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発明の名称 分散型連系システムの運転制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−65899
公開日 平成8年(1996)3月8日
出願番号 特願平6−193926
出願日 平成6年(1994)8月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾 (外2名)
発明者 高田 啓一郎 / 蓑輪 義文 / 夏田 育千 / 志方 俊彦
要約 目的
致命的な異常以外にはシステム全体を停止させないでインバータを運転させ、致命的な異常のみ、インバータを停止させる。

構成
電流制御、電圧制御方式の二つの方式を具備したインバータを系統電源と連系させた分散型連系システムにおいて、系統異常が発生した時の、運転制御方法であって、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視し、系統連系運転時の異常条件を系統異常として、その発生を確認し、電流制御方式による系統連系運転中のインバータを系統から解列し、その後、自立運転時の異常条件をインバータ及びバッテリ異常として、それらの異常がないことを確認した上でインバータの制御方式を切り替え、電圧制御方式によるインバータの自立運転を行う。
特許請求の範囲
【請求項1】 電流制御方式と電圧制御方式の二つの制御方式を具備したインバータを有し、そのインバータを系統電源と連系させた分散型連系システムにおいて、前記電流制御方式による系統連系運転中に系統異常が発生した時、電圧制御方式による自立運転に移行させるようにした運転制御方法であって、前記電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視し、系統連系運転時の異常条件を系統異常として、その系統異常の発生を確認した上で電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータを系統から解列し、その後、自立運転時の異常条件をインバータ及びバッテリの異常として、そのインバータ及びバッテリの異常がないことを確認した上でインバータの制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替え、電圧制御方式によるインバータの自立運転を開始するようにしたことを特徴とする分散型連系システムの運転制御方法。
【請求項2】 電流制御方式と電圧制御方式の二つの制御方式を具備したインバータを有し、そのインバータを系統電源と連系させた分散型連系システムにおいて、前記電流制御方式による系統連系運転と電圧制御方式による自立運転を切り替えるようにした運転制御方法であって、前記電流制御方式での異常条件、電圧制御方式での異常条件、及び両制御方式に共通した異常条件からなる三つの異常条件を監視し、前記インバータの運転中、電流制御方式での異常発生により系統連系運転を停止させ、電圧制御方式での異常発生により自立運転を停止させ、両制御方式に共通した異常発生により全システムを停止させるようにしたことを特徴とする分散型系統連系システムの運転制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散型連系システムの運転制御方法に関し、詳しくは、バッテリ付き太陽電池ユニットを持つ太陽光発電システム等において、系統異常の発生時、電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータを電圧制御方式による自立運転に移行させるための分散型連系システムの運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、クリーンな新エネルギー源として太陽光発電システムが利用されつつあり、その利用法としても様々な形態がある。
【0003】例えば、バッテリ付き太陽光発電システムは、図4に示すように直流電源であるバッテリ付き太陽電池ユニット〔太陽電池1及びバッテリ2〕とその太陽電池1から発生した直流電力を交流変換するインバータ3を、系統連系スイッチ4を介して系統電源5に連系させ、その太陽電池1又は系統電源5から負荷6に電力を供給するようにしたものである。
【0004】前記インバータ3には、一般に出力電流が目標電流値となるようにその出力電流をフィードバック制御する電流制御方式と、出力電圧が目標電圧値となるようにその出力電圧をフィードバック制御する電圧制御方式の二つの制御方式を具備するものがある。通常の系統連系時には、前記インバータ3を電流制御方式により系統連系運転させ、系統異常の発生時には、系統連系スイッチ4を開成してインバータ3を系統から切り離し、前記制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替えて、インバータ3を電圧制御方式により自立運転させるようにしている。これにより、系統異常の発生時でも自所内の負荷6に対して無停電で電力を供給できるようにしている〔特開平6−133565号公報〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した太陽光発電システムでは、その一部分に発生した異常でもってシステム全体の動作を停止させてしまうので、電流制御方式と電圧制御方式の各制御状態における異常条件が異なるにもかかわらず、インバータ3を停止させる必要がなくシステムにとって致命的な異常以外の軽微な故障などが生じてもシステム全体を停止させていたのでは、無停電での電力供給を実現可能にした自立運転機能が無駄になってしまうという問題があった。
【0006】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、システムにとって致命的な異常以外の場合にはシステム全体を停止させることなく、最適な制御方式に基づいてインバータを運転させ、システムにとって致命的な異常の場合のみ、インバータを停止させるようにし得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、電流制御方式と電圧制御方式の二つの制御方式を具備したインバータを有し、そのインバータを系統電源と連系させた分散型連系システムにおいて、前記電流制御方式による系統連系運転中に系統異常が発生した時、電圧制御方式による自立運転に移行させるようにした運転制御方法であって、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視し、系統連系運転時の異常条件を系統異常として、その系統異常の発生を確認した上で電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータを系統から解列し、その後、自立運転時の異常条件をインバータ及び直流電源の異常として、そのインバータ及び直流電源の異常がないことを確認した上でインバータの制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替え、電圧制御方式によるインバータの自立運転を開始するようにしたことを特徴とする。
【0008】また、本発明は、電流制御方式と電圧制御方式の二つの制御方式を具備したインバータを有し、そのインバータを系統電源と連系させた分散型連系システムにおいて、前記電流制御方式による系統連系運転と電圧制御方式による自立運転を切り替えるようにした運転制御方法であって、前記電流制御方式での異常条件、電圧制御方式での異常条件、及び両制御方式に共通した異常条件からなる三つの異常条件を監視し、前記インバータの運転中、電流制御方式での異常発生により系統連系運転を停止させ、電圧制御方式での異常発生により自立運転を停止させ、両制御方式に共通した異常発生により全システムを停止させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明方法では、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視することにより、系統異常の発生時、インバータの制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替えるに際して、インバータ及び直流電源の異常がないことを確認した上でインバータの自立運転を開始するので、インバータの系統連系運転から自立運転への移行が確実に行なえる。
【0010】また、本発明方法では、電流制御方式での異常条件、電圧制御方式での異常条件、及び両制御方式に共通した異常条件からなる三つの異常条件を監視し、前記インバータの運転中、電流制御方式での異常発生により系統連系運転を停止させ、電圧制御方式での異常発生により自立運転を停止させ、両制御方式に共通した異常発生により全システムを停止させるようにしたから、前記インバータが電流制御方式による系統連系運転又は電圧制御方式による自立運転のいずれの運転中であっても、異常発生により速やかにその運転を停止でき、インバータの致命的な故障を未然に回避することができると共に、その致命的な故障以外の軽微な故障に対してはシステム全体を停止させることなく、適切な代替手段を実行して運転を続行し得る。
【0011】
【実施例】以下、前述したバッテリ付き太陽光発電システムに本発明を適用した実施例について図1乃至図3に示して説明する。
【0012】図2に示す太陽光発電システムは、まず概略的に説明すると、従来と同様、直流電源であるバッテリ付き太陽電池ユニット〔太陽電池11及びバッテリ12〕とその太陽電池11から発生した直流電力を交流変換するインバータ13を系統連系スイッチ14を介して系統電源15に連系させ、その太陽電池11又は系統電源15から負荷16に電力を供給するようにしたものである。
【0013】前記インバータ13は、出力電流が目標電流値となるようにその出力電流をフィードバック制御する電流制御方式と、出力電圧が目標電圧値となるようにその出力電圧をフィードバック制御する電圧制御方式の二つの制御方式を具備し、通常の系統連系時、電流制御方式による系統連系運転を行い、系統異常の発生時、その制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替えて、その電圧制御方式による自立運転を行なう。
【0014】本発明方法では、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視し、系統連系運転時の異常条件を系統異常として、その系統異常の発生を確認した上で電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータ13を系統から解列し、その後、自立運転時の異常条件をインバータ及びバッテリ異常として、そのインバータ及びバッテリ異常がないことを確認した上でインバータ13の制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替え、電圧制御方式によるインバータ13の自立運転を開始する。
【0015】図1に示すように、まず、系統電源15が正常状態か異常状態か否かを監視し、インバータ13の電流制御方式による系統連系運転中、系統過電圧、系統不足電圧、周波数異常、第3次高調波電圧歪急増である系統連系運転時の異常条件を系統異常として、その系統異常の発生を確認した上で系統連系スイッチ14を強制的に遮断してインバータ13を系統と解列する。
【0016】次に、インバータ13の過電圧、不足電圧である自立運転時の異常条件をインバータ異常とし、また、バッテリ放電不可、バッテリ不足電圧、比重低下である自立運転時の異常条件をバッテリ異常として、インバータ及びバッテリ異常がないことを確認した上で、系統連系スイッチ14が完全に遮断されていることを確認し、インバータ13をその制御切り替えのために瞬時停止させて待機させた上で、そのインバータ13の制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替え、電圧制御方式によるインバータ13の自立運転を開始する。
【0017】尚、前記インバータ及びバッテリ異常の確認時、インバータ13が異常であるか、或いは、バッテリ12が異常であれば、その時点でインバータ13を停止させる。また、前記系統連系スイッチ14が遮断されていない場合には即座にインバータ13を停止させる。
【0018】上述したインバータ13が、系統異常時、自立運転へ移行する際の異常検出及び制御切り替えを、図2の制御ブロックについて具体的に説明する。
【0019】前記インバータ13の制御回路17は、電流制御方式による系統連系運転時の異常条件〔系統過電圧、系統不足電圧、周波数異常、第3次高調波電圧歪急増〕を系統異常として検出する系統異常検出回路18と、電圧制御方式による自立運転時の異常条件〔インバータの過電圧、不足電圧〕をインバータ異常として検出するインバータ異常検出回路19と、前記自立運転時の異常条件〔バッテリ放電不可、バッテリ不足電圧、比重低下〕をバッテリ異常として検出するバッテリ異常検出回路20とを具備する。
【0020】前記インバータ異常検出回路19及びバッテリ異常検出回路20の後段にはNOT回路21,22、AND回路23〜26、OR回路27の論理回路が設けられる。また、前記系統異常検出回路18の後段には、その出力に基づいて電流制御方式から電圧制御方式へ切り替える制御部28を具備する。尚、図中、29は系統連系スイッチ14を強制的に遮断する遮断回路である。
【0021】また、30,31は負荷16よりもインバータ側に設けられ、インバータ13の出力電流及び出力電圧を検出する変流器及び変圧器、32,33は負荷16よりも系統側に設けられ、系統電源15の電流及び電圧を検出する変流器及び変圧器、34は負荷電流を検出する変流器である。尚、負荷16よりもインバータ側に第1の開閉器〔88S1〕が設けられ、前記負荷16よりも系統電源側に、系統連系スイッチ14である第2の開閉器〔88S2〕及び遮断器〔52S2〕が設けられている。
【0022】まず、系統過電圧、系統不足電圧、周波数異常、第3次高調波電圧歪急増などの系統異常が発生すると、系統電圧を検出する変圧器33からの出力に基づいて、前記系統異常が発生したことを系統異常検出回路18により検出する。その系統異常検出回路18の出力に基づいて系統連系スイッチ14の遮断回路29が作動して系統連系スイッチ14を強制的に遮断する。これにより、電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータ13を系統から解列する。この時、前記系統異常検出回路18の出力に基づいて、制御部28では、インバータ13の制御方式を電流制御方式から電圧制御方式へ切り替え、インバータ13の自立運転が開始可能な状態に設定される。
【0023】次に、インバータ13の過電圧、不足電圧などのインバータ異常の有無をインバータ異常検出回路18により検出すると共に、バッテリ放電不可、バッテリ不足電圧、比重低下などのバッテリ異常の有無をバッテリ異常検出回路20により検出する。
【0024】インバータ異常がなくてインバータ異常検出回路19の出力が“L”となり、且つ、バッテリ異常がなくてバッテリ異常検出回路20の出力が“L”となれば、NOT回路21,22の出力が“H”となってAND回路23の出力が“H”となる。その結果、遮断回路29、AND回路23、制御部28、バッテリ異常検出回路20のNOT回路22の各出力に基づいてAND回路24の出力が“H”となってインバータ13の自立運転が開始される。
【0025】一方、インバータ異常が発生してインバータ異常検出回路19の出力が“H”となると、NOT回路21及びAND回路23の出力が“L”となってインバータ13は自立運転せず、AND回路25,26及びOR回路27の出力が“H”となってインバータ13が停止する。また、バッテリ異常が発生してバッテリ異常検出回路20の出力が“H”となると、NOT回路22及びAND回路23の出力が“L”となってインバータ13は自立運転せず、AND回路25,26及びOR回路27の出力が“H”となってインバータ13が停止する。
【0026】次に、前述した実施例では、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視し、系統異常の発生時、電流制御方式による系統連系運転中にあるインバータ13を電圧制御方式による自立運転に切り替える場合について説明したが、以下の実施例では、前記二つの異常条件に加えて、両制御方式に共通した異常条件についても監視し、これら三つの異常条件に基づいて、インバータ13の系統連系運転、自立運転を停止させ、また、全システムを停止させる場合について具体的に詳述する。この三つの異常条件に基づくインバータ13の運転制御を図3に示すシーケンス図を参照しながら、前記三つの異常条件を以下に分類して説明する。
【0027】尚、各異常条件に基づいて発せられる指令については、同図右下に示すように自立運転の開始指令を■、自立運転の停止指令を■、全システムの停止指令を■、系統連系運転の停止指令を■、系統連系運転の開始指令を■とし、符号を付さないが、AND回路、OR回路及びNOT回路からなる論理回路に基づいて、自立運転、全システム停止及び系統連系運転が行なわれる。
【0028】電流制御方式による系統連系運転を停止させる必要がある異常条件【0029】この場合、インバータ13が電流制御方式による系統連系運転中、或いは電圧制御方式による自立運転中のいずれであっても、この異常発生により電流制御方式による系統連系運転の停止指令が発せられる。
【0030】系統からのバッテリ充電中におけるバッテリ12の過充電、過電圧及び比重異常の発生時、バッテリ充電時間を監視しながら、AND回路35の出力により電流制御方式による系統連系運転のみを停止させ、バッテリ充電を行なう深夜時間が過ぎるのを待つ。
【0031】停電と思われる系統異常、例えば、交流の過不足電圧、過不足周波数、電圧歪み(高調波異常)、電圧位相跳躍その他の受動的単独運転検出の発生時、後述する電圧制御方式による自立運転を停止させる必要がある異常条件の一つ、即ち、バッテリ12の放電不可、不足電圧及び比重低下が発生していないことを条件としてAND回路36の出力が“H”となり、系統解列指令により第2の開閉器〔88S2〕の開指令を出す。この第2の開閉器〔88S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンによりOR回路37を介して系統解列が完了する。この系統解列が完了すれば、AND回路38の出力が“H”となり、系統連系運転の停止指令及び自立運転の開始指令が同時に発せられる。尚、前記停電と思われる系統異常が、OR回路59を介してタイマによる所定の設定時間継続すると、AND回路60を介して全システムの停止指令が発せられる。この時、AND回路60では、NOT回路61,62,63、AND回路64,65及びOR回路66の出力も条件となる。
【0032】但し、前記系統解列指令が発せられた後、タイマによる所定の設定時間内に第2の開閉器〔88S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンがないと、AND回路39の出力が“H”となる。即ち、系統解列指令が発せられた後、所定の設定時間内に第2の開閉器〔88S2〕が開かないと、遮断器〔52S2〕の開指令を出す。これにより、前述と同様、遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンによりOR回路37を介して系統解列が完了し、この系統解列の完了によりAND回路38の出力が“H”となり、系統連系運転の停止指令及び自立運転の開始指令が同時に発せられる。
【0033】系統連系スイッチである第2の開閉器〔88S2〕の故障発生時、即ち、信号線、電源又は第2の開閉器〔88S2〕自身の故障などにより、系統解列指令が発せられていないにもかかわらず、第2の開閉器〔88S2〕が開いた場合、この第2の開閉器〔88S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンによりOR回路37を介して系統解列が完了し、この系統解列が完了によりAND回路38の出力が“H”となり、系統連系運転の停止指令及び自立運転の開始指令が同時に発せられる。
【0034】交流地絡の発生時、系統電源側の事故であればインバータ側に波及しないように、また、インバータ側の事故であれば系統電源側に波及しないようにするため、系統解列が必要である。この場合、系統電源側に設けた変流器32又はインバータ側に設けた変流器30のいずれかにより漏電を検出すると、OR回路40を介して第2の開閉器〔88S2〕と遮断器〔52S2〕の開指令を出し、その遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンでもって、系統連系運転の停止指令及び自立運転の開始指令が同時に発せられる。
【0035】但し、タイマにより所定の設定時間が経過しても、遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられなければ(遮断器〔52S2〕が開かなければ)、NOT回路41を介してAND回路42の出力が“H”となり、全システムの停止指令が発せられる。また、遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられても(遮断器〔52S2〕が閉じても)、インバータ側での漏電が継続すれば、AND回路43の出力が“H”となり、全システムの停止指令が発せられる。
【0036】交流電圧検出系の故障発生時、系統連系スイッチ14である第2の開閉器〔88S2〕が閉じているにもかかわらず、その両端で検出した電圧が異なった場合には、いずれかの電圧検出が異常か、或いは第2の開閉器〔88S2〕が閉じている情報が間違っている異常かのいずれかである。
【0037】即ち、第2の開閉器〔88S2〕のa接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられ(第2の開閉器〔88S2〕が閉じ)、遮断器〔52S2〕のa接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられ(遮断器〔52S2〕が閉じ)、前記第2の開閉器〔88S2〕の両端でインバータ側の変圧器31と系統電源側の変圧器33により検出した電圧が異なると、AND回路44の出力が“H”となってOR回路40を介して、第2の開閉器〔88S2〕と遮断器〔52S2〕の開指令を出し、その遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンでもって、系統連系運転の停止指令及び自立運転の開始指令が同時に発せられる。
【0038】この場合も、前述の と同様、タイマにより所定の設定時間が経過しても、遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられなければ(遮断器〔52S2〕が開かなければ)、NOT回路41を介してAND回路42の出力が“H”となり、全システムの停止指令が発せられる。また、遮断器〔52S2〕のb接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられても(遮断器〔52S2〕が開いても)、インバータ側での漏電が継続すれば、AND回路43の出力が“H”となり、全システムの停止指令が発せられる。
【0039】電圧制御方式による自立運転を停止させる必要がある異常条件【0040】この場合、インバータが電流制御方式による系統連系運転中、或いは電圧制御方式による自立運転中のいずれであっても、この異常発生により電圧制御方式による自立運転の停止指令が発せられる。
【0041】インバータ動作におけるバッテリ放電不可、不足電圧、比重低下の発生時、通常は自立運転を行なえるだけのバッテリ残量を残して運転しているはずなので、OR回路45を介して即座に自立運転の停止指令が発せられる。
【0042】自立運転中の交流過不足電圧の発生時、NOT回路46により自立運転の停止指令が発せられていないにもかかわらず、交流不足電圧の発生が継続するということは系統と解列した状態で異常な重負荷が存在していることが想定され、また、交流過電圧の発生が継続するということは、インバータ13の制御異常などが想定され、これらの場合、自立運転の開始指令が発せられているにもかかわらず、上記交流過不足電圧の発生が継続している場合には、AND回路47,48及びOR回路49を介して自立運転の停止指令が発せられる。
【0043】両制御方式に共通した全システムを停止させる必要がある異常条件【0044】温度異常、液面異常、過電流及び地絡などのバッテリ異常が発生した場合、バッテリ12を必ず系統から切り離す必要があるため、全システムの停止指令が発せられる。
【0045】制御装置自身の異常が発生した場合、いかなる運転も不可能であるため、遮断器〔52S2〕の開指令及びOR回路51を介して全システムの停止指令が発せられる。
【0046】ヒートシンク温度過熱が発生した場合、致命的なインバータ13の内部異常であるため、遮断器〔52S2〕の開指令及び全システムの停止指令が発せられる。
【0047】直流過電流が発生した場合、インバータ自身の故障であるため、遮断器〔52S2〕の開指令及び全システムの停止指令が発せられる。また、交流過電流が発生した場合、インバータ自身の故障又は負荷の異常が生じているため、即座に全システムの停止指令が発せられ、タイマにより所定の設定時間を経過しても依然として交流過電流が継続している場合には、AND回路52を介して遮断器〔52S2〕の開指令が発せられる。この場合、インバータ自身の故障により交流過電流が継続しているとすると、第1の開閉器〔88S1〕が開いていれば、第2の開閉器〔88S2〕を閉じることも可能である。
【0048】尚、以下の場合はそれぞれの状態に応じた指令が発せられる。
【0049】前述した の場合、即ち、停電と思われる系統異常が発生しており、 の場合でバッテリ放電不可、バッテリ不足電圧、比重低下が発生し、全システムの停止指令が発せられておらず、遮断器〔52S2〕のa接点が閉じたことを示す信号リターンが発せられている(遮断器〔52S2〕が閉じている)ときには、AND回路53の出力が“H”となって、系統連系運転の停止指令が発せられる。
【0050】前記 の場合、OR回路54の出力が“H”となって、第1の開閉器〔88S1〕の開指令を出して、第1の開閉器〔88S1〕が開いたことにより得られるそのb接点信号リターンに基づいて第2の開閉器〔88S2〕の閉指令を出して負荷16を系統につなぐ。
【0051】また、上述した停電と思われる系統異常の発生、バッテリ放電不可、バッテリ不足電圧、比重低下の発生、全システムの停止指令、遮断器〔52S2〕のa接点信号リターンのいずれかでも発せられないときは、AND回路53及びOR回路54の出力が“L”となり、NOT回路55の出力が“H”となって第1の開閉器〔88S1〕の閉指令を出し、第1の開閉器〔88S1〕が閉じたことにより得られるそのa接点信号リターンがNOT回路56を介して所定の設定時間内で発せられない場合、即ち、前記第1の開閉器〔88S1〕が閉じない場合には、AND回路57の出力が“H”となって、全システムの停止指令が発せられる。
【0052】遮断器〔52S2〕のa接点信号リターンが発せられ(遮断器〔52S2〕が閉じている)、全システムの停止指令が発せられると、AND回路58の出力が“H”となり、前述の の場合と同様、第2の開閉器〔88S2〕の閉指令を出して負荷16を系統につなぐ。また、前述の と同様、遮断器〔52S2〕のa接点信号リターン、全システムの停止指令のいずれかでも発せられないときは、AND回路53及びOR回路54の出力が“L”となり、NOT回路55の出力が“H”となって第1の開閉器〔88S1〕の閉指令を出しても、その第1の開閉器〔88S1〕が所定の設定時間内に閉じない場合には、全システムの停止指令が発せられる。
【0053】上記実施例では、バッテリ付き太陽光発電システムについて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、バッテリ又は太陽電池ユニット以外の他の直流電源を有するシステムにも適用可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明方法によれば、電流制御方式による系統連系運転時と電圧制御方式による自立運転時の二つの異常条件を監視して異常の有無を確認することにより、インバータの系統連系運転から自立運転への移行が確実に行なえる。また、電流制御方式での異常条件、電圧制御方式での異常条件、及び両制御方式に共通した異常条件からなる三つの異常条件を監視して異常の有無を確認することにより、前記インバータが系統連系運転又は自立運転のいずれの運転中であっても、異常発生により速やかにその運転を停止でき、インバータの致命的な故障を未然に回避することができると共に、その致命的な故障以外の軽微な故障に対してはシステム全体を停止させることなく、適切な代替手段を実行して運転を続行し得る。その結果、分散型連系システムの信頼性が大幅に向上し、その実用的価値は大である。




 

 


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