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発明の名称 高電圧大容量電源のサージ抑制装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−223791
公開日 平成8年(1996)8月30日
出願番号 特願平7−25285
出願日 平成7年(1995)2月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】湯浅 恭三 (外6名)
発明者 前沢 章彦 / 吉岡 毅
要約 目的
高電圧大容量の直流電源からの電流経路に挿入されたサージ抑制装置の電力損失を低減するとともに、設置スペースを小さくする。

構成
大径及び小径絶縁円筒20、21を同軸配置し、それぞれの円筒の外周にコイル221、222を巻回し、かつ小径絶縁円筒の内部に抵抗231、232を内蔵する。コイルと抵抗は並列接続されて2つの並列回路を形成し、直流電源からの往復の電流経路に挿入される。コイルを用いているのでサージ抑制効果を損なわずに通常動作時の電力損失を低減でき、抵抗をコイルに並列接続しているのでサージ発生時にコイルに過大電圧がかかることがない。また同軸配置した2つの円筒にコイルを巻回しているので、コンパクトに構成できるとともに、接地された管路に内蔵した場合に、サージ抑制装置の表面の電界強度を低下させることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 高電圧大容量電源の出力端からの往復の電流経路にそれぞれ挿入された第1及び第2のサージ抑制回路からなるサージ抑制装置において、同軸配置された第1及び第2の絶縁円筒と、前記第1及び第2の絶縁円筒に巻回された第1及び第2のコイルと、前記第1及び第2の絶縁円筒の直径が小さい方の絶縁円筒に内蔵された第1及び第2の抵抗とからなり、前記第1のサージ抑制回路が、前記第1の抵抗と第1のコイルとの並列接続回路で構成され、前記第2のサージ抑制回路が、前記第2の抵抗と第2のコイルとの並列接続回路で構成されていることを特徴とするサージ抑制装置。
【請求項2】 請求項1記載のサージ抑制装置において、該サージ抑制圧装置が、接地された導電性の管路のほぼ中心部に内蔵されていることを特徴とするサージ抑制装置。
【請求項3】 請求項1または2記載のサージ抑制装置において、前記高電圧大容量電源は、静電型電子加速器の電子加速用の直流電源であることを特徴とするサージ抑制装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電圧大容量電源とともに用いられるサージ抑制装置に関し、特に、排ガス処理用に用いられる静電型電子加速器の高電圧大容量直流電源と電子銃との間に挿入されて、該直流電源を保護するためのサージ抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電型電子加速器は、基本的には、真空中で電子を発生するための電子銃と、発生された電子を加速するための加速管部と、電子に加速エネルギを付与するための高電圧大容量の直流電源とで構成されているが、加速管部での予期しない放電から該直流電源を保護するためのサージ抑制装置を、直流電源と加速管部との間に配置している。このような従来例の静電型電子加速器の構成が図3に示されており、図3において、1は電子銃、2は分圧抵抗21を含む加速管である。3は所定の導通角でターン・オンして、商用電源等の1次電源からの交流を通過させるサイリスタ・スイッチ回路、4はサイリスタ・スイッチ回路3からの交流を直流に変換して、その出力端に150〜5000KV程度の直流電圧を出力する高電圧大容量の直流電源である。5は直流電源4内の絶縁トランスの絶縁制御をするサイリスタ・スイッチ、6はフィラメント・トランス、7は加速された電子を偏向走査するための走査コイル、8は走査管、9は走査管8を真空状態にするための真空ポンプ、10は制御部である。
【0003】制御部10は、サイリスタ・スイッチ回路3の導通角を制御し、それにより高電圧直流電源4からの出力電圧のレベルを制御するための加速電圧制御回路101、サイリスタ・スイッチ5を制御し、それにより電子流の供給を制御するための電子流制御回路102、走査コイル7を制御するための走査制御回路103、及び真空ポンプ9の真空状態を制御するための真空制御回路104を含んでいる。11は窓冷却ブロワ、12は窓冷却風ダクト、13は照射窓である。また、14は直流電源4からの往復の電流経路に挿入された2つのサージ抑圧抵抗141、142からなるサージ抑制装置であり、図4に示されるように、接地された導電性の管路15の内部中心に該管路と絶縁して配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3及び図4に示された従来例のサージ抑制装置14において、不慮の放電によるサージを抑制するためのサージ抑圧抵抗141、142は、サージ電圧の大半を分担しなければならないことから、例えば20KΩ等の大きな抵抗値のものを用いる必要がある。また、図4に示されるように、接地された管路15から十分に絶縁して高電圧電流経路に取り付ける必要があることから、直径が大きい管路15が必要となり、大きな接地スペースを必要とするという問題点があった。さらに、例えば、サージ抑圧抵抗141、142の抵抗値がそれぞれ20KΩとし、通常の電子加速動作において1Aの直流電流を流す必要があると仮定すれば、通常動作時にサージ抑圧抵抗141、142によって消費される電力損失はそれぞれ、20KWとなり、非常に大きな電力損失を生じてしまうという問題点があった。したがって、本発明の目的は、このような従来例の問題を解決して、電力損失が少なく、しかも大きな接地スペースを必要としないサージ抑制装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明においては、高電圧大容量電源の出力端にそれぞれ挿入された第1及び第2のサージ抑制回路を含んでいるサージ抑制装置において、同軸配置された第1及び第2の絶縁円筒と、前記第1及び第2の絶縁円筒に巻回された第1及び第2のコイルと、前記第1及び第2の絶縁円筒の直径が小さい方の絶縁円筒に内蔵された第1及び第2の抵抗とからなり、前記第1のサージ抑制回路が、前記第1の抵抗と第1のコイルとの並列接続回路で構成され、前記第2のサージ抑制回路が、前記第2の抵抗と第2のコイルとの並列接続回路で構成されていることを特徴としている。
【0006】すなわち、本発明においては、インダクタンス素子の直流インピーダンスが小さく、交流インピーダンスが大きいことに着目して、2つのサージ抑制回路それぞれをコイルと抵抗との並列回路で構成して、通常動作時はコイル側に電流を主に流すことによって電力損失を低減し、しかも、その2つのコイルを同軸配置した2つの絶縁円筒に巻回し、かつ2つの抵抗を絶縁円筒の中心部に配置したことにより、該サージ抑制装置を接地された導電性の管路に内蔵した場合にサージ抑制装置の電界強度が低減できるようにし、それにより管路の直径を小さくできるので、設置スペースを小さくできるようにしている。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の円筒状に形成されたサージ抑制装置を示しており、(A)はサージ抑制装置をその円形面に平行に切断した断面図、(B)は(A)の線L−Lに沿った断面図を示している。図1において、20及び21は同軸配置された大径絶縁円筒及び小径絶縁円筒であり、これらの外周には、コイル221、222が巻回されている。また小径絶縁円筒21の内部には、抵抗231、232が内包されている。コイル221、222及び抵抗231、232は、図1(C)に示すように、並列接続されて2組の並列回路を構成し、高電圧大容量の直流電源の一対の出力端子に接続され、該電源と負荷との間の往復電流経路に挿入される。
【0008】本発明においては、上記したように、並列接続されたコイルと抵抗によりサージ抑制装置を形成しているが、そのサージ抑制原理について以下に説明する。コイルは理論的には、直流に対して全く電力損失を生じることがないことは周知であり、強いていえば、コイルに数Ω程度の抵抗成分があるので、その抵抗成分による電力損失が生じるだけである。したがって、例えば、1Aの電流がコイルに流れたとしても、数W程度の電力損失が生じるにすぎなく、コイルは直流インピーダンスが小さい素子である。一方、コイルは、交流に対しては高インピーダンス特性を示し、数mH程度のインダクタンスであれば、立ち上がり1m秒のサージに対して数10KΩのインピーダンスを呈する。したがって、コイルはサージ抑制効果を奏することができるものである。
【0009】したがって、本発明のサージ抑制装置においては、直流電流が直流インピーダンスの小さいコイル側を主に流れるので通常の動作において電力損失が少なく、サージが生じた場合は抑制することができる。また、コイルだけでサージ抑制装置を構成した場合、サージが生じたときにコイルの両端に過大な電圧がかかり過ぎるが、本発明においては、コイルに並列に抵抗を接続しているので、サージ発生時にコイルに過大な電圧がかかることを防止することができる。これにより、抵抗をのみを用いた場合と同様なサージ抑制効果を奏することができ、しかも電力損失を少なくすることができる。
【0010】さらに、本発明のサージ抑制装置においては、2つの絶縁円筒、すなわち大径及び小径絶縁抵抗を同軸に配置してそれらの外周にコイルを巻回した構造であるから、コンパクトに形成できるので、サージ抑制装置を直流高圧電源と加速管との間に挿入しやすく、また、接地された導電性の管路内に包含させた場合は、以下に説明するように、導体であるサージ抑制装置の表面電界強度を低減することができる。すなわち、図2(A)に示すように、一般に、半径Rを有しかつ接地されている導電性の管路の中心部に半径rを有する導体を配置した場合、該導体に印加される印加電圧をVとすると、導体表面の最大電界強度EMAXは、近似的に以下のように表すことができる。
【数1】
MAX=V/{r・2.3log(R/r)} (1)
【0011】電界強度を本発明について検討すると、本発明は、図2(B)に示すように模式的に表すことができ、例えば、外側のコイル、すなわち大径絶縁円筒20に巻かれたコイル221の半径を100mm、管路の半径を300mm、印加電圧を1000KVとすると、【数2】 r=100mm、R=300mm、V=1000KV∴ EMAX=9.1KV/mmとなる。一方、従来例のサージ抑制装置のように、2つの抵抗を管路の中心部の配置した場合、2つの抵抗の並列配置された状態の断面は円形ではないので、上記(1)式を補正する必要があるが、導体の半径rは該抵抗の直径となり、抵抗の直径は35mm程度であるから、r=35mmを仮定すると、近似的にEMAX≒14KV/mmとなる。したがって、サージ抑制装置の表面の電界強度を低減させるために、従来例においては、抵抗の直径を大きくするか、または管路の直径をさらに大きくする等の対策が必要となるが、本発明によれば、従来例と同一直径の管路を用いても電界強度が低減されるので、設置スペースを小さくできる。
【0012】
【発明の効果】本発明のサージ抑制装置は、上記説明したように、サージ抑制装置を、コイルと抵抗との並列回路を2つ用いて構成しているので、サージ抑制効果を損なうことなく通常動作時の電力損失を低減できる。特に、排ガス処理用等の、電源の変換効率の向上が要請されている分野に静電型電子加速器を用いた場合に、例えば、1MVの電圧及び1Aの電流、すなわち、1MWの電力の発生を必要とする直流電源において、20KWの電力損失が軽減できることは、20KW/1MW=2%の効率向上に寄与することを意味し、実用上の効果は極めて大きい。また、コイルに抵抗を並列接続しているので、サージ発生時にコイルの両端に過大電圧が加わることがない。さらに、本発明のサージ抑制装置においては、同軸配置した2つの絶縁円筒にそれぞれコイルを巻回し、その内部に2つの抵抗を配置して構成しているので、コンパクトに構成できるとともに、サージ抑制装置を接地されている導電性の管路に内包させた場合に、管路の直径を小さくしてもサージ抑制装置に生じる電界強度がそれほど大きくならないので、管路の直径を小さくでき、よって、設置スペースを小さくすることができる。




 

 


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