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発明の名称 四重極質量フィルタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−102283
公開日 平成8年(1996)4月16日
出願番号 特願平6−261695
出願日 平成6年(1994)9月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小林 良平
発明者 田中 靖文
要約 目的
四重極の寸法誤差、組立誤差等をより自由にかつ十分に補償できるようにし、また、新しいデータを得る。

構成
4本の各電極棒11〜14毎に電圧生成回路15〜18を設け、四重極制御部19より各電極棒11〜14に対して独立に、直流成分Uの強度、交流成分Vcos(ωt+θ)の波高値V、周波数ω及び/又は位相θを変化させる。
特許請求の範囲
【請求項1】 中心軸の回りの回転対称位置に4本の電極棒が中心軸に平行に配置されて成り、中心軸を挟んで対向する2本の電極と他の2本の電極との間に直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加することにより所定の質量を有するイオンのみを通過させる四重極質量フィルタにおいて、4本の各電極棒毎に該重畳電圧を生成する回路を設けたことを特徴とする四重極質量フィルタ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薬品、食品、環境物質等の分析に用いられる四重極質量分析装置に備えられる四重極質量フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】四重極質量フィルタには図3に示すように、z軸を中心に回転対称的にかつ互いに平行配置された4本の電極棒11、12、13、14から構成される四重極10が備えられている。四重極10では、x軸方向に配置された2本の電極棒12、14を1対とし、y軸方向に配置された2本の電極棒11、13を他の1対として、これら両電極対(12、14)、(11、13)の間に直流電圧Uと高周波電圧Vcos(ωt)の重畳電圧を印加する。四重極10の中心軸であるz軸の一方の端部から各種イオンを入射させると、一般に、イオンはこの電圧により形成される振動電場により四重極10の外に発散する。しかし、直流電圧U及び交流電圧Vがイオンの質量/電荷数(m/z)によって定まる所定の関係にあるときは、その質量/電荷数を有するイオンのみは安定的に振動してz軸の他方の端部から出射することができる。従って、四重極10の出口にイオン検出器を配置しておき、四重極10への印加電圧を適当に設定することにより、目的の質量のイオンのみを通過させる質量フィルタを構成することができる。イオンが四重極10を通過することのできるU、Vの領域は図4に示すように略三角形となっており、m/z=M1、M2、M3と変化するにつれて安定領域は図のように移動するため、U及びVを線Lのように変化させることにより、質量フィルタを通過するイオンを走査することができる。
【0003】図3(a)に、四重極10の各電極棒11〜14へのDC/AC重畳電圧の生成回路の具体例を示す。この例では、直流電圧Uを生成する回路(DC)31及び高周波電圧Vcos(ωt)を生成する回路(HF)32の他に、HF32とは異なる周波数の小振幅の交流電圧(摂動電圧)Vaを付加的に印加する摂動電圧印加回路33が設けられている。この摂動電圧を印加することにより、質量分析の分解能が向上するという効果が得られる(詳細は特開平4−218251号公報参照)が、この摂動電圧の付与回路は必須ではなく、これを省略することも可能である。なお、図3(a)の回路を簡略化して図3(b)のように表わす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】四重極10の各電極棒11〜14の寸法は厳密に同一であり、それら相互の位置関係は厳密に回転対称かつ平行であることが望ましいが、実際にはそのような組み立てを行なうことは困難である。また、4本の電極棒11〜14は1対のセラミック製ホルダにより固定されるが、これら電極棒11〜14に上記高周波(約1MHz)が印加されると、セラミック製のホルダに誘電損が生じ、熱が発生する。この熱のためにホルダが膨張したり歪んだりすることによっても電極棒11〜14の位置関係は変化する。
【0005】従来の四重極フィルタではこのような場合、主に交流成分の波高値Vを変化させることにより調整を行なっていたが、四重極の加工誤差や組立誤差等は必ずしも十分に補償されず、質量分解能が低下したり感度が低下する等の問題があった。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、組立誤差等をより自由にかつ十分に補償することができる四重極フィルタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために成された本発明は、中心軸の回りの回転対称位置に4本の電極棒が中心軸に平行に配置されて成り、中心軸を挟んで対向する2本の電極と他の2本の電極との間に直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加することにより所定の質量を有するイオンのみを通過させる四重極質量フィルタにおいて、4本の各電極棒毎に該重畳電圧を生成する回路を設けたことを特徴としている。
【0008】
【作用】各電極棒毎に電圧生成回路が設けられているため、各電極毎に直流成分の強度と交流成分の強度の比や交流成分の周波数、波高等を変化させたり、電極間に位相差を設けたりすることができる。これら多くのパラメータを適宜変化させることにより、従来よりも広範囲に四重極の調整を行なうことができ、組立誤差等をより細かくかつ最適に補償することができるようになる。また、各電極棒毎にこれらのパラメータを変化させつつ通過イオンを検出することにより、試料の成分や構造に関して従来よりも広範囲の知見を得ることができるようになる。
【0009】なお、本発明に係る四重極フィルタは、四重極フィルタを1段のみ備えた通常の四重極質量分析装置の他、前段と後段に四重極フィルタを有するMS/MS質量分析装置にも使用することができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例である四重極フィルタを図1に示す。本四重極フィルタでは、四重極10を構成する各電極棒11〜14に対してそれぞれ1個の電圧生成回路A〜D(15〜18)が備えられている。各電圧生成回路15〜18は従来の四重極フィルタに備えられていたものと同様のものを使用する。例えば図3(a)に示したように摂動回路を備えたものの他、上記のようにそれを備えないものであってもよい。
【0011】各電圧生成回路15〜18はそれぞれに接続された電極棒11〜14に対して独立に、直流成分U、交流成分Vcos(ωt+θ)のDC/AC重畳電圧を印加する。これら電圧生成回路15〜18は1個の四重極制御部19に接続されており、四重極制御部19は各電圧生成回路15〜18に対して別個の直流成分強度U、交流成分波高値V、周波数ω及び位相θに関する制御信号を与える。
【0012】四重極10の出口にはイオン検出器20が設けられており、その検出信号はデータ処理部21に送信される。データ処理部21は、イオン検出信号と四重極制御部19の走査信号とに基づき、グラフの作成やイオンの推定等の処理を行なう。
【0013】本実施例の四重極フィルタでは、四重極制御部19が各電圧生成回路15〜18に与えるパラメータを適宜変更することにより、例えば図2に示すように、第1電極棒A(11)に印加する交流成分22に対して第2電極棒B(12)に印加する交流成分23の位相θのみを変化させるという細かい調整が可能となる。図2の3段目では波高値Vのみ、4段目では周波数ωのみを変化させた交流成分24、25が示されているが、これらを適宜組み合わせた波形としてもよい。これらの細かい調整を適宜組み合わせることにより、電極棒11〜14の寸法誤差、組立誤差、ホルダの発熱等による寸法・配置変化等を補償し、正しい質量分析を行なうことができるようになる。また、それに加えて、これらの値を変化させた場合のイオン検出強度の変化の様子を記録し、データ解析することにより、試料の成分、構造に関する新しい情報を得ることができるようになる。
【0014】
【発明の効果】従来の四重極フィルタでは4本の電極棒に対して1個の電圧生成回路しか用いられていなかったが、本発明に係る四重極フィルタでは各電極棒毎に電圧生成回路が設けられているため、各電極棒毎にU/V比、高周波の周波数、位相等を変化させることができ、組立誤差等に対して従来よりもきめの細かい調整を行なうことができる。また、各電極棒毎にこれらのパラメータを変化させることにより、従来の質量分析では得られなかった各種データを得ることができる。




 

 


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