Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
半導体発光素子の製法 - ローム株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> ローム株式会社

発明の名称 半導体発光素子の製法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−64866
公開日 平成8年(1996)3月8日
出願番号 特願平6−196851
出願日 平成6年(1994)8月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太 (外2名)
発明者 尺田 幸男
要約 目的
格子定数の不整合および熱膨張係数の差に基づく結晶欠陥や転位の発生を抑制し、工数を短縮することができる半導体発光素子の製法を提供する。

構成
基板1上に少なくともn型層3、4とp型層6、7を有し、発光部(活性層)5を形成するチッ化ガリウム系化合物半導体層を積層し、積層後N2 雰囲気にするとともに周囲温度を、GaAs系化合物半導体を気相成長することができ、かつ、前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールすることができる温度まで下げ、前記チッ化ガリウム系化合物半導体層の表面にMgがそれぞれドープされたGaAs、GaP、InAsまたはInPなどの保護膜10をN2 雰囲気中で成膜するとともに前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールし、そののち前記保護膜をエッチング除去する。
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)基板上に少なくともn型層とp型層を有し、発光部を形成するチッ化ガリウム系化合物半導体層を有機金属化合物気相成長法により積層し、(b)該チッ化ガリウム系化合物半導体層を積層後チッ素ガス雰囲気にするとともに周囲温度を、GaAs化合物を気相成長することができ、かつ、前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールすることができる温度まで下げ、(c)前記チッ化ガリウム系化合物半導体層の表面にp型ドーパントがそれぞれドーピングされたGaAs、GaP、InAs、InPおよびこれらのIII 族元素の一部がAlと置換したものよりなる群から選ばれた少なくとも1種を前記チッ素雰囲気中で保護膜として成膜し、(d)前記保護膜の成膜とともに前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールし、アニール完了後室温まで下げて前記保護膜をエッチング除去することを特徴とする半導体発光素子の製法。
【請求項2】 前記保護膜の成膜の時間をアニール時間と合わせて0.1〜2μmの厚さに成膜されるように原料ガスを導入する請求項1記載の半導体発光素子の製法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体発光素子の製法に関する。さらに詳しくは、青色発光に好適なチッ化ガリウム系化合物半導体を用いた半導体発光素子の製法に関する。
【0002】ここにチッ化ガリウム系化合物半導体とは、III 族元素のGaとV族元素のNとの化合物またはIII 族元素のGaの一部がAl、Inなど他のIII 族元素と置換したものおよび/またはV族元素のNの一部がP、Asなど他のV族元素と置換した化合物からなる半導体をいう。
【0003】また、半導体発光素子とは、pn接合またはpinなどダブルヘテロ接合を有する発光ダイオード(以下、LEDという)、スーパルミネッセントダイオード(SLD)または半導体レーザダイオード(LD)などの光を発生する半導体素子をいう。
【0004】
【従来の技術】従来青色のLEDは赤色や緑色に比べて輝度が小さく実用化に難点があったが、近年チッ化ガリウム系化合物半導体を用い、Mgをドーパントした低抵抗のp型半導体層がえられたことにより、輝度が向上し脚光をあびている。
【0005】従来のチッ化ガリウム系化合物半導体のLEDの製法はつぎに示されるような工程で行われ、その完成したチッ化ガリウム系化合物半導体LEDの斜視図を図2に示す。
【0006】まず、サファイア(Al2 3 単結晶)などからなる基板21に400〜700℃の低温で有機金属化合物気相成長法(以下、MOCVD法という)によりキャリアガスH2 とともに有機金属化合物ガスであるトリメチルガリウム(以下、TMGという)、アンモニア(NH3 )およびドーパントとしてのSiH4 などを供給し、n型のGaN層からなる低温バッファ層22を0.01〜0.2μm程度形成し、ついで700〜1200℃の高温で同じガスを供給し同じ組成のn型のGaNからなる高温バッファ層23を2〜5μm程度形成する。
【0007】ついで前述のガスにさらにトリメチルアルミニウム(以下、TMAという)の原料ガスを加え、n型ドーパントのSiを含有したn型Alx Ga1-x N(0<x<1)層を成膜し、ダブルヘテロ接合形成のためのn型クラッド層24を0.1〜0.3μm程度形成する。
【0008】つぎに、バンドギャップエネルギーがクラッド層のそれより小さくなる材料、たとえば前述の原料ガスのTMAに代えてトリメチルインジウム(以下、TMIという)を導入し、Gay In1-y N(0<y≦1)からなる活性層25を0.05〜0.1μm程度形成する。
【0009】さらに、n型クラッド層24の形成に用いたガスと同じ原料のガスで不純物原料ガスをSiH4 に代えてp型不純物としてのMgまたはZnのためのシクロペンタジエニルマグネシウム(以下、Cp2 Mgという)またはジメチル亜鉛(以下、DMZnという)を加えて反応管に導入し、p型クラッド層26であるp型Alx Ga1-x N層を気相成長させる。これによりn型クラッド層24と活性層25とp型クラッド層26とによりダブルヘテロ接合が形成される。
【0010】ついでキャップ層27形成のため、前述のバッファ層23と同様のガスで不純物原料ガスとしてCp2 MgまたはDMZnを供給してp型のGaN層を0.1〜2μm程度成長させる。
【0011】そののちSiO2 やSi3 4 などの保護膜を半導体層の成長層表面全面に設け、400〜800℃、20〜60分間程度のアニールを行い、p型クラッド層26およびキャップ層27の活性化を図る。このアニールが行われるのはつぎの理由による。すなわち、チッ化ガリウム系化合物半導体のp型層はドーパントとしてMgなどがドーピングされているが、Mgなどはドーピングの際、キャリアガスのH2 や反応ガスのNH3 のHと化合し、ドーパントの働きをせず高抵抗になる。そこでMgとHを切り離しHを放出して低抵抗化するため、アニール工程が設けられている。
【0012】ついで、保護膜を除去したのち、n側の電極を形成するため、レジストを塗布してパターニングを行い、成長した各半導体層の一部をドライエッチングにより除去してn型GaN層であるバッファ層23を露出させる。ついで、Au、Alなどの金属膜をスパッタリングなどにより形成してp側およびn側の両電極29、30を形成し、ダイシングすることによりLEDチップを形成している。
【0013】つぎに、電極金属のAlなどとチッ化ガリウム系化合物半導体とのあいだをオーミック接触にするため、H2 雰囲気中で300℃程度の熱処理をして合金化する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来のチッ化ガリウム系化合物半導体を用いた半導体発光素子の製法では、前述のように、SiO2 などの保護膜を半導体層の表面に設けたのちにアニールを行うが、SiO2 などの保護膜形成はMOCVD装置とは異なるCVD装置により行われるため、MOCVDを行った後に一旦温度を室温まで下げてからCVD装置に入れ替え、再度300℃程度まで昇温しなければならない。しかもサファイア基板とチッ化ガリウム系化合物半導体結晶とでは、格子定数や熱膨張係数の差がともに大きく、高温にして室温に戻す温度衝撃を繰り返すと、膨張と縮小が繰り返され、サファイア基板と接するバッファ層にクラックなどの結晶欠陥や転位などが発生し、その結晶欠陥や転位が発光層側に進展し発光効率が低下するとともに、寿命も低下するという問題がある。
【0015】本発明はこのような問題を解決し、格子定数の不整合および熱膨張係数の差に基づく結晶欠陥や転位の発生を抑制するとともに、製造工程を短縮することができる半導体発光素子の製法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体発光素子の製法は、(a)基板上に少なくともn型層とp型層を有し、発光部を形成するチッ化ガリウム系化合物半導体層を有機金属化合物気相成長法により積層し、(b)該チッ化ガリウム系化合物半導体層を積層後チッ素ガス雰囲気にするとともに周囲温度を、GaAs化合物を気相成長することができ、かつ、前記チッ化ガリウム系化合物半導体のp型層をアニールすることができる温度まで下げ、(c)前記チッ化ガリウム系化合物半導体層の表面にMgがそれぞれドーピングされたGaAs、GaP、InAs、InPおよびこれらのIII 族元素の一部がAlと置換したものよりなる群から選ばれた少なくとも1種を前記チッ素雰囲気中で保護膜として成膜し、(d)前記保護膜の成膜とともに前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールし、アニール完了後室温まで下げて前記保護膜をエッチング除去することを特徴とする。
【0017】ここに発光部とは、ダブルヘテロ接合の活性層や、pn接合の電子と正孔が結合して光を発生する部分を意味する。
【0018】前記保護膜の成膜の時間をアニール時間と合わせて0.1〜2μmの厚さに成膜されるように原料ガスを導入することが、アニールをしているあいだ中雰囲気ガスにN2 のみならず、GaなどIII 族やV族の原料がガスとして存在し、チッ化ガリウム系化合物半導体からのGaやNの蒸発を抑制できるので好ましい。
【0019】
【作用】本発明の半導体発光素子の製法によれば、MOCVD工程でチッ化ガリウム系化合物半導体層を積層したのちに、ただちにチッ素ガス雰囲気にして700℃程度まで温度を下げ、Mgをドーピングしたヒ化ガリウム系の化合物半導体層を保護膜として成膜しながらアニールを行うため、チッ化ガリウム系化合物半導体層の表面にGaやAsなどのIII 族およびV族の元素の化合物が被膜され、しかもN2 のほかIII 族やV族の元素が有機化合物として雰囲気に存在するため、有効なマスクとして働き、チッ化ガリウム系化合物半導体層からGaやNなどを逃がすことなくアニールを行うことができる。そのため、MOCVD後保護膜を成膜するCVD工程を必要とせず、熱処理工程がMOCVDのみの1回ですむ。その結果、温度変化の繰返しがなく、熱衝撃が加わらないため、結晶欠陥や転位が発生しにくく、発光効率が向上するとともに信頼性も向上する。
【0020】
【実施例】つぎに添付図面を参照しながら本発明の半導体発光素子の製法を説明する。
【0021】図1〜図2は本発明の半導体発光素子の製法の一実施例の工程断面説明図である。
【0022】まず、図1(a)に示されるように、サファイアなどからなる基板1に、MOCVD法によりたとえばn型GaNなどのチッ化ガリウム系化合物半導体層からなる低温バッファ層2を400〜700℃で、高温バッファ層3を700〜1200℃でそれぞれ0.01〜0.2μm、2〜5μm程度づつ成長する。そののち、n型クラッド層4、ノンドープまたはn型もしくはp型の活性層5、p型クラッド層6、キャップ層7を順次積層する。クラッド層4、6は通常0.1〜0.3μm程度、活性層5は0.05〜0.1μm程度の厚さにそれぞれ形成する。これらのチッ化ガリウム系化合物半導体層の成膜は従来技術で説明したのと同様の原料ガスを導入し、反応させて成長する。
【0023】前述のクラッド層4をn型に形成するためには、Si、Ge、SnをSiH4、GeH4 、SnH4 などのガスとして反応ガス内に混入し、クラッド層6をp型に形成するためにはMgやZnをCp2 MgやDMZnの有機金属ガスとして原料ガスに混入する。キャップ層7は電極金属とのオーミック接触のためのもので、p型GaNなどからなり、0.2μm以上の厚さに成膜される。
【0024】チッ化ガリウム系化合物半導体層を積層後、チッ素ガス雰囲気中にするとともに、周囲温度をGaAs化合物を気相成長することができ、かつ、前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールすることができる温度、550〜800℃程度まで下げる。ここでチッ素ガス雰囲気にするのは、GaN層中のNを外に逃げにくくするためである。また、Gaも逃げる可能性があるために、たとえばGaAs、GaP、InAs、InPまたはこれらの化合物のIII 族元素の一部もしくは全部がAlと置換したものなどからなる保護膜10をMOCVD法により0.1〜2μm程度成膜する(図1(b)参照)。保護膜10の成膜とともに前記チッ化ガリウム系化合物半導体層のp型層をアニールし、ドーパントのMgと化合しているHを切り離して外部に放出し、p型層を低抵抗化する。保護膜10の成膜後さらにN2 雰囲気下の同温度でアニールを続けてもよいが、保護膜10の成膜時間とアニール時間が同じ30〜60分程度で0.1〜2μm程度の保護膜が成膜するように反応ガスの流量を調整すれば、アニールをしているあいだに、雰囲気ガスにIII 族およびV族の元素の有機ガスが存在することになり、チッ化ガリウム系化合物半導体層からいずれの組成の元素も逃げにくくなるため好ましい。
【0025】そののちアニールが完了すると、温度を室温まで下げて、保護膜10をウエットエッチングすることにより除去する。エッチングの条件は、保護膜の材料により異なり、たとえばGaAs、GaP層であればエッチング液は硫酸と過酸化水素水との混合液、硝酸と塩酸との混合液などで、エッチングの際の温度は10〜50℃、1〜10分間程度である。InAs、InP層のばあいはエッチング液が硫酸と過酸化水素水との混合液、塩酸と過酸化水素水との混合液などで、エッチングの際の温度は10〜50℃、1〜10分間である。
【0026】その結果、p型層のドーパントであるMgとHとの接合が切られて活性化が達成され、p型層の低抵抗化が図られた少なくともn型層とp型層を含むチッ化ガリウム系化合物半導体の積層膜がえられる。
【0027】ついで、n側の電極を形成するため、レジストを塗布してパターニングを行い、図1(c)に示されるようにレジスト膜11の開口された部分からチッ化ガリウム系化合物半導体層の一部をドライエッチングにより除去し、n型GaN層である高温バッファ層3を露出させる。ついでAu、Alなどの金属膜をスパッタリングなどにより形成し、積層された化合物半導体層の表面でp型層に電気的に接続されるp側電極8、露出した高温バッファ層3の表面でn型層に電気的に接続されるn側電極9を形成する(図1(d)参照)。つぎに、各チップにダイシングして、LEDチップが形成される。
【0028】前記実施例はダブルヘテロ結合のLEDであったが、通常のpn接合のLEDや種々の構造のレーザダイオードなどでもチッ化ガリウム系化合物半導体を用いるものについては、本発明を同様に適用できる。さらに、チッ化ガリウム系化合物半導体についても、前述の組成の材料に限定されず、一般にAlp Gaq In1-p-q N(0<p≦1、0<q≦1、0<p+q≦1)からなり、たとえば活性層のバンドギャップエネルギーがクラッド層のバンドギャップエネルギーより小さくなるように各組成の比率が選定されるように、p、qの選定により組成を変化させたものでもよい。また前記Alp Gaq In1-p-q NのNの一部または全部をAsおよび/またはPなどで置換した材料でも同様に本発明を適用できる。
【0029】
【発明の効果】本発明の半導体発光素子の製法によれば、p型化合物半導体層のアニール工程と、積層されたチッ化ガリウム系化合物半導体の積層膜の表面への保護膜形成工程とを同時に行うので、アニール中にチッ化ガリウム系化合物半導体の元素の逃げがなくなるとともに、MOCVDによる成膜後一旦室温に戻して保護膜を形成する必要がないため、工数削減とともに工期の短縮を図ることができるうえ、温度変化の繰返しにより発生する結晶欠陥や転位を防ぐことができる。その結果発光特性がよく、信頼性の高い、しかも安価な半導体発光素子がえられる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013