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発明の名称 車両用前照灯
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−7608
公開日 平成8年(1996)1月12日
出願番号 特願平6−156729
出願日 平成6年(1994)6月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 和男
発明者 斉藤 記一
要約 目的
前面レンズが前方下方へ傾斜した所謂スラント型の車両用前照灯において灯具ボディの下面壁の反射機能を改善する。

構成
リフレクタ3の前方に連続するように形成した灯具ボディ1において、その下面壁1b内面の全部又は一部に拡散反射面10を形成すると共に、灯具ボディ1の前面開口を被蓋する前面レンズ7を灯具ボディ1の前方下方へ傾斜するように装着したもの。灯具ボディ1の下面壁1bの内面に形成した上記拡散反射面10によって前面レンズ7の内面で灯室8内、特に上記下面壁1b側へ反射する光を前面レンズ7の前方上方へ拡散反射光L2,L2…を出射し、該上方へ向かった拡散光によって車両走行車線上方に設置された交通情報板や交通標識に対する視認性を得るようにしたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 後部内面に放物反射鏡面を有するリフレクタを構成した灯具ボディの前面開口部に前面レンズを被着して灯室を形成すると共に、該リフレクタの放物反射鏡面の略焦点位置に光源となるバルブを配置して、略平行光束を出射するように構成した車両用灯具において、リフレクタの前方に延出連続するように形成した前記灯具ボディの下面壁内面の全部又は一部に拡散反射面を形成すると共に、前記前面レンズを灯具ボディの前方下方へ向かって傾斜するように装着したことを特徴とする車両用前照灯。
【請求項2】 前記下面壁の内面に形成する拡散反射面が、下面壁の前後方向に向く多数のシリンドリカル状の反射体を該下面壁の前面又は一部に並列形成したことを特徴とする請求項1の車両用前照灯。
【請求項3】 前記下面壁の表面に拡散反射面を形成した補助反射鏡を付設したことを特徴とする請求項1の車両用前照灯。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用灯具の改良に係り、特に所謂スラント型の車両用灯具を構成する灯具ボディの下面壁表面による反射性能を改善した車両用前照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般的に使用されている車両用前照灯は、図6及び図7に示すように、後部内面に反射鏡面51を形成したリフレクタ52を有する灯具ボディ53の前方開口部に略直立した取付姿勢と成る前面レンズ54によって被蓋して灯室55を形成すると共に、リフレクタ52の後部に装着したソケット56に装着した光源用のバルブ57を上記灯室55内における上記反射鏡面51の光軸CL上における略焦点F位置に担持し、バルブ57の点灯時に反射鏡面51の放物反射面鏡面や自由曲面から灯具前方へ平行光束Lを出射するように構成してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記のように構成した従来の車両用前照灯においては、車両走行中にハイビーム照射時又はロービーム照射時にかかわらず、所定速度で走行する車両の走行に必要な配光パターンPによって対向車両の運転者に対する眩惑防止、及び路側側に対する視認性の確保等の諸条件に応じて照明することができるように構成されているため、車両近傍、特に停車時において車両近傍の上方を照射して視認性を得ることができるような構造には成ってはいなかった(図7参照)。しかし、近年高速道路に限らず、一般の車両走行路においても多数の道路標識や規制標識等Xが車両の走行車線の路上所定高さに表示される構造になっており、該道路標識等Xの近傍まで接近したり、特に車両が交差点等で停車した場合には、道路上方に表示されている該道路標識等Xを車両の前照灯による照明光によっては明示視認することができず、走行に必要な交通情報を見落としたり、誤認したりする問題があった。そこで、この問題を解決するためには、前面レンズ54に上記視認性を確保するためのレンズステップ(図示していない)を形成することが提案されているが、このようなレンズステップを形成すると、レンズ負荷が大きくなるばかりでなく、前面レンズ54として所謂素通し型のレンズを使用することができず、車両用前照灯としての前面レンズ54の意匠性が限定される等の問題を有するものであった。また、従来の車両用前照灯においては、上記の如く前面レンズ54が略垂直に立設した構造に成っているため、車両走行中に前面レンズ54面に受ける空気抵抗が大きく、車両の走行燃費を低下させたり、高速走行時等に車両が不安定に成る等の問題を併有していた。
【0004】本発明は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、車両に装着した灯具に対する空気抵抗を小さくするために前面レンズを前方下方へ傾斜させた所謂スラント型の車両用前照灯において、車両走行に必要な配光パターンを形成するためには使用されない灯具ボディの下面壁内面に拡散反射面を形成し、傾斜した前面レンズの内面で灯室内下方へ反射して光束を該拡散反射面によって再反射し、該反射光を前面レンズを介してその前方上方へ出射させることにより車両走行に必要な配光パターンを変更することなく、停車時等に車両の運転席上方に位置された道路標識等に対する視認性を向上した車両用前照灯に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る車両用前照灯は、後部内面に放物反射鏡面を有するリフレクタを構成した灯具ボディの前面開口部に前面レンズを被着して灯室を形成すると共に、このリフレクタの放物反射鏡面の略焦点位置に光源となるバルブを配置して、略平行光束を出射するように構成した車両用灯具において、リフレクタの前方に延出連続するように形成した上記灯具ボディの下面壁内面の全部又は一部に拡散反射面を形成すると共に、上記前面レンズを灯具ボディの前方下方へ向かって傾斜するように装着したことを要旨とするものである。
【0006】上記下面壁の内面に形成する拡散反射面としては、下面壁の前後方向に向く多数のシリンドリカル状の反射体を該下面壁の前面又は一部に並列形成し、またシボ加工その他の拡散反射構造により、前面レンズを介して前照灯の前方上方へぼんやりとした拡散反射光を放射するように構成したものである。
【0007】また、上記灯具ボディの下面壁表面に形成する拡散反射面は、灯具ボディの下面壁とは別体に構成した補助反射板を介装して構成することも可能である。
【0008】
【作用】上記構成によれば、リフレクタの内面に構成した放物反射面鏡の略焦点位置に担持したバルブから放射される光束の一部が灯具ボディの前面開口部に前方下方に向かって傾斜するように被蓋している前面レンズの内面で灯具ボディの下面壁内面に構成した拡散反射面に向かって反射し、該拡散反射面によって拡散反射した反射光が前面レンズを介して灯具の前方上方を照射する。従って、交差点等で停車した車両のフロントガラスを介して車両上方に表示されている交通情報等に対する視認性を確保することができると共に、車両走行中においても灯具ボディの下面壁内面に構成した拡散反射面によって灯具前方へ出射する光束が対向車の運転者に対する眩惑を生ずることがなく、車両用灯具としての安全性を損なうこともない。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る車両用前照灯の実施例を図面に従って説明する。図面において、符号1は、正面視において略長方形状を呈する灯具ボディである。この灯具ボディ1は、後部内面に放物反射鏡面2を有する略楕円体形状のリフレクタ3を形成すると共に、該リフレクタ3の前方へ突出する上面壁1aと下面壁1bを連続一体的に形成して成り、上記放物反射面鏡面2の光軸CL上における焦点F位置には光源用のバルブ4を担持し、該バルブ4の照射光を上記放物反射鏡面2を介して灯具前方へ略平行光束L1として出射するように構成したものである。このバルブ4は、上記リフレクタ3の後面に開設したソケット挿通孔5を介して着脱自在かつ挿通状態で装着したソケット6に取り付けてあり、適宜ソケット6をリフレクタ3から取り外してバルブ4の交換作業を実施することができるように成っている。また、上記灯具ボディ1の前面に形成されている開口部には、該開口部形状に略整合する正面形状が略矩形状と成る前面レンズ7を被着してその内側に密閉された灯室8を形成している。本実施例において、この前面レンズ7は、その外周に一体形成したシール脚部7aを接着剤9を介して灯具ボディ1の前面開口部外周縁部に形成したシール溝1c内に嵌合し、一体的に接着してある。またこの前面レンズ7は、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂材料によって成形されており、車体側の灯具取付孔に形状(図示していない)に沿うように前方下方へ傾斜すると共に、外側縦方向に向かってやや湾曲する、所謂スラント型の形状を呈するように形成したものである。前面レンズ7をこのように前方下方へ傾斜させることにより車体側の意匠形状に適合すると共に、車両走行中の空気抵抗を減少させ、車両走行の安定性を得ることができる。
【0010】上記灯具ボディ1は、一般的には、リフレクタ3の前方において下面壁1bが上面壁1aの前方へ突出するように形成し、その縦断面形状において、リフレクタ3の前方下方へ傾斜するように開口した灯具ボディ1の前面開口部に上記前面レンズ7を被着する構造に成っている。しかし、前面レンズ7のこのような傾斜構造は、必ずしも灯具ボディ1側の下面壁1bの突出量によってのみ形成されるものではなく、前面レンズ7自体のシール脚部7aの後方への突出量を調整することによっても形成することができることは勿論である。
【0011】上記のように構成した灯具ボディ1の下面壁1bの内面に、前面レンズ7の内面で灯室8内へ下方へ再反射したバルブ4の照明光を更に該前面レンズ7の上部前方へ反射させる拡散反射面10を形成する。この拡散反射面10は、上記の如く、前面レンズ7の前方上部にバルブ4の反射光を拡散出射させるためのものであり、リフレクタ3の光軸CLに対して該リフレクタ3から離れるに従ってやや下方に傾斜するように形成してある(矢印A)。また、この下面壁1bの灯具前方への傾斜角は、上記前面レンズ7の傾斜角の大小によってバルブ4からの出射光、又はリフレクタ3の反射光が該前面レンズ7の内面によって灯室内8内への再反射を防止し、前面レンズ7を介して有効に出射し得る程度に傾斜させたものである。従って、前面レンズ7の前方上方への必要な拡散反射光量L2,L2…が得られれば足りるものであり、灯具ボディ1の下面壁1bの表面全体に形成する必要はない。本実施において、上記拡散反射面10は、灯具ボディ1の下面壁1bの表面に、その前後方向に向く多数のシリンドリカル状の反射体10aを該下面壁1bの全面又は一部に並列形成したものを示している。従って、放物反射鏡面2の焦点F位置に配置したバルブ4から出射した光束の内、平行光束とならない照射光及び、前面レンズ7の傾斜した上部内面によって反射した反射光が灯室8内において反射屈折し、下面壁1bの表面に形成した上記拡散反射面10によって拡散反射して前面レンズ7の前方上方へぼんやりした反射光域Y(図5参照)を形成して出射させることができる。この反射光によって、車両の走行車線の上方に配置された交通情報板や交通標識等Xの視認性を得ることができるため、車両走行に必要な情報の見落としを防止することができる。また、この拡散反射面10の反射作用により、バルブ4から直接灯具ボディ1の下面壁1bに向かって照射し、下面壁1bの特定部分を輝光させる光束を拡散反射させることができるため、下面壁1bの一部が異常発光して前照灯としての外観上の見栄えを損なう等の問題を解決する効果も有している。
【0012】本発明に係る車両用前照灯は、シェード11によって形成され、上記の如く通常の車輌の走行に必要なハイビーム及びロービームによる配光パターンPを変更することなく車両前方を照射することができることは当然であり、灯具ボディ1の下面壁1aに上記のような拡散反射面10を形成することにより、従来は車両走行に要求される上記配光パターンPを形成することに使用されない灯具ボディ1の灯壁部分を交通情報板や交通標識等の視認性を確保するために有効に利用することができる有用なものである。
【0013】上記拡散反射面10は、図示例においては、灯具ボディ1の下面壁1bの表面に直接構成したものを示しているが、該拡散反射面10は灯具ボディ1の下面壁1b自体である必要はなく、別体に構成した拡散反射板を上記下面壁1bの表面に装着するように構成してもよい。また、上記シリンドリカル状の反射体10aに代えてシボ加工その他の光拡散機能を有する構造に変様して構成することができることも勿論である。尚、前面レンズ7の内面には、特に該前面レンズ7表面における光反射性を高めるために、光制御用ステップその他の光拡散構造の構成を省略し、平坦面を形成した構造とし、灯具ボディ1側の下面壁1b側に構成する拡散反射面10をやや傾斜した姿勢で形成又は装着し、車両用前照灯としての規格外の照明光を出射しないように構成してある。尚、上記拡散反射面10は、必要により前面レンズ7のシール脚部7aの内面に形成することも可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明に係る車両用前照灯は、以上のように構成したから、車両走行に必要な配光パターンを形成することなく、前面レンズの内面で灯室内に再反射した光束を、下面壁側に構成した拡散反射面によって前面レンズ前方上方へ拡散出射させることにより、交通情報板や交通標識に対する視認性向上等のための有効利用を図ることができ、また前面レンズを前方下方へ傾斜させることにより車両用前照灯に対する空気抵抗を低減して車両走行の安定性を図り、かつ車両用前照灯に素通し型の前面レンズを装着してレンズ負荷を減少する等の効果を有するものであり、本発明の実施により得られる効果は極めて大きい。




 

 


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