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発明の名称 レーザマーキングする電子部品及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−31682
公開日 平成8年(1996)2月2日
出願番号 特願平6−182858
出願日 平成6年(1994)7月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】若田 勝一
発明者 石垣 高哉 / 佐々木 金雄
要約 目的
セラミック電子部品の製造に通常用いられる設備を用いて、レーザマーキング部分の抵抗値の劣化を来すことのない構造のセラミック電子部品とその製造方法を提供する。

構成
セラミック電子部品の表面にレーザマーキング3する電子部品において、セラミック電子部品の表面にガラス6を被覆するかあるいは表面にガラスを添加拡散する。
特許請求の範囲
【請求項1】セラミック電子部品の表面にレーザマーキングする電子部品において、セラミック電子部品の表面にガラスを被覆するかあるいは表面にガラスを添加拡散したことを特徴とするレーザマーキングする電子部品。
【請求項2】請求項1において、表面にガラスを添加拡散すると共に、該ガラスの添加量を、セラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料に対して5.5〜20.0重量%としたことを特徴とするレーザマーキングする電子部品。
【請求項3】請求項1または2において、ガラスの被覆層または拡散層にレーザマーキングしたことを特徴とするレーザマーキングする電子部品。
【請求項4】請求項1、2または3において、セラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料の表面に被覆あるいは添加拡散したガラス層またはガラスの拡散層の厚みを0.5〜10μmとしたことを特徴とするレーザマーキングする電子部品。
【請求項5】セラミック電子部品の表面にレーザマーキングする電子部品を製造する場合、セラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料の表面に、ガラスを塗布して焼き付けすることにより、ガラスの被覆層あるいは添加拡散層を形成することを特徴とするレーザマーキングする電子部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体材料や磁性体材料等を使用して構成されるコンデンサ、インダクタ、トランスあるいはこれらを複合したセラミック電子部品に係り、特にレーザマーキングするものとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2(B)に示すように、積層チップコンデンサ等のセラミックチップ部品の誘電体1(2は誘電体1の内部に設けられた内部電極に接続された外部電極である)の表面にレーザによりマーク3を施す方法の1つにレーザ照射(エキシマレーザ、YAGレーザ等を用いる)によりマーキングする方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしレーザ照射による場合には、レーザにより誘電体1が加熱され、誘電体中の酸素が離脱して還元され、電気的性質が変化するという問題点がある。例えば誘電体がTiO2を主成分とする焼結体である場合、この焼結体は10GΩcm程度の比抵抗を有する絶縁体であるが、該焼結体にレーザ照射すると、抵抗値が10MΩcm以下の半導体であるTi47に還元される。このようにマーク3の部分の電気抵抗が低下すると、このセラミックチップ部品をプリント基板に実装後の環境の変化(特に高湿度で1〜5V程度の低電圧が加わった使用条件下)により、基板への半田付けに用いた半田あるいは外部電極2の銀が抵抗値の低いマーク3を施した面に向かってマイグレーションを起こし(なお、半田のマイグレーションは、半田フラックス中の塩素イオンの存在が要因としてかかわっていると考えられている)、チップ部品の絶縁抵抗が劣化する場合がある。
【0004】図3は、このようなTiO2を主成分とした誘電体1にレーザマーキングを施した部分を種々の温度でアニールした場合において、マーク3の部分の絶縁抵抗(IR)をメータ4により測定した場合の抵抗値の変化を示す図であり、図3から分かるように、一旦レーザマーキングを施した後に500℃〜700℃でアニールさせれば、マーク3を施した部分の抵抗値を復帰させることができる。しかしながら、アニールにより抵抗値を復帰させることとすれば、アニールのための設備の増設や工数の増加を招き、かなりのコストアップを招くという問題点がある。
【0005】本発明は、上記した問題点に鑑み、セラミック電子部品の製造に通常用いられる設備を用いて、レーザマーキング部分の抵抗値の劣化を来すことのない構造のレーザマーキングする電子部品とその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、セラミック電子部品の表面にレーザマーキングする電子部品において、セラミック電子部品の表面に、ガラスを塗布して焼き付けする等の手段により、ガラスを被覆するかあるいは表面にガラスを添加拡散したことを特徴とする。表面にガラスを添加拡散する場合、該ガラスの添加量はセラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料に対して5.5〜20.0重量%とすることが好ましく、また、レーザマーキングの深さとの関係上、ガラス層またはガラスの拡散層の厚みを0.5〜10μmとすることが好ましい。本発明において用いるガラスの基本組成は、PbO、SiO2、B23、Bi23、Al23およびSr、Caの酸化物等のいずれか2種類を含有するものであり、特にPbO、SiO2 、Bi23のうちの2種類に材料を含んでいることが好ましい。
【0007】
【作用】本発明は、セラミック電子部品の生地材料を覆うガラスにより形成された被覆層またはガラスの添加拡散層を設けたものであり、そのガラス層またはガラス拡散層にレーザマーキングを施した場合、セラミック電子部品はレーザ照射によっても特性(絶縁抵抗、tan δ)の劣化を生じない。
【0008】
【実施例】図1(A)は本発明によるセラミック電子部品の一実施例をチップコンデンサについて示す斜視図、図1(B)はその断面図、図1(C)はその部分拡大図であり、5は誘電体1の内部に形成された内部電極、2は内部電極に接続して誘電体1の側面に形成された外部電極、6は誘電体1の表面を覆ったガラス層、3は該ガラス層6にレーザ照射により施したマークである。
【0009】このセラミック電子部品の作製は、TiO2またはBaTiO3を主成分として含んだBi系誘電体のグリーンシートを成形し、銀または銀パラジウムからなる内部電極5を印刷し、このように内部電極を形成したシートを複数枚積層し、その後焼成し、ガラスを表裏面に塗布し、焼き付けした後、エキシマレーザまたはYAGレーザによりレーザマーキングを施す。このようにして形成されたガラス層6の厚みは0.5〜10μmである。
【0010】このようにガラス層6を設けてガラス層6にレーザマーキングを施せば、マーク3の部分の抵抗値がマーキング前と同様の値となり、変化しない。表1はガラス層6を設けた場合とこれを設けない場合とのコンデンサ表面部におけるマーク形成部の抵抗値のマーク3形成前後の抵抗値の変化を比較した結果を示すものであり、表1において、コンデンサAは、誘電体材料として、BaTiO3を主成分とする高誘電率系の材料を用いた場合、コンデンサBは、誘電体材料として、TiO2を主成分とする低誘電率材料を用いた場合について示す。また、表1において、使用したガラスの組成(重量%)は次の通りである。
■PbO−SiO2 −B23=87.4:9.7:2.9■Bi23−SiO2−B23−Al23=4.93:4.93:88.66:1.48■Bi23−PbO=49.41:50.59(以下余白)
【表1】

表1から分かるように、ガラス層6を設けないコンデンサにおいては、レーザ照射によりレーザ照射部分の抵抗値(IR値)が107Ω以下に低下したが、ガラス層6を設けたものにおいては、抵抗値の低下は生じなかった。
【0011】表2はガラス組成によるレーザ照射に対する特性劣化防止効果を示すものであり、PbO、SiO2、Bi23のいずれか少なくとも2種類を含有するガラスをコーティングしたチップコンデンサは、レーザ照射によるマーキングにおいて、絶縁抵抗の劣化がなく、信頼性の高い電子部品が得られる。
【0012】
【表2】

図2(A)は本発明の他の実施例を示す断面図であり、本実施例は、ガラス層6の代わりに誘電体にガラスを添加して拡散させた層7を設けたものであり、このような拡散層7を形成するガラスを前記同様に塗布して焼き付け、その拡散層7にレーザマーキングを施すことによっても特性劣化を解消できる。
【0013】図4はこのような拡散層7を設けるものにおいて、チップコンデンサの誘電体としてBaTiO3系の材料を用い、かつ添加ガラスとしてPbO−SiO−Bi(主成分)を用いた場合、添加量によってレーザ照射後の絶縁抵抗がどのように変化するかを示したもので、チップ部品のマーク3を施した部分の抵抗値は、1010Ω以上であれば信頼性を満足することができることを考慮すると、ガラス添加量は5.5重量%以上であることが望ましく、一方、ガラス組成によっても異なるが、添加量が20.0重量%を超えるとガラス層6だけを焼き付けた場合と相違がないため、5.5〜20.0重量%のガラスを添加拡散させればよい。このような重量%に設定することにより、誘電体材料に対するなじみも良好となる。
【0014】また、マーキングをエキシマレーザにより施した場合、1ショット(出力:140mJ、f:200Hz)のレーザ照射は厚み方向に0.5μm程度であり、従って、このガラス拡散層7(ガラス層6の場合も同様)の厚みは0.5μm以上あれば良い。この厚みを前述した0.5〜10μmとすることにより、レーザマーキングによっても影響を受けず、しかもチップ部品の厚みを実質的に増大することなく、特性の劣化を生じないチップ部品が提供できる。
【0015】本発明は、セラミック電子部品がコンデンサであるばかりでなく、誘電体材料の代わりに磁性体材料を用いたインダクタやトランス、あるいはこれらの複合部品もしくはこれらに抵抗層を加えたもの等にも適用できる。
【0016】
【発明の効果】請求項1によれば、セラミック電子部品の表面にレーザマーキングする電子部品において、セラミック電子部品の表面にガラスを被覆するかあるいは表面にガラスを添加拡散したので、アニール等の設備、工程を要することなく、チップ部品を製造する場合に用いられる既設の設備を用いて、レーザマーキング部分の抵抗値の劣化を来すことのないセラミック電子部品を提供することができる。
【0017】請求項2によれば、表面にガラスを添加拡散すると共に、該ガラスの添加量をセラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料(生地材料)に対して5.5〜20.0重量%としたので、生地材料に対してなじみのよい表面層が形成される。
【0018】請求項3によれば、ガラスの被覆層または拡散層にレーザマーキングしたので、外部電極や半田がマイグレーションを起こすおそれがない。
【0019】請求項4によれば、セラミック電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料の表面に被覆あるいは添加拡散したガラス層またはガラスの拡散層の厚みを0.5〜10μmとしたので、レーザマーキングによっても影響を受けず、しかもチップ部品の厚みを実質的に増大することなく、特性の劣化を生じないセラミック電子部品が提供できる。
【0020】請求項5によれば、レーザマーキングを施す電子部品を構成する誘電体材料または磁性体材料の表面に、ガラスまたはガラス添加材料を塗布して焼き付けすることにより、ガラスの被覆層あるいはガラス添加拡散層を形成するようにしたので、ガラス被覆層等が簡単に形成できる。




 

 


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