米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 株式会社リコー

発明の名称 スイッチングレギュレータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−205519
公開日 平成8年(1996)8月9日
出願番号 特願平7−7289
出願日 平成7年(1995)1月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎 (外2名)
発明者 大石 広人
要約 目的
出力の変動が大きくても、その電源の入力電流を常に高調波電流成分を抑えて、高力率を維持し続けられるようにする。

構成
交流電源1と整流素子2との間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイル4aと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル4bと切り替え用のトライアック5との直列回路とが並列となるよう接続して設け、トライアック5を2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするように設定する。
特許請求の範囲
【請求項1】 交流電源から入力された交流電力を整流素子と平滑コンデンサにより整流平滑し、その整流平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に接続されたスイッチング素子によりオンオフし、前記トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑して得られた2次直流電力を出力するとともに、その2次直流電力の出力電圧に応じて前記スイッチング素子のデューティ比を制御することにより前記出力電圧を安定化するスイッチングレギュレータにおいて、前記交流電源と前記整流素子との間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイルおよび切り替えスイッチの直列回路とが並列となるよう接続し、前記切り替えスイッチを前記2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするようにしたことを特徴とするスイッチングレギュレータ。
【請求項2】 交流電源から入力された交流電力を整流素子と平滑コンデンサにより整流平滑し、その整流平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に接続されたスイッチング素子によりオンオフし、前記トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑して得られた2次直流電力を出力するとともに、その2次直流電力の出力電圧に応じて前記スイッチング素子のデューティ比を制御することにより前記出力電圧を安定化するスイッチングレギュレータにおいて、前記交流電源の前記整流素子と前記平滑コンデンサとの間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイおよび切り替えスイッチの直列回路とが並列となるよう接続して設け、前記切り替えスイッチを前記2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするようにしたことを特徴とするスイッチングレギュレータ。
【請求項3】 前記切り替えスイッチがリレーからなることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチングレギュレータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリのようなOA機器に使用されるスイッチングレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置やその他のOA機器の発達は目覚ましく、特に普通紙に画像を形成する画像形成装置、例えば複写機は高速化、多機能化に伴って、その直流電源容量の増加が著しくなっている。例えば、駆動源であるモータは、その回転状態を正確に制御するためにACモータからDCモータに変わり、高圧電源の種類も増えているから、従来100VA程度であった直流電源の容量が400VA級から500VA級になり、中には600VAを越える機種も現われ、しかも厳しい電圧安定性が要求されている。
【0003】このような機器の電源としては、効率を落として電圧を安定化させている従来のドロッパ型電源が使用されていたが、サイズの大型化と大量の発熱を伴うという問題があり、代ってそれらの問題点を解決し、小型で発熱も少ない高効率のDC−DCコンバータを備えたスイッチングレギュレータが使用され始めている。
【0004】このようなスイッチングレギュレータの一例を図4に示す回路図により説明すると、交流電源41からの交流電力はダイオードブリッジ42と、平滑コンデンサ43およびこのダイオードブリッジ42と平滑コンデンサ43との間に設けられたチョークコイル44とで構成されたチョークインプット型の整流平滑回路により整流平滑化してDC電力にし、これをDC−DCコンバータ45に加えるようにしている。なお、整流平滑回路としては、上述のチョークコイル44を除いたコンデンサインプット型も使用されている。
【0005】しかしながら、チョークインプット型の整流平滑回路は電力効率は良いが、大容量になるとチョークコイル44が大型になり、重量とコストが増大するという欠点がある。また、コンデンサインプット型の整流平滑回路は、同じく大容量になると、ダイオードブリッジ42の出力を大容量の平滑コンデンサ43で平滑化させなければならず、短時間に過大な充電ピーク電流が流れて、力率が悪化する欠点がある。このように、DC−DCコンバータの効率が優れていても、組み合わされる整流平滑回路の力率が悪いと、効率と力率の積であるVA効率(出力VA/入力VA)がよくならない。
【0006】そのため、例えば特開昭63−107457号公報に示されたように、インピーダンス素子と、放電方向に極性を合わせてダイオードとの並列回路を平滑コンデンサに直列に接続し、平滑コンデンサの充電時にはインピーダンス素子によりピーク電流を抑え、放電時にはダイオードを通して放電させることにより力率を改善することが提案されている。
【0007】また、特開昭63−23561号公報に示されたように、平滑コンデンサを使用せず、全波整流した直流を直接的にDC−DCコンバータに入力して力率を改善することも提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の提案はそのインピーダンス素子を抵抗素子により構成すると、充電時に電力損失を生じて発熱と効率低下を伴い、チョークコイル等のインダクタンス素子により構成すれば、上述したチョークインプット型の整流平滑回路と同様にサイズ、重量、コスト等に問題が生じ、何れも大容量電源には不適当である。
【0009】また、後者の提案は、平滑コンデンサを除いたことにより生じる消費電力のゼロクロス付近のスイッチング不安定を解消するために、別の補助電源回路が必要となり、回路が複雑で、部品点数が増大し、コストアップを招く等の問題があった。
【0010】この発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、出力が小さい時には大きいインダクタンスをもつチョークコイルを、また出力が大きい時は小さなインダクタンスをもつチョークコイルというように出力に応じてチョークコイルを切り替えるようにすることで、出力の変動が大きくても、その電源の入力電流を常に高調波電流成分を抑えて、高力率を維持し続けられるようにしたスイッチングレギュレータを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するため、第1の手段は、交流電源から入力された交流電力を整流素子と平滑コンデンサにより整流平滑し、その整流平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に接続されたスイッチング素子によりオンオフし、トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑して得られた2次直流電力を出力するとともに、その2次直流電力の出力電圧に応じてスイッチング素子のデューティ比を制御することにより出力電圧を安定化するスイッチングレギュレータにおいて、交流電源と整流素子との間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル及び切り替えスイッチの直列回路とを並列に接続し、切り替えスイッチを2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするようにしたものである。
【0012】第2の手段は、上述の前提の構成において、交流電源の整流素子と平滑コンデンサとの間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル及び切り替えスイッチの直列回路とを並列に接続し、切り替えスイッチを2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするように構成している。
【0013】第3の手段は、上述の構成において更に、切り替えスイッチをリレーで構成している。
【0014】
【作用】第1の手段では、スタンバイあるいは通常動作中の出力電流が比較的小さい間は切り替えスイッチがオフとなっていて、この状態ではスイッチングレギュレータの入力電流は高調波電流抑制用の第1のチョークコイルを通って流れる。この時の入力電流は小さいため、高調波電流を抑制するためにはかなりのインダクタンスが必要であるが、第1のチョークコイルを高インダクタンス小電流のもので構成することにより、低出力時であっても高インピーダンスが配置できるので、高調波成分を抑えることができ、かつ高力率を可能にすることができる。
【0015】また、動作中にの出力が増えて所定の値を超えた時は、切り替えスイッチがオンとなり、スイッチングレギュレータの入力電流は高調波電流抑制用の第2のチョークコイルを通って流れる。この時の入力電流は大きいので、高調波電流を抑制するには小さなインダクタンスでよい。したがって第2のチョークコイルは低インダクタンス(低インピーダンス、低抵抗)で大電流のもので構成すれば、高出力時には低インピーダンスが配置され、高調波成分を抑えることができる。このように出力電流(電力)の変動が大きくても、その電源の入力電流を常に高調波成分を抑えて高力率を維持し続けられるスイッチングレギュレータを提供することができる。
【0016】第2の手段では、上述の第1の手段における高調波電流抑制用の第1のチョークコイルとこれをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイルと切り替えスイッチとの直列回路とが並列となるよう接続した回路を、交流電源の整流素子と平滑コンデンサとの間に接続しているが、その作用は上述の第1の手段と同じである。この第2の手段により第1および第2のチョークコイルは第1の手段とは異なる位置に配置することができ、スイッチング電源等のレイアウトに応じてこれらチョークコイルの配置位置を選択することができる。
【0017】第3の手段では、切り替えスイッチをリレーで構成しているので、このリレーの接点を1次回路の切り替えスイッチ部に配置すれば、2次回路のみでリレーを駆動でき、第1および第2の手段より更に簡略化、小型化がはかれ、コストを低減することができる。
【0018】
【実施例】以下、この発明のスイッチングレギュレータを図面に示す実施例により説明する。
【0019】〔第1実施例〕図1はこの発明の第1実施例を示す回路図である。この第1実施例におけるスイッチングレギュレータは、交流電源1からの交流電力を1次直流電力に変換するための整流素子であるダイオードブリッジ2と平滑コンデンサ3とで構成された整流平滑回路と、交流電源1とダイオードブリッジ2との間に設けられた高調波電流抑制用の第1のチョークコイル4aと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル4b及び切り替えスイッチであるトライアック5の直列回路が並列になるように接続された回路と、3個のそれぞれ出力電圧が異なる2次直流電力を出力するDCーDCコンバータ6と、トライアック5とDCーDCコンバータ6のスイッチング素子11のオンオフを制御する制御回路7と、この制御回路7が出力するオンオフ信号に応じてトライアック5をトリガするための発光ダイオード等で構成された発光部8aとホトトランジスタ等で構成された受光部8bからなるホトカプラ8とを有している。
【0020】DCーDCコンバータ6は、1次巻線NPと、3個の2次巻線NS1,NS2,NS3とを有するトランス9と、このトランス9の1次巻線NPと直列回路を形成し平滑コンデンサ3から入力された1次直流電力を制御回路7からの制御信号に応じてオンオフするトランジスタで構成されたスイッチング素子11と、トランス9の2次巻線NS1,NS2にそれぞれ接続された整流平滑回路12,13、および2次巻線NS3に接続された整流回路14とから構成されている。整流平滑回路12は、整流ダイオードD1と転流ダイオードCD1とチョークコイルL1そして電解コンデンサC1とから構成され、電解コンデンサC1に充電されているほぼ安定化された直流電力を更に3端子レギュレータ15によりDC5Vに安定化し、制御用電源として負荷LD1に供給するものである。整流平滑回路13は、整流ダイオードD2と転流ダイオードCD2とチョークコイルL2および電解コンデンサC2とから主として構成されており、電解コンデンサC2に充電されている直流電力をDC24Vの駆動電源として負荷LD2に供給される。この出力電圧は出力電圧信号として、整流平滑回路13のグランド側に設けられた低抵抗R2の端子間電圧は出力電流信号として、それぞれ制御回路7にフィードバックされる。整流回路14は、整流ダイオードD3とリミッタ抵抗R3とからなり、整流ダイオードD3により整流された直流電流(ゲート電流)がリミッタ抵抗R3とホトカプラ8の受光部8bを介してトライアック5のゲート電極に供給されるよう接続されている。
【0021】制御回路7は、フィードバックされた出力電圧信号に応じてトランジスタ11にデューティ比を変えた制御信号を出力することにより、交流電源1の電圧や負荷LD2に変動があっても、駆動用電源の出力電圧を24Vに安定化するとともに、フィードバックされた出力電流信号を検出して、出力電流が所定値以下の時はホトカプラ88の発光部8aは消灯のままとし、出力電流が所定値を越えたら発光部8aを点灯するように制御する。デューティ比が変化する制御信号によるトランジスタ11のオン時間の変動や交流電源1の電圧変動により、電解コンデンサC1の端子間電圧は若干変化するが、3端子レギュレータ15により制御用電源としての出力電圧は5Vに安定化される。
【0022】駆動用電源の負荷LD2を流れる出力電流が小さく、ホトカプラ8の発光部8aが消灯している間は、その受光部8bはオフであり、トライアック5もオフのままである。この間のスイッチングレギュレータの入力電流はインダクタンスの比較的大きな(インピーダンス大)高調波電流抑制用の第1のチョークコイル4aを通って流れる。駆動用電源の出力電流が所定値を越えると、ホトカプラ8の発光部8aが点灯し受光部8bはオンとなってゲート電流が流れ、トライアック5はトリガされてオンとなる。このトライアック5と直列に配置された高調波抑制用の第2のチョークコイル4bは、第1のチョークコイル4aと比較するとインダクタンスでは数分の1程度かそれ以下で、電流定格では数倍の容量をもつように設定されている。言い換えると、第2のチョークコイル4bのほうがインピーダンスが圧倒的小さいので、電流のほとんどが第2のチョークコイル4bを通して流れる。
【0023】スイッチングレギュレータの高調波電流をチョークコイルにより抑制して高調波電流規制をクリアさせようとする場合、スイッチングレギュレータの容量(平滑用電解コンデンサ3の容量)にもよるが、一般的には5〜6mHのインダクタンスが必要といわれている。この値はあくまでもスイッチングレギュレータの出力が定格状態の時のインダクタンスであり、例えばアナログ式の複写機の場合、コピー動作中のスイッチングレギュレータが200W必要としても、そのほとんどが駆動用電源であり、制御用電源はその10%かそれ以下である、また制御用電源の負荷電流は待機時でもコピー動作中でもほぼ変わらない。したがって、平滑用電解コンデンサ3の容量は、そのスイッチングレギュレータの定格出力容量により決められるので、このように待機状態の電力は小さくても、高調波電流成分は大きく、この時の高調波電流を抑えるには、数10mHものインダクタンスが必要となる。
【0024】一方、チョークコイルに電流を流すとその端子間に電圧が発生する。コイル抵抗を無視すると、その電圧は以下の式で表される。
【0025】V=ω・L・Iここで、ω:2×π×f(f:周波数Hz)
L:インダクタンス(H)
I:電流(A)
である。
【0026】したがって、電源電圧100V、周波数50Hz、待機時のスイッチング電源の入力50W、力率0.5として、第1のチョークコイル4aに30mHを配置した場合、このチョークコイル4aの端子間の電圧は9.4V(=2×3.14×50Hz×0.03H×1A)となる。この電圧は入力100Vから引かれてスイッチングレギュレータには約90Vしか入力されない。また、コピー動作中では、スイッチング電源の入力200W、力率0.5として、第2のチョークコイル4bに5mHを配置した場合、このチョークコイル4bの端子間の電圧は6.3V(=2×3.14×50Hz×0.03H×1A)となる。
【0027】一方、無負荷時すなわちI=0Aの時には、100Vがそのまま入力されることになるので、実質的にはスイッチング電源の入力電圧範囲が広くなったことになる。
【0028】このようにスイッチングレギュレータの出力電流が所定値以下すなわち負荷が軽い時は、高インダクタンス(小電流)に設定した第1のチョークコイル4aを通して、またスイッチングレギュレータの所定値を超えると低インダクタンス(大電流)に設定した第2のチョークコイル4bを通して、スイッチングレギュレータの入力電流が流れるので、平滑用コンデンサ3のキャパシタンスによって生じた入力電流の位相進みが第1および第2のチョークコイル4a,4bのインダクタンスによって補正され、平滑用コンデンサ3に流れる時間も広がって、力率が改善される。
【0029】一般に、制御用電源の負荷LD1は容量即ち消費電流が小さく、その負荷変動も少ない。したがって、整流平滑回路12のドロッパ型安定化電源である3端子レギュレータ15により若干の電力損失や発熱が生じても、このスイッチングレギュレータを設けた本体機器、例えば複写機全体の消費電力に比べれば微々たるものである。
【0030】反対に、駆動用電源の負荷LD2は、用紙搬送用モータ、原稿走査系を駆動するスキャナモータ等の各種モータやソレノイド、電磁クラッチ等から構成され、容量が大きくしかも刻々ダイナミックに変動する傾向がある。したがって、整流平滑回路13の出力電圧の安定化をDCーDCコンバータ6によって行うことは総合的な効率向上に有効である。
【0031】ここでADF(自動原稿給送装置)を備えた複写機にスイッチングレギュレータを設けた場合におけるスイッチングレギュレータの駆動用直流電力の変動の一例を説明する。図2は、ADFを備えた複写機に設けられたスイッチングレギュレータの駆動用直流電力の変動の一例を示すグラフである。図2において、縦軸は出力電流を、横軸は時間を示す。
【0032】時刻T1以前はスタンバイ状態であり、冷却ファンモータ等の僅かな電流だけが流れている。時刻T1でコピースタートスイッチが押されると、原稿を急速に所定位置まで搬送させるために、原稿搬送用モータが高速回転するから駆動用電源の出力電流が大きく上昇して、第1のピークP1を形成する。時刻T2以降は、駆動用電源から昇圧して得られる各チャージ等の高圧電源と、それぞれ緩速で移動するスキャナフォワード、用紙搬送に使用される出力電流は比較的少なく、安定している。時刻T3になると露光が終了し、用紙搬送は続行したままスキャナが高速リターンするので、再び出力電流がアップして第2のピークP2に入る。時刻T4になると原稿の急速排出のため、消費電力は最高となって第3のピークP3を形成する。全ての動作が終了した時刻T5以降は、時刻T1以前と同様スタンバイ状態に戻る。
【0033】この図2から明らかなように、スイッチングレギュレータの駆動用電力がピークを示すのは、時刻T1〜T2および時刻T3〜T5の短時間であり、スタンバイの長い間欠使用は勿論のこと、スタンバイが短い連続コピー動作中でも時刻T2〜T3の比較的消費電力の少ない安定期間の方が第1から第3のピークP1,P2,P3の合計時間より遥かに長いことが判るであろう。
【0034】そこで、消費電力の極めて少ないスタンバイ時および時刻T2〜T3間の安定時には、高インダクタンスで小電流の第1のチョークコイル4aで、そして消費電力が大きい時は低インダクタンスで大電流の第2のチョークコイル4bで高調波電流を低減させるようにしており、これにより出力電力が変動しても総合的には効率を落とさず、力率の向上をはかることができる。また、高インダクタンス小電流と低インダクタンス大電流との2つのチョークコイル4a,4bで構成しているので、いずれも極めて小型のチョークコイルが使用でき、大型のチョークコイルを使用しなくても済み、電源の大型化を招くこともない。さらにまた、一般にチョークコイルのインダクタンスと電流容量とを変えないまま小型化しようとすると、損失が増えて発熱が大きくなる傾向があるので、放熱板や場合によっては冷却ファンが必要となって、小型化の目的に合わなくなってくるが、小型のチョークコイルが使用できるので、この欠点も解消することができる。
【0035】また、チョークコイルは商用周波数である50〜60Hzの交流電力を対象とする場合、大型で重く、コストも高くなるが、この実施例におけるDCーDCコンバータ6のスイッチング周波数は数10〜数100KHzと高いので、トランス9およびその2次側に設けたチョークコイルL1,L2は電力の割に極めて小型のものが使用できる。このチョークコイルを小型化する効果、および大電流時の力率を改善することによるピーク電流の減少により、ダイオードブリッジ2の耐逆電圧、最大許容電流は小さくて済み、平滑用コンデンサ3に流れる無効電力が減少して発熱を抑制することができる。
【0036】次に、この発明の第2実施例を説明する。図3は第2実施例を示す回路図であり、図1に示した構成要素と実質的に同じ構成要素には同一参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0037】この第2実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例においては高調波電流抑制用の第1のチョークコイル4aと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル4b及び切り替えスイッチ用のトライアック5の直列回路とを並列に接続して交流電源1とダイオードブリッジ2の交流入力端子間に設けているのに対し、第2実施例においてはトライアック5に代えてトランジスタ21で切り替えスイッチを構成するとともに、第1のチョークコイル4aと、第2のチョークコイル4b及びトランジスタ21の直列回路とを並列にダイオードブリッジ2の直流出力端子と平滑用コンデンサ3との間に設けている点である。これは、ダイオードブリッジ2の前方は交流回路側であり、後方は直流回路側であるから、第1実施例においては双方向性のトライアック5が切り替えスイッチとして使用され、第2実施例においては単方向性のトランジスタ21が使用されている、なお、この切り替えスイッチであるトランジスタ21は単方向性のサイリスタを用いてもよい。
【0038】すなわち、2つのチョークコイルとその切り替えスイッチとから構成される回路を交流電源1と平滑用コンデンサ3との間に設けることにより上述第1実施例で説明した効果を奏することができ、整流素子であるダイオードブリッジ2の前後は問題ではない。このことはスイッチング電源のレイアウトを決定する上でチョークコイルの取付位置に応じて選べるので有利である。
【0039】更に、切り替えスイッチとしては、リレーの接点により切り替えを行うようにしてもよい。この場合は、上述第1および第2実施例におけるトランス9の2次巻線NS3、整流回路14、発光部8aと受光部8bとからなるホトカプラ8、およびトライアック5やトランジスタ21の切り替えスイッチが不要となり、2次回路のみでリレーを駆動でき、リレーの接点を1次回路の切り替えスイッチ部に配置すればよい。このようにすることで、回路の簡素化、小型化がはかれコストを下げることも可能となる。
【0040】上述した各実施例においては、スイッチングレギュレータを複写機に組み込んだ場合を例にして説明したが、静電潜像技術により普通紙上に画像を形成する画像形成装置すなわちデジタル複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の電源装置にも適用できることは勿論である。それ以外の機器でも、ピーク電力の消費時間の割合が通常電力の消費時間に対して比較的短いような機器の直流電源装置として使用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発明は、交流電源と整流素子との間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル及び切り替えスイッチの直列回路とが並列となるよう接続し、切り替えスイッチを、2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするようにしたので、変動する負荷での高調波電流の抑制および力率の改善を比較的簡単な構成で電源装置の大型化を伴わずに図ることが可能になり、総合的にはVA効率をも改善することができる。
【0042】請求項2に記載の発明は、交流電源の整流素子と平滑コンデンサとの間に、高調波電流抑制用の第1のチョークコイルと、これをバイパスするための高調波電流抑制用の第2のチョークコイル及び切り替えスイッチの直列回路とが並列となるよう接続し、切り替えスイッチを、2次直流電力の出力電流が所定値以下の時はオフし、所定値を越えた時はオンするようにしたので、上述した請求項1の効果である変動する負荷での高調波電流の抑制および力率の改善を比較的簡単な構成で電源装置の大型化を伴わずに図ることができ、総合的にはVA効率も改善できるという効果に加えて、チョークコイルの取付け可能位置に応じて請求項1記載の発明における配置もしくは本請求項記載の発明における配置のいずれかを選択することができるので、レイアウトの自由度を増やすことができる。
【0043】請求項3に記載の発明は、請求項1および2における切り替えスイッチをリレーで構成したので、回路構成が請求項1または2記載の発明より更に簡略化し、若しくは小型化することででき、その結果、コストを下げることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013