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発明の名称 導電性材料
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−222025
公開日 平成8年(1996)8月30日
出願番号 特願平7−50483
出願日 平成7年(1995)2月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
発明者 六本木 康伸 / 小野 泰一 / 佐藤 春悦 / 竹谷 元伸 / 蛸島 武広 / 柿原 良亘
要約 目的
スイッチの接点にディップされるなどして使用される導電性材料を、耐摩耗性に優れ且つ低抵抗のものとする。

構成
円筒状に配列する炭素網目平面が円筒の半径方向へ積層されもので、異なる直径の第1と第2のグラファイト微細繊維が樹脂バインダに混入される。第1のグラファイト微細繊維は直径D1が0.3μm以上で1.0μm以下、長さLが5μm以上で100μm以下、第2のグラファイト微細繊維は直径D1が50オングストローム以上で200オングストローム以下、長さLは1μm以上で30μm以下のものが使用される。さらに好ましくはこれにカーボンブラックが添加される。この導電性材料は体積抵抗値が小さく、また耐摩耗性に優れたものとなる。
特許請求の範囲
【請求項1】 円筒状に配列する炭素網目平面が円筒の半径方向へ積層された第1のグラファイト微細繊維と、同じく円筒状に配列する炭素網目平面が円筒の半径方向へ積層されたものであって第1のグラファイト微細繊維よりも細径の第2のグラファイト微細繊維とが、樹脂バインダに混入されていることを特徴とする導電性材料。
【請求項2】 第1のグラファイト微細繊維の直径が0.3μm以上で1.0μm以下、第2のグラファイト微細繊維の直径が50オングストローム以上で200オングストローム以下である請求項1記載の導電性材料。
【請求項3】 樹脂バインダ内にカーボンブラック(微粉炭素)が添加されている請求項1または2記載の導電性材料。
【請求項4】 第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維が0.3g以上で1.0g以下の比で混入されている請求項2または3記載の導電性材料。
【請求項5】 第1のグラファイト微細繊維の体積分率が、10体積%以上で50体積%以下である請求項4記載の導電性材料。
【請求項6】 第1のグラファイト微細繊維1gに対し、カーボンブラックが0.2g以上で0.3g以下混入されている請求項3記載の導電性材料。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーフスイッチの接点や可変抵抗器の抵抗体層などとして用いられる導電性材料(導電性組成物)に係り、特にグラファイト微細繊維を混入して、耐久性を高めまた体積抵抗値を低下させることができる導電性材料(導電性組成物)に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチの接点や可変抵抗器の抵抗体層として、炭素材料を含む導電性材料が使用されている。炭素材料を含む導電性材料は、金や銀などの貴金属粉を使用したもののような酸化や硫化の問題がなく、また貴金属粉末を使用したものに比べて安価に製造できる。
【0003】この種の導電性材料としては、フェノール系樹脂などの熱硬化性樹脂にカーボンブラック(微粉炭素)が混入されたものがある。しかしカーボンブラックのみが混入された導電性材料では、導電性材料の電気抵抗値が高く、また耐摩耗性の点でも劣るものとなる。そこで、前記樹脂バインダに、カーボンブラックと、結晶層が積層された板状グラファイトの微小片とが混入されたものが一般的に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のカーボンブラックと板状グラファイトの微小片が混入された導電性材料では、カーボンブラック単体が混入されたものに比べて初期の抵抗値は低くなる。しかし、例えばスイッチの接点に上記導電性材料が塗布されたものを用い、接点の接触を繰返すと、接点の接触回数が多くなるにしたがって導通抵抗が増大していく。
【0005】図5は、カーボンブラックと板状グラファイトの微小片とが混入された導電性材料が接点に塗布されたリーフスイッチを用いて、接点の接触の繰返し回数と、接点間の導通抵抗の変化との関係を示したものである。図5において横軸は、リーフスイッチの接点の繰返し回数を示し、縦軸は接点間の導通抵抗(Ω)を示している。すなわち、リーフスイッチの接点の接触を0回、10000回、30000回、50000回繰返したそれぞれのリーフスイッチについて接点間の導通抵抗を測定し、各接触回数での導通抵抗の測定値の平均を「○」印でプロットしたものである。
【0006】図5では、接点の接触の回数が増えていくと、接点間の導通抵抗が増大していくことが明らかになっている。これは、カーボンブラックと板状グラファイトの微小片が混入された導電性材料では、初期抵抗値を下げることはできるが、耐摩耗性あるいは機械的強度をあまり向上させることができず、接点の接触による機械的な衝撃や摩擦により、樹脂バインダあるいはカーボンブラックさらには板状グラファイトが削れ、その削れ粉が接点に付着しさらには凝固して、高抵抗のサードボディが形成されるからであると予測される。
【0007】また、スイッチの接点の抵抗値であるが、単に接点間で電流を流しONとOFFの検出のみを行う場合には、上記導電性材料の抵抗の増大はあまり問題にならない。しかし最近では、スイッチと抵抗器とが直列に接続されたものが複数組並列に接続され、回路に流れる電流を検出するなどして、いずれの抵抗器に対応するスイッチの接点が閉じられたかを検知するものがある。このようなスイッチの使い方では、スイッチの接点の導通抵抗が増大すると、正確なスイッチ検出ができなくなる。したがって、図5に示すように導通抵抗が増大する導電性材料はこの種のスイッチに使用することができない。
【0008】また、機械的強度の高い導電性材料として、樹脂バインダに、直径が80μm程度の太いカーボン繊維を数百μm程度に切断して混入したものがある。この導電性材料では、カーボン繊維が混入されることにより、耐摩耗性をある程度は改善できる。しかし、樹脂バインダ内に太く短いカーボン繊維が混入されたものとなり、樹脂バインダ内でのカーボンどうしの接触状態に柔軟性がなく、よって体積抵抗値が比較的高いものとなる。また、この導電性材料は硬化前の混合体の状態でインク状またはペースト状になりにくく、また、伸延性に劣るものとなって、パターン形成や印刷などにより導電体層または抵抗体層を形成することが困難となる。またペースト状にならないため、スイッチの接点にディップすることも難しくなる。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するものであり、低い体積抵抗値を実現でき且つ耐摩耗性などの機械強度を高くできる導電性材料を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性材料は、樹脂バインダ内に、円筒状に配列する炭素網目平面が円筒の半径方向へ積層されたもので異なる直径の第1と第2のグラファイト微細繊維が混入されていることを特徴とするものである。
【0011】上記において、樹脂バインダ内に混入されるものは、直径が0.3μm以上で1.0μm以下の第1のグラファイト微細繊維と、直径が50オングストローム以上で200オングストローム以下の第2のグラファイト微細繊維である。
【0012】上記において、樹脂バインダ内に、上記第1と第2のグラファイト微細繊維と共にカーボンブラック(微粉炭素)が添加されることが好ましい。
【0013】第1と第2のグラファイト微細繊維が前記直径寸法の組み合せである場合に、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維が0.3g以上で1.0g以下の比で混入されることが好ましく、さらに第1のグラファイト微細繊維の体積分率が、10体積%以上で50体積%以下であることが好ましい。
【0014】また、第1と第2のグラファイト微細繊維にカーボンブラックが添加される場合に、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、カーボンブラックが0.2g以上で0.3g以下混入されていることが好ましい。この場合、第2のグラファイト微細繊維が0.3g以上で0.4g以下の比率が好ましい。
【0015】本発明の導電性材料(導電性組成物)では、円筒状に配列する炭素網目平面が円筒の半径方向へ積層された第1と第2のグラファイト微細繊維が使用されている。この第1と第2のグラファイト微細繊維は、ベンゼン環が円周状に網目状に連続してつながったものである。
【0016】図1は、第1と第2のグラファイト微細繊維の結晶構造を説明する斜視図である。このグラファイト微細繊維は、気相成長炭素繊維であり、炭化水素の蒸気中に浮遊する超微粒子を中心として炭素の素繊維を気相成長させたものである。図1に示すように、グラファイト微細繊維の結晶構造は、炭素の六角網目平面が円筒状につながって配列し、且つ六角網目平面がつながった層が円筒の半径方向へ積層されたグラファイト構造である。また繊維の中心部には中空のコアが形成される。
【0017】本発明の導電性材料に使用される第1のグラファイト微細繊維は、従来のカーボン繊維(直径80μm程度)に比べて充分に細長いものであり、直径D1は0.3μm以上で1.0μm以下である。また長さLは、5μm以上で100μm以下である。よってアスペクト比(直径D1と長さLの比)は1:50〜1:333.3である。また第2のグラファイト微細繊維は、第1のグラファイト繊維よりもさらに細長いものであり、直径D1は50オングストローム以上で200オングストローム以下である。また長さLは1μm以上で30μm以下であり、アスペクト比は、1:50〜1:6000である。すなわち本発明の導電性材料に使用される第1と第2のグラファイト微細繊維は、共にアスペクト比が1:50以上の細長いものが使用される。
【0018】従来使用されていたカーボン繊維と上記のグラファイト微細繊維とを比較すると、従来のカーボン繊維は直径が約80μm程度であり、第1のグラファイト微細繊維の直径はカーボン繊維の1/80以下、第2のグラファイト微細繊維の直径はカーボン繊維の1/4000以下である。また従来のカーボン繊維が導電性材料に混入されるときには、アスペクト比が1:10程度以下の太く短いものであったのに対し、本発明の導電性材料に使用される第1と第2のグラファイト微細繊維のアスペクト比は前記のように1:50以上であり、きわめて細長いものである。
【0019】第1と第2のグラファイト微細繊維は、従来のカーボン繊維に比べて細長く、また六角網目平面が円筒状に連続してつながったものであるため、折れたり裂けたりしにくく機械的強度の高いものである。また耐摩耗性にも優れている。また細長い第1と第2のグラファイト微細繊維は、繊維全体として柔軟性に富み、樹脂バインダー内にて分散性の良いものとなる。またこの第1と第2のグラファイト樹脂を、不活性ガスにより表面処理し、さらに必要に応じて樹脂バインダに混入されたグラファイト微細繊維を超音波により予備分散させ、その後に混練すると、樹脂バインダ内でのグラファイト微細繊維の分散率が高くなり、各部位にて均一な電気抵抗値となる導電性材料を製造することが可能となる。
【0020】上記のように、第1のグラファイト微細繊維は直径D1が0.3μm〜1.0μmであり、従来のカーボン繊維よりも細く且つアスペクト比も大きく、柔軟性に富み、またその結晶構造から耐摩耗性などの機械的強度に優れたものとなる。したがって、第1のグラファイト微細繊維のみを樹脂バインダに混入した導電性材料も、直径80μm程度の従来のカーボン繊維が混入された導電性材料に比較して体積抵抗値を小さくすることが可能である。
【0021】ただし、樹脂バインダに第1のグラファイト微細繊維のみが混入された導電性材料では、第1のグラファイト微細繊維の直径がまだ太いものであるため、第1のグラファイト微細繊維の間に樹脂バインダーが残り、グラファイト微細繊維の密度が粗の部分が発生し、体積抵抗値を低下させるのに限界がある。また第1のグラファイト微細繊維のみが混入されたものでは、樹脂バインダ内でグラファイト微細繊維に粗密が形成されやすく、粗の領域にて機械的強度が低下し、樹脂バインダの剥離や亀裂が生じやすいものとなる。一方、さらに細径の第2のグラファイト微細繊維のみを樹脂バインダに混入した導電性材料も考えられるが、第2のグラファイト微細繊維はアスペクト比の大きい非常に長いものとして使用されるため、これ単独では樹脂バインダ内での分散性が悪くなる。
【0022】そこで、本発明では、上記第1と第2のグラファイト微細繊維の双方を樹脂バインダに混入している。第1のグラファイト微細繊維に、これよりも細い第2のグラファイト微細繊維を混ぜることにより、第1のグラファイト微細繊維の粗となる部分を細い第2のグラファイト微細繊維が埋める状態になり、体積抵抗値が非常に小さくなる。また太さの相違する2種のグラファイト微細繊維が混在することにより、グラファイト微細繊維の粗密が生じなくなり、機械的強度が増大する。さらに、太い第1のグラファイト微細繊維に細い第2のグラファイト微細繊維がからまることにより、樹脂バインダ内でのグラファイト微細繊維の分散性もよくなり、硬化前の混合体がペースト状やインク状になりやすくなる。よって、スイッチの接点へのディップや、可変抵抗器の基板へのパターン成膜などが容易にできるものとなる。
【0023】また、第1のグラファイト微細繊維および第2のグラファイト微細繊維に、さらにカーボンブラックを混入すると、樹脂バインダ内での炭素材料の粗密がさらになくなり、体積抵抗値がさらに低下し、また耐摩擦性なども良好になる。
【0024】次に、樹脂バインダーとしては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、またはアクリル系樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましく使用されるが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチルケトンなどの熱可塑性樹脂であってもよい。また溶媒としては、メチルエチルケトンまたはその代替品が使用され、あるいはアセトン、エタノール、メタノール、エーテル系溶媒などが使用される。
【0025】樹脂バインダが熱硬化性樹脂の場合、混練された混合体がスイッチの接点にディップされ、または抵抗体層または導電体層として所定の形状にパターン形成され、その後に焼成されて硬化させられる。また樹脂バインダが熱可塑性樹脂の場合には、シールドケースやスイッチ接点形状に射出成型され、冷却されて硬化させられるものとなる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)直径が0.3μm以上で1.0μm以下、長さが5μm以上で100μm以下の第1のグラファイト微細繊維、および直径が50オングストローム以上で200オングストローム以下、長さが1μm以上で30μm以下の第2のグラファイト微細繊維とを、溶媒と共にフェノール系のバインダ樹脂に混合し、3本ロールで混練し、ペースト状とし、さらに180℃で40分間焼成した。両グラファイト微細繊維の比率は、第1のグラファイト微細繊維1gに対し第2のグラファイト微細繊維を0.3gとした。すなわち、第1のグラファイト微細繊維の1に対して第2のグラファイト微細繊維の重量比を0.3とした。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の焼成物であって、第1のグラファイト微細繊維の1gに対して第2のグラファイト微細繊維を0.6gの比率とした。すなわち第1のグラファイト微細繊維の1に対して第2のグラファイト微細繊維の重量比を0.6とした。
【0028】(実施例3)実施例1と同様の焼成物であって、第1のグラファイト微細繊維の1gに対して、第2のグラファイト微細繊維を1gの比率としたもの。
【0029】(比較例1)第1のグラファイト微細繊維のみを、溶媒と共にフェノール系の樹脂バインダに混合し、3本ロールで混練してペースト状にし、焼成したもの。
【0030】上記実施例1ないし実施例3と比較例1のそれぞれにおいて、固体内での第1のグラファイト微細繊維の体積分率(体積%)を段階的に変化させたものを製造し、体積抵抗値(Ω・cm)を測定した。その結果を図3に示す。図3では「×」が実施例1、「□」が実施例2、「△」が実施例3、「○」が比較例1の測定結果である。また横軸が第1のグラファイト微細繊維の体積分率(体積%)で、縦軸が体積抵抗値(Ω・cm)の測定値である。
【0031】図3の測定結果では、実施例1、実施例2、実施例3のそれぞれの導電性材料の体積抵抗値が、第1のグラファイト微細繊維のみが混入された比較例1と比較して大幅に低下していることが解る。よって、本発明の導電性材料としては、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維が0.3g以上で1.0g以下の比で混入されていることが好ましい。また、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維の比率が0.1g以上で1.0g以下であれば、比較例1と比べて、体積抵抗値を低下させることができる。よって、第1のグラファイト微細繊維1gに対する第2のグラファイト微細繊維の好ましい比率は0.1g以上または0.1g以上で1.0g以下であり、さらに好ましくは0.3g以上で1.0g以下である。
【0032】また、図3から、実施例1、実施例2、実施例3のそれぞれにおいて、第1のグラファイト微細繊維の体積分率が変化すると、体積抵抗値に影響が生じることが解る。図3から、実施例1、実施例2、実施例3のそれぞれにおいて、体積抵抗値を10-1(マイナス一乗)付近以下とするためには、第1のグラファイト微細繊維の体積分率が、10体積%以上で50体積%以下であることが好ましく、さらにこの好ましくは10体積%以上で40体積%以下である。
【0033】次に、本発明の導電性材料をリーフスイッチの接点に塗布した場合の、接点寿命についての試験結果を説明する。
【0034】(実施例4)第1のグラファイト微細繊維と第2のグラファイト微細繊維を、溶媒とともにフェノール系の樹脂バインダに混合し、これを3本ロールで混練したものを図2に示すリーフスイッチ1の接点2と3の先端のCで示す部分にディップし、180℃で40分間焼成した。第1と第2のグラファイト微細繊維の重量比は、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維を0.6gとした。また焼成された導電性材料の固体中での第1のグラファイト微細繊維の体積分率を30体積%とした。
【0035】(実施例5)第1のグラファイト微細繊維と第2のグラファイト微細繊維と、さらにカーボンブラックを、溶媒と共にフェノール系の樹脂バインダに混合し、3本ロールで混練したものをリーフスイッチ1の接点2と3の先端のCで示す部分にディップし、180℃で40分間焼成した。第1と第2のグラファイト微細繊維とカーボンブラックの重量比は、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維を0.4g、カーボンブラックを0.2gとした。また焼成された導電性材料の固定中での第1のグラファイト微細繊維の体積率を30体積%とした。
【0036】(実施例6)実施例5と同じ組成のもので、第1と第2のグラファイト微細繊維とカーボンブラックの重量比を、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維を0.3g、カーボンブラックを0.3gとした。また焼成された導電性材料の第1のグラファイト微細繊維の体積率を30体積%とした。
【0037】(比較例2)第1のグラファイト微細繊維とカーボンブラックを、溶媒とともにフェノール系の樹脂バインダに混合し、これを3本ロールで混練したものを図2に示すリーフスイッチ1の接点2と3の先端のCで示す部分にディップし、180℃で40分間焼成した。第1のグラファイト微細繊維とカーボンブラックの重量比は、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、カーボンブラックを0.6gとした。また焼成された導電性材料の第1のグラファイト微細繊維の体積分率を30体積%とした。
【0038】上記の実施例4、実施例5、実施例6と、比較例2のそれぞれのリーフスイッチの接点2と3の接触試験を行った結果を図4に示す。図4の横軸は、接点2と3の接触回数であり、縦軸はリーフスイッチ1の接点2と3の間の導通抵抗値(Ω)の変化を示している。また図4では「○」印が実施例4、「△」印が実施例5、「×」印が実施例6、「□」印が比較例2である。すなわち、リーフスイッチの接点2と3の接触を0回、10000回、30000回、50000回繰返したそれぞれのリーフスイッチ1について接点間の導通抵抗を測定し、各接触回数での導通抵抗の測定値の平均を「○」〜「□」印でプロットしたものである。
【0039】図4に示す接触試験の結果、比較例2のリーフスイッチでは接触回数を繰返すうちに、接触抵抗値が高くなる。これに対し実施例4、実施例5、実施例6では、接触回数が多くなっても、接触抵抗値がほとんど変化しないことが解る。また実施例4よりも、実施例5と実施例6の方が接触回数が多くなっても導通抵抗の増大が小さいことが解る。
【0040】すなわち、第1のグラファイト微細繊維とカーボンブラックとが樹脂バインダに混入された比較例2に対し、第1と第2のグラファイト微細繊維が共に混入された実施例4では、接点の接触による抵抗値の増大が小さくなり、第1と第2のグラファイト微細繊維と共にカーボンブラックを添加したものでは、さらに接点の接触による抵抗値の増大が小さくなることが解る。
【0041】これは、各実施例では、接点2と3の接触による機械的な強度低下が小さく、接点2と3の導電性材料の表面にカーボン粉などが凝固した高抵抗のサードボディが形成されにくいことを意味しており、第1と第2のグラファイト微細繊維にさらにカーボンブラックを混入した導電性材料では、機械的強度がさらに高くなる。
【0042】また図4の結果から、第1と第2のグラファイト微細繊維とカーボンブラックとが混合されたものである場合に、第1のグラファイト微細繊維1gに対し、第2のグラファイト微細繊維が0.3g以上で0,4g以下であり、且つカーボンブラックが0.2g以上で0.3g以下の重量比であることが好ましい。またグラファイト1gに対しカーボンブラックの比率が0.1g以上で0.8g以下であれば、前記比較例2に比べて接点の接触の繰返しによる導通抵抗の低下は小さくすることが可能である。したがって、第1と第2のグラファイト微細繊維にカーボンブラックが混入されている導電性材料においては、第1のグラファイト微細繊維1gに対しカーボンブラックが0.1g以上で0.8g以下の比率であることが好ましい。
【0043】上記各実施例での導電性材料は、図3に示すように初期の抵抗値が小さく、また図4に示すように接触を繰返しても抵抗値の増大が生じない。よってスイッチと抵抗器とが直列に接続されたものが複数組並列に接続され、回路に流れる電流を検出するなどして、いずれの抵抗器に対応するスイッチの接点が閉じられたかを検知する回路に使用した場合に、スイッチの導通抵抗が小さくなって、高精度の検出ができるものとなる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明では、スイッチの接点や導電体層または抵抗体層として使用される導電性材料として、耐摩耗性などの機械的特性に優れ、また体積抵抗値が均一で且つ低抵抗のものを得ることができる。




 

 


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