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発明の名称 弾性表面波装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−167821
公開日 平成8年(1996)6月25日
出願番号 特願平6−311640
出願日 平成6年(1994)12月15日
代理人
発明者 遠池健一 / 長勤
要約 目的
各種映像装置・通信機器等にフィルタ回路、共振器回路等として用いられる弾性表面波装置の製造方法に関するものであり、リンス工程に発生する孔食を防止して、電極短絡等の製造不良を未然に防止する。

構成
中性ガスのバブリングによりリンス液の溶存酸素量を少なくすることで、局部電池反応により電極1を構成する合金膜に孔食が発生することを抑制し、又同時にリンス液の水素イオン濃度を調整することで孔食を抑制する。更にはこれらの孔食抑制方法を同時に行うことによって更なる抑制効果を得ることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、水に溶解して中性となるガスをバブリングすることにより溶存酸素量を1ppm以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法【請求項2】基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、炭酸ガスをバブリングして溶存酸素量を1ppm以下に調整し、かつpH3以上4.5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法【請求項3】窒素ガスをバブリングして溶存酸素量を0.5ppm以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする請求項1の弾性表面波装置の製造方法【請求項4】基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、アルミニウム合金用インヒビターを添加することにより水素イオン濃度指数をpH3以上pH5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法【請求項5】純水にアルミニウム合金用インヒビターとしてアスコルビン酸を添加し水素イオン濃度指数をpH3以上pH5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする請求項4の弾性表面波装置の製造方法【請求項6】基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、水素イオン濃度指数をpH8以上pH10以下の弱アルカリ性リンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種映像装置・通信機器等にフィルタ回路、共振器回路等として用いられる弾性表面波装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波装置は、半導体集積回路技術を利用してLiNbO3基板等の圧電性基板に金属薄膜よりなるインターディジタル電極を形成して作成される固体機能素子であり、電気信号を基板上に伝搬する表面波に変換して所望の特性を得るものである。代表的な弾性表面波装置としては、弾性表面波フィルタがある。
【0003】フィルタ素子は従来L,C素子から構成されていたが弾性表面波フィルタは従来のフィルタと比して小型、軽量で量産性に富み、実用上調整が不要であるので、信頼性が非常に高いという利点を有する。そのため近年は、携帯用無線器のフロントエンドや中間周波数のフィルタとして広く用いられている。しかし、使用周波数の高周波化に伴い高耐電力性が求められるようになったので、マイグレーションによる特性劣化や電極破壊を避けるため、特公昭61ー47010に開示されているように従来電極に使用されていた純アルミニウムに小量の銅が添加されるようになった。
【0004】弾性表面波装置を作成する場合は圧電基板の上に電極用金属薄膜を成膜しその後フォトエッチング技術を用いてパターン化する工程を有する。電極用金属薄膜として純アルミニウムを使用する場合は、現像後純水を用いてリンスしても特に問題は生じなかったが、Al−Cu合金を使用すると純水を用いたリンス後、図5(a)に示すような多量の孔食を発生するという問題が生じた。リンス後に孔食が発生すると図5(b)に示すように孔食部へエッチング残が発生し、電極の短絡による特性不良を発生させるため、製造歩留まりが著しく劣化する。
【0005】この対策として、フッ化水素水溶液中に炭酸ガスをバブリングし孔食を抑制する方法がジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサエティ (VOL.135 NO.5(1991)1373)で提案されている。しかし、リンス後の孔食発生挙動はバブリングの方法に大きく依存するので、炭酸ガスの流量のみを制御しても孔食を抑さえることは困難であるとの問題がある。市販の炭酸ガスバブラーに純水を流して生成したリンス液は、炭酸ガスの流量を制御しても孔食発生の抑制はできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電極用金属薄膜の耐マイグレーション性を向上し、かつ内部損失を小さく保つには純アルミニウムに小量の銅を添加することが最も効果的であるので、Al−Cu合金を使用しつつ工程内のリンス工程後孔食を発生させない方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、水に溶解して中性となるガスをバブリングすることにより溶存酸素量を1ppm以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0008】更に本発明は基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、炭酸ガスをバブリングして溶存酸素量を1ppm以下に調整し、かつpH3以上・4.5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0009】また更に本発明は窒素ガスをバブリングして溶存酸素量を0.5ppm以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0010】更に本発明は基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、アルミニウム合金用インヒビターを添加することにより水素イオン濃度指数をpH3以上pH5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0011】更に本発明は純水にアルミニウム合金用インヒビターとしてアスコルビン酸を添加し水素イオン濃度指数をpH3以上pH5以下に調整したリンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0012】更に本発明は基板上にアルミニウム合金を成膜し、露光・現像した後にリンスを行う弾性表面波装置の製造工程において、水素イオン濃度指数をpH8以上pH10以下の弱アルカリ性リンス液を用いることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法を提供する。
【0013】
【作用】電極用金属薄膜としてAl−Cu合金を用いると成膜後この合金内部にCuAl2が析出する。これをθ相という。θ相は周囲のCu欠乏相よりも電気化学的に貴であるのでAlが不動態膜をつくる中性付近のリンス環境では局部電池を構成し、Cu欠乏相を激しく溶解して孔食を導く。
【0014】そこで、局部電池反応の酸化剤である溶存酸素量を減少させることにより、孔食を抑制することができる。
【0015】また、水素イオン濃度指数をAlの腐食域に相当するよう調整すると全面腐食が進行するため、局部電池反応がおこらず孔食を抑制することができる。
【0016】上記の解決方法は互いに特性を妨げ合うものでないため併用することによって、より優れた効果を得ることができる。
【0017】
【実施例】次に実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
【0018】図1に示すようにLiNbO3からなる基板へ、AlにCuを0.5%添加した合金膜を成膜し電極を構成する。このとき、合金膜に孔食を発生させないようリンス液中の溶存酸素量を減少させる必要がある。溶存酸素量を減少させるためには容器内にリンス槽を入れ容器中のガスを真空ポンプで引くことによっても達成できるが、量産性等を考慮すると溶存酸素量の減少は、ガスをバブリングする方法が効果的である。このとき効果的に溶存酸素量を減少させるために小さな気泡を多量に発生させ、溶存酸素を水中から追い出すことが必要である。このため、少なくとも1本以上の細い管又は小さな穴から水中にガスを吹き出させ、十分に攪拌して気泡を小さく分散させることがより効果的であり、リンス槽の置かれている環境を酸素含有率の少ないガスにすることで更なる効果を得ることができる。
【0019】以上のように、生成したリンス液をつかってAl−Cu合金層をリンスし、溶存酸素量と孔食数の関係を調査すると図2のような関係となるため、水に溶解して中性となるガス等のバブリングにより溶存酸素量を1ppm以下とすることが達成され、孔食を防止することができる。この図において、7はリンス液として窒素ガスバブリング水溶液を、8は炭酸ガスバブリング水溶液を表す。
【0020】次に、リンス液の水素イオン濃度指数を図4に示されているようなAlの酸性側腐食域に相当するよう純水にアルミニウム合金用インヒビターを添加して調整したところ図3に示すような結果となる。なお、水素イオン濃度指数をpH3以下にするとAl自体が容易に溶解されてしまうのでpH3以上であることが必要である。ここから、水素イオン濃度指数をpH3以上pH5以下の腐食域に相当するよう調整したリンス液を用いれば、孔食を防止することができる。アルミニウム合金用インヒビターとしてアスコルビン酸を用いることにより、水素イオン濃度指数の調整を容易におこうことが可能である。
【0021】更に、リンス液の水素イオン濃度指数を図4に示されているようなAlのアルカリ性側腐食域に相当するよう調整したところこの結果も図3に示すようになる。ここから、水素イオン濃度指数をAlのアルカリ性側腐食域に相当するよう調整すれば孔食を防止できることがわかるがアルカリの程度があまりに高すぎるとAl自体が容易に溶解してしまうためAlが溶解しない程度に調整することも必要である。従って水素イオン濃度指数をpH8以上pH10以下の腐食域に相当するよう調整したリンス液を用いれば、Al自体の溶解もなく孔食を防止することができる。添加剤としては、炭酸水素ナトリウム等が入手性等の面で良好である。
【0022】バブリンブ用ガスとして炭酸ガスを用いた場合の溶存酸素量と孔食数の関係を図2における8の曲線で示す。溶存酸素量が1ppmであっても孔食数が0個となり孔食の防止に更なる効果が得られる。これは、溶存酸素量の減少の他リンス液の水素イオン濃度指数が図3に示されるようにpH3以上pH4.5以下のほぼ4に近い値に調整されるため、水素イオン濃度指数の調整効果と溶存酸素量の減少効果がいったいとなってより多くの効果を生んだものである。
【0023】また、水に溶解して中性となるガスとして窒素ガスをバブリングしても同等の効果が得られることが図2における7の曲線で示される窒素ガスの場合の酸素量と孔食数の関係からわかる。この図から溶存酸素量を0.5ppmに調整することにより水素イオン濃度指数の相乗効果がなくても更なる孔食防止を得られることがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、弾性表面波装置の製造工程において、現像後の孔食を防止し、ひいては、製造歩留まりを改善して全体として製品コストを下げることのできる製造方法を提供するものである。




 

 


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