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発明の名称 ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−79965
公開日 平成8年(1996)3月22日
出願番号 特願平6−211324
出願日 平成6年(1994)9月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松本 英俊 (外1名)
発明者 金万 直弘 / 中井 仁志
要約 目的
送電線で地絡から短絡に移行する事故が生じたときにも事故点の標定を適確に行うことができるガス絶縁開閉装置の事故点標定方法を提供する。

構成
地絡から短絡に移行する事故が生じたときの地絡事故の継続時間を地絡継続時間t、母線保護用継電器の動作時間と遮断器の開極時間との和を判定基準時間T、短絡事故が生じたときのアーク電圧を判定基準電圧Varc 、母線の線間電圧をEとする。地絡事故が生じて、t<Tとなったときに事故点の検出モードを高感度の地絡検出モードから低感度の短絡検出モードに切り換え、t≧Tで、かつE<Varc であるときに、検出モードを地絡検出モードとする。またt≧Tで、かつE<Varc であることが検出されたときには、検出モードを短絡検出モードとする。
特許請求の範囲
【請求項1】 母線を構成する導体と、送電線と前記母線との間を開閉する遮断器を含む開閉回路の構成機器とを複数の容器内に振り分けて収納し、該複数の容器を複数のガス区分を構成するように接続したガス絶縁開閉装置において、地絡事故の発生が検出されたときには各ガス区分の所定の圧力上昇の有無を高感度で検出して所定の圧力上昇が生じたガス区分を地絡事故点と標定する地絡検出モードを行わせ、短絡事故の発生が検出されたときには、前記地絡検出モードにおける検出感度よりも低い検出感度で各ガス区分の所定の圧力上昇の有無を検出して所定の圧力上昇が生じたガス区分を短絡事故点と標定する短絡検出モードを行わせて事故点を標定するガス絶縁開閉装置の事故点標定方法であって、前記母線の地絡事故を検出する母線保護用継電器の動作時間と該母線保護用継電器により遮断指令が与えられたときの前記遮断器の開極時間との和に相当する時間を判定基準時間T、発生した地絡事故が短絡事故に移行する場合の地絡事故の継続時間を地絡継続時間t、前記送電線で2相短絡または3相短絡事故が生じたときに生じるアークのアーク電圧を判定基準電圧Varc とし、地絡事故の発生が検出されたときに地絡検出モードを開始し、該地絡事故の地絡継続時間tが判定基準時間Tよりも短いことが検出されたとき、及び該地絡継続時間tが判定基準時間T以上であって、かつ前記母線の線間電圧Eが前記判定基準電圧Varc 以上であることが検出されたときには検出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換え、前記地絡事故の地絡継続時間tが判定基準時間T以上であって、かつ前記母線の線間電圧Eが前記判定基準電圧Varc よりも低いことが検出されたときには前記検出モードを地絡検出モードのままに保持することを特徴とするガス絶縁開閉装置の事故点標定方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受変電設備などで用いられているガス絶縁開閉装置の事故点を標定する事故点標定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数のガス区分を有するガス絶縁開閉装置において事故が生じたときには、いずれのガス区分で事故が生じたのかを速やかに標定して、機器の早期復旧に努める必要がある。
【0003】複数のガス区分を有するガス絶縁開閉装置において、いずれかのガス区分で地絡事故または短絡事故が生じると、その事故に伴って生じるアークによりそのガス区分の圧力が上昇する。従って、地絡事故または短絡事故の発生が検知されたときに、各ガス区分の圧力上昇の有無を見ることにより、事故が生じたガス区分を特定することができる。
【0004】従来の事故点標定方法において、地絡事故の事故点を標定する場合には、地絡事故時に生じる母線の零相電圧の上昇を地絡過電圧継電器により検出して、該地絡過電圧継電器が検出動作を行なったときに各ガス区分のガス圧力の演算を開始し、地絡によるガス圧力の上昇が検出されたガス区分を事故点として標定するようにしている。
【0005】また短絡事故の事故点を標定する場合には、常時の圧力演算により圧力上昇が検出されたときに同時に不足電圧継電器が検出動作を行なったときに、ガス圧力の上昇が検出されたガス区分を事故点として標定するようにしている。
【0006】図1は受電設備に用いられているガス絶縁開閉装置の構成の一例を示したもので、この例では、負荷側につながる送電線Lを構成するケーブルを接続するケーブルヘッドCHdと線路側断路器DS1 とが共通の容器1内に収納されてケーブルヘッド断路器ユニットU1 が構成され、遮断器CBが容器2内に収納されて遮断器ユニットU2 が構成されている。また母線BUSを構成する導体bs1 と断路器DS2 とが容器3内に収納されて母線断路器ユニットU3 が構成され、母線BUSを構成する導体bs2及びbs3がそれぞれ容器4及び5内に収納されて母線ユニットU4 及びU5 が構成されている。容器1ないし5内にはSF6 ガスが所定の圧力で封入され、ユニットU1 〜U5 がそれぞれ独立のガス区分を構成している。
【0007】P1 〜P5 はそれぞれ容器1〜5内のガス圧力を検出する圧力センサで、これらの圧力センサの出力は、事故点標定部10に入力されている。また母線BUSに母線側計器用変圧器GPTが接続され、この計器用変圧器の出力が地絡過電圧継電器(OVG)6及び不足電圧継電器(UV)7に入力されている。これらの継電器の出力も事故点標定部10に入力されている。
【0008】事故点標定部10は、ガス圧力センサP1 〜P5 の出力を入力として、容器1ないし5内のガス圧力の規定時間前の圧力からの上昇分を圧力上昇ΔPとして演算するガス圧力演算部と、演算された圧力上昇ΔPが所定の判定基準に合致しているか否かを判定して事故点を判定する事故点判定部とを備えている。
【0009】図1においてガス絶縁開閉装置GIS内または送電線Lで地絡事故が生じると、母線BUSの零相電圧が上昇する。この母線零相電圧の上昇は、母線側計器用変圧器GPTの出力を入力とする地絡過電圧継電器(OVG)6により検出される。事故点標定部10に設けられたガス圧力演算部は、母線零相電圧の上昇の検出を起動条件として、圧力センサP1 〜P5 の出力から容器1ないし5内の圧力上昇(規定時間前の圧力からの上昇分)ΔPを演算する。事故点判定部は、地絡判定用の判定基準に適合する圧力上昇ΔPが生じている(圧力上昇が所定の判定基準を超えている)ガス区分があるときに、そのガス区分を地絡事故点として標定する。
【0010】GISの内部で短絡事故が発生したときには、母線電圧の低下を不足電圧継電器7により検出してその発生を検知する。ガス圧力演算部では、圧力センサP1〜P5 の出力から容器1ないし5内の圧力上昇ΔPを演算する。事故点標定部10内の事故点判定部では、短絡判定用の判定基準に適合する圧力上昇ΔPが生じたガス区分があるときにそのガス区分を短絡事故点として標定する。
【0011】地絡事故が生じた場合のアーク電流は比較的小さいため、地絡事故が生じたガス区分で生じるガス圧力の上昇は僅かである。これに対し、短絡事故が生じたときには大きなアーク電流が流れるため、短絡事故が生じたガス区分ではガス圧力が大きく上昇する。
【0012】従って、ガス絶縁開閉装置の事故点を標定する場合には、地絡事故が生じた場合と、短絡事故が生じた場合とで圧力上昇の判定基準を異ならせて、事故の検出感度を異ならせる必要がある。そのため、従来のガス絶縁開閉装置の事故点標定方法では、地絡事故が生じたことが検出されたときに、圧力上昇に対する判定基準を低く設定して高感度で各ガス区分での事故の有無を検出する地絡検出モードを行なわせ、短絡事故の発生が検出されたときには、圧力上昇に対する判定基準を地絡検出モードよりも高く設定して、地絡検出モードよりも低感度で各ガス区分での事故の有無を検出する短絡検出モードを行なわせるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の事故点標定方法では、送電線で地絡から短絡に移行する事故が生じた場合に、短絡電流を正常に遮断した遮断器が配置されているガス区分での圧力上昇を誤って地絡事故による圧力上昇であると誤判定するおそれがあった。
【0014】例えば、図1のガス絶縁開閉装置において、送電線LのA点で地絡から短絡に進展する事故が生じたとする。このとき事故点標定部10は、地絡事故が発生した時点で検出モードを地絡検出モードとして、各ガス区分での事故の有無を判定するためのデータ処理を開始する。その後短絡事故に移行しても、事故点標定部10は、地絡検出モードでデータの処理を続けるため、遮断器CBが短絡電流を正常に遮断したときに該遮断器CBから生じる発熱により容器2内で僅かな圧力上昇が生じると、その圧力上昇を事故と判定してしまい、容器2内で地絡事故が生じたと誤標定するおそれがある。
【0015】上記のような誤標定を防止するため、送電線で生じた地絡事故が短絡事故に進展した際の母線の線間電圧の低下を不足電圧継電器7により検出して、該継電器7が検出動作を行なったときに検出モードを短絡検出モードに切り換えるようにすることが考えられる。
【0016】しかしながら、このような方法をとった場合には、母線BUSが配置されているガス区分で生じた地絡事故を適確に標定することができなくなる。例えば図1のB点で地絡事故が生じると、図示しない母線保護用継電器が検出動作を行なって遮断器CBを開くため、母線BUS全体が停電し、母線BUSの線間電圧が零になる。これを受けて、事故点標定部10は低感度の短絡検出モードに切り換わるため、B点での地絡事故を標定することができなくなる。
【0017】本発明の目的は、送電線で地絡から短絡に進展する事故が生じた場合に、遮断器が配置されたガス区分を地絡事故点として誤標定するおそれをなくし、また母線部分での地絡事故点の標定を確実に行なわせることができるようにして、信頼性を向上させたガス絶縁開閉装置の事故点標定方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、母線を構成する導体と、送電線と母線との間を開閉する遮断器を含む開閉回路の構成機器とを複数の容器内に振り分けて収納し、該複数の容器を複数のガス区分を構成するように接続したガス絶縁開閉装置において、地絡事故の発生が検出されたときには各ガス区分の所定の圧力上昇の有無を高感度で検出して所定の圧力上昇が生じたガス区分を地絡事故点と標定する地絡検出モードを行わせ、短絡事故の発生が検出されたときには、地絡検出モードにおける検出感度よりも低い検出感度で各ガス区分の所定の圧力上昇の有無を検出して所定の圧力上昇が生じたガス区分を短絡事故点と標定する短絡検出モードを行わせて事故点を標定するガス絶縁開閉装置の事故点標定方法に係わるものである。
【0019】本発明においては、母線の地絡事故を検出する母線保護用継電器の動作時間と該母線保護用継電器により遮断指令が与えられたときの遮断器の開極時間との和に相当する時間を判定基準時間T、発生した地絡事故が短絡事故に移行する場合の地絡事故の継続時間を地絡継続時間t、前記送電線で2相短絡または3相短絡事故が生じたときに生じるアークのアーク電圧を判定基準電圧Varc とする。そして地絡事故の発生が検出された時、事故点標定装置は、地絡検出モードを開始し、該地絡事故の地絡継続時間tが判定基準時間Tよりも短いことが検出されたとき(判定基準時間Tが経過する前に短絡事故の発生が検出されたとき)、及び地絡継続時間tが判定基準時間T以上であって、かつ母線の線間電圧Eが判定基準電圧Varc 以上であることが検出されたとき(母線保護用継電器の保護範囲外で発生した地絡事故が、判定基準時間Tが経過した後に短絡事故に移行したことが検出されたとき)には検出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換え、該地絡事故の地絡継続時間tが判定基準時間T以上であって、かつ母線の線間電圧Eが判定基準電圧Varc よりも低いことが検出されたとき(母線で地絡事故が生じ、母線保護用継電器が動作して遮断器が開き、母線が停電したとき)には検出モードを地絡検出モードのままに保持するようにした。
【0020】なお本発明において、母線保護用継電器の動作時間とは、母線で地絡事故が生じてから該継電器が検出動作を行なう(遮断指令を発生する)までの時間を意味する。また遮断器の開極時間とは、母線保護継電器が検出動作を行なって遮断器に遮断指令が与えられてから該遮断器が開くまでの時間を意味する。
【0021】本発明を適用するガス絶縁開閉装置において、ガス区分の数と容器の数とは一致していなくても良い。即ち、隣り合う一部の容器が共通のガス区分を構成するように接続されていてもよい。
【0022】
【作用】本発明の事故点標定方法を適用するガス絶縁開閉装置において、送電線で地絡事故から短絡事故に移行する事故が発生した場合を考える。このとき例えば母線の零相電圧の上昇により地絡事故の発生が検出されるため、検出モードは地絡検出モードとなる。この地絡検出モードでは、各ガス区分の圧力上昇ΔPの判定基準を低く設定して、事故が生じたガス区分の有無の検出を高感度で行う。本発明においては、この地絡検出モードを行っているときに、地絡継続時間tが判定基準時間Tに達する前に地絡事故が短絡事故に進展した場合に、検出モードを検出感度が高い地絡検出モードから検出感度が低い短絡検出モードに切り換える。従って、遮断器が短絡電流を遮断する正常な遮断動作を行った際にその温度が上昇して該遮断器が配置されたガス区分で地絡事故時と同程度の圧力上昇が生じた場合に、該ガス区分が事故点として誤標定されるのを防ぐことができる。
【0023】また上記のガス絶縁開閉装置において、母線で地絡事故が生じたとする。このとき母線保護用継電器が動作し、母線での地絡事故発生後判定基準時間Tが経過した時に遮断器が開かれるが、遮断器が開かれると当然母線の線間電圧Eは判定基準電圧(送電線で2相短絡または3相短絡が生じた場合のアーク電圧)Varcよりも低くなる(E<Varc となる)ため、検出モードは地絡検出モードのままに保持される。そのため、母線の地絡箇所の標定を支障なく行なわせることができる。
【0024】次に送電線で地絡事故が発生して、該地絡事故が判定基準時間T以上継続した後、2相短絡または3相短絡に移行したとする。この場合にも母線の線間電圧Eが低下するが、このときの母線の線間電圧Eは、判定基準電圧(送電線で2相短絡または3相短絡が生じた場合のアーク電圧)Varc よりは低くならない(E≧Varc である)ため、検出モードは地絡検出モードから短絡検出モードに切り換えられる。従って、送電線での事故が短絡事故に移行した後、遮断器が事故電流を遮断する正常な遮断動作を行った際に、該遮断器が配置されているガス区分で地絡事故時と同程度の圧力上昇が生じたとしても、その圧力上昇は事故とは判定されず、遮断器が配置されたガス区分を事故点とする誤標定が防止される。
【0025】
【実施例】本実施例では、図1に示したガス絶縁開閉装置GISに本発明の事故点標定方法を適用するものとする。同図に示されたガス絶縁開閉装置の構成は既に説明した通りで、同図においてCHdは、負荷側につながる送電線Lを構成するケーブルを引き込む線路引込み手段としてのケーブルヘッド、DS1 はケーブルヘッドCHdに一端が接続された線路側断路器、CBは断路器DS1 の他端に一端が接続されたガス遮断器、BUSは母線側断路器DS2 を介して遮断器CB1 の他端に接続された母線、GPTは母線BUSに接続されたガス絶縁計器用変圧器である。ケーブルヘッドCHdと線路側断路器DS1 とが共通の容器1内に収納されてケーブルヘッド断路器ユニットU1 が構成され、遮断器CBが容器2内に収納されて遮断器ユニットU2 が構成されている。また母線BUSを構成する導体bs1 と断路器DS2 とが容器3内に収納されて母線断路器ユニットU3 が構成され、母線BUSを構成する導体bs2及びbs3がそれぞれ容器4及び5内に収納されて母線ユニットU4 及びU5 が構成されている。
【0026】ユニットU1 〜U5 のそれぞれの容器1ないし5は絶縁スペーサを介して相互に接続され、ユニットU1 〜U5 がそれぞれ独立のガス区分を構成している。
【0027】容器1〜5には、それぞれの内部のガス圧力を検出する圧力センサP1 〜P5が取り付けられ、これらの圧力センサの出力が、事故点標定部10に入力されている。また母線側計器用変圧器GPTの出力が地絡過電圧継電器(OVG)6及び不足電圧継電器(UV)7に入力され、これらの継電器の出力が事故点標定部10に入力されている。
【0028】ガス遮断器CBは、固定接触子及び可動接触子と適宜の消弧機構とを備えた遮断部をSF6 ガスが封入された容器内に収納したもので、この遮断器CBは、送電線Lまたはガス絶縁開閉装置GIS内で地絡事故または短絡事故が生じたとき、及びガス絶縁開閉装置の母線BUSで地絡事故または短絡事故が生じて母線保護用継電器が検出動作を行ったときに遮断指令が与えられて遮断する。
【0029】事故点標定部10は、従来のものと同様に、ガス圧力センサP1 〜P5 の出力を入力として、容器1ないし5内のガス圧力の規定時間前の圧力からの上昇分を圧力上昇ΔPとして演算するガス圧力演算部と、演算された圧力上昇ΔPが所定の判定基準に合致しているか否かを判定して事故点を判定する事故点判定部とを備えている。
【0030】本発明の事故点標定方法においても、各ガス区分の圧力上昇の判定基準を低く設定して判定基準に適合する圧力上昇が生じたガス区分の有無を高感度で検出する地絡検出モードと、各ガス区分の圧力上昇の判定基準を地絡検出モードにおける判定基準よりも高く設定して判定基準に適合する圧力上昇が生じたガス区分の有無を地絡検出モードよりも低感度で検出する短絡検出モードとを行い得るようにしておいて、地絡事故の発生が検出されたときに地絡検出モードを行わせ、短絡事故の発生が検出されたときに短絡検出モードを行わせる。地絡事故の発生は母線BUSの零相電圧の上昇により検出することができ、短絡事故の発生は母線BUSの線間電圧の低下により検出することができる。
【0031】本発明においては、母線BUSの地絡事故を検出する母線保護用継電器(図示せず。)の動作時間と該母線保護用継電器により遮断指令が与えられたときの遮断器CBの開極時間との和に相当する時間を判定基準時間T、送電線Lで発生した地絡事故が短絡事故に移行する場合の地絡事故の継続時間を地絡継続時間t、送電線Lで2相短絡または3相短絡事故が生じたときに生じるアークのアーク電圧を判定基準電圧Varc とし、地絡検出モードを行っているときに、以下に示す状況が検出されたときに検出モードの切り替えまたは保持を行わせる。
【0032】(a)t<Tであることが検出されたとき(判定基準時間Tが経過する前に地絡事故が短絡事故に移行した場合)。
【0033】このとき出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換える。
【0034】(b)t≧Tであって、かつE<Varc であるとき(母線で地絡事故が生じて短絡事故に移行する前に母線保護用継電器が動作し、遮断器が開いた場合)。
【0035】このとき検出モードを地絡検出モードに保持する。
【0036】(c)t≧Tであって、かつE≧Varc であるとき(母線保護用継電器の保護範囲外で発生した地絡事故が判定基準時間T以上継続した後に短絡事故に移行したことが検出されたとき)。
【0037】このとき検出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換える。
【0038】今図1のガス絶縁開閉装置において、送電線LのA点で地絡から短絡に移行する事故が生じたとする。このとき母線の零相電圧の上昇により地絡事故の発生が検出されるため、検出モードは地絡検出モードとなる。地絡検出モードでは、各ガス区分の圧力上昇ΔPの判定基準を低く設定して、所定の圧力上昇ΔPが生じたガス区分の有無を高感度で検出するためのデータ処理を行う。
【0039】送電線LのA点で地絡事故が発生した後、判定基準時間Tが経過する前に短絡事故に移行した場合(t<Tの場合)には、検出感度が高い地絡検出モードから、地絡検出モードよりも検出感度が低い短絡検出モードに切り換えられる。その後遮断器CBは短絡電流を遮断するため、遮断器CBの温度が上昇して該遮断器が配置されたガス区分(容器2内)で圧力上昇が生じるが、短絡検出モードでは地絡検出モードより検出感度が低いため、遮断器CBが配置されたガス区分での圧力上昇を地絡事故と誤判定するおそれはない。
【0040】なお、母線BUSで発生した地絡事故が、判定基準時間Tが経過する前に短絡事故に移行した場合には、短絡アークにより事故が生じたガス区分のガス圧力が上昇するので、短絡検出モードで事故点を標定することができる。
【0041】また上記のガス絶縁開閉装置において、母線BUSの例えばB点で地絡事故が生じたとすると、母線保護用継電器が動作するため、母線での地絡事故発生後判定基準時間Tが経過した時に遮断器CBが開かれる。遮断器CBが開かれると当然母線の線間電圧Eがアーク電圧Varc よりも低くなる(E<Varc となる)。本発明ではこのとき検出モードを地絡検出モードのままに保持するため、母線BUSの地絡箇所の標定を支障なく行なわせることができる。
【0042】次に送電線Lで地絡事故が発生して、該地絡事故が判定基準時間T以上継続した後、2相短絡または3相短絡に移行したとする。この場合にも母線BUSの線間電圧Eが低下するが、このときの母線の線間電圧Eは、判定基準電圧(送電線で2相短絡または3相短絡が生じた場合のアーク電圧)Varc よりは低くならない(E≧Varc である)。本発明ではこのとき検出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換えるため、送電線での事故が短絡事故に移行した後、遮断器が短絡電流を遮断する正常な遮断動作を行った際に、該遮断器が配置されているガス区分で地絡事故時と同程度の圧力上昇が生じたとしても、その圧力上昇は事故とは判定されず、遮断器が配置されたガス区分を事故点とする誤標定が行われるのか防止される。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、地絡から短絡に移行する事故が生じた場合の地絡事故の継続時間を地絡継続時間とし、母線で地絡事故が生じたときの母線保護用継電器の動作時間と遮断器の開極時間との和の時間を判定基準時間として、地絡継続時間が判定基準時間よりも短いときに、検出モードを地絡検出モードから短絡検出モードに切り換えて事故点の標定を行わせるようにしたので、遮断器が事故電流を遮断した際に生じる圧力上昇を事故と判定して、遮断器が配置されたガス区分を事故点として誤標定するおそれをなくすことができる。
【0044】また本発明によれば、送電線で2相短絡または3相短絡が生じたときのアーク電圧を判定基準電圧として、地絡継続時間が判定基準時間以上で、かつ母線の線間電圧が判定基準電圧よりも低い場合に、地絡検出モードとするようにしたので、母線での地絡箇所の標定を支障なく行わせることができる。
【0045】更に、本発明によれば、地絡継続時間が判定基準時間以上で、かつ母線の線間電圧が判定基準電圧以上であることが検出されたときに、検出モードを短絡検出モードとするようにしたため、事故電流を遮断した遮断器が配置されているガス区分を事故点とする誤標定を防止することができる。




 

 


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