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発明の名称 ガス絶縁電気機器の故障検出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−223720
公開日 平成8年(1996)8月30日
出願番号 特願平7−46669
出願日 平成7年(1995)2月13日
代理人
発明者 加藤 松吉
要約 目的
ガス絶縁電気機器の内部で故障が発生し、故障アークによる圧力上昇が小さい場合でも、その圧力上昇を検出し、故障を正しく検出する。

構成
ガス絶縁開閉装置のガス区画1にガス圧力を検出する圧力センサ2を設け、その出力信号と基準信号の差分を増幅する差動増幅部3,4を設ける。圧力センサ2の出力を一定周期で計測し、その計測値を差動増幅部3と差動増幅部4の基準信号として交互に出力する基準信号設定部5を設ける。差動増幅部3、4の出力の現在値とその時点から所定の過去時間前の過去値とから圧力上昇を検出する圧力上昇検出部6,7を設ける。基準信号設定部5が基準信号を出力し、所定の過去時間以上経過している圧力上昇検出部を選択する選択部8を設ける。その選択された出力が予め設定された監視値を越えたときにそのガス区画1を故障とする判定部9を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】 内部に絶縁性ガスが封入されたガス絶縁電気機器に設けられ、そのガス圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの出力信号と基準信号との差分を増幅する第1の差動増幅部および第2の差動増幅部と、上記圧力センサの出力信号から圧力値を一定周期で計測し、その計測値を交互に読み取り、一方で読み取った計測値を前記第1の差動増幅部の基準信号、他方で読み取った計測値を前記第2の差動増幅部の基準信号として出力する基準信号設定部と、前記第1および第2の差動増幅部のそれぞれの出力から、現在値とその時点から所定の過去時間前の過去値とから変化量を検出する第1の圧力上昇検出部および第2の圧力上昇検出部と、前記基準信号設定部が基準信号を出力した時点から上記所定の過去時間以上経過している前記第1若しくは第2の圧力上昇検出部の出力を選択する選択部と、この選択部からの出力と予め設定された監視値とを比較し、その出力が監視値を越えた場合に故障と判定する判定部と、を備えたことを特徴とするガス絶縁電気機器の故障検出装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁開閉装置やガス絶縁変圧器などのガス絶縁電気機器の内部で、地絡または短絡故障が発生した際に、故障を検出するガス絶縁電気機器の故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガス絶縁開閉装置は遮断器あるいは断路器などの機器を金属容器内に収納するとともに、ある封入圧力値の六フッ化硫黄ガスなどの絶縁ガスを封入して形成されており、小形化、高信頼性および安全性に優れている。しかし、万一、ガス絶縁開閉装置の内部で、地絡あるいは短絡故障が発生した場合には、ガス絶縁開閉装置は密閉構造であるので、故障が発生したことを外部から目視により確認することは困難である。このため、地絡あるいは短絡故障の発生時には、その故障アークエネルギーによって絶縁ガスのガス圧力が上昇するので、この圧力上昇を検出することによってガス絶縁開閉装置の故障を検出することがある。この故障検出装置は、従来、ガス絶縁開閉装置に圧力センサを設けて、この圧力センサによって絶縁ガスの圧力値を計測する。そして、圧力センサの出力である圧力瞬時値と封入圧力値との差から圧力上昇値を求め、この圧力上昇値が予め設定された監視値を越えたときに、故障と判定するように構成されている。
【0003】また、ガス絶縁開閉装置においては、通常、その内部は遮断器ガス区画や断路器ガス区画などの複数のガス区画に区分されており、電力の安定供給の観点から、故障が発生したガス区画以外の健全なガス区画で、かつ電圧印加を行っても支障がないガス区画を早期復旧し、停電時間を短くすることが必要となる。したがって、故障区画を検出するために、故障区画検出装置が使用される場合もあり、上記故障検出装置の出力はこの故障区画検出装置の一入力としても利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の故障検出装置においては、以下の課題がある。故障が発生したときの絶縁ガスの圧力値は、上記封入圧力値に故障による圧力上昇分が加算された圧力値となる。このため、圧力センサで計測した圧力値から封入圧力値を差引くことにより、故障による圧力上昇値を求めている。しかし、故障による圧力上昇値はガス絶縁電気機器のガス容積や故障アークエネルギーなどに関係し、ガス絶縁電気機器のガス容積が大きい場合、または地絡故障のように故障アークエネルギーが小さい場合には、圧力上昇値は非常に小さく、例えば封入圧力値の数千分の一以下の微小圧力上昇値となる。したがって、封入圧力値が含まれた圧力値を計測し、この圧力値からこのような微小圧力上昇値を抽出する場合には、圧力計測手段の精度は、その微小圧力上昇値よりさらに小さい誤差にする必要がある。また、圧力センサ出力をアナログ/デジタル変換(A/D変換)して、デジタル処理により圧力値計測あるいは圧力上昇値計測などをする場合、そのA/D変換器には、計測精度と同様に非常に高い分解能が必要となる。例えば、封入圧力値が5kgf/cm2 、故障による微小圧力上昇値が0.001kgf/cm2 とすると、5.001kgf/cm2 と5.000kgf/cm2 とを区別する必要があり、0.02%未満の計測精度あるいは分解能が必要となる。このような高精度で、かつ高分解能を実現することは技術的な難易度および経済性の観点から問題となる。
【0005】また、封入圧力値は、気温変動などの影響でガス温度が変化し、それにより故障が発生しない時においても変動する。このため、圧力センサ出力で計測した圧力値から差引く封入圧力値を固定した値とすると、故障以外の平常時の封入圧力値の変動により、誤って圧力上昇値を検出することがあり、それにより故障と誤検出することがある。
【0006】そこで、本発明の目的は、圧力センサ出力から圧力値を計測する場合、その圧力計測手段の精度を高精度にすることなく、あるいは高分解能のA/D変換器を使用することなく、故障による微小圧力上昇値をも検出し、さらに故障以外の平常時の圧力変動により誤って圧力上昇を検出せず、故障を正しく検出することができるガス絶縁電気機器の故障検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】内部に絶縁性ガスが封入されたガス絶縁電気機器にガス圧力を検出する圧力センサを設ける。この圧力センサの出力信号と基準信号との差分を増幅する第1の差動増幅部および第2の差動増幅部を設ける。圧力センサの出力信号から圧力値を一定周期で計測し、その計測値を交互に読み取り、一方で読み取った計測値を第1の差動増幅部の基準信号、他方で読み取った計測値を第2の差動増幅部の基準信号として出力する基準信号設定部を設ける。第1および第2の差動増幅部のそれぞれの出力から、現在値とその時点から所定の過去時間前の過去値とから変化量を検出する第1の圧力上昇検出部および第2の圧力上昇検出部を設ける。基準信号設定部が基準信号を出力した時点から上記所定の過去時間以上経過している前記第1若しくは第2の圧力上昇検出部の出力を選択する選択部を設ける。この選択部からの出力と予め設定された監視値とを比較し、その出力が監視値を越えた場合に故障と判定する判定部を設ける。
【0008】
【作用】本発明は上記の如く構成することにより、圧力計測手段を高精度にすることなく、あるいは高分解能のA/D変換器を使用することなく、故障による微小圧力上昇値が検出できる。すなわち、差動増幅部への基準信号は、ある周期で圧力センサで計測した封入圧力値が基準信号設定部から設定されるため、設定されてから次の周期で新たな基準信号が設定されるまでに故障が発生して圧力上昇した場合、差動増幅部では、封入圧力値からの上昇分である故障による圧力上昇値のみを増幅した出力が得られる。このため、圧力計測手段の精度は、封入圧力値を含んだ計測値に対する精度ではなく、封入圧力値を差し引いた圧力上昇分の計測値に対する精度が要求されることになり、高精度な圧力計測手段でなくても、微小圧力上昇値を検出することができる。また、A/D変換器の分解能は、封入圧力値を含まない圧力上昇値に対する分解能が要求されるだけとなり、高分解能のA/D変換器を使用することなく、微小圧力上昇値を検出することができる。
【0009】また、圧力上昇値は差動増幅部の出力の現在値と所定の過去時間前の過去値との変化量で検出しているため、適切な過去時間とすることで、故障時の急峻な圧力上昇に対しては大きな変化量となるが、気温等による緩慢な圧力変動に対しては変化量が非常に小さくなる。このため、平常時の気温等による封入圧力値の緩慢な変動で誤って圧力上昇を検出しないことになる。さらに、圧力上昇値は差動増幅部の出力の現在値と所定の過去時間前の過去値との変化量で検出するが、それを2組の差動増幅部と圧力上昇検出部を設け、同一の基準信号における差動増幅部の現在値と過去値とから変化量を検出した圧力上昇検出部を選択して、判定部で判定している。このため、封入圧力値の変動で、前の周期で設定した基準信号と異なる基準信号が設定され、それにより差動増幅部の出力が変化し、誤った変化量を検出した圧力上昇検出部を選択しないことになる。したがって、基準信号の設定変更による誤った圧力変化で検出した圧力上昇値を無視でき、故障による圧力上昇値のみを正しく検出できる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1に示す。なお、本実施例はガス絶縁開閉装置に適用した場合を示すものであり、またガス絶縁開閉装置は通常複数のガス区画で区分されているが、説明を簡単にするため、ガス絶縁開閉装置の一つのガス区画に対する実施例について説明する。図1において、ガス絶縁開閉装置のガス区画1は金属容器1a内に遮断器などの機器(図示せず)が収納されるとともに、六フッ化硫黄などの絶縁ガス1bが封入されて形成される。ガス区画1には絶縁ガス1bのガス圧力を検出する圧力センサ2を設ける。圧力センサ2の出力側に第1の差動増幅部3、第2の差動増幅部4、および基準信号設定部5を設ける。基準信号設定部5は第1、第2のサンプルホールド回路51,52、およびそれらのサンプル状態とホールド状態を制御する制御回路53で構成される。
【0011】圧力センサ2の出力信号は、第1、第2の差動増幅部3,4のそれぞれの信号入力端子、および基準信号設定部5の第1、第2のサンプルホールド回路51,52のそれぞれの入力端子へ入力される。第1、第2のサンプルホールド回路51,52の出力信号は、第1、第2の差動増幅部3,4の基準信号入力端子に入力される。第1、第2の差動増幅部3,4のそれぞれは、信号入力端子の入力信号と基準信号入力端子の入力信号との差分を増幅するものである。基準信号設定部5の第1、第2のサンプルホールド回路51,52のそれぞれは、サンプル状態における出力が入力信号と同じ信号となり、ホールド状態における出力がサンプル状態からホールド状態に変化する直前の入力信号となり、ホールド状態が解除されるまでその信号を保持して出力するものである。制御回路53は、第1、第2のサンプルホールド回路51,52のサンプル、ホールド状態を制御する回路で、第1のサンプルホールド回路51用の第1の制御信号、第2のサンプルホールド回路52用の第2の制御信号を出力する。
【0012】第1の差動増幅部3の出力側に第1の圧力上昇検出部6、第2の差動増幅部4の出力側に第2の圧力上昇検出部7を設ける。第1、第2の圧力上昇検出部6,7の出力信号は選択部8を介して判定部9に入力される。第1の圧力上昇検出部6は、入力信号を所定の時間遅らせて出力する遅延回路61と、2つの入力信号の差を求める演算回路62とで構成される。第1の差動増幅部3の出力信号は演算回路62へ直接入力されるとともに、遅延回路61を介して入力される。第2の圧力上昇検出部7も同様な構成で、入力信号を所定の時間遅らせて出力する遅延回路71と2つの入力信号の差を求める演算回路72で構成され、第2の差動増幅部4の出力信号が、演算回路72へ直接入力されるとともに、遅延回路71を介して入力される。なお、遅延回路61,71の所定の時間遅れ、すなわち遅延時間Tdは通常同じ時間とする。
【0013】選択部8は、第1、第2の圧力上昇検出部6,7のいずれか一方を選択して出力するもので、基準信号設定部5の第1のサンプルホールド回路51がサンプル状態からホールド状態に変化してから遅延回路61の所定の遅延時間Td以上経過した場合は第1の圧力上昇検出部6を選択する。また、基準信号設定部5の第2のサンプルホールド回路52がサンプル状態からホールド状態に変化してから遅延回路71の所定の遅延時間Td以上経過した場合は第2の圧力上昇検出部7を選択する。なお、本実施例では、この選択は制御回路53からの選択制御信号で行うこととしている。選択部8は例えばアナログマルチプレクサで構成することができ、アナログマルチプレクサのチャンネルセレクトを上記のように制御することで実現できる。判定部9は、選択部8の出力信号と予め設定された監視値とを比較し、選択部8の出力信号が監視値を越えた場合に圧力上昇「有り」と判定し、ガス区画1を故障とする判定結果を出力する。
【0014】次に本発明の動作を図2を用いて説明する。図2は、圧力センサ2の出力信号、基準信号設定部5の制御回路53からの第1、第2のサンプルホールド回路51,52用の第1、第2の制御信号、第1、第2のサンプルホールド回路51,52の出力信号、第1、第2の差動増幅部3,4の出力信号、第1、第2の圧力上昇検出部6,7の遅延回路61,71および演算回路62,72のそれぞれの出力信号、基準信号設定部5の制御回路53からの選択部8用の選択制御信号、および選択部8の出力信号を示したものである。
【0015】基準信号設定部5の制御回路53の第1、第2の制御信号は、T秒間の最初のTs秒間がサンプル状態期間、その後のTh秒間がホールド状態期間となる信号をT秒周期で繰り返す制御信号としている。ただし、第2の制御信号は、第1の制御信号のサンプル状態期間の開始からT/2秒後にサンプル状態期間が開始されるようにしている。なお、サンプル状態期間Tsとホールド状態期間Thとの時間関係はTs<<Thとする。したがって、第1、第2のサンプルホールド回路51、52は、T/2秒周期で圧力センサ2の出力信号を計測した圧力値を交互に約T秒間(Ts<<Thのため)ずつ保持することになる。図2の場合、第1のサンプルホールド回路51は、第1の制御信号のt1,t3,t5,t7時点でサンプルした圧力センサ2からの圧力値P1,P3,P5,P7をそれぞれT秒間保持して出力する。また、第2のサンプルホールド回路52は、第2の制御信号のt2,t4,t6時点でサンプルした圧力センサ2からの圧力値P2,P4,P6をそれぞれT秒間保持して出力することになる。これらの出力信号は第1、第2の差動増幅部3,4の基準信号となる。
【0016】第1の差動増幅部3の出力は、圧力センサ2で計測している圧力値Pと第1のサンプルホールド回路51の出力である基準信号との差分を増幅するため、時点t1からt3までの期間では圧力値PとP1との差、時点t3からt5までの期間では圧力値PとP3との差、時点t5からt7までの期間では圧力値PとP5との差を増幅した信号となる。また、第2の差動増幅部4の出力は、圧力センサ2で計測している圧力値Pと第2のサンプルホールド回路52からの基準信号との差分を増幅するため、時点t2からt4までの期間では圧力値PとP2との差、時点t4からt6までの期間では圧力値PとP4との差を増幅した信号となる。
【0017】このようにすることで、第1、第2の差動増幅部3,4の出力は、ガス区画1の封入圧力値から変化した圧力変動分のみを増幅することになり、したがって、微小圧力変動分のみを増幅することになる。例えば微小圧力上昇値0.001kgf/cm2 を計測する場合、従来の圧力計測手段の誤差は、その計測範囲を5kgf/cm2 とすると、0.02%未満とする必要があった。しかし、本発明において、第1、第2の差動増幅部3,4の圧力上昇値の計測範囲を0.1kgf/cm2 とした場合、第1、第2の差動増幅部3,4の計測精度は1%未満であればよい。また、封入圧力値が気温等で変動しても、それに追従して第1、第2の差動増幅部3,4の基準信号が変動するため、第1、第2の差動増幅部3,4は飽和すること無く、変化した封入圧力値を基準にして、その基準値からの微小圧力変動分のみを増幅することになる。したがって、第1、第2の差動増幅部3,4の計測精度を高精度にすることなく、微小圧力上昇値を検出できることになる。
【0018】第1、第2の圧力上昇検出部6,7では、第1、第2の差動増幅部3,4の出力から圧力上昇値を検出することになる。第1、第2の圧力上昇検出部6,7の動作原理はそれぞれ同じであるため、一方の第1の圧力上昇検出部6の動作を説明する。演算回路62は、第1の差動増幅部3の出力信号と、その出力信号を遅延回路61により所定の遅延時間Tdだけ遅らせた信号との差を求めている。したがって、現在値とその時点から所定の過去時間Td前の過去値との差を求めることになり、第1の差動増幅部3の出力の変化量、すなわち圧力上昇値を検出することができる。
【0019】例えば図2の時点(t1+Td)からt3までの期間では平常時の温度等による圧力変動のため、第1の圧力上昇検出部6の出力は非常に小さい変化量となるが、時点(t5+Td)からt7までの期間では故障による急峻な圧力上昇があるため、大きな変化量となる。また、第2の圧力上昇検出部7の出力も同様に、時点(t2+Td)からt4までの期間では非常に小さい変化量となるが、時点(t4+Td)からt6までの期間では故障により大きな変化量となる。
【0020】選択部8は、第1のサンプルホールド回路51がホールド状態になった時点から遅延時間Td後に第1の圧力上昇検出部6を選択開始し、第2のサンプルホールド回路52がホールド状態になった時点から遅延時間Td後に選択終了する。また、第2のサンプルホールド回路52がホールド状態になった時点から遅延時間Td後に第2の圧力上昇検出部7を選択開始し、第1のサンプルホールド回路51がホールド状態になった時点から遅延時間Td後に選択終了する。この選択制御は、図2に示すように制御回路53からの選択制御信号で行う。このように選択された選択部8の出力には、第1、第2の差動増幅部3,4の基準信号の変化により、第1、第2の圧力上昇検出部6,7からTd時間継続して出力される誤った変化量が選択されず、正しい変化量のみが出力されることになる。例えば図2の時点t4から(t4+Td)までの期間は、第2の差動増幅部4の基準信号の変化による誤った変化量が第2の圧力上昇検出部7から出力されるが、それを用いず、第1の圧力上昇検出部6で検出した正しい変化量を使用することになる。
【0021】判定部9では、選択部8からの正しい変化量と予め設定された監視値とを比較することになり、その監視値を越えた圧力上昇値となった場合に故障と判定することになり、故障を正しく検出することになる。図2においては、時点(t5+Td)からt7までの期間で発生した故障は、正しい変化量を出力する第1の圧力上昇検出部6が選択されているため、その出力の変化量から圧力上昇値が検出され、それにより故障が正しく検出できる。
【0022】以上はアナログ回路で実現する場合の実施例であるが、第1、第2の圧力上昇検出部6,7、選択部8、判定部9の機能をデジタル処理で実現するものとした場合は、第1、第2の差動増幅部3,4の出力側にA/D変換器をそれぞれ設けることになる。第1、第2の差動増幅部3,4の出力は前述した通り、封入圧力値からの変化分のみを増幅することになり、封入圧力値が含まれていない。したがって、微小圧力上昇値を高分解能のA/D変換器を使用することなく検出できることになる。
【0023】例えば微小圧力上昇値0.001kgf/cm2 を計測する場合、従来の場合のA/D変換器の分解能は、計測範囲を5kgf/cm2 とすると0.02%未満とする必要があった。しかし、本発明によれば、A/D変換器の計測範囲を0.1kgf/cm2 とした場合、その分解能は1%未満にすればい。また、封入圧力値が温度等で変動しても、それに追従して第1、第2の差動増幅部3,4の基準信号が変動するため、変化した封入圧力値を基準にして、その基準値からの微小圧力変動分のみをA/D変換することになり、高分解能のA/D変換器を使用する必要がない。
【0024】上記実施例は、ガス絶縁開閉装置の一つのガス区画について説明したが、他のガス区画の場合も同様に、適用することができる。また、ガス絶縁開閉装置に限らず、ガス絶縁変圧器などのガス絶縁電気機器にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明により、圧力センサ出力から圧力値を計測する場合、その圧力計測手段の精度を高精度にすることなく、あるいは高分解能のA/D変換器を使用することなく、故障による微小圧力上昇値を検出し、さらに故障以外の平常時の圧力変動により誤って圧力上昇を検出せず、故障を正しく検出することができる。




 

 


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