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発明の名称 ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−64845
公開日 平成8年(1996)3月8日
出願番号 特願平6−201848
出願日 平成6年(1994)8月26日
代理人
発明者 浜口 拓
要約 目的
逆方向電流IRを増加させず、また耐圧を低下させることなく、順方向電圧VFを小さくできるショットキーバリアダイオード(SBD)を提供する。

構成
N型Si基板12上に低濃度N型(Pを5.6×1015/cmドープ)のエピタキシャル層13が形成され、その表面に環状のP型ガードリング層14が形成される。エピタキシャル層内部にはガードリング層の内側にN型高濃度層(Pが1016〜1017/cm)18が形成される。エピタキシャル層表面には酸化膜15が形成され、該酸化膜のガードリング層の内側には開口部16が形成され、開孔部を介してエピタキ層13に接触するように電極17が形成されSBD11が形成される。高濃度層18を設けない構成では順方向電圧VFが電流1Aの場合に0.55V位であるが、高濃度層を設けると0.50Vまで低減でき、電力損失は10%減少し発熱量も低減して、製品寿命が延び品質が向上する。
特許請求の範囲
【請求項1】半導体基板上にエピタキシャル層を設け、前記エピタキシャル層の表面に接して電極を設けたショットキーバリアダイオードにおいて、前記エピタキシャル層の内部において、前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設けたことを特徴とするショットキーバリアダイオード。
【請求項2】半導体基板上に形成されたエピタキシャル層の表面にガードリング層を設け、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層の表面に接して電極を設けたショットキーバリアダイオードにおいて、前記エピタキシャル層の内部において、前記ガードリング層の内側に前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設け、前記高濃度層は、前記ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と前記半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなる位置に形成されることを特徴とするショットキーバリアダイオード。
【請求項3】半導体基板上にエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の内部に、イオン注入法によって前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を形成し、前記エピタキシャル層の表面に接するように電極を形成することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法。
【請求項4】半導体基板上にエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の表面にガードリング層を形成し、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層の内部に、イオン注入法によって前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を形成し、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層の表面に接するように電極を形成するショットキーバリアダイオードの製造方法において、前記ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と前記半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなるように前記高濃度層を形成することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、順方向電圧特性の改善されたショットキーバリアダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、典型的な先行技術のショットキーバリアダイオードの構成を示す断面図である。ショットキーバリアダイオード1は、N型のシリコン基板2上にエピタキシャル層3が形成され、このエピタキシャル層3の表面に環状のガードリング層4が形成されている。前記エピタキシャル層3の表面上には酸化膜5が形成され、この酸化膜5の前記ガードリング層4の内側には開口部6が形成され、この開口部6を介して電極7が前記エピタキシャル層3に接触するように形成される。
【0003】こうして前記エピタキシャル層3と電極7との接触によりエピタキシャル層3の表面にショットキーバリアが形成され、ショットキーバリアダイオード1が構成される。このようなショットキーバリアダイオードでは、消費電力の削減等の観点から順方向電圧 VF を小さくすることが望まれている。順方向電圧VFを小さくするための方法としては、従来から様々な方法が提案されている。
【0004】まず第1の方法としては、電極7を構成する金属の仕事関数Φmがエピタキシャル層3を構成するシリコンの仕事関数Φsに近づくような金属材料を選択する方法がある。ショットキーバリアダイオード1における拡散電位差Voは、電荷(C)をqとすれば、qVo=Φm−Vo ・・・(1)
で表される。したがって、電極7を構成する金属材料を適宜選択することによって、拡散電位差Voを下げることができ、順方向電圧VFを下げることが可能となる。
【0005】また、第2の方法としては、エピタキシャル層3と電極7との接触面積を大きくする方法がある。この方法によれば、エピタキシャル層3において電流の流れる得る領域の面積が大きくなるので、電流密度が小さくなる。したがって、エピタキシャル層3および基板2の固有の比抵抗は変わらなければ、結果として順方向電圧VFが小さくなる。
【0006】また第3の方法として、エピタキシャル層3の膜厚を薄くすることが考えられる。エピタキシャル層3は、耐圧を高めるために、不純物濃度を大きくしてその比抵抗を大きくしている。したがって、エピタキシャル層3の膜厚が大きいとエピタキシャル層3自体の抵抗値が大きくなってしまう。そこで、エピタキシャル層3の膜厚を薄くすることによってエピタキシャル層3の抵抗値が小さくなり、結果として順方向電圧VFが小さくなる。
【0007】さらに第4の方法として、エピタキシャル層3の不純物濃度を大きくする方法がある。エピタキシャル層3の不純物濃度を大きくすると、エピタキシャル層3の比抵抗が小さくなり、結果として順方向電圧VFが小さくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記金属材料を変える方法では、順方向電圧VFは小さくなるけれども、逆方向電流IRが増加してしまうという問題が生じ、第2の方法では、接触面積を大きくすると、順方向電圧VFは小さくなるけれども、素子自体が大型化するという問題点がある。
【0009】また、前記第3および第4の方法では、耐圧が低下してしまうという問題が生じる。そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、逆方向電流IRを増加させることなく、また、素子を大型化することなく、さらに耐圧を低下させることなく、順方向電圧VFを小さくすることができるショットキーバリアダイオードを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板上にエピタキシャル層を設け、前記エピタキシャル層の表面に接して電極を設けたショットキーバリアダイオードにおいて、前記エピタキシャル層内において、前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設けたことを特徴とするショットキーバリアダイオードである。
【0011】また、本発明は、半導体基板上に形成されたエピタキシャル層の表面にガードリング層を設け、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層の表面に接して電極を設けたショットキーバリアダイオードにおいて、前記エピタキシャル層内において、前記ガードリング層の内側に前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設け、前記高濃度層は、前記ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と前記半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなる位置に形成されることを特徴とするショットキーバリアダイオードである。
【0012】さらにまた本発明は、半導体基板上にエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層内に、イオン注入法によって前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を形成し、前記エピタキシャル層の表面に接するように電極を形成することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法である。
【0013】また本発明は、半導体基板上にエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の表面にガードリング層を形成し、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層内に、イオン注入法によって前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を形成し、前記ガードリング層の内側の前記エピタキシャル層の表面に接するように電極を形成するショットキーバリアダイオードの製造方法において、前記ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と前記半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなるように前記高濃度層を形成することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法である。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明に従えば、ショットキーバリアダイオードを構成するエピタキシャル層において、前記エピタキシャル層の内部に前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設けたるので、エピタキシャル層全体の不純物濃度を下げることなく、またエピタキシャル層の膜厚を薄くすることなく、このエピタキシャル層の抵抗値を下げることができ、ショットキーバリアダイオードの順方向電圧を下げることができる。
【0015】請求項2の発明に従えば、エピタキシャル層の表面にガードリング層を設けたショットキーバリアダイオードにおいて、前記ガードリング層の内側に前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設け、前記高濃度層は、前記ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と前記半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなる位置に形成するので、ガードリング層と半導体基板との距離によって保証されていた耐圧が前記高濃度層を形成することによって低下することはない。
【0016】前記高濃度層は、ガードリング層形成後にイオン注入法によって形成することができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例のショットキーバリアダイオードの構成を示す断面図であり、図2はショットキーバリアダイオードの一部を取り除いた状態の平面図である。。ショットキーバリアダイオード11は、高濃度のN型のシリコン基板12上に低濃度のN型のエピタキシャル層13が形成され、このエピタキシャル層13の表面に環状のP型ガードリング層14が形成される。前記エピタキシャル層13の内部には、前記ガードリング層14の内側にN型の高濃度層18が形成される。前記エピタキシャル層13の表面上には酸化膜15が形成され、この酸化膜15の前記ガードリング層14の内側には開口部16が形成され、この開口部16を介して電極17が前記エピタキシャル層13に接触するように形成される。
【0018】こうして前記エピタキシャル層13と電極17との接触によりエピタキシャル層13の表面にショットキーバリアが形成され、ショットキーバリアダイオード11が構成される。前記高濃度層18を設けると、電極17からエピタキシャル層13を介して基板12に流れる順方向電流の電流経路において、この高濃度層18を設けない場合に比較してエピタキシャル層13自体の抵抗値が小さくなり、一定の順方向電流を流すために必要な順方向電圧VFを小さくすることができる。
【0019】前記基板12には、不純物濃度が8×1019cm-3程度で、比抵抗が10-3Ωcm程度になるようにドープされた高濃度シリコン基板を用意し、前記ピタキシャル層13は、不純物濃度が5.6×1015cm-3程度で、比抵抗が1Ωcm程度になるようにリン(P)をドープしている。前記高濃度層18は、イオン注入法により、不純物濃度が 1016〜1017程度に、比抵抗が0.1〜0.5Ωcm程度になるようにリン(P)がドープされる。
【0020】前記高濃度層18を設けない従来の構成では、ショットキーバリアダイオード11の順方向電圧VFは、順方向電流を1Aとすると、0.55V程度であるが、前記高濃度層18を設けることにより、順方向電圧VFを0.50V程度まで小さくすることができる。この場合、消費電力も0.05W程度低減(10%程度削減)することができる。したがって、電力損失を抑え、発熱量を低減して、製品寿命を延ばすことができ、ショットキーバリアダイオードの品質を格段に向上できる。
【0021】このように従来の構成に比較して、電極17とエピタキシャル層13との接触面積を変えることなく、また、電極17の金属材料を変えることなく、順方向電圧VFを小さくすることができる。また、従来構成に比較して、エピタキシャル層13の膜厚を薄くすることもなく、また、エピタキシャル層13の不純物濃度を大きくすることもなく、エピタキシャル層13自身の抵抗値を小さくすることで順方向電圧VFを小さくできる。したがって、耐圧の低下や逆方向電圧の増加といった問題も生じない。
【0022】図3は、前記高濃度層18付近の構成を示す拡大断面図である。前記エピタキシャル層13の厚さは4μm程度であり、ガードリング層14の深さD1は約2μm程度に設定され、ガードリング層14と前記基板12の距離D2は、約2μm程度に設定される。一方、ガードリング層14と前記高濃度層18との距離L1は、前記ガードリング層14と前記基板12の距離D2と等しいか、それより大きく設定され、本実施例では、2μm以上に設定される。
【0023】ガードリング層14を設けた構成のショットキーバリアダイオードでは、逆方向電圧を印加したときの耐圧は、ガードリング層14の形成領域が大きいほど向上する。しかし、前記基板12との距離D2が小さくなると、前記ガードリング層14から空乏層が延び、高濃度の基板12近傍で電界集中が生じ、耐圧が低下してしまう。したがって、耐圧を低下させないためには、前記距離D2は、一定以上の距離を保つ必要がある。
【0024】このようなショットキーバリアダイオード11において、前述したようにガードリング層14と前記高濃度層18との距離L1を前記距離D2と等しいか、それより大きく設定するので、この高濃度層18を形成することにって、前記ガードリング層14によって向上された耐圧が低下することはない。すなわち、前記距離L1を前記距離D2より小さくすると、逆方向電圧を印加したときには、ガードリング層14から延びた空乏層によって高濃度層18近傍で電界集中が生じ、ガードリング層14によって本来保持されるべき耐圧が低下してしまう。そこで、前述したようにガードリング層14と前記高濃度層18との距離L1を前記距離D2と等しいか、それより大きく設定すると、ガードリング層14によって本来保持されるべき耐圧の低下を防止することができる。
【0025】なお、前記高濃度層14は、エピタキシャル層13の内部であれば、前記基板12とエピタキシャル層13との境界線付近に設けるようにしてもよい。図4は、ショットキーバリアダイオード14の製造プロセスを示す図である。以下、図4を参照して製造方法について説明する。まず、たとえばSiCl4の蒸気とH2ガスを混合して、高温度になっているN型のシリコン基板12上に送り、エピタキシャル層13を形成する(図4(1)参照)。
【0026】次に、図4(2)に示すように、前記エピタキシャル層13に熱酸化によって酸化膜15aを形成し、フォト・エッチングによってガードリング層拡散用の開口部20を形成する。この開口部20を介してボロン(B)を拡散してガードリング層14を形成する。このとき、ガードリング層14の形成領域表面に酸化膜が形成される。
【0027】その後、前記酸化膜15aにフォト・エッチングによって高濃度層拡散用の開口部21を形成する(図4(3)の酸化膜15b参照)。この開口部21を介してボロン(B)をイオン注入法によってドープする。なお、前記開口部21の形成位置は、前述したようにガードリング層14と前記高濃度層18との距離L1が、前記ガードリング層14と前記基板12の距離D2と等しいか、それより大きくなるように設定される。
【0028】最後に、図4(4)に示すように、前記酸化膜15bにフォト・エッチングによって高濃度層拡散用の開口部21を形成する。この開口部21を介して電極17を真空蒸着等によって形成し、ショットキーバリアダイオード11が構成される。なお、前記開口部22は、図2の一点鎖線で示されるように、ガードリング層14の中央部付近に位置するように形成され、前記電極17の一部はガードリング層14と接触することになる。
【0029】前記電極17は、図5に示されるように、エピタキシャル層13に近い順にモリブデン(Mo)31、チタン(Ti)32、および銀(Ag)33の3層から構成される。また、エピタキシャル層13に近い順に、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、およびアルミニウム(Al)の3層で構成してもよい。さらに、エピタキシャル層13に近い順に、チタン(Ti)、および銀(Ag)の2層、またはチタン(Ti)、およびアルミニウム(Al)の2層で構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明に従えば、前記エピタキシャル層の内部に前記エピタキシャル層の不純物濃度よりも大きな不純物濃度を有する高濃度層を設けるので、エピタキシャル層全体の不純物濃度を下げることなく、またエピタキシャル層の膜厚を薄くすることなく、ショットキーバリアダイオードの順方向電圧を下げることができる。したがって、消費電力を低減することができるので、品質の向上を図ることが可能となる。
【0031】また、請求項2の発明に従えば、高濃度層は、ガードリング層と前記高濃度層との距離が、前記ガードリング層と半導体基板との距離と等しいかまたはそれより大きくなる位置に形成するので、ガードリング層と半導体基板との距離によって保証されていた耐圧が前記高濃度層を形成することによって低下することはない。




 

 


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