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発明の名称 電力機器用絶縁監視装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−19170
公開日 平成8年(1996)1月19日
出願番号 特願平6−143143
出願日 平成6年(1994)6月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松本 英俊 (外1名)
発明者 金万 直弘 / 斉藤 宗敬
要約 目的
部分放電検出用アンテナと検出部との間を接続する信号伝送路の異常の有無を随時確認することができる電力機器用絶縁監視装置を提供する。

構成
電力機器に取り付けた部分放電検出用アンテナ3をテスト用インピーダンスZと同軸ケーブル9とを通して検出部10に接続する。アンテナ3から同軸ケーブル9を通して伝送される信号を検出部10で受信して、受信した信号から部分放電により生じた電磁波が検出されたときに電力機器の絶縁異常が生じたことを検出する。検出部10側から同軸ケーブル9を通してテスト用インピーダンスZを測定することにより、同軸ケーブル9を含む信号伝送路の異常の有無を随時検出し得るようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】 電力機器で生じた部分放電により発生した電磁波を受信するように設けられたアンテナと、前記アンテナにケーブルを介して接続されて部分放電の有無を検出する検出部とを備えた電力機器用絶縁監視装置において、前記アンテナの給電点と前記ケーブルのアンテナ側の端部との間に、前記アンテナに対して直列に接続される直列枝路と、前記アンテナに対して並列に接続される並列枝路とを有するテスト用インピーダンスが挿入され、前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記電磁波の周波数で十分に小さいインピーダンス値を示すが、電磁波の周波数よりも低い周波数では十分に大きいインピーダンス値を示すように構成され、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は前記電磁波の周波数で十分に大きいインピーダンス値を示すように構成されていることを特徴とする電力機器用絶縁監視装置。
【請求項2】 前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記アンテナの一端と前記ケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサからなり、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は、互いに直列に接続された抵抗体と高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された誘導性インピーダンスからなっていることを特徴とする請求項1に記載の電力機器用絶縁監視装置。
【請求項3】 前記抵抗体は感温抵抗体からなっている請求項2に記載の電力機器用絶縁監視装置。
【請求項4】 前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記アンテナの一端とケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサからなり、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は、互いに直列に接続された第1のダイオードと第1の抵抗体と第1の高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された第1の誘導性インピーダンスと、互いに直列に接続された第2のダイオードと第2の抵抗体と第2の高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された第2の誘導性インピーダンスとを備え、前記第1のダイオード及び第2のダイオードは互いに逆方向に設けられ、前記第1の抵抗体は周囲温度により抵抗値がほとんど変化しない抵抗体からなり、第2の抵抗体は感温抵抗体からなっていることを特徴とする請求項1に記載の電力機器用絶縁監視装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁開閉装置等の電力機器の絶縁を監視する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁開閉装置、ガス絶縁母線、変圧器等の電力機器の絶縁状態を監視する装置として、電力機器内で絶縁異常が生じたときに発生する部分放電を検出する手段を設けて、該部分放電の有無を検出することにより絶縁異常の有無を監視するようにしたものが用いられている。
【0003】電力機器内で部分放電が発生すると高周波の電位振動が生じて電磁波が発生するため、部分放電の検出手段としては、該電磁波を検出するアンテナを用いることが多い。
【0004】図4は一例としてガス絶縁開閉装置GISの内部で生じた部分放電を検出するために装置の構成部品を収納した金属容器1内に部分放電検出用アンテナ3を挿入した絶縁監視装置の例を示したものである。容器1は、SF6 ガスを封入した複数の管状の容器1A,1B,…からなっていて、隣り合う容器1A,1Bのフランジ1a,1b間に絶縁スペーサ2が配置され、該絶縁スペーサ2により主回路導体4が支持されている。この例では、主回路導体4の端末部を収容した容器1Aの開口部を閉鎖する蓋板5に孔5aが設けられ、孔5aを通して容器1A内にループアンテナからなる部分放電検出用アンテナ3が挿入されている。孔5aを閉じるように板状の端子台6が取り付けられ、該端子台6を気密に貫通させた同軸導体7の中心導体及び外側導体の一端にアンテナ3の一端3a及び他端3b(給電点)が接続されている。同軸導体7の他端にはコネクタ8を介して同軸ケーブル9の一端が接続され、同軸ケーブル9の他端はガス絶縁開閉装置GISから離れた箇所に設置された検出部10の入力端子に接続されている。アンテナ3から検出部10に至る伝送路の途中には多くの場合適宜の個数のコネクタ11が存在する。図4に示した絶縁監視装置の電気的な構成を図6に示した。
【0005】図4に示したガス絶縁開閉装置GIS内で部分放電が発生すると、該部分放電により生じた電磁波が導体4から放射され、アンテナ3により受信される。アンテナ3により受信された信号は同軸ケーブル9を通して検出部10に伝達される。部分放電により生じる電磁波はパルス状の波形を有していて、広い帯域に亘る周数成分を有している。検出部10は同軸ケーブル9を通して伝送される信号を受信して部分放電の有無を判定する部分で、この検出部は例えば受信した信号を増幅して検波する受信機と、該受信機の受信出力を処理するコンピュータ等の信号処理装置とにより構成される。この検出部では、例えば、放送用電波等のノイズが少ない周波数帯域に含まれる複数の周波数をそれぞれ測定点として、各測定点において受信した信号のレベル(周波数成分)を検出し、複数の測定点でそれぞれ検出した信号レベルの平均値を基準値と比較することにより部分放電の有無を判定する。
【0006】また電力機器内で部分放電が生じるとアンテナ3が受信する信号の高周波域での周波数成分が増大するので、検出部10にスペクトルアナライザを設けて、該アナライザにより得た周波数スペクラムから部分放電の有無を判定する場合もある。
【0007】図4に示した例では、部分放電検出用アンテナ3を電力機器の内部に配置しているが、該アンテナを電力機器の外側に配置する場合もある。例えばガス絶縁開閉装置の場合には、図5に示したように、容器1A,1Bの間をガス区分する絶縁スペーサ2の外周に部分放電検出用アンテナ3を取り付ける場合もある。図5に示したアンテナ3は、矩形状の導電板3aにスロット3bを形成した構造を有するスロットアンテナで、スロット3bを絶縁スペーサ2の外周に臨ませた状態で配置されて、導電板3aが絶縁スペーサ2の両側のフランジ1a,1bの外周に固定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】電力機器に取り付けた部分放電検出用アンテナの出力を同軸ケーブルを通して検出部に導くようにした絶縁監視装置では、アンテナと検出部との間に複数のコネクタが介在するため、コネクタの接触不良により信号の伝送が正常に行われなくなることがある。また電力機器に対して何らかの作業を行っている際にアンテナから検出部まで布設されている同軸ケーブルに物が当って該同軸ケーブルが断線することもある。
【0009】上記のように部分放電検出用アンテナから検出部に至る伝送路に異常が生じていると、部分放電が生じてもそれを検出できないため、電力機器の異常が生じた場合に迅速に対処することができず、機器の予測保全を図ることができない。
【0010】本発明の目的は、部分放電検出用アンテナから検出部に至る伝送路の状態を随時チェックできるようにして、信頼性を確保することができるようにした電力機器用絶縁監視装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、電力機器で生じた部分放電により発生した電磁波を受信するように設けられたアンテナと、前記アンテナにケーブルを介して接続されて部分放電の有無を検出する検出部とを備えた電力機器用絶縁監視装置に係わるものである。本発明においては、アンテナの給電点とケーブルのアンテナ側の端部との間に、アンテナに対して直列に接続される直列枝路と、アンテナに対して並列に接続される並列枝路とを有するテスト用インピーダンスを挿入する。このテスト用インピーダンスの直列枝路は、電磁波の周波数では十分に小さいインピーダンス値を示すが、電磁波の周波数よりも低い周波数(直流を含む)では十分に大きいインピーダンス値を示すように構成する。またテスト用インピーダンスの並列枝路は、電磁波の周波数で十分に大きいインピーダンス値を示すように構成する。
【0012】なおテスト用インピーダンスの並列枝路は、電磁波の周波数で十分に大きいインピーダンス値を示すが、電磁波の周波数よりも低い周波数では検出部側から計測が可能な程度に小さいインピーダンス値(電磁波の周波数でのインピーダンス値と区別し得る程度に十分小さいインピーダンス値)を示すように構成しておくのが好ましい。
【0013】なお「電磁波の周波数よりも低い周波数では検出部側から計測が可能な程度に小さいインピーダンス値を示す」とは、電磁波の周波数よりも低い周波数で検出部側から正常な状態にあるケーブルを通してテスト用インピーダンスのインピーダンスを測定した場合の計測値が、検出部側から断線状態にあるケーブルを通してテスト用インピーダンスのインピーダンスを計測したときに得られる計測値と区別し得る程度に十分小さい値を呈する必要があるとの趣旨である。
【0014】上記テスト用インピーダンスの直列枝路は、アンテナの一端とケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサにより構成することができ、並列枝路は、互いに直列に接続された抵抗体と高周波阻止用コイルとを有して直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された誘導性インピーダンスにより構成することができる。
【0015】この場合、高周波阻止用コイルは、部分放電により生じる電磁波の周波数(数10MHz以上)に対してそのリアクタンスがほぼ無限大と見做せる程度に、そのインダクタンスを十分に大きくしておくのが好ましい。また直列コンデンサの静電容量は、電磁波の周波数に対してそのリアクタンスがほぼ零と見做せる程度に十分に大きく設定しておく。
【0016】上記抵抗体としては必要に応じて感温抵抗体を用いることができる。
【0017】また上記テスト用インピーダンスの並列枝路は、互いに直列に接続された第1のダイオードと第1の抵抗体と第1の高周波阻止用コイルとを有する第1の誘導性インピーダンスと、互いに直列に接続された第2のダイオードと第2の抵抗体と第2の高周波阻止用コイルとを有する第2の誘導性インピーダンスとにより構成できる。この場合も直列枝路は、アンテナの一端とケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサにより構成し、第1の誘導性インピーダンス及び第2の誘導性インピーダンスを直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列接続する。
【0018】この場合、第1のダイオード及び第2のダイオードは互いに逆方向に設け、第1の抵抗体は周囲温度により抵抗値がほとんど変化しない抵抗体により構成する。また第2の抵抗体は感温抵抗体により構成する。
【0019】
【作用】上記のように、アンテナの給電点とケーブルのアンテナ側の端部との間に、電磁波の周波数で十分小さいインピーダンス値を示す直列枝路と、電磁波の周波数で十分大きなインピーダンス値を示す並列枝路とを有するテスト用インピーダンスを挿入しておくと、電磁波の周波数よりも低い周波数(直流を含む)で検出部側から同軸ケーブルを通してテスト用インピーダンスのインピーダンス値を測定するか、または検出部側から同軸ケーブルに電磁波の周波数よりも低い周波数の電圧(直流電圧を含む)を印加したときにテスト用インピーダンスを通して流れる電流を測定して、その測定値を確認することにより、アンテナから検出部に至る信号の伝送路が正常であるか否かを確認することができる。
【0020】したがって、伝送路のコネクタの異常の有無や、同軸ケーブルの断線の有無等を随時確認しながら絶縁監視を行わせることができ、信頼性を高めることができる。
【0021】また上記の絶縁監視装置において、検出部側から同軸ケーブルを通して直流電流を流すと、該直流電流はテスト用インピーダンスの抵抗体を通して流れることになる。したがってテスト用インピーダンスの抵抗体として感温抵抗体を用いると、アンテナの近傍の温度を測定することができる。
【0022】この場合、テスト用インピーダンスを電力機器の容器内に配置しておけば、該容器内の温度を測定することができる。
【0023】電力機器がガス絶縁開閉装置等のガス絶縁機器である場合、絶縁性能を維持するために容器内のガス圧力を常温での圧力値に換算してガス密度を管理することが行われるが、この場合、ガス圧力の常温換算値を演算するためには、容器内のガスの温度を検出することが必要である。本発明において、テスト用インピーダンスの抵抗体を容器内に配置して、該抵抗体として感温抵抗体を用いると、容器内の温度を検出できるため、上記常温換算ガス圧力値の演算を正確に行わせることができる。
【0024】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図において3は部分放電検出用アンテナ、9はアンテナ3が受信した信号を伝送する同軸ケーブル、10は同軸ケーブル9を通して伝送された信号から部分放電の有無を検出する検出部、11はケーブル9の途中に設けられたコネクタである。
【0025】本発明においては、アンテナ3の給電点3a,3bと同軸ケーブル9の一端との間にテスト用インピーダンスZを挿入する。このテスト用インピーダンスZは、アンテナ3の一端とケーブル9の一方の通電路(図示の例では中心導体)の一端との間に介在するように設けられた直列コンデンサCsと、互いに直列に接続された抵抗体RpとインダクタンスLpとを有して直列コンデンサCsを介してアンテナ3の両端に並列に接続された誘導性インピーダンスZiとからなっている。この例では、直列コンデンサCsによりテスト用インピーダンスの直列枝路が構成され、誘導性インピーダンスZiによりテスト用インピーダンスの並列枝路が構成されている。
【0026】部分放電検出用アンテナ3は、図4に示すように電力機器の容器内に配置してもよく、図5に示したように電力機器の外側に配置してもよい。アンテナ3を容器内に配置する場合、テスト用インピーダンスZは容器内に配置してもよく、容器外に配置してもよい。例えば図4のようにアンテナ3を設ける場合には、該アンテナ3の給電点3a,3bとアンテナを支持する同軸導体7との接続部にインピーダンスZを配置してもよく、同軸導体7と同軸ケーブル9との接続部にインピーダンスZを配置してもよい。
【0027】本実施例において、インピーダンスZ及びアンテナ3の部分の等価回路は図2(A)の通りで、アンテナ3のインピーダンスZaは損失抵抗Raと静電容量Caとの並列回路で表すことができる。
【0028】本発明においては、直列コンデンサCsの静電容量を十分に大きくして、測定周波数帯域(数10MHz以上)において、直列コンデンサCsのリアクタンス(テスト用インピーダンスの直列枝路のインピーダンス値)がほぼ零と見做すことができるようにしておく。例えば、直列コンデンサCsの静電容量を2000pFとすればそのリアクタンスは50MHzで0.6 Ωとなり、測定周波数帯域でほぼ零と見做すことができる。またテスト用インピーダンスの並列枝路のインダクタンスLpは、測定周波数帯域でそのリアクタンスが実質的に無限大と見做すことができる程度に(直列コンデンサCsとアンテナのインピーダンスZaとの直列回路の合成インピーダンスに比べて十分大きくなるように)十分に大きくしておく。
【0029】また監視対象とする電力機器の温度の検出を可能にするため、抵抗体Rpを周囲温度の変化に応じて抵抗値が変化する感温抵抗体(側温抵抗体)により構成することができる。
【0030】前述のように、監視対象とする電力機器がガス絶縁開閉装置やガス絶縁母線のようなガス絶縁機器である場合には、容器内のガス密度を管理するためにガスの温度を検出することが必要とされるが、上記抵抗体Rpを感温抵抗体により構成して、該抵抗体を容器内に配置しておけば、該抵抗体の抵抗値の変化を検出することによりガス温度を検出することができる。
【0031】本実施例において、検出部10側から同軸ケーブル9を通して直流電圧を印加したとすると、同軸ケーブル9側からテスト用インピーダンスZとアンテナ3とを見た場合のインピーダンスは、図2(B)に示すように実質的に抵抗体Rpのみで表すことができる。したがって検出部10側で同軸ケーブル9に一定の直流電圧を印加して、同軸ケーブル9とテスト用インピーダンスZとを通して流れる電流を検出すると、その電流の検出値は印加電圧を同軸ケーブル9及びコネクタ11を含む信号の伝送路のインピーダンスの抵抗分とテスト用インピーダンスZの抵抗体Rpの抵抗値との和で徐した値になり、信号の伝送路が正常であれば、この電流の検出値は一定になる。また印加電圧と電流との比(検出部10側からアンテナ側を見たインピーダンス)は一定になる。従って伝送路が正常であることが確認されている状態で検出部10側から同軸ケーブル9に一定の直流電圧を印加して、そのときに流れる電流を基準電流値として検出しておき、随時検出部10側から同軸ケーブルに直流電圧を与えたときに流れる電流を基準電流値と比較することにより、伝送路が正常であるか否かを判断することができる。
【0032】即ち、検出部10側で同軸ケーブル9に直流電圧を印加したときに基準電流値に等しい電流が流れた場合には、伝送路が正常であることを検出することができる。また検出部10側で同軸ケーブル9に直流電圧を印加したときに流れる電流が基準電流よりも大きいとき、または該直流電圧を印加したときに直流電流が流れないときには、伝送路の途中でコネクタに接触不良が生じていること、または転送路の途中で断線が生じていることを検出することができる。
【0033】抵抗体Rpを感温抵抗体により構成した場合には、検出部10側から同軸ケーブル9を通してテスト用インピーダンスに直流電圧を印加したときに流れる電流の大きさから、抵抗体Rpが配置されている箇所の温度を検出することができる。
【0034】また、測定周波数帯域でのアンテナ3のインピーダンスは十分に小さく、インダクタンスLpのリアクタンスは十分に大きいため、測定周波数帯域において同軸ケーブル9側からテスト用インピーダンスZ及びアンテナ3を見た場合の等価回路は、図2(C)に示すように直列コンデンサCsのみで表すことができる。測定周波数帯域における直列コンデンサCsのリアクタンスは十分に小さいため、アンテナ3から検出部10への信号の伝送は支障なく行われる。
【0035】上記の説明では、検出部10側から同軸ケーブル9を通してテスト用インピーダンスZに直流電圧を印加したときに流れる直流電流の大きさから伝送路が正常であるか否かを検出するとしたが、検出部10側から同軸ケーブル9を通して所定の周波数の高周波信号を印加して同軸ケーブル9を通してテストインピーダンスZ側を見たインピーダンスを測定することによっても、伝送路が正常であるか否かを検出することができる。
【0036】図3は本発明の他の実施例の等価回路を示したもので、この例では、テスト用インピーダンスZが、アンテナ3の一端とケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサCsと、互いに直列に接続された第1のダイオードD1 、第1の抵抗体Rp1及び第1の高周波阻止用インダクタンスRp1からなっていて、直列コンデンサCsを介してアンテナの両端に並列に接続された第1の誘導性インピーダンスZi1と、互いに直列に接続された第2のダイオードD2 、第2の抵抗体Rp2及び第2の高周波阻止用インダクタンスLp2からなっていて直列コンデンサCsを介してアンテナ3の両端に並列に接続された第2の誘導性インピーダンスZi2とにより構成されている。第1のダイオードD1 及び第2のダイオードD2 は互いに逆方向に設けられている。この実施例では、第1の抵抗体Rp1が温度により抵抗値がほとんど変化しない基準抵抗体からなっており、第2の抵抗体Rp2が感温抵抗体からなっている。監視対象とする電力用機器がガス絶縁機器である場合、少なくとも感温抵抗体により構成する第2の抵抗体Rp2は機器のガス温度を検知するように該機器の容器内に配置することが好ましい。
【0037】図3の実施例では、直列コンデンサCsによりテスト用インピーダンスの直列枝路が構成され、第1の誘導性インピーダンスZi1と、第2の誘導性インピーダンスZi2とにより、テスト用インピーダンスの並列枝路が構成されている。
【0038】図3に示したようにテスト用インピーダンスを構成した場合には、検出部10側から同軸ケーブル9を通して印加される直流電圧の極性を選ぶことにより、抵抗体Rp1またはRp2のいずれか一方のみに直流電流を流して、伝送路の状態の確認と電力機器の温度の検出とを行わせることができる。
【0039】即ち、検出部10側で同軸ケーブル9にダイオードD1 のアノード側が正電位になる極性の直流電圧を印加すると、抵抗値が一定の抵抗体Rp1を通して一定の直流電流が流れるため、その電流値を確認することにより伝送路の状態が正常であるか否かを検出することができる。また検出部10側で同軸ケーブル9に、ダイオードD2 のアノード側が正電位になる極性の直流電圧を印加すると、抵抗値が周囲温度に応じて変化する抵抗体Rp2を通して直流電流が流れ、この直流電流の大きさがテスト用インピーダンスが配置された箇所の温度に相応しているため、その電流値からテスト用インピーダンスが配置された箇所の温度を検出することができる。
【0040】また図3に示すようにテスト用インピーダンスを構成する場合にも、テスト用インピーダンスは特定の周波数に対して一定のインピーダンス値を示すので、検出部10側から同軸ケーブルを通して所定の周波数の信号を印加して検出部からテスト用インピーダンス側を見たインピーダンスを測定することによっても、伝送路の状態を検出することができる。
【0041】以上本発明の好ましいと思われる実施例を説明したが、本明細書に開示した発明の主な態様を以下に挙げる。
【0042】(1) 電力機器で生じた部分放電により発生した電磁波を受信するように設けられたアンテナと、前記アンテナにケーブルを介して接続されて部分放電の有無を検出する検出部とを備えた電力機器用絶縁監視装置において、前記アンテナの給電点と前記ケーブルのアンテナ側の端部との間に、前記アンテナに対して直列に接続される直列枝路と、前記アンテナに対して並列に接続される並列枝路とを有するテスト用インピーダンスが挿入され、前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記電磁波の周波数で十分に小さいインピーダンス値を示すが、電磁波の周波数よりも低い周波数及び直流では十分に大きいインピーダンス値を示すように構成され、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は、前記電磁波の周波数で十分に大きいインピーダンス値を示すが、電磁波の周波数よりも低い周波数及び直流では電磁波の周波数でのインピーダンス値よりも十分に低いインピーダンス値を示すように構成されていることを特徴とする電力機器用絶縁監視装置。
【0043】(2) 前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記アンテナの一端と前記ケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサからなり、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は、互いに直列に接続された抵抗体と高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された誘導性インピーダンスからなっていることを特徴とする上記(1)項に記載の電力機器用絶縁監視装置。
【0044】(3) 前記抵抗体は感温抵抗体からなっている上記(2)項に記載の電力機器用絶縁監視装置。
【0045】(4) 前記テスト用インピーダンスの直列枝路は、前記アンテナの一端とケーブルの一方の通電路との間に介在するように設けられた直列コンデンサからなり、前記テスト用インピーダンスの並列枝路は、互いに直列に接続された第1のダイオードと第1の抵抗体と第1の高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された第1の誘導性インピーダンスと、互いに直列に接続された第2のダイオードと第2の抵抗体と第2の高周波阻止用コイルとを有して前記直列コンデンサを介してアンテナの両端に並列に接続された第2の誘導性インピーダンスとを備え、前記第1のダイオード及び第2のダイオードは互いに逆方向に設けられ、前記第1の抵抗体は周囲温度により抵抗値がほとんど変化しない抵抗体からなり、第2の抵抗体は感温抵抗体からなっていることを特徴とする上記(1)項に記載の電力機器用絶縁監視装置。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、アンテナと同軸ケーブルとの間にテスト用インピーダンスを挿入したので、検出部側から同軸ケーブルを通してテスト用インピーダンスのインピーダンス値を測定するか、または検出部側から同軸ケーブルに電圧を印加したときにテスト用インピーダンスを通して流れる電流を測定してその測定値を確認することにより、アンテナから検出部に至る信号の伝送路が正常であるか否かを確認することができる。したがって、伝送路のコネクタの異常の有無や、同軸ケーブルの断線の有無等を随時確認しながら絶縁監視を行わせることができ、信頼性を高めることができる利点がある。
【0047】またテスト用インピーダンスは、電磁波の周波数ではその直列枝路が十分に小さいインピーダンス値を示し、並列枝路が十分に大きいインピーダンス値を示すように構成されているので、アンテナから検出部側への信号の伝送には何等影響を与えずに、伝送路の異常の有無を確認することができる。
【0048】また請求項3または4に記載の発明によれば、感温抵抗体に電流を流すことにより、該感温抵抗体の近傍の温度を検出することができる。




 

 


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