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発明の名称 粒子検出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−298095
公開日 平成8年(1996)11月12日
出願番号 特願平7−102320
出願日 平成7年(1995)4月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】西田 新
発明者 尾浦 憲治郎 / 綿森 道夫 / 小西 郁夫
要約 目的
分析に用いるイオンビーム中に含まれる2種以上の混合粒子を、薄膜を使用することなく分離し目的粒子のみを検出することのできる粒子検出装置を提供する。

構成
イオンビーム経路上に、通常のウィーンフィルタとは異なる、特定の磁場と特定の電場を印加すると、目的とする粒子と妨害粒子との質量電荷比(m/e)の相違により、ウィーンフィルタ通過後の目的粒子と妨害粒子との間には、入射ビームの直線進行方向に対する変位距離に差異が生じる。その結果、少なくとも一部のエネルギ幅において目的粒子を妨害粒子から分離することが可能となる。
特許請求の範囲
【請求項1】 複数種の粒子を含んだイオンビームが進行する経路に対し略垂直方向の磁場を印加する磁極と、その経路と磁場に対し略垂直方向の電場を印加する電極を有し、それら磁場と電場の組み合わせによりイオンビーム中の特定の粒子を、当該イオンビームの直線進行方向外で他の粒子とは異なる方向に偏向させるビーム偏向手段と、その偏向方向に沿って進行する粒子を検出する粒子検出器を備えてなる粒子検出装置。
【請求項2】 上記ビーム偏向手段は、偏向粒子の軌道となる領域のうち、偏向量がより大きくなる側の部分の磁場を他の部位よりも小さくした磁場分布を形成するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の粒子検出装置。
【請求項3】 上記ビーム偏向手段において電場を印加する一対の電極のうち、特定の粒子が偏向する側に位置する電極の外方に、少なくとも1個の補助電極を設けるとともに、この補助電極と一対の電極との間に所定の電場を印加することを特徴とする、請求項1に記載の粒子検出装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高エネルギイオンビームを用いた研究用実験装置あるいは表面分析装置等に利用される粒子検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高エネルギイオンビームを用いて分析を行う表面分析法として、例えば反跳粒子検出分析(ERDA)あるいは核反応粒子分析(NRA)がある。
【0003】これらのERDAやNRAの分析法においては、測定試料からのビーム中に、検出したい粒子と妨害粒子(入射散乱粒子や目的以外の核反応生成核種など)が混合しているため、何らかの方法で、それらの混合粒子を分離する必要がある。しかし、ビーム中に混合した粒子は、通常、単一のエネルギをもっているわけでなく、連続した分布のエネルギをもっているため単純なマグネットにより質量分離するだけでは測定することは困難である。
【0004】そこで、通常はビームを薄膜に通過させ、原子番号Zにより薄膜中でのエネルギロスが異なる(Z→小、エネルギロス→小)ことを利用して粒子の分離を行っている。すなわち、薄膜にイオンビームを通過させると、ビーム中の重元素は薄膜中でエネルギを失って停止し、エネルギが比較的高い軽元素(低原子番号の元素)だけが薄膜を通過する、といった点を利用して混合粒子を分離し目的とする粒子のみを検出している。
【0005】なお、そのような入射粒子阻止用薄膜をERDAに適用した構成例を図11に示す。この図に示す例では、薄膜として膜厚12μmのマイラを使用し、この薄膜により試料からのビーム中の反跳粒子Hが入射散乱粒子Heから分離されて粒子検出器に入射し、その反跳粒子の粒子数と各粒子のエネルギが検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜を使用して粒子を分離する場合、以下に列記する問題がある。
1.目的とする粒子のうち、比較的高いエネルギをもつ粒子は薄膜を通過することができるが、低エネルギの粒子は薄膜中でエネルギを失って停止するため検出することができない。このことはERDA分析を行う上の問題となる。すなわちERDA分析では低エネルギ粒子が試料中の表面から深い部分の情報を含んでいるのに、その低エネルギ粒子を検出できないと試料中の深い部分の情報を失うことになる。
【0007】2.薄膜に粒子を通過させると、エネルギロスの発生(薄膜中の原子との衝突の確率)が一定でなく確率分布をもつことからエネルギ分布に広がりが生じる。そのため、元のエネルギ分布を求める際に不確実性が生じ、ERDA分析では深さ分解能が劣化することなる。
【0008】3.粒子を通過させる薄膜は、膜厚が必ずしも一様でなく不均一性があり、不均一な膜を粒子が通過すると、膜の厚い部分を通過した粒子はエネルギロスが大きくて通過後のエネルギが低くなり、その逆に薄い部分を通過した粒子はエネルギが高くなる。その結果、測定したエネルギ分布から元のエネルギ分布を求める際に誤差が大きくなり、ERDA分析では深さ分解能の劣化を引き起こす。
【0009】4.経時変化により膜の厚みが変化することがあり、その都度、薄膜を交換するか、薄膜の膜厚を測定する必要が生じる。
5.測定条件を変更した場合、変更後の条件に適した膜厚に調整することが必要となるが、その調整つまり薄膜の交換が、真空チャンバー外からの操作では行えない場合、粒子検出器を設置している真空チャンバーを大気に戻した後に交換作業を行う必要が生じる。
【0010】これら以外にもまだ問題点はあるが、まとめると、粒子の分離に薄膜を使用することにより、分析可能な深さが減少する点と分解能が劣化する点、及び測定準備に手間がかかる等の問題が生じる。
【0011】本発明はそのような事情に鑑みてなされたもので、分析に用いるイオンビーム中に含まれる2種以上の混合粒子を、薄膜を使用することなく分離して、目的とする粒子のみを検出することのできる粒子検出装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の粒子検出装置は、実施例に対応する図1及び図2に示すように、複数種の粒子を粒子を含んだイオンビームが進行する経路に対し略垂直方向の磁場Bを印加する磁極1a,1b、及び、そのビーム経路と磁場Bに対し略垂直方向の電場Eを印加する電極1c,1dを有し、それら磁場Bと電場Eの組み合わせにより、イオンビーム中の特定の粒子を、当該イオンビームの直線進行方向外で他の粒子とは異なる方向に偏向させるビーム偏向手段1と、その偏向方向に沿って進行する粒子を検出する粒子検出器2を備えていることによって特徴づけられる。
【0013】なお、本発明では、以上の構成のほか、図7に示すように、ビーム偏向手段11が、偏向粒子の軌道となる領域のうち、偏向量がより大きくなる側の部分の磁場を他の部位よりも小さくした磁場分布を形成するように構成してもよいし、また、図8に示すように、電場を印加する一対の電極21cと21dのうち、特定の粒子が偏向する側に位置する電極21cの外方に、少なくとも1個の補助電極21eを設けるとともに、この補助電極21eと一対の電極21c,21dとの間に所定の電場を印加するようにしておいてもよい。
【0014】
【作用】まず、荷電粒子を、これとは異なる条件(質量数、荷電数、エネルギ)の荷電粒子からを分離する方法の一つとして、ウィーンフィルタが知られている。
【0015】その原理は、図12に示すように、磁場Bと電場Eとが互いに直交して印加された場に荷電粒子Pが、それら磁場B及び電場Eに対し直角に入射した場合の運動方程式は、荷電粒子の質量m,速度vとすれば、【0016】
【数1】

【0017】で与えられる。ここで、 (1)式において右項の(vB−E)が0であるとき、すなわちv=E/Bであるときには、この速度(E/B)をもつ荷電粒子のみが、ほぼ入射方向と一致する方向に偏向されずに通過する、といった点を利用したもので、通常のウィーンフィルタでは、図13に示すように、目的とする粒子のみを、入射粒子からみて前方に入射方向とほぼ一致する方向に取り出すことができる。
【0018】そこで、本発明では、このようなウィーンフィルタの特徴に着目し、その磁場と電場の組み合わせを通常とは異なった条件として、イオンビーム中に含まれる複数種の荷電粒子のうち、少なくともあるエネルギ幅の特定の粒子を、他の粒子から分離できるようにする。
【0019】すなわち、磁場と電場との関係がvB≠Eとなるような特定の磁場と特定の電場の値を組み合わせ、さらに、2種の荷電粒子において質量電荷比(m/e)が異なると磁界中の空間的時間軌道が異なることを利用し、印加する磁場を強くする(必要であればこれに伴い電場も強くする)ことにより、広いエネルギ範囲のビームであっても、その少なくとも一部のエネルギ幅においては、特定の粒子の分離を可能としている。
【0020】その一例を説明すると、図1に示すようなERDA分析において、入射散乱粒子He+ ,He++と、目的粒子である反跳粒子H+ とは質量電荷比(m/e)が異なるので、ウィーンフィルタ1に特定の磁場と特定の電場の値を組み合わせることにより、図3に示すように、反跳粒子H+ を入射散乱粒子He+ ,He++から、少なくとも一部のエネルギ幅(領域)fにおいて分離することができる。
【0021】ここで、本発明において、目的とする粒子を除去した粒子から可能な限り大きく分離しようとすると、印加する磁場を強くするか、磁場を印加する部分を長くするか、あるいはフィルタから粒子検出器までの距離を長くすることが考えられる。しかし、単にそれらの処理を行うと、同時に目的とする粒子も広がってしまう(図6参照)。これを解消するため、本発明では、目的とする粒子の軌道のうち、より大きく偏向しようする部分の磁場分布を弱くするか、または、その部分の電界部分を強くすることで目的粒子の分散を抑える。
【0022】
【実施例】図1は本発明実施例の構成を模式的に示す図で、図2はその実施例のウィーンフィルタ1のみを抽出して示す図である。
【0023】ウィーンフィルタ1は、イオンビームが進行する経路に対して略垂直に磁場Bを印加する一対の磁極(永久磁石製)1a,1bと、ビーム経路と磁場Bに対し略垂直方向の電場Eを印加する一対の平行電極1c,1dによって構成されており、このウィーンフィルタ1の後方に粒子検出器2が配置されている。
【0024】粒子検出器2は、表面障壁型シリコン半導体(SSB)検出器で、ウィーンフィルタ1への入射ビームの直線進行方向外の位置に配置され、また、図示しない移動機構によりウィーンフィルタ1の偏向角に応じて、目的とする粒子を検出し得る位置に移動可能な構成となっており、この粒子検出器2により、ウィーンフィルタ1で分離された目的粒子H+ の粒子数と各粒子のエネルギが検出される。
【0025】そして、この実施例では、ウィーンフィルタ1において特定の磁場と特定の電場の値を組み合わせることにより、試料Sからのイオンビーム中に含まれる反跳粒子H+ を、この粒子とは質量(元素)や電荷の異なる入射散乱粒子He+ 及びHe++から分離して、その反跳粒子H+ の粒子数と各粒子のエネルギを粒子検出器2で検出する。
【0026】その粒子の分離状態を図3に示す。この図に示すグラフは、ウィーンフィルタ1の磁場と電場との組み合わせの値を、磁場;5KG, 電場;18KV/cm として測定を行った際のデータをプロットしたもので、横軸は各粒子のもつエネルギを、また縦軸はウィーンフィルタ1を通過した直後の粒子の入射方向に対する変位距離(偏向量)を示す。
【0027】この図3のグラフから明らかなように、領域fにおいて入射散乱粒子He+ ,He++と反跳粒子H+ との変位距離は重複しておらず分離されており、従って、その領域fのエネルギ幅において反跳粒子H+ のみを分離して検出することができる。
【0028】なお、以上の本発明実施例において、ERDA分析の測定条件(例えば分析試料、入射イオンエネルギ、測定したい試料中の表面からの深さ等)を変更する際には、ウィーンフィルタの一対の電極1c,1dに印加する電圧を変化させることで、その条件変更に対応する。
【0029】ここで、先に示した磁場と電場の具体的な数値は一例であり、これらの値は任意で、測定条件や偏向量などの諸条件に応じて適宜に選定する。ただし、その場合、磁場と電場の組み合わせにより特定の粒子を分離できるエネルギ幅が、入射粒子のエネルギの5%程度以上となるような値を採用することが好ましい。
【0030】次に、本発明実施例による測定法と、入射粒子阻止用薄膜を使用した従来の測定法(図11参照)とを比較した結果を述べる。まず、試料として図4に示すような多層薄膜を仮定し、この試料に高エネルギイオンビームを入射させた際の反跳粒子のスペクトルを、それぞれ、シミュレーション計算により求め、その各シミュレーション結果を、同一のグラフ上に重ね合わせてプロットした(図5)。なお、このシミュレーション計算において、入射イオンビームを、本発明実施例では1.74MeVのヘリウムイオンとし、一方、従来の方法では2.7MeVのヘリウムイオンとした。これは、従来の測定法では薄膜によって反跳粒子のエネルギが、本発明実施例の場合よりも低くなるため、これを考慮して、両者の計算後の反跳粒子のエネルギ端を一致させ、比較しやすいようにするためである。
【0031】そして、図5のグラフから判るように、図4のモデルの試料において水素を含む各偶数層ごとのスペクトルは相互に重なり合って現れるが、本発明実施例の測定法では、従来の測定法に比して、スペクトルの重なりが小さく、分解能が良好であることが確認できた。
【0032】ところで、以上の本発明実施例において、目的とする粒子を除去したい粒子から可能な限り大きく分離しようとすると、印加する磁場を強く(必要ならば、そのれに伴い電場も変化させる)するか、磁場を印加する部分を長くするか、あるいは、ウィーンフィルタ1からの粒子検出器2の距離を長くすることが考えられる。しかし、それらの処理を単に行うと、同時に目的とする粒子の広がりも大きくなるので(図6参照)、粒子検出器2の検出面積を大きくするか、目的とする粒子のうちエネルギがより小さい部分だけを測定することが必要なる。ここで、SSBの場合、大きな検出器は高価であり、一般的にエネルギの分解能が劣ることが知られており、従って粒子検出器を大きくすることは得策ではない。また、目的とする粒子の低エネルギ側だけを検出することは、スペクトル測定において好ましい状況とは言えない。
【0033】以上の点を解決するするには、阻害粒子から分離した目的粒子のうち、より大きく偏向する粒子(低エネルギ側の粒子)の偏向量を小さくして、目的とする粒子の分散を抑えるようにすればよく、その具体的な対策として、本発明実施例では図7及び図8に示す構成を採用する。
【0034】すなわち、図7では、一対の磁極11a,12aの角部(目的粒子の偏向側の角)に面取りC1 を施して、目的とする粒子の軌道のうち偏向量がより大きくなる部分つまり偏向軌道の外側となる部分の磁場が、偏向軌道の内側よりも弱くなるような磁場分布を形成することにより、目的粒子のビームの広がり(図中二点鎖線で示す部分)を抑えるという構成を採用している。
【0035】一方、図8では、電場を印加する一対の電極21c,21dのうち、目的とする粒子が偏向する側の電極21cの外方に補助電極21eを設けるとともに、この補助電極21eと電極21c,21dとの間に電場を印加して、目的とする粒子が、より大きく偏向しようとする部分(図中二点鎖線で示す部分)の電界を強くした電界分布を形成することにより、目的粒子の分散を抑えるといった構成を採用している。ただし、この図8の構成では、偏向側の電極21cが粒子の軌道の邪魔となることがあるので、これを回避するため、図9に示すように電極21cに、粒子の軌道面に沿って延びるスリット状の切欠きC2 を設けておく。
【0036】なお、図8の構成において、補助電極の数は1個に限られることなく複数個であってもよい。次に、本発明の他の実施例を図10を参照しつつ説明する。
【0037】まず、図1に示した実施例のように、試料への入射ビームとしてヘリウムを用いて水素を測定する場合、2価のヘリウムHe++が水素H+ のm/eの値に近くなるため、その分離がし難くなる。例えば、1価のイオンビームを入射ビームとして用いたとして、試料から散乱されるイオン中には、2価のイオンが多数含まれることがあり、このため分離できるエネルギ範囲が小さくなることが考えらえる。
【0038】そこで、この図10に示す例では、ウィーンフィルタ1の前方に前置電極(平行電極)3を配置して、イオンビーム経路上に電場を印加することにより、ビーム中に含まれる妨害粒子のうち、特に分離し難いHe++を分離する。
【0039】すなわち、He++は2価でエネルギが低いため電場により偏向しやすく、しかも1価であるH+ に対して電場の影響を受けやすい点を利用し、ウィーンフィルタ1の前段にHe++のみを入射ビーム軌道外に大きく曲げる電場を形成することにより、ビームからHe++を分離する。
【0040】そして、この例では、分離したHe++のビーム軌道上に除去板4を配置して、その粒子がウィーンフィルタ1に入射することを阻止しており、このような2価の粒子He++を除去することにより、広いエネルギ範囲での反跳粒子H+ の検出が可能となる。
【0041】なお、この図10の例では、Heを入射粒子とした場合について説明したが、入射粒子として他の元素、例えばFを用いる場合についても上記と同様なことが言える。
【0042】ここで、以上の本発明実施例では、磁場と特別の電場をイオンビームの経路上のほぼ同一の場所に印加しているが、これに限られることなく、磁場と電場を印加する場所が異なる部位であっても本発明は実施可能である。ただし、ウィーンフィルタの構造の簡単化、磁場と電場の組み合わせの容易性などを考慮すると、磁場と電場は同一の場所に印加することが好ましい。
【0043】また、以上の実施例では、本発明の粒子検出装置を、ERDA分析に適用した例を示したが、このほか、NRAなどの各種の表面分析装置あるいは高エネルギイオンビームを用いた研究用実験装置などにも適用可能である。
【0044】本発明の他の実施態様として次のものが挙げられる。請求項1に記載の粒子検出装置の構成に加えて、ビーム偏向手段の前方に配置され、イオンビームの経路上に、目的とする粒子とは異なる電荷の妨害粒子を所定の方向に偏向させるための電場を印加する前置電極と、この電場により偏向された妨害粒子の進行を阻止する除去板を設けておけば、ビーム中に目的とする粒子にm/eが近い値をもつ妨害粒子が含まれていても、その妨害粒子は、目的粒子との電荷の相違によって、ビーム偏向手段の前段で分離することができ、これにより目的とする粒子を広いエネルギ範囲で検出することが可能となる。
【0045】また、請求項1の構成に加えて、粒子検出器を、ビーム偏向手段による粒子の偏向角に応じて目的とする粒子を検出し得る位置に移動するための移動機構を設けておけば、測定条件を変更する際の作業が簡単になる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粒子検出装置によれば、機械構造的には通常のウィーンフィルタと同等のビーム偏向手段を使用し、その磁場と電場を通常とは異なる特別の値で組み合わせることにより、イオンビーム中の目的粒子のみを特定の方向に偏向して検出するように構成したので、イオンビーム中に連続分布したエネルギをもつ2種以上の異なった粒子が存在していても、その混合粒子を、薄膜を使用することなく分離し、目的とする粒子のみを検出することができる。これにより、本発明装置をERDA法の分析に適用すると、試料中の測定したい原子の存在を、良好な深さ分解能で分析することが可能になる。
【0047】また、入射粒子阻止用の薄膜を用いないことによる利点として、薄膜の劣化に伴うような経時変化が測定に生じない点、測定条件の変更に際し、薄膜では膜厚を変える必要があったのに対し、本発明ではビーム経路に印加する磁場と電場の値を変化させることで非機械的な方法で対応できる点などが挙げられる。
【0048】さらに、入射粒子阻止用の薄膜を用いた分析との比較において、分析の同一エネルギの入射粒子を用いた場合、本発明装置の方が、測定試料の深い位置まで測定を行うことができるといった利点もある。




 

 


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