾布室6で示すように、逆圧発生用送風機1で濾過方向とは逆に空気を送り、それによって濾布11の外側から内側に付着したダスト9を落とすことで行われる。従って、かかるバッグ・フィルタは、濾過とダスト9払い落としを同時に行っているので、前記排風機12と逆圧発生用送風機1は常時運転されている。
【0015】本発明では、逆圧発生用送風機1に、最大昇圧能力が、濾布の最大許容濾過時差圧より大きく、且つ(最大許容逆圧時差圧+最大許容濾過時差圧)より小さいものを選定することが必要である。つまり、濾布破損防止と安定逆圧を両立させる理由で、その風量−圧力特性がかかる条件を満足する送風機が必要なのである。なお、現在使用中の織布ベースの濾布は、最大許容逆圧時差圧が200mmAq,最大許容濾過時差圧が400mmAqであり、従って、この場合の逆圧時の目標値は200mmAqとなる。
【0016】次に、本発明では、濾布11が逆圧時に基地とPTFE膜が剥離しないよう、最大許容逆圧時差圧を目標値に設定し、運転中の該差圧を該目標値以下に制御する。そのため、濾布室6には差圧測定センサ14が取付けられ、その値を常時測定し、差圧発信器5を介してコントローラ4に記憶させた目標値と比較、演算できるようになっている。その結果として得られた制御量は、当該逆圧発生用送風機1の回転数の変更、あるいはサクション・コントロール・ダンパ3(以下、ダンパ)の開度変更で具体的に調整される。通常、逆圧発生用送風機の流量−圧力特性曲線には、右上りのサージング発生領域があるのが普通であるが、上記ダンパ3を絞るとこの領域が減少していくので、濾布11が目詰りし、逆圧用風量が減少した場合でもサージング発生が抑制できる。
【0017】本発明の実施状況(成績)を、目標値が200mmAqで、制御手段にを用いた例として表 (又は)図 に示す。それによれば、濾布寿命は、従来1年であったものが、3年以上となった。また、ダスト回収率は99.99%であり、従来の運転方法に比べて、格段に優れた結果になった。なお、本発明では、ダンパ開度及び送風機回転数の変更以外の制御手段としては、絞った時に一層該送風機の消費電力を削減することのできるインレット・ベーン制御を採用しても一向に差し支えない。
【0018】さらに、本発明では、使用した濾布11の種類を変更した場合も含めることにした。その濾布11は、従来の織布を、強度80kg/(5cm幅)で、熱収縮率0.5%以下の特性を有するフェルト基地に変え、その濾過面側表層に、平均径2μmの無数気孔を有するPTFE膜を熱融着で接着して製造した。
【0019】この濾布11を使用し、逆圧差圧を200mmAqから1000mmAqと変更してバッグ・フィルタを運転した結果を、PTFE膜の剥離開始時期で表わし、表1にまとめて示す。表1より、逆圧時差圧を300mmAq以下になるよう、前記ダンパ3あるいは送風機1の回転数を制御すると、ダスト払い落としを6万回(約3年間使用分に相当)を超えても、前記膜の剥離が起きないことが明らかとなる。従って、本発明では、この濾布を使用する場合の逆圧時の目標値を300mmAqとすることにした。なお、表1では、逆圧目標値を仮に400とか1000mmAqとすると、PTFE膜の剥離がかなり早まっている。
【0020】
【表1】

【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、高温ガスに含まれるダストを逆圧コラップス方式バッグ・フィルタで処理するに際して、濾布の交換を頻繁に行わなくても、集塵効率の高い円滑運転が可能になった。また、逆圧発生用送風機の消費電力も必要最低限に抑える副次的効果も得られた。




 

 


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