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発明の名称 ロータリートランス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−186042
公開日 平成8年(1996)7月16日
出願番号 特願平6−327081
出願日 平成6年(1994)12月28日
代理人
発明者 藤沢 明彦 / 渡辺 邦保
要約 目的
ロータリトランスに設けられたコイル部の引出パターンに迂回部分が生じるのを防止し、この迂回部分によって生じるコイル部の直流抵抗の増加及び結合係数の低下を防止する。

構成
1組以上の積層型のコイル部を有するロータ部及びステータ部からなるロータリートランスに於て、同一組である2個のコイル部に於ける下層から上層への巻上げ方向を両者で逆方向とし、且つ一方のコイル部では下層側の端子を電気的な巻始め側とし、他方のコイル部では上層側の端子を電気的な巻始め側としたロータ部及びステータ部からなるロータリートランス。
特許請求の範囲
【請求項1】 1組以上の積層型のコイル部を有するロータ部及びステータ部からなるロータリートランスに於て、同一組である2個のコイル部に於ける下層から上層への巻上げ方向を両者で逆向とし、且つ一方のコイル部では下層側の端子を電気的な巻始め側とし、他方のコイル部では上層側の端子を電気的な巻始め側としたことを特徴とするロータ部及びステータ部からなるロータリートランス。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層型のコイル部を有するロータ部及びステータ部からなるロータリートランスに係り、特に、小型化に好適なロータリートランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコイル素子に於ては、螺旋状金属導体により、又は螺旋状金属導体を積層することにより、コイル部を形成するものが知られている(特開昭62ー244108号)。しかし、一般的に多チャンネル(同心円状に複数のコイル部を設ける)で構成されるロータリートランスの場合、螺旋状金属導体でコイル部を形成するとロータ部及びステータ部の径が大きくなり小型のロータリートランスを得ることができない。
【0003】そこで、磁性体層上に導体層を印刷しコイル部を形成することにより、コイルパターンを小さくし(パターン幅、パターン間隔を狭くする)ロータリートランスの小型化を図ったものが知られている(特公平3−35819号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常のロータリートランスの場合、同一の信号を時分割で取り扱うコイル部や異なる信号を取り扱うコイル部が複数個設けられており、これらコイル部間のクロストークについては使用する用途に応じて一定のレベル以下に抑さえなければならない。
【0005】図3(a)は、磁気テープ21用の回転ヘッドに取付けられた2組(例えば、標準モードの映像信号を時分割で取り扱う組と3倍モードの映像信号を時分割で取り扱う組)のコイル部を有するロータリートランスを示す。このロータリートランスの場合、図3(b)の断面図((a)のA−A’断面)に示したようにコイル部を構成する導体3は、磁性体5の内部に形成されており、導体3と磁性体5との間には非磁性体層4が介在している。ここで、標準モード映像信号用のコイル部1a、1bと3倍モード映像信号用のコイル部1c,1dの間に短絡コイル部2を設け両者間に於けるクロストークを低減している。
【0006】しかし、標準モード映像信号用のコイル部1a、1b又は3倍モード映像信号用のコイル部1c,1dに於ては、ステータ部22に設けられた1組のコイル部及びこのコイル部と対向するロータ部22に設けられた1組のコイル部の計4個のコイル部の相互インダクタンスにより、各コイル部は所定のインダクタンスを確保している。従って、標準モード映像信号用のコイル部1aとコイル部1bの間や3倍モード映像信号用のコイル部1cとコイル部1dの間に短絡コイル部を設けると、短絡コイル部を設けた部分のコイル部では所定のインダクタンスを確保することができない。
【0007】上述のような理由により、同一信号を時分割(一部の期間で同時に使用される場合もある)で取り扱う1組のコイル部の間には短絡コイル部を設けることができないため、両コイル部間のクロストークを所定の値に収めるためには、その値に応じた両者の距離を確保しなければならない。
【0008】又、通常の積層型のコイル部は、図3(c)、(d)に示したように円弧状の導体を時計周り(c)又は反時計周り(d)で積層したものからなり、そのコイル部の形成方向(時計周り、反時計周り)は、全チャンネルで統一されている。以下、図2を参照して従来のロータリートランス用ロータ部及びステータ部に、4チャンネル(2組のコイル部)のコイル部を時計周りで積層する工程を説明する。
【0009】(1)(a)に示したように同心円状に非磁性体層及び磁性体層が印刷された印刷面上に始端部と終端部が重ならないように(終端部を円の内側又は外側にずらす)同心円状(隣合う導体層の始端部及び終端部は相互に180度ずらす)に4個の導体層6a、6b,6c,6dを印刷する。ここで内側の2個の導体層6a、6b及び外側の2個の導体層6c,6dはそれぞれ同一信号を取り扱うコイル部となる。従って、導体層6aの終端部8aは円の内側に、導体層6bの終端部8bは円の外側にずらして設け、両者間のクロストークを低減している(導体層6c,6dについても同様)。一方、導体層6bと導体層6cは、異なる信号を取り扱うコイル部であるため、両者の間に短絡コイルを設けることによりクロストークを回避することができる。
【0010】(2)(b)に示したように各始端部7a、7b,7c,7d及び終端部8a、8b,8c,8d以外の導体層を覆う同心円状の非磁性体層9a、9b,9c,9dと前記始端部と終端部の一部を覆う非磁性体層10を印刷し、それ以外の部分には同心円状に磁性体層11を印刷する。
【0011】(3)(c)に示したように一部が前記非磁性体層10上に印刷されるように前記始端部7a、7b,7c,7d及び終端部8a、8b,8c,8dの露出部分に重ねて(接続して)接続用導体層12s,12fを印刷する。
【0012】(4)(d)に示したように前記接続用導体層12s、12fに於て、始端部及び終端部と重ねて印刷された部分を覆うように非磁性体層13を印刷し、非磁性体層9a、9b,9c,9d及び磁性体層11の部分については重ねて((2)と同様)非磁性体層及び磁性体層を印刷する。
【0013】(5)(e)に示したように始端部と接続するように印刷された接続導体層12sと1端が接続するように同心円状の導体層(円弧状)14a、14b、14c、14dを印刷し(時計周りにコイル部が積層されるように接続する)、終端部と接続するように印刷された接続導体層12f((3)の工程で印刷したもの)の部分には接続導体層12fを重ねて印刷する。
【0014】以上(2)から(5)の工程を適宜巻数分繰り返して積層し、最後の工程で(5)の工程を行わず、(f)に示したように接続導体層12s,12fに接続するように引出導体層15a1、15a2、15b1、15b2、15c1,15c2、15d1、15d2を印刷し、最後に、その上を覆うように非磁性体層及び磁性体層を印刷する。
【0015】図3(a)に示したように通常のロータリートランスの場合、引出端子電極20は外周上に等間隔に配置され、それらのうち同一信号を取り扱う1組のコイル部に対応した引出端子電極20は、外周上の180度ずれた位置に配置される。又、巻始めに対応した引出端子電極と巻終りに対応した引出端子電極は、ロータリートランスを使用する際の便宜のため同一の順序で配置される。
【0016】上記のとおり引出端子電極を配置(始端部と接続する引出端子電極を巻始めとし終端部と接続する引出端子電極を巻終りとしている)した場合、図2(f)に示したように引出導体層に迂回部分16が生じ、この迂回部分16によるコイル部の直流抵抗の増加及び結合係数の低下を避けることができなかった。((1)のように1組のコイル部の一方の終端部を円の内側に、他方を外側に設けた場合には、必ず一方の引出導体層に迂回部分が生じる。)
そこで、本発明は、ロータリートランス用ロータ部及びステータ部に設けられたコイル部間のクロストークを増加させることなく、コイル部の引出パターンに迂回部分が生じることを防止し、コイル部の直流抵抗の増加及び結合係数の低下を避けることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のロータリートランスは、1組以上の積層型のコイル部を有するロータ部及びステータ部からなるロータリートランスに於て、同一組である2個のコイル部に於ける下層から上層への巻上げ方向を両者で逆方向とし、且つ一方のコイル部では下層側の端子を電気的な巻始め側とし、他方のコイル部では上層側の端子を電気的な巻始め側としたことを特徴とするロータ部及びステータ部からなるものである。
【0018】
【作用】本発明のロータリートランスによれば、1組以上の積層型のコイル部を有するロータ部及びステータ部からなるロータリートランスに於て、同一組である2個のコイル部に於ける下層から上層への巻上げ方向を両者で逆方向とし、且つ一方のコイル部では下層側の端子を電気的な巻始め側とし、他方のコイル部では上層側の端子を電気的な巻始め側としたことを特徴とするロータ部及びステータ部からなるものであるから、コイル部の引出パターンに迂回部分が生じるのを防止することができる。その結果、この迂回部分によって生じるコイル部の直流抵抗の増加及び結合係数の低下を防止することができる。
【0019】
【実施例】本発明に於ける積層方法としては厚膜法(印刷法、シート法)、薄膜法(蒸着法、スパッタリング法、等)、あるいはこれらを適宜に組合わせた方法がとられているが、以下に印刷法を用いた場合について説明する。尚、印刷法以外の方法でも同様に製造できることはいうまでもない。
【0020】以下に、図1に示した4チャンネルのコイル部の積層工程を説明しながら本発明のロータリートランスの構造を説明する。以下の積層工程に於て、磁性体層の印刷には、フェライト粉末とバインダ及び必要に応じて添加物を含有するフェライトペーストを使用し、非磁性体層の印刷には非磁性フェライト、フォルステライト、ガラス、その他の無機質絶縁体等の粉末とバインダ及び必要に応じて添加物を含有するセラミック系ペーストを使用する。又、導体層の印刷には、銀の粉末、パラジウムの粉末、銀とパラジウムの混合粉末、銀とパラジウムの合金粉末、その他の高融点金属(合金を含む)の粉末等とバインダ及び必要に応じて添加物を含有する導電性ペーストを使用する。
【0021】まず、積層するコイル部のベースとなる磁性体層の基板を印刷により形成し(この際に必要に応じて、短絡コイル部を非磁性体層及び導体層の印刷により設けてもよい)この上に、同心円状に非磁性体層及び磁性体層を印刷し、続いて以下の積層工程によりコイル部を形成する。
【0022】(1)(a)に示したように同心円状に非磁性体層及び磁性体層が印刷された印刷面上に始端部と終端部が重ならないように(終端部を円の内側又は外側にずらす)同心円状(隣合う導体層の始端部及び終端部は相互に180度ずらす)に4個の導体層6a、6b,6c,6dを印刷する。ここで内側の2個の導体層6a、6b及び外側の2個の導体層6c,6dはそれぞれ同一信号を取り扱うコイル部となる。従って、導体層6aの終端部8aは円の内側に、導体層6bの終端部8bは円の外側にずらして設け、両者間のクロストークを低減している(導体層6c,6dについても同様)。一方、導体層6bと導体層6cは異なる信号を取り扱うコイル部であるため、両者の間に短絡コイルを設けることによりクロストークを回避することができる。
【0023】(2)(b)に示したように各始端部7a、7b,7c,7d及び終端部8a、8b,8c,8d以外の導体層を覆う同心円状の非磁性体層9a、9b,9c,9dと前記始端部と終端部の片側を覆う非磁性体層17を印刷し、それ以外の部分には同心円状に磁性体層11を印刷する。
【0024】(3)(c)に示したように一部が前記非磁性体層17上に印刷されるように前記始端部7a、7b,7c,7d及び終端部8a、8b,8c,8dに重ねて(接続して)接続用導体層12s,12fを印刷する。
【0025】(4)(d)に示したように前記接続用導体層12s,12fに於て、始端部及び終端部と重ねて印刷された部分を覆うように非磁性体層18を印刷し、非磁性体層9a、9b,9c,9d及び磁性体層11の部分については重ねて((2)と同様)非磁性体層及び磁性体層を印刷する。
【0026】(5)(e)に示したように始端部と接続するように印刷された接続導体層12sと1端が接続するように同心円状の導体層(円弧状)14a、14b、14c、14dを印刷し(導体層14a、14cについては時計周りに、導体層14b、14dについては反時計周りにコイル部が積層されるように接続する)、終端部と接続するように印刷された接続導体層((3)の工程で印刷したもの)の部分には接続導体層12fを重ねて印刷する。
【0027】以上(2)から(5)の工程を適宜巻数分繰り返して積層し、最後の工程で(5)の工程を行わず、(f)に示したように接続導体層12s,12fに接続するように引出導体層19a1、19a2、19b1、19b2、19c1、19c2、19d1、19d2を重ねて印刷し、最後に、その上を覆うように非磁性体層及び磁性体層を印刷する。その後、焼成工程を経て、側面に露出している引出導体層に接続した引出端子電極を形成して、積層型のコイル部が形成される。
【0028】上述の積層工程で積層されたコイル部のうち、内側から2番目(導体層14bに対応したコイル部)と内側から4番目(導体層14dに対応したコイル部)のコイル部については反時計周りに導体層が積層されているが、図1(f)に示したように引出導体層19a2、19b2、19c2、19d2と接続した引出端子電極側を電気回路に於けるコイルの巻始めとし、引出導体層19a1、19b1、19c1、19d1と接続した引出端子電極側を巻終りとして使用した場合、全てのコイル部は巻始めから巻終りに向かって時計周りで形成されたコイルとして働く。
【0029】ここで、1番内側(導体層14aに対応したコイル部)と内側から3番目(導体層14cに対応したコイル部)のコイル部に於ては、図1(a)に示した終端部8a,8c側に対応した引出端子電極19a1、19c1が巻終りとなり、始端部7b,7dと接続して積層されたコイル部の最上層の端部に対応した引出端子電極19a2,19c2が巻始めとなる。一方、内側から2番目(導体層14bに対応したコイル部)と内側から4番目(導体層14dに対応したコイル部)のコイル部に於ては、図1(a)に示した終端部8b,8d側に対応した引出端子電極19b2、19d2が巻始めとなり、始端部7b,7dと接続して積層されたコイル部の最上層の端部に対応した引出端子電極19b1,19b1が巻終りとなる。
【0030】つまり、構造的には、1番内側(導体層14aに対応したコイル部)と内側から3番目(導体層14cに対応したコイル部)のコイル部については、上層から下層に向かって、内側から2番目(導体層14bに対応したコイル部)と内側から4番目(導体層14dに対応したコイル部)のコイル部については、下層から上層に向かって、時計周りでコイル部が形成されているが、電気的には従来のロータリトランスと全く同一の働きをする。
【0031】従って、上記のような構成を採れば、同一信号を取り扱う1組のコイル部と接続した引出端子電極を、外周上の180度ずれた位置に配置した場合に、一方の引出導体層に迂回部分が生じるのを避けることができる。
【0032】尚、以上の説明においては、4チャンネル(2組)のロータリートランスについて説明したが、複数組のコイル部を有するロータリートランスの場合に、1組となっている2個のコイル部のうち、一方のコイル部の積層工程に於ける巻上方向(時計周り又は反時計周り)を逆にすれば同様の効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成されているので、コイル部の引出パターンに迂回部分が生じるのを防止でき、その結果、この迂回部分によって生じるコイル部の直流抵抗の増加及び結合係数の低下を防止することができる。




 

 


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