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発明の名称 回路基板の実装方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−195555
公開日 平成8年(1996)7月30日
出願番号 特願平7−3625
出願日 平成7年(1995)1月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】福森 久夫
発明者 蛇口 広行 / 小熊 浩司
要約 目的
圧着後の回路基板に発生する帯電を抑制し、TFT等の半導体特性の劣化と、LCDの焼きつきを防ぐことができる回路基板の実装方法を提供する。

構成
本発明の回路基板の実装方法は、一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を対向配置して圧着する回路基板の実装方法において、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板と前記圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けられ、かつ、前記一方の回路基板と前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を対向配置して圧着する回路基板の実装方法において、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板と前記圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けられ、かつ、前記一方の回路基板と前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であることを特徴とする回路基板の実装方法。
【請求項2】 前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板の接続端子が対向配置して圧着された後で、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板から前記スペサー部材を取り去った時、前記一方の回路基板において前記スペサー部材が除去された面の表面電位が、±100V以下であることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の実装方法。
【請求項3】 一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を対向配置して圧着する回路基板の実装方法において、前記2つの回路基板の接続端子同士を圧着する前に、前記異方性導電フィルムが、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板上に仮圧着される場合、前記異方性導電フィルムと前記一対の圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けられ、かつ、前記異方性導電フィルムと前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路基板の実装方法。
【請求項4】 前記異方性導電フィルムが、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板上に仮圧着された後で、前記異方性導電フィルムから前記スペサー部材を取り去った時、前記異方性導電フィルムにおいて前記スペサー部材が除去された面の表面電位が、±100V以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項5】 前記2つの回路基板は、一方がフレキシブルフィルム基体の表面上に電気回路が形成された基板(TCP基板)と、他方がガラス基体の表面上に薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板(電子装置基板)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項6】 前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板の接続端子が対向配置して圧着される場合、前記TCP基板においては電気回路が形成された面が、前記異方性導電フィルムと接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項7】 前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板の接続端子が対向配置して圧着される場合、前記電子装置基板においては薄膜トランジスタ(TFT)が形成された面が、前記異方性導電フィルムと接していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項8】 前記フレキシブルフィルム基体の材料が、ポリイミド、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアリレートのうちいずれか1つの高分子材料であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項9】 前記ガラス基体の材料が、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムのうちいずれか1つであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項10】 一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して対向配置された前記2つの回路基板の接続端子が、前記2つの回路基板上に複数個あり、かつ、前記複数個の接続端子における接続面の形状が、少なくとも2種類以上の異なった形状からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
【請求項11】 一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して対向配置された前記2つの回路基板の接続端子が、前記2つの回路基板上に複数個あり、かつ、前記複数個の接続端子が、前記2つの回路基板上において、均一又は不均一若しくは局在して配置されたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の回路基板の実装方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路基板の実装方法に係る。より詳細には、圧着基台を用いて2つの回路基板の接続端子を圧着した後、前記回路基板に発生する帯電を抑えることによって、TFT等の半導体特性の劣化と、LCDの焼きつきを防ぐことができる回路基板の実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイモジュール(以下:LCD)などの微細電極を有する2つの回路基板の接続端子を接続する方法として、前記2つの回路基板の接続端子の間に異方性導電フィルムを挟み、一対の圧着基台を用いて、前記2つの回路基板を加圧しつつ加熱または紫外線照射し、前記異方性導電フィルムの樹脂を硬化させることで、前記2つの回路基板の接続端子を接続することが行われている。 上記の接続方法では、2つの回路基板を加圧する一対の圧着基台への異物付着防止や、一対の圧着基台から2つの回路基板に加えられる圧力分布の均一化を目的として、前記一対の圧着基台と前記2つの回路基板との間に、シリコーンゴム等のクッション材を挿入する方法が実用化されている。
【0003】しかし、シリコーンゴム等のクッション材を挿入した場合、シリコーンゴムは熱膨張係数が大きくかつ熱伝導率が小さいため、異方性導電フィルムによる接続が完了するまでの間、前記2つの回路基板が比較的自由に動くことができるため、前記2つの回路基板の接続端子同士の位置ずれが発生するという問題があった。
【0004】この問題を解決する方法としては、前記2つの回路基板の接続端子より大きな熱伝導率を有するクッション材を設ける方法が、特開平5−218634号公報に開示されている。
【0005】しかし、上述した全ての接続方法においては、前記2つの回路基板上に配設された電気回路や薄膜トランジスタ(TFT)が、破壊又は特性劣化を生ずるという不具合があった。
【0006】本発明者が、この不具合の発生原因に関して鋭意調査を行った。その結果、一対の圧着基台と2つの回路基板との間にクッション材を挿入し、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を圧着した後、前記クッション材が前記2つの回路基板から剥離する際に、前記2つの回路基板上に発生する帯電現象がその原因であると判明した。
【0007】従来は、2つの回路基板の接続作業を実施する雰囲気、例えば、除電、温度、湿度、塵埃量すなわちクリーン度等の管理条件を厳しくすることによって、この不具合を回避していた。したがって、回路基板の接続作業性が悪く、かつ、製造コストが高くなるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、2つの回路基板の接続作業において、除電管理が不要で、かつ、温湿度の管理条件を緩和することができる回路基板の実装方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を対向配置して圧着する回路基板の実装方法において、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板と前記圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けられ、かつ、前記一方の回路基板と前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であることを特徴とする回路基板の実装方法に要旨が存在する。
【0010】
【作用】
(請求項1)請求項1に係る発明では、回路基板のうち少なくとも一方の回路基板と圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けてあるため、圧着基台への異物付着防止や回路基板に加えられる圧力分布の均一化を図ることができる。
【0011】また、前記一方の回路基板と前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であるため、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を圧着した後、前記スペサー部材が前記2つの回路基板から剥離する際に、前記2つの回路基板上に発生する帯電現象を抑制することができる。
【0012】さらに、前記スペサー部材は、接触する回路基板の接続端子ごとに選べるため、前記回路基板においては各回路基板ごとに、又は各接続端子ごとに材質を任意に選択することができる。
【0013】(請求項2)請求項2に係る発明では、圧着後に回路基板からスペサー部材を取り去った時、回路基板においてスペサー部材が除去された面の表面電位を、±100V以下としたため、回路基板に対して除電処理をすることなく、次工程の処理を行うことができる。
【0014】(請求項3)請求項3に係る発明では、2つの回路基板の接続端子同士を圧着する前に、異方性導電フィルムが、前記回路基板のうち少なくとも一方の回路基板上に仮圧着される場合、前記異方性導電フィルムと前記一対の圧着基台の一方との間にスペサー部材が設けてあるため、圧着基台への異物付着防止や回路基板に加えられる圧力分布の均一化を図ることができる。
【0015】また、前記異方性導電フィルムと前記スペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が、0.4eV以下であるため、異方性導電フィルムを仮圧着した後、前記スペサー部材が前記異方性導電フィルムから剥離する際に、前記異方性導電フィルム上に発生する帯電現象を抑制することができる。
【0016】(請求項4)請求項4に係る発明では、仮圧着後に異方性導電フィルムからスペサー部材を取り去った時、異方性導電フィルムにおいてスペサー部材が除去された面の表面電位を、±100V以下としたため、異方性導電フィルムに対して除電処理をすることなく、次工程の処理を行うことができる。
【0017】(請求項5)請求項5に係る発明では、前記2つの回路基板において、一方をフレキシブルフィルム基体の表面上に電気回路が形成された基板(TCP基板)、他方をガラス基体の表面上に薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板(電子装置基板)としたため、液晶ディスプレイモジュール(以下:LCD)などの微細電極を有する2つの回路基板の接続端子を接続する方法として利用できる。
【0018】(請求項6)請求項6に係る発明では、前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板の接続端子が対向配置して圧着される場合、前記TCP基板においては電気回路が形成された面が、前記異方性導電フィルムと接しているため、スペサー部材と直接的に接触することがない。したがって、スペサー部材がTCP基板から剥離する面で発生する帯電から、IC等の電気回路を防御することができる。
【0019】(請求項7)請求項7に係る発明では、前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板の接続端子が対向配置して圧着される場合、前記電子装置基板においては薄膜トランジスタ(TFT)が形成された面が、前記異方性導電フィルムと接しているため、スペサー部材と直接的に接触することがない。したがって、スペサー部材が電子装置基板から剥離する面で発生する帯電から、薄膜トランジスタ(TFT)を防御することができる。
【0020】(請求項8)請求項8に係る発明では、前記フレキシブルフィルム基体の材料を、ポリイミド、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアリレートのうちいずれか1つの高分子材料としたため、スペサー部材の弾性定数が大きいという利点がある。その結果、圧着時の加圧による接続端子のズレを小さくすることが可能となった。
【0021】(請求項9)請求項9に係る発明では、前記ガラス基体の材料を、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムのうちいずれか1つとしたため、熱膨張係数が小さいという利点がある。その結果、熱による接続端子の寸法変化を小さくすることが可能となった。
【0022】(請求項10)請求項10に係る発明では、複数個の接続端子における接続面形状が異なっているため、任意の接続面形状が回路設計上で必要な場合にも十分対応できる。
【0023】(請求項11)請求項11に係る発明では、複数個の接続端子が、回路基板上において、均一又は不均一若しくは局在して配置されているため、任意の接続端子の配置が回路設計上で必要な場合にも十分対応できる。
【0024】
【実施態様例】
(一対の圧着基台を用いた回路基板の実装方法)本発明における「一対の圧着基台を用いた回路基板の実装方法」としては、例えば、液晶ディスプレイモジュール(以下:LCD)などの微細電極を有する2つの回路基板の接続端子を接続する方法が挙げられる。具体的には、光、熱、又は圧力などを、さらにはこれらを同時に加えながら圧着する。
【0025】一対の圧着基台を用いて、前記異方性導電フィルムを介して前記2つの回路基板を圧着する場合、圧着基台への異物付着防止や回路基板に加えられる圧力分布の均一化の目的で、圧着基台と回路基板との間にスペサー部材を挟んで配置する。
【0026】この方法では、一般的に、前記2つの回路基板としては互いに異なった材質のものが、また、前記2つの回路基板の接続端子を接続する部材としては、前記2つの回路基板とはさらに異なった材質からなる異方性導電フィルムが多用される。ところが、一対の圧着基台の材質は、一般的に、前記2つの回路基板や接続部材と異なっている。
【0027】したがって、圧着後、スペサー部材が回路基板から剥離される時、回路基板上に発生する帯電を防ぐため、回路基板とスペサー部材の接触する面同士の仕事関数の差が小さなものを用いた。
【0028】また、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板を圧着する前に、一方の回路基板上に異方性導電フィルムを前もって圧着する「仮圧着」を行うことによって、異方性導電フィルムが回路基板の面内方向において自由に移動するという不具合を防止した。この場合にも、前述した目的から、圧着基台と回路基板との間と、圧着基台と異方性導電フィルムとの間に、各々異なった材質からなるスペサー部材を適宜挟んで配置した。
【0029】(異方性導電フィルム)本発明の異方性導電フィルムとしては、例えば、紫外線硬化型や熱硬化型接着剤にカーボン、Ag、Ni等の金属粒子を分散したもの、あるいは高分子核体の表面に金属薄層を設けた導電性プラスチック粒子、さらに前記導電性プラスチック粒子の表面が絶縁性の樹脂で覆われた状態で分散したものが挙げられる。その中でも特に、導電性プラスチック粒子を分散させた熱硬化型接着剤が好適に適用される。
【0030】(回路基板)本発明の回路基板としては、例えば、フレキシブルフィルム基体の表面上に電気回路が形成された基板(TCP基板)、ガラス基体の表面上に薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板(電子装置基板)が挙げられる。また、フレキシブルフィルム基体の材料としては、ポリイミド、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアリレートのうちいずれか1つの高分子材料が、ガラス基体の材料としては、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムのうちいずれか1つが好適に適用される。
【0031】(回路基板の接続端子)本発明の回路基板の接続端子としては、エッチング等によりパターニングされた金属膜等が使用される。この接続端子を構成する材質としては、銅、タンタル、ITO(酸化インジウムスズ)などが多用される。また、接続端子における接続面の形状は、一般的に矩形であるが、そのサイズは適宜決められる。さらに、回路基板上における接続端子の配置は適宜決められ、回路基板の面内において均一又は不均一若しくは局在している場合がある。
【0032】(仕事関数)本発明における仕事関数とは、固体の結晶表面から1個の電子を表面のすぐ外側にとり出すのに必要な最小のエネルギーである。仕事関数は、熱電子放出、電解放出、光電子放出などの電子放出現象、接触電位差、表面の化学的活性などを左右する重要な量である(出典:岩波書店「理化学辞典」第4版)。
【0033】したがって、異なる材質からなる2つの回路基板が圧着後に剥離される場合、両方の回路基板上に発生する帯電量は、2つの回路基板の接触する面同士の仕事関数の差に依存して決まる。
【0034】(表面電位)本発明における表面電位とは、異なる材質からなる2つの平坦面(例えば、回路基板とスペサー部材)同士を押しつけた後、この2つの平坦面を剥離した際に生ずる剥離帯電を下記の方法によって測定した値である。その測定は、剥離1秒後に行った。また、この剥離帯電を正確に把握するため、2つの平坦面同士を押しつける前に、各平坦面に除電処理を適宜行った。
【0035】表面電位の測定は、表面電位計(トレック社製:MODEL-344)のセンサー部分を被測定物の表面付近に配置するこによって行った。測定時のセンサー部分と被測定物表面との距離は5mm、測定範囲は5mmφとした。測定雰囲気は、温度22℃、湿度50%、クリーン度10000である。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されることはない。
【0037】(実施例1)図4は、本発明の実施例である「一対の圧着基台の間に、異方性導電フィルムを介して2つの回路基板の接続端子を対向配置して圧着する回路基板の実装状態」を示す断面図である。本例では、図4に示したフレキシブルフィルム基体の表面上にドライバICが装着された基板(TCP基板)401の接続端子(ドライバIC出力端子)405を、ガラス基体の表面上に薄膜トランジスタ(TFT)が形成された液晶パネル(電子装置基板)402の接続端子(液晶パネル信号入力端子)406に、異方性導電フィルム407を介して圧着を行った。圧着前に、フレキシブルフィルム基体の表面電位は、ほぼ0Vにまで除電した。また、圧着する時、フレキシブルフィルム基体(材質:ポリイミド)と圧着基台(材質:ステンレス鋼)との間にスペサー部材を挟んだ。
【0038】圧着後、フレキシブルフィルム基体からスペサー部材を除去し、1秒後に剥離帯電によって生じたフレキシブルフィルム基体の表面電位を測定した。
【0039】フレキシブルフィルム基体の材質はポリイミドに固定し、スペサー部材の材質を、シリコーンゴム、ポリイミド、アルミニウム、銅、テフロンの順に変更することで、仕事関数の差を−2eV〜+2eVの範囲で変えた。
【0040】本例では、図1に示した結果が得られた。図1の横軸は仕事関数の差であり、縦軸は表面電位である。図1の結果から、フレキシブルフィルム基体からスペサー部材を除去した時、仕事関数の差が小さい程、回路基板上に発生する表面電位が小さくなることが分かった。
【0041】また、本例では、回路基板と圧着基台との間にスペサー部材を挟んだ場合について説明したが、仮圧着の場合、すなわち異方性導電フィルムと圧着基台との間にスペサー部材を挟んだ場合にも同様の結果が別途確認された。
【0042】(実施例2)本例では、圧着後にフレキシブルフィルム基体からスペサー部材を除去し、フレキシブルフィルム基体に対して除電処理を行い、フレキシブルフィルム基体の表面電位の変化を調べた。スペサー部材の材質はポリイミドに固定し、フレキシブルフィルム基体の材質をポリイミドとシリコーンゴムに変えて比較検討した。
【0043】フレキシブルフィルム基体の表面電位は、接着前(十分に除電処理済み)と、剥離後0秒〜100秒まで、20秒間隔で測定した。
【0044】他の点は実施例1と同様とした。
【0045】本例では、図2に示した結果が得られた。図2の横軸は剥離後の時間であり、縦軸は表面電位である。図2の結果から、フレキシブルフィルム基体の材質がポリイミドの場合、剥離後の帯電がほとんど無いことが分かった。一方、フレキシブルフィルム基体の材質がシリコーンゴムの場合、除電を80秒間することによって接着前とほぼ同じ表面電位に復帰させることができた。すなわち、フレキシブルフィルム基体の材質とスペサー部材の材質が同じ場合、回路基板上に発生する表面電位は±10V以内に保持することができるため、除電処理は必要がなく、直ぐに次工程の作業を行うことが可能と判断した。これに対して、フレキシブルフィルム基体の材質とスペサー部材の材質が異なる場合、回路基板上に発生する表面電位が±100V以上と大きいため、除電処理が必要不可欠であることが確認された。
【0046】また、本例では、回路基板と圧着基台との間にスペサー部材を挟んだ場合について説明したが、仮圧着の場合、すなわち異方性導電フィルムと圧着基台との間にスペサー部材を挟んだ場合にも同様の結果が別途確認された。
【0047】(実施例3)本例では、実施例2で作製したTCP基板(圧着後)の伸び量を測定した。伸び量は、2つの回路基板の圧着前後におけるTCP基板の長さを測長機(オリンパス社製:MM-100A)にて計測した値の差分とした。
【0048】本例では、図3に示した結果が得られた。図3の横軸はスペサー部材の材質であり、縦軸はTCP基板(圧着後)の伸び量である。図3の結果から、フレキシブルフィルム基体の材質をポリイミドとした場合には、フレキシブルフィルム基体の材質がシリコーンゴムの場合よりTCP基板の伸び量を小さくすることが可能と判断した。
【0049】
【発明の効果】
(請求項1)以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、圧着後に回路基板からスペサー部材を取り去った際の帯電現象を抑制することができる回路基板の実装方法がえられる。また、圧着基台への異物付着が防げると同時に、回路基板に加えられる圧力分布の均一化することができる。
【0050】(請求項2)請求項2に係る発明によれば、圧着後に回路基板からスペサー部材を取り去った際、回路基板に対して除電処理をすることなく、次工程の処理を行うことができる回路基板の実装方法がえられる。
【0051】(請求項3)請求項3に係る発明によれば、仮圧着後に異方性導電フィルムからスペサー部材を取り去った際の帯電現象を抑制することができる回路基板の実装方法がえられる。また、圧着基台への異物付着が防げると同時に、異方性導電フィルムに加えられる圧力分布を均一化することができる。
【0052】(請求項4)請求項4に係る発明によれば、仮圧着後に異方性導電フィルムからスペサー部材を取り去った際、異方性導電フィルムに対して除電処理をすることなく、次工程の処理を行うことができる回路基板の実装方法がえられる。
【0053】(請求項5)請求項5に係る発明によれば、微弱電流の影響を受けた場合に故障しやすい液晶ディスプレイモジュール(以下:LCD)などに適用可能な回路基板の実装方法がえられる。
【0054】(請求項6)請求項6に係る発明によれば、スペサー部材がTCP基板から剥離する面で発生する帯電から、TCP基板上にある電気回路を防御することができる回路基板の実装方法がえられる。
【0055】(請求項7)請求項7に係る発明によれば、スペサー部材が電子装置基板から剥離する面で発生する帯電から、電子装置基板上にある薄膜トランジスタ(TFT)を防御することができる回路基板の実装方法がえられる。
【0056】(請求項8)請求項8に係る発明では、微細電極同士を接続することが可能な回路基板の実装方法がえられる。
【0057】(請求項9)請求項9に係る発明では、微細電極同士を接続することが可能な回路基板の実装方法がえられる。
【0058】(請求項10)請求項10に係る発明では、複数個の接続端子における接続面形状が異なっている場合にも対応できる回路基板の実装方法がえられる。
【0059】(請求項11)請求項11に係る発明では、複数個の接続端子が、回路基板上において、均一又は不均一若しくは局在して配置されている場合にも対応できる回路基板の実装方法がえられる。




 

 


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