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発明の名称 ヒータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−17559
公開日 平成8年(1996)1月19日
出願番号 特願平6−151371
出願日 平成6年(1994)7月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 美次郎
発明者 高橋 実 / 小野 誠
要約 目的
正特性サーミスタの劣化及びそれに伴う熱暴走を確実に防止し得るヒータを提供する。

構成
ケース1は、放熱面11、12を含んで構成された内部空間13を有する。絶縁枠部材91、92は、面内に孔911、921を有し、一面912、922が互いに対向するように、ケース1の内部空間13内に配置されている。電極板21、22は、絶縁枠部材91、92の他面913、923側に重ねられ、ケース1の放熱面11、12に熱結合している。正特性サーミスタ3は、絶縁枠部材91、92の孔911、921内に配置され、電極32、33が電極板21、22に電気的に接触して導通している。正特性サーミスタ3は、電極32、33が電極板21、22に接触した状態で、絶縁枠部材91、92の対向面912ー922間に隙間を生じさせる厚みを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】 1つのケースと、少なくとも2つの絶縁枠部材と、少なくとも2つの電極板と、少なくとも1つの正特性サーミスタとを含むヒータであって、前記ケースは、放熱面を含んで構成された内部空間を有しており、前記絶縁枠部材のそれぞれは、板状であって、面内に孔を有し、前記孔が前記正特性サーミスタの数に対応した数だけ備えられ、一面が互いに対向するように、前記ケースの前記内部空間内に配置されており、前記電極板のそれぞれは、前記絶縁枠部材の他面側に重ねられ、前記ケースの前記放熱面に熱結合しており、前記正特性サーミスタは、正特性サーミスタ素体の厚み方向の両面に電極を有し、前記絶縁枠部材の前記孔内に配置され、前記電極のそれぞれが前記電極板に電気的に接触して導通し、前記電極が電極板に接触した状態で、前記絶縁枠部材の対向面間に隙間を生じさせる厚みを有するヒータ。
【請求項2】 請求項1に記載のヒータであって、前記電極板は、電極接触部に突起を有するヒータ。
【請求項3】 請求項2に記載のヒータであって、熱伝導性充填物を含み、前記熱伝導性充填物は、樹脂でなり、前記正特性サーミスタの前記電極と、前記電極板との間に、前記突起によって生じる隙間を埋めるように、充填されているヒータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正特性サーミスタを発熱要素として用いたヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】正特性サーミスタを発熱要素とするヒータは従来よりよく知られている。正特性サーミスタは、自己温度制御機能により定温動作をするから、安全で信頼性の高いヒータを実現できる。この種のヒータは、正特性サーミスタを、一対の電極板で挟み込み、電極板を介して駆動する構造を有する。電極板は、更に、間接的または直接的に放熱板に熱結合され、放熱板を介して熱が取出される。水や油等の液体加熱に用いる場合は、放熱板はケースによって構成され、このケース内に正特性サーミスタ及び電極板等の基本要素が収納される。大きな発熱量を得る場合は、複数個の正特性サーミスタを用い、正特性サーミスタのそれぞれを、共通の一対の電極板で挟み込み、電極板を介して、複数の正特性サーミスタを同時に駆動する。このような組立構造についての関連技術文献例としては、例えば実公平4ー36071号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、この種のヒータにおいて、電極板は正特性サーミスタに対する給電のみならず、熱伝導体としても用いられるので、正特性サーミスタに対する電極板の電気的接触及び熱結合を密にすることがきわめて重要になる。しかし、これらの条件を、組立の容易さ、構造の簡素化等を確保しつつ、確実に満たすことは、技術的な困難性を伴う。
【0004】更に、正特性サーミスタに対する電極板の電気的接触及び熱結合を密にし、正特性サーミスタを完全密閉状に封止した場合、正特性サーミスタを構成する磁器素体、例えばチタン酸バリウム系半導体磁器が劣化し、正特性サーミスタのピークの抵抗値が低下し、熱暴走、熱破壊を生じることがある。
【0005】本発明の課題は、自己温度制御機能に基づく定温発熱動作型のヒータを提供することである。
【0006】本発明のもう一つの課題は、組立の容易なヒータを提供することである。
【0007】本発明の更にもう一つの課題は、正特性サーミスタを所定位置に確実に位置決めし得るヒータを提供することである。
【0008】本発明の更にもう一つの課題は、正特性サーミスタの劣化及びそれに伴う熱暴走を確実に防止し得るヒータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のため、本発明に係るヒータは、1つのケースと、少なくとも2つの絶縁枠部材と、少なくとも2つの電極板と、少なくとも1つの正特性サーミスタとを含む。前記ケースは、放熱面を含んで構成された内部空間を有している。前記絶縁枠部材のそれぞれは、板状であって、面内に孔を有し、前記孔が前記正特性サーミスタの数に対応した数だけ備えられ、一面が互いに対向するように、前記ケースの前記内部空間内に配置されている。前記電極板のそれぞれは、前記絶縁枠部材の他面側に重ねられ、前記ケースの前記放熱面に熱結合している。前記正特性サーミスタは、正特性サーミスタ素体の厚み方向の両面に電極を有し、前記絶縁枠部材の前記孔内に配置され、前記電極のそれぞれが前記電極板に電気的に接触して導通し、前記電極が電極板に接触した状態で前記絶縁枠部材の対向面間に隙間を生じさせる厚みを有する。
【0010】好ましくは、前記電極板は、電極接触部に突起を有する。
【0011】更に好ましくは、熱伝導性充填物を含み、前記熱伝導性充填物は、樹脂でなり、前記正特性サーミスタの前記電極と、前記電極板との間に、前記突起によって生じる隙間を埋めるように、充填されている。
【0012】
【作用】正特性サーミスタは正特性サーミスタ素体の厚み方向の両面に電極を有し、電極のそれぞれが電極板に電気的に接触して導通しているから、正特性サーミスタに対して電極板を通して給電することにより発熱動作をさせ、正特性サーミスタの自己温度制御機能により定温発熱動作をするヒータが得られる。
【0013】絶縁枠部材のそれぞれは、板状であって、面内に孔を有し、孔が正特性サーミスタの数に対応した数だけ備えられ、正特性サーミスタは絶縁枠部材の孔内に配置されているから、正特性サーミスタの位置ずれが防止される。このため、正特性サーミスタの位置ずれに伴う発熱の不均一さをなくするとともに、正特性サーミスタ側面に対する樹脂の付着を防ぎ、信頼性の高いヒータを実現できる。
【0014】正特性サーミスタは、電極が電極板に接触した状態で絶縁枠部材の対向面間に隙間を生じさせる厚みを有するから、前記隙間により、絶縁枠部材の孔を互いに連絡する通気路が形成される。このため、正特性サーミスタを構成する磁器素体の劣化を阻止し、正特性サーミスタの劣化及びそれに伴う熱暴走、熱破壊を確実に防止する。
【0015】電極板が電極接触部に突起を有する好ましい例では、電極板が突起の部分で正特性サーミスタの電極に確実に接触する。
【0016】電極板が電極接触部に突起を有する構造において、熱伝導性充填物が正特性サーミスタの電極と、電極板との間に、突起によって生じる隙間を埋めるように、充填されている好ましい例では、正特性サーミスタに発生した熱が熱伝導性充填物を介して電極板に確実に伝達される。このため、突起により、電極板と正特性サーミスタの電極との間に隔たりが生じているにもかかわらず、両者間に高い熱結合が構成される。この結果、電極板と正特性サーミスタとの間の電気的接触を確保すると共に、正特性サーミスタから電極板への熱伝導効率を向上させたヒータが得られる。
【0017】熱伝導性充填物は樹脂でなるから、正特性サーミスタの発熱動作時に熱伝導性充填物にかなり大きな熱歪が発生する。電極板は正特性サーミスタと接触する面側に突起を有しているから、熱伝導性充填物は、ケースとの熱結合面側よりも、電極板の突起のある側に多く充填される。このため、熱伝導性充填物に発生した熱歪が電極板を押し上げるように作用する。電極板は、ケースの放熱面側に機械的に固定または接触しているので、熱伝導性充填物の熱膨張に起因する熱歪を受けたとき、ケース側固定点または接触点を支点として、反作用的に、正特性サーミスタの方向に押し付けられる。このため、電極板に備えられた突起が正特性サーミスタの電極の表面に対して押付けられ、発熱動作時にも、安定した電気的接触が得られる。
【0018】発熱量増大のために、複数の正特性サーミスタを用いた場合にも、各正特性サーミスタと電極板との間に上記した構造を形成することにより、各正特性サーミスタ毎に上述した作用を得ることができる。
【0019】
【実施例】図1は本発明に係るヒータの分解斜視図、図2は図1に示されたヒータを構成する電極板及び絶縁枠部材の拡大分解斜視図、図3は図1に示したヒータの一部を示す拡大断面図、図4は図2に示した電極板と絶縁枠部材の組立状態を部分的に示す断面図である。本発明に係るヒータは、ケース1と、絶縁枠部材91、92と、電極板21、22と、正特性サーミスタ3とを含んでいる。
【0020】ケース1は、間隔を隔てて対向する一対の放熱面11、12を含んで形成された内部空間13を有する。内部空間13は放熱面11、12に対して側部となる一辺部に開口部14を有し、開口部14を除く全周を閉じている。実施例に示すケース1は、例えばステンレス板等の金属板材で構成されていて、周辺がネジ等の結合具15による機械的結合または溶接もしくは接着等の手段によって、完全に密閉されている。
【0021】絶縁枠部材91、92のそれぞれは、板状であって、面内に孔911、921を有する。孔911、921は正特性サーミスタ3の数に対応した数だけ備えられている。絶縁枠部材91、92のそれぞれは、一面912、922が互いに対向するように、ケース1の内部空間13の内部に配置されている。絶縁枠部材91、92は耐熱性に優れた電気絶縁材料、例えばポリフェニリンサルファイド(P.P.S)またはベーク等によって形成する。孔911、921は円形または多角形状の何れでもよい。
【0022】電極板21、22は、一対備えられており、それぞれは、絶縁枠部材91、92の他面側に重ねられ、ケース1の放熱面11、12に電気絶縁して熱結合している。図示の電極板21、22のそれぞれは、一面212、222に突起211、221を有し、一面212、222が絶縁枠部材91の他面913、923側に重ねられ、面213、223がケース1の放熱面11、12に熱結合し、ケース1の内部空間13内に収納されている。電極板21、22と絶縁枠部材91、92の間は適当な接着剤を用いて接着する。実施例において、突起211、221は3〜4個を1組として、この組を適当な間隔で配置してある。参照符号23、24は電極板21、22に接続されたリード線である。
【0023】ケース1の放熱面11、12と電極板21、22との間には電気絶縁層51、52が設けられている。電気絶縁層51、52は耐熱性が高く、かつ、熱伝導に優れた電気絶縁材料、例えばアルミナ、窒化アルミナ、ポリイミドまたはマイカ等によって構成できる。電気絶縁層51、52とケース1との接触面は、熱伝導率の高い耐熱接着剤61、62によって接着することが望ましい。耐熱性接着剤61、62としては、熱可塑性ポリイミド樹脂またはシリコン系樹脂を用いることができる。電気絶縁層51、52を熱可塑性ポリイミドによって構成した場合には、それ自体を接着剤層として兼用できる。ケース1はアルミナ等によって構成することもでき、このような場合には、電気絶縁層51、52は省略できる。
【0024】正特性サーミスタ3は、正特性サーミスタ素体31の厚み方向の両面に電極32、33を有し、絶縁枠部材91、92の孔911、921内に配置されている。正特性サーミスタ3の電極32、33のそれぞれは、電極板21、22に電気的に接触して導通している。図示では、正特性サーミスタ3は、複数個備えられ、電極32、33のそれぞれに突起211、221が圧接するように、内部空間13の内部に配置されている。
【0025】正特性サーミスタ3は電極32、33が電極板21、22に接触した状態で、絶縁枠部材91、92の対向面間に隙間Gを生じさせる厚みd0を有する。
【0026】正特性サーミスタ3は正特性サーミスタ素体31の厚み方向の両面に電極32、33を有し、電極32、33のそれぞれが電極板21、22に電気的に接触して導通しいるから、正特性サーミスタ3に対して電極板21、22を通して給電することにより発熱動作をさせ、正特性サーミスタ3の自己温度制御機能により定温発熱動作をするヒータが得られる。
【0027】絶縁枠部材91、92のそれぞれは、板状であって、面内に孔911、921を有し、孔911、921が正特性サーミスタ3の数に対応した数だけ備えられ、正特性サーミスタ3は絶縁枠部材91、92の孔911、921内に配置されているから、正特性サーミスタ3の位置ずれが防止される。このため、正特性サーミスタ3の位置ずれに伴う発熱の不均一さをなくするとともに、正特性サーミスタ側面に対する樹脂の付着を防ぎ、信頼性の高いヒータを実現できる。
【0028】正特性サーミスタ3は、電極32、33が電極板21、22に接触した状態で絶縁枠部材91、92の対向面間に隙間Gを生じさせる厚みd0を有するから、隙間Gにより、絶縁枠部材91、92の孔911、921を互いに連絡する通気路93が形成される。このため、正特性サーミスタ3を構成する磁器素体31、例えばチタン酸バリウム系半導体磁器の劣化が阻止され、正特性サーミスタ3の劣化及びそれに伴う熱暴走、熱破壊が確実に防止される。上述の通気路93が形成されていない場合、正特性サーミスタ3の入っている孔911、921が密閉された状態になり、正特性サーミスタ3のピークの抵抗値が低下し、熱暴走を生じる危険性があることが分かった。その理由は、正特性サーミスタ3の入っている孔911、921が閉塞された場合、正特性サーミスタ3を構成する磁器素体31が、加熱された孔91内の空気によって還元作用を受けるためと推測される。本発明によれば、前述したように、このような問題を解決できる。
【0029】電極板21、22のそれぞれが、一面212、222に突起211、221を有し、一面212、222が間隔を隔てて対向し、他面213、223が放熱面11、12によって支持されるように、ケース1の内部空間13内に収納されている実施例によれば、電極板21、22が突起211、221の部分で正特性サーミスタ3の電極32、33に確実に接触する。
【0030】電極板21、22が突起211、221を有する構造の場合、正特性サーミスタ3の電極32、33と、電極板21、22との間に、突起211、221によって生じる隙間を埋めるように、熱伝導性充填物41、42を充填することが望ましい。ここで選定されるべき熱伝導性充填物41、42は樹脂である。上述の熱伝導性充填物41、42により、正特性サーミスタ3に発生した熱が熱伝導性充填物41、42を介して電極板21、22に確実に伝達される。このため、突起211、221により、電極板21、22と正特性サーミスタ3の電極32、33との間に隔たりが生じているにもかかわらず、両者間に高い熱結合が構成される。このため、電極板21、22と正特性サーミスタ3との間の電気的接触を確保すると共に、正特性サーミスタ3から電極板21、22への熱伝導効率を向上させたヒータが得られる。
【0031】しかも、熱伝導性充填物41、42は樹脂でなるから、図5に示すように、正特性サーミスタ3の発熱動作時に、熱伝導性充填物41、42にかなり大きな熱歪F1が発生する。電極板21、22は正特性サーミスタ3と接触する面212、222に突起211、221を有しているから、熱伝導性充填物41、42は、ケース1との熱結合面側よりも、突起211、221のある側に多く充填される。このため、熱伝導性充填物41、42に発生した熱歪F1が電極板を押し上げるように作用する。電極板21、22は、面213、223側がケース1と機械的に固定または接触しているので、熱伝導性充填物41、42の熱膨張に起因する熱歪F1を受けたとき、ケース側固定点または接触点を支点P0として、矢印F2で示す如く、正特性サーミスタ3の方向に押し付けられる。このため、電極板21、22に備えられた突起211、221が正特性サーミスタ3の電極32、33の表面に対して押付けられ、発熱動作時にも、安定した電気的接触が得られる。なお、図5は熱歪みによる押し付け作用を分かりやすく説明するために、誇張して図示されている。
【0032】図示はされていないが、ケース1の内部空間13内に温度ヒューズを備え、この温度ヒューズによって、正特性サーミスタ3が故障等によって異常発熱動作をした場合等に正特性サーミスタ3に対する給電を停止させるように動作させることもできる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)自己温度制御機能に基づく定温発熱動作型のヒータを提供できる。
(b)組立の容易なヒータを提供できる。
(c)正特性サーミスタを所定位置に確実に位置決めし得るヒータを提供できる。
(d)正特性サーミスタの劣化及びそれに伴う熱暴走を確実に防止し得るヒータを提供できる。




 

 


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